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【本編番外編】 二度目の人生 ③ー29歳ー
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「ではシャルル様、書斎での撮影から始めていきますね。最後の準備を行いますので少々お待ちください」
撮影が行われる書斎前でスタッフの女性にそう言われた俺は大人しく書斎前で準備が出来るのを待つ。今まで身に纏った事などない高級なシャツやジャケットがなんだか窮屈に感じ一人ソワソワしていると「シャルル様!」と、声をかけられ振り向けば遅れてやって来たマットが俺の方へと近寄ってきた。
「シャルル様、遅れて申し訳ありません……」
「大丈夫だよ。撮影はこれからだからさ」
いつものようにマットへと笑いかけるが、何故かマットはよそよそしく視線を合わせようとしない。
いつもならニコニコと優しい笑顔で見てくれるのに……
もしかしてこの格好や髪型はやはり俺には似合わないのか!?
変だから……視線を合わせないのか?
「なぁマット。この格好やっぱり俺には似合ってないかな?。こんな高そうな服なんて滅多に着ないからさ。なんだか服に着られているような感じがして……」
俺がそう言うとマットはブンブンと顔を横に振る。
「に、似合っていますよシャルル様! 服もいいものだと思いますが、それを着ているのがシャルル様なので、さらに素敵に見えます。髪型も普段とは違うシャルル様の雰囲気に合っていますし…………おデコが……とても可愛いです……」
マットは俺の言葉を勢いよく否定した後、少し恥ずかしがりながら沢山褒めてくれる。
最後の方の言葉はゴニョゴニョと小さな声で聞き取れなかったが、褒められれば少し自信がつく。
「そうかな。なんだか自信がなかったけれど、マットが褒めてくれるなら大丈夫だな!」
「は、はい……」
マットとそんな話をしていると書斎の準備ができたとスタッフの女性が声をかけてきて、いよいよ撮影が始まった。
マットに褒めてもらい頑張れそうな気がしていたのだが……
「シャルル様~リラックス! リラックスですよ~」
「は、はい……」
「シャルル様、笑顔が引き攣っていますので、もう少し自然に……」
「は、はぃ……」
カメラを向けられる度にカメラマンは俺に優しくアドバイスをくれるのだが、緊張してそれどころではない俺の表情は硬い。
周りではマリアンヌやマット、ロザリーが応援してくれているのも見えるが、やはりド素人の俺には難しくポーズも表情さえも上手く出来ずに撮影は難航してしまう。
「ん~少し休憩を入れましょうか。じゃあ、十五分後に再開で!」
ダイスさんの言葉に俺はハァァ……と、深くため息をつく。休憩に入るとマリアンヌ達が少しずついい感じになっていると励ましてくれるが……もう心は折れそうだった。
すると、落ち込んでいる俺にダイスさんは一つ提案をしてくれる。
「シャルル様。先に三人での撮影に変更しましょうか。そうすれば少しはリラックスできるかもしれませんよ」
「三人……?」
「えぇ。書斎でのシャルル様の撮影が終わった後に予定していたのはジェイド様とリエン様も含めたスリーショットでしたので」
「あ……はい…」
そういえば三人での撮影もあったなと思い出していると書斎のドアが開く。
そこには俺と色違いの服をビシってと着こなした恐ろしく格好いいジェイドとリエンの姿が……。
二人と目が合えば満面の笑みを向けられる。
「シャルル兄様~! うわぁ……! 可愛さと格好良さが増し増しだよぉ~」
「シャルル兄さん。とても素敵です」
「二人の方こそ……」
俺の目の前までやってきた二人の眩しさに一瞬目が眩みそうになる。
普段でも格好いいのに、こんな姿見せられたら……。
「兄さんがとても緊張しているとダイスさんから聞きましたよ。予定は変更しましたが、撮影頑張りましょうね」
「僕達も頑張るから、兄様も頑張ろ?」
「う、うん……」
二人の言葉に俺は顔を赤くしながらコクコクと頷く。
そして二人に手を取られ……撮影は再開された。
撮影が行われる書斎前でスタッフの女性にそう言われた俺は大人しく書斎前で準備が出来るのを待つ。今まで身に纏った事などない高級なシャツやジャケットがなんだか窮屈に感じ一人ソワソワしていると「シャルル様!」と、声をかけられ振り向けば遅れてやって来たマットが俺の方へと近寄ってきた。
「シャルル様、遅れて申し訳ありません……」
「大丈夫だよ。撮影はこれからだからさ」
いつものようにマットへと笑いかけるが、何故かマットはよそよそしく視線を合わせようとしない。
いつもならニコニコと優しい笑顔で見てくれるのに……
もしかしてこの格好や髪型はやはり俺には似合わないのか!?
変だから……視線を合わせないのか?
「なぁマット。この格好やっぱり俺には似合ってないかな?。こんな高そうな服なんて滅多に着ないからさ。なんだか服に着られているような感じがして……」
俺がそう言うとマットはブンブンと顔を横に振る。
「に、似合っていますよシャルル様! 服もいいものだと思いますが、それを着ているのがシャルル様なので、さらに素敵に見えます。髪型も普段とは違うシャルル様の雰囲気に合っていますし…………おデコが……とても可愛いです……」
マットは俺の言葉を勢いよく否定した後、少し恥ずかしがりながら沢山褒めてくれる。
最後の方の言葉はゴニョゴニョと小さな声で聞き取れなかったが、褒められれば少し自信がつく。
「そうかな。なんだか自信がなかったけれど、マットが褒めてくれるなら大丈夫だな!」
「は、はい……」
マットとそんな話をしていると書斎の準備ができたとスタッフの女性が声をかけてきて、いよいよ撮影が始まった。
マットに褒めてもらい頑張れそうな気がしていたのだが……
「シャルル様~リラックス! リラックスですよ~」
「は、はい……」
「シャルル様、笑顔が引き攣っていますので、もう少し自然に……」
「は、はぃ……」
カメラを向けられる度にカメラマンは俺に優しくアドバイスをくれるのだが、緊張してそれどころではない俺の表情は硬い。
周りではマリアンヌやマット、ロザリーが応援してくれているのも見えるが、やはりド素人の俺には難しくポーズも表情さえも上手く出来ずに撮影は難航してしまう。
「ん~少し休憩を入れましょうか。じゃあ、十五分後に再開で!」
ダイスさんの言葉に俺はハァァ……と、深くため息をつく。休憩に入るとマリアンヌ達が少しずついい感じになっていると励ましてくれるが……もう心は折れそうだった。
すると、落ち込んでいる俺にダイスさんは一つ提案をしてくれる。
「シャルル様。先に三人での撮影に変更しましょうか。そうすれば少しはリラックスできるかもしれませんよ」
「三人……?」
「えぇ。書斎でのシャルル様の撮影が終わった後に予定していたのはジェイド様とリエン様も含めたスリーショットでしたので」
「あ……はい…」
そういえば三人での撮影もあったなと思い出していると書斎のドアが開く。
そこには俺と色違いの服をビシってと着こなした恐ろしく格好いいジェイドとリエンの姿が……。
二人と目が合えば満面の笑みを向けられる。
「シャルル兄様~! うわぁ……! 可愛さと格好良さが増し増しだよぉ~」
「シャルル兄さん。とても素敵です」
「二人の方こそ……」
俺の目の前までやってきた二人の眩しさに一瞬目が眩みそうになる。
普段でも格好いいのに、こんな姿見せられたら……。
「兄さんがとても緊張しているとダイスさんから聞きましたよ。予定は変更しましたが、撮影頑張りましょうね」
「僕達も頑張るから、兄様も頑張ろ?」
「う、うん……」
二人の言葉に俺は顔を赤くしながらコクコクと頷く。
そして二人に手を取られ……撮影は再開された。
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