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第五章 革命の時
第五十五話 もう一人の犠牲者
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「……とんだ茶番劇はもう終いか……?」
「!!」
声がする方向に顔を向けると、鳩尾に手をあてながらゆらりと立ち上がる王の姿が見えた。アリオンはレイア達を即座に背に庇った。背後にいる彼女に声をかける。
「レイア、力がまだ充分に戻りきっていないと思うから、君はアーサー達から離れず一緒にいるんだ。いいね」
「でも……!」
「何があっても、君の身体の中に入れた〝水晶〟が、きっと君を守ってくれる。僕のことは心配しなくていい」
アリオンに言葉で制止され、レイアはぐっと堪えた。彼女の状態は言わば、一度死にかけたところを蘇ってきたばかりのようなものだ。今の自分が戦える状態ではないこと位、嫌でも分かっている。だるいような重いような、すっきりしないものが身体中を支配していて、身体が思うように言うことをきかないのだ。指先に力が入らないため、これでは剣を握ることさえままならないだろう。
(鍛錬や仕事で酷く疲れた時でさえ、こんなことなかったのに……!!)
身体の奥底から微弱ながらも何かがあふれて来ているのを感じる。言葉で表現しにくいが、柔らかくふわふわとした綿毛のようなものが、身体の中で膨らんできているような感じだ。自分の体内にある〝水晶〟が、傷付いた身体と消耗した体力を回復するよう、細胞へと働きかけているのだろう。彼の想いに包み込まれるような、不思議な感触だ。
「レイア、ここは彼に任せてあなたはここで待機した方が良いわ。今は自分の身体を休めて、回復を待ちましょう。長い間かけられていた術が解けたばかりで、昔の記憶が今の身体に馴染む時間も必要だと思うし」
「セレナの言う通りだ。アリオンがせっかく守ってくれた生命を無駄にしないようにせねばな」
「……分かった」
アーサー達の説得もあり、レイアはしぶしぶ承諾した。アリオンにとって、アエス王は倒さねばならない仇敵である。そしてこの戦いは自分達のみならず、アルモリカ王国全体の命運をかけた戦いだ。王はレイアにとっても仇敵だが、全てを彼に委ねる方が良いと冷静な頭が告げてくる。
アリオンは改めてアエスと向き直った。
「アエス王。仕切り直して勝負だ」
「ふん。良いだろう。今度こそお前の心臓を本気で握り潰しても良いのだぞ。文字通りにな」
「そうはさせない……!」
金茶色の瞳と煙水晶の瞳が睨み合う。空気が一気に張り詰め、痛い位にピリピリしている。そこへ、意外な声が割り込んできた。
「アリオン!! 受け取れ!!」
「?」
アリオンが声のする方向へと顔を向けると、驚くべき早さで黒い何かが自分に向かって飛んできているのが目に入った。彼はそれを右手ではっしと受け取った。ひやりとした冷たい感触に驚いて手を開くと、それは一本の鍵だった。
「……これは……!?」
あの呪われた日から数ヶ月間、自分をずっと苦しめ続けていた、シャックル・リングを外せる唯一の……
「それを使い、早く仲間達を助け出すがいい。全ての腕輪はそれで外せるようになっている」
「ゲノル……? 本当に……?」
「ああ。私を疑うのであれば、己の左腕で試してみるがいい」
驚きのあまり、アリオンは目を丸くしている。今自分の目の前に立ちはだかる男の息子が、何故敵であるはずの自分達を助けるような真似をするのだろうか?
その様子を目の当たりにしたアエスは、歯ぎしりしながらいきり立った。床に乱暴に叩きつけられた抜き身の剣は、音を立てて転がり、不協和音が周囲に鳴り響いている。声に動揺と怒りの音が入り混じった。
「ぐぬぬぬ……ゲノル! そなたは、この父を裏切るつもりか!?」
「父上。あなたは間違っている……!」
艷やかな黒髪、深緑色の瞳の美丈夫は、言葉を続けた。その瞳は痛みを堪えきれないとでも言いたげな表情をまとっていた。
「あなたは先王は愚か、我が母上の生命さえ奪った! あなたはそれだけでも罪深いというのに、無意味な虐殺と浪費を繰り返し、その結果として我が国の財政もすっかり傾いてしまっている。今までの所業を数え上げただけでも充分万死に値するだけの罪深さ! 死をもって罪を贖うがいい!!」
レイア達はあまりのことに言葉が出なかった。
ああ、この国の王子も又、自分達とは違った形でこの暴君の犠牲者の一人であったと初めて知った。彼は表情一つ変えてはいないが、言葉に滲み出るような怒気が混じっているのを感じられる。彼は実の母親と実の祖父を実の父親の手によって殺されたのだ。察するに、親類縁者に至るまでみんな何らかの形で生命を奪われているようだ。アエスは自分のお気に入りだけを侍らせ、気に食わぬ者を全て闇に葬ったと街の情報で聞いていた。それが本当であれば、ゲノルはずっと四面楚歌状態だったに違いない。レイアは彼の苦悩と孤独を思うと、息が詰まって胸が苦しくなった。
(何てむごいことを……! )
アルモリカ王国で出会った時は自分達と敵対していたゲノルだが、今は全く逆の姿勢である。どちらが本当の彼なのか正直理解し難いが、アーサーはふと思い付いた。
(ひょっとして相手を騙すなら先ず身内をから……というヤツだろうか? もしそうだったらゲノル王子は中々の名俳優だな! )
ガチャ……ン……
部屋内に乾いた硬い音が鳴り響いた。アリオンの足元に、今まで彼を苦しめていた無機質な腕輪が開いた状態で落ちていた。
「!!」
声がする方向に顔を向けると、鳩尾に手をあてながらゆらりと立ち上がる王の姿が見えた。アリオンはレイア達を即座に背に庇った。背後にいる彼女に声をかける。
「レイア、力がまだ充分に戻りきっていないと思うから、君はアーサー達から離れず一緒にいるんだ。いいね」
「でも……!」
「何があっても、君の身体の中に入れた〝水晶〟が、きっと君を守ってくれる。僕のことは心配しなくていい」
アリオンに言葉で制止され、レイアはぐっと堪えた。彼女の状態は言わば、一度死にかけたところを蘇ってきたばかりのようなものだ。今の自分が戦える状態ではないこと位、嫌でも分かっている。だるいような重いような、すっきりしないものが身体中を支配していて、身体が思うように言うことをきかないのだ。指先に力が入らないため、これでは剣を握ることさえままならないだろう。
(鍛錬や仕事で酷く疲れた時でさえ、こんなことなかったのに……!!)
身体の奥底から微弱ながらも何かがあふれて来ているのを感じる。言葉で表現しにくいが、柔らかくふわふわとした綿毛のようなものが、身体の中で膨らんできているような感じだ。自分の体内にある〝水晶〟が、傷付いた身体と消耗した体力を回復するよう、細胞へと働きかけているのだろう。彼の想いに包み込まれるような、不思議な感触だ。
「レイア、ここは彼に任せてあなたはここで待機した方が良いわ。今は自分の身体を休めて、回復を待ちましょう。長い間かけられていた術が解けたばかりで、昔の記憶が今の身体に馴染む時間も必要だと思うし」
「セレナの言う通りだ。アリオンがせっかく守ってくれた生命を無駄にしないようにせねばな」
「……分かった」
アーサー達の説得もあり、レイアはしぶしぶ承諾した。アリオンにとって、アエス王は倒さねばならない仇敵である。そしてこの戦いは自分達のみならず、アルモリカ王国全体の命運をかけた戦いだ。王はレイアにとっても仇敵だが、全てを彼に委ねる方が良いと冷静な頭が告げてくる。
アリオンは改めてアエスと向き直った。
「アエス王。仕切り直して勝負だ」
「ふん。良いだろう。今度こそお前の心臓を本気で握り潰しても良いのだぞ。文字通りにな」
「そうはさせない……!」
金茶色の瞳と煙水晶の瞳が睨み合う。空気が一気に張り詰め、痛い位にピリピリしている。そこへ、意外な声が割り込んできた。
「アリオン!! 受け取れ!!」
「?」
アリオンが声のする方向へと顔を向けると、驚くべき早さで黒い何かが自分に向かって飛んできているのが目に入った。彼はそれを右手ではっしと受け取った。ひやりとした冷たい感触に驚いて手を開くと、それは一本の鍵だった。
「……これは……!?」
あの呪われた日から数ヶ月間、自分をずっと苦しめ続けていた、シャックル・リングを外せる唯一の……
「それを使い、早く仲間達を助け出すがいい。全ての腕輪はそれで外せるようになっている」
「ゲノル……? 本当に……?」
「ああ。私を疑うのであれば、己の左腕で試してみるがいい」
驚きのあまり、アリオンは目を丸くしている。今自分の目の前に立ちはだかる男の息子が、何故敵であるはずの自分達を助けるような真似をするのだろうか?
その様子を目の当たりにしたアエスは、歯ぎしりしながらいきり立った。床に乱暴に叩きつけられた抜き身の剣は、音を立てて転がり、不協和音が周囲に鳴り響いている。声に動揺と怒りの音が入り混じった。
「ぐぬぬぬ……ゲノル! そなたは、この父を裏切るつもりか!?」
「父上。あなたは間違っている……!」
艷やかな黒髪、深緑色の瞳の美丈夫は、言葉を続けた。その瞳は痛みを堪えきれないとでも言いたげな表情をまとっていた。
「あなたは先王は愚か、我が母上の生命さえ奪った! あなたはそれだけでも罪深いというのに、無意味な虐殺と浪費を繰り返し、その結果として我が国の財政もすっかり傾いてしまっている。今までの所業を数え上げただけでも充分万死に値するだけの罪深さ! 死をもって罪を贖うがいい!!」
レイア達はあまりのことに言葉が出なかった。
ああ、この国の王子も又、自分達とは違った形でこの暴君の犠牲者の一人であったと初めて知った。彼は表情一つ変えてはいないが、言葉に滲み出るような怒気が混じっているのを感じられる。彼は実の母親と実の祖父を実の父親の手によって殺されたのだ。察するに、親類縁者に至るまでみんな何らかの形で生命を奪われているようだ。アエスは自分のお気に入りだけを侍らせ、気に食わぬ者を全て闇に葬ったと街の情報で聞いていた。それが本当であれば、ゲノルはずっと四面楚歌状態だったに違いない。レイアは彼の苦悩と孤独を思うと、息が詰まって胸が苦しくなった。
(何てむごいことを……! )
アルモリカ王国で出会った時は自分達と敵対していたゲノルだが、今は全く逆の姿勢である。どちらが本当の彼なのか正直理解し難いが、アーサーはふと思い付いた。
(ひょっとして相手を騙すなら先ず身内をから……というヤツだろうか? もしそうだったらゲノル王子は中々の名俳優だな! )
ガチャ……ン……
部屋内に乾いた硬い音が鳴り響いた。アリオンの足元に、今まで彼を苦しめていた無機質な腕輪が開いた状態で落ちていた。
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