28 / 50
大魔王フィールド攻略戦
しおりを挟む
「クックックッ」
「な、なんだ、いったい・・・あちっ」
「キャッ、これって火が」
桜子が気が付いて周りを見渡せばフロアー全体がいつの間にか炎の部屋に。
「アイツは平気なのか?」
「あたりまえだろ、大魔王が炎の中でダメージをくらうか。お前たちはこの中で火だるまだ!」
「うりゃあぁぁぁ、千夏ちゃん!」
「ナナお姉ちゃん、水の護り!」
魔拳士の千夏の水の護りに全身をおおわれた精霊バナナ·ガールで今は軍隊長ナナは銃を2丁持ち大魔王に向かって走り出す。
「やっぱり来たかイカレ女っ」
「だれがイカれよっ!」
バキュンッバキュンッ、
「ファイアウォール!」
「炎の壁、逃げたっ」
「あとは勝手にくたばりな、フハハハハッ」炎の壁に隠れてしまう。
「ナナお姉ちゃんどうしよ」
「ナナッ、こっちももたねえぞ」
「ナナさんっ!」
「ピンチってやつか」
大魔王コーグは炎の壁の向こう、炎のフロアーに取り残された4人は絶体絶命か······。
「ふんっあっけない、大魔王に逆らうからさ」
ドンッ、となにかの物音。
「なんだ?」なにか抵抗しているのだろう、ここでファイアウォールを解けばそれが奴らのねらいと思っていたら音はさらにギュイーンと進んで来るような響きに。
「いったいなにが・・・うわぁぁっ、バリアァァーッ!」
大魔王コーグの炎を越えて進んでくる大きな物体に咄嗟にバリアを展開するそれは、
「うりゃぁ~っ、どうよチビ大魔王ぉっ、戦車だぞぉぉ~!」
なんと軍隊長のナナが召喚した戦車だったのだ。
「せ、戦車だと、かっこいい・・・」
すかさず勢いにのりバックさせ大砲を標準、
「うるぁっ、ファイヤッ!」
ドンッ、
「くぐっ」
ドンッ、撃ちまくるが破れないバリア。
「フハハハハ、そんな攻撃じゃあやぶれないぞ」
「あ~らそーっ、因みにこの中ってあたし1人なのよね」
「ホーリー·クロス!」
「シャイニング·ナックル!」
「レ、レモンスラーッシュ!」
大魔王の後ろから強烈な技が、彼らは戦車の後ろに隠れファイアウォールが越えたときすでに背後に回っていた。
「うわっっ」
ドカーンッと3人の技が直撃。
「よっしゃ、どうだ」
「お兄ちゃん技ダサくない?」
「だからこの世界の勇者だから仕方ないんだって」
「・・・あたし勇者じゃなくてよかった」
「痛いなー、もー」技をくらって右目からチョビっと水が。
「なんかやりづれえなこの大魔王」
「涙・・・ねぇあなた」真剣な眼差しで大魔王に語りかけたのは桜子だった。
「なんだっ!」
「ほんとうは、戦い嫌いなんじゃ?」
大魔王とはいえ見た目は子ども、最初は倒すことしか考えてはいなかったが、なにかこう・・・戦いたい気持ちがないのではと感じる桜子は、
一歩、
「え、お姉ちゃん危ないよ!」
ニ歩、
「桜子ちゃん危険だ」
「でも、もしかしたら・・・」
大魔王に近づいていく。
「ねえ、戦うのやめない?」
「フンッ・・・アイス·フロア」
「え・・・?」
大魔王の声とともに部屋は一瞬で吹雪く氷の部屋へと変貌した。
「キャアァッ!」
「桜子ちゃんっ、千夏っ、炎の護りを!」
「あいあい、もうやってるよ炎の護り!」
大魔王の一番近くにいた桜子は身体に雪が纏わりつきまずいと思ったところに、
「こ、これは千夏ちゃんの」
「桜子ちゃん」
「末信君、ごめんなさい」
「いいってことよ、そこが桜子ちゃんのいいところなんだからさ」
末信に引っ張られて助かり千夏のところまで戻っていった。
「ボクは大・魔王なんだぁーっ!」
その思いに呼応するかのように吹雪きは白く細かくなっていく。
千夏たちはナナと合流すべく戦車に戻ったが、
「ナナお姉ちゃん、どこ?」
「その声、千夏ちゃんね、みんなは」
「だいじょぶ」
「そう、よかった、ハッチが氷って開かないの」
どうやらこの吹雪により固まってしまったようなのでみんなで千夏の炎の護りでハッチ周りの氷を溶かすと、
「ぷはーっ、ありがとね、みんな」
「大魔王のヤロー、今度は氷の部屋に変えやがった。ナナ次は何で行く気だ?」
周りを見渡せばもはや雪国状態。
「ふ~む、大魔王ちゃんもあたしたちが見えないくらい吹雪いてるわね」
「そうなんですナナさん、私がちゃんと攻撃にしていれば」
「桜子ちゃんいいって」
「むふふっ」
3人はなにか思いついたのだろうニヤけるナナに気づく。
「雪が積もっているなら、みんなで楽しんじゃおう」
「「へ?」」
「――ボクは大魔王だぁぁぁ・・・はぁ、はぁ」
大きな魔力を出して一度ひと呼吸おき浮いていた大魔王はゆっくりと着地する。
「ふぅ~、ちょっと力を出しすぎたかな、アイツらもこれで・・・ん?」
真っ白な雪の絨毯が広がる真ん中になにか見える、洞窟だろうか。
「な、なんだろう」
中がオレンジに光っていて気になり白い洞窟に入ってみた······。
「大根もらいっ」
「あ、ナナ、おれも」
「あーたしもー」
「う~んいいのかな~」
「お、おまえらっ、いったいなにしてるんだぁぁぁーっ!」
「ん? 見てわかるでしょっ、鍋食べてんの、あんたの分もあるから食べなさい」
ナナは雪でやりたかった、かまくらで鍋を皆で食べていた。
「な、ぼ、ボクは大魔王で」
「大魔王でも鍋は食べるんじゃない? 美味いぞ」
「え、え?」
「美味しく食べたら、戦おー!」
「「おーう!」」
「・・・なんかへんなヤツらだ、ズズズーッ、あ、おいしい!」
何故かかまくらの中で大魔王ふくめた勇者たち5人は温かい鍋の中身が空になるまで食べたのだった······。
「な、なんだ、いったい・・・あちっ」
「キャッ、これって火が」
桜子が気が付いて周りを見渡せばフロアー全体がいつの間にか炎の部屋に。
「アイツは平気なのか?」
「あたりまえだろ、大魔王が炎の中でダメージをくらうか。お前たちはこの中で火だるまだ!」
「うりゃあぁぁぁ、千夏ちゃん!」
「ナナお姉ちゃん、水の護り!」
魔拳士の千夏の水の護りに全身をおおわれた精霊バナナ·ガールで今は軍隊長ナナは銃を2丁持ち大魔王に向かって走り出す。
「やっぱり来たかイカレ女っ」
「だれがイカれよっ!」
バキュンッバキュンッ、
「ファイアウォール!」
「炎の壁、逃げたっ」
「あとは勝手にくたばりな、フハハハハッ」炎の壁に隠れてしまう。
「ナナお姉ちゃんどうしよ」
「ナナッ、こっちももたねえぞ」
「ナナさんっ!」
「ピンチってやつか」
大魔王コーグは炎の壁の向こう、炎のフロアーに取り残された4人は絶体絶命か······。
「ふんっあっけない、大魔王に逆らうからさ」
ドンッ、となにかの物音。
「なんだ?」なにか抵抗しているのだろう、ここでファイアウォールを解けばそれが奴らのねらいと思っていたら音はさらにギュイーンと進んで来るような響きに。
「いったいなにが・・・うわぁぁっ、バリアァァーッ!」
大魔王コーグの炎を越えて進んでくる大きな物体に咄嗟にバリアを展開するそれは、
「うりゃぁ~っ、どうよチビ大魔王ぉっ、戦車だぞぉぉ~!」
なんと軍隊長のナナが召喚した戦車だったのだ。
「せ、戦車だと、かっこいい・・・」
すかさず勢いにのりバックさせ大砲を標準、
「うるぁっ、ファイヤッ!」
ドンッ、
「くぐっ」
ドンッ、撃ちまくるが破れないバリア。
「フハハハハ、そんな攻撃じゃあやぶれないぞ」
「あ~らそーっ、因みにこの中ってあたし1人なのよね」
「ホーリー·クロス!」
「シャイニング·ナックル!」
「レ、レモンスラーッシュ!」
大魔王の後ろから強烈な技が、彼らは戦車の後ろに隠れファイアウォールが越えたときすでに背後に回っていた。
「うわっっ」
ドカーンッと3人の技が直撃。
「よっしゃ、どうだ」
「お兄ちゃん技ダサくない?」
「だからこの世界の勇者だから仕方ないんだって」
「・・・あたし勇者じゃなくてよかった」
「痛いなー、もー」技をくらって右目からチョビっと水が。
「なんかやりづれえなこの大魔王」
「涙・・・ねぇあなた」真剣な眼差しで大魔王に語りかけたのは桜子だった。
「なんだっ!」
「ほんとうは、戦い嫌いなんじゃ?」
大魔王とはいえ見た目は子ども、最初は倒すことしか考えてはいなかったが、なにかこう・・・戦いたい気持ちがないのではと感じる桜子は、
一歩、
「え、お姉ちゃん危ないよ!」
ニ歩、
「桜子ちゃん危険だ」
「でも、もしかしたら・・・」
大魔王に近づいていく。
「ねえ、戦うのやめない?」
「フンッ・・・アイス·フロア」
「え・・・?」
大魔王の声とともに部屋は一瞬で吹雪く氷の部屋へと変貌した。
「キャアァッ!」
「桜子ちゃんっ、千夏っ、炎の護りを!」
「あいあい、もうやってるよ炎の護り!」
大魔王の一番近くにいた桜子は身体に雪が纏わりつきまずいと思ったところに、
「こ、これは千夏ちゃんの」
「桜子ちゃん」
「末信君、ごめんなさい」
「いいってことよ、そこが桜子ちゃんのいいところなんだからさ」
末信に引っ張られて助かり千夏のところまで戻っていった。
「ボクは大・魔王なんだぁーっ!」
その思いに呼応するかのように吹雪きは白く細かくなっていく。
千夏たちはナナと合流すべく戦車に戻ったが、
「ナナお姉ちゃん、どこ?」
「その声、千夏ちゃんね、みんなは」
「だいじょぶ」
「そう、よかった、ハッチが氷って開かないの」
どうやらこの吹雪により固まってしまったようなのでみんなで千夏の炎の護りでハッチ周りの氷を溶かすと、
「ぷはーっ、ありがとね、みんな」
「大魔王のヤロー、今度は氷の部屋に変えやがった。ナナ次は何で行く気だ?」
周りを見渡せばもはや雪国状態。
「ふ~む、大魔王ちゃんもあたしたちが見えないくらい吹雪いてるわね」
「そうなんですナナさん、私がちゃんと攻撃にしていれば」
「桜子ちゃんいいって」
「むふふっ」
3人はなにか思いついたのだろうニヤけるナナに気づく。
「雪が積もっているなら、みんなで楽しんじゃおう」
「「へ?」」
「――ボクは大魔王だぁぁぁ・・・はぁ、はぁ」
大きな魔力を出して一度ひと呼吸おき浮いていた大魔王はゆっくりと着地する。
「ふぅ~、ちょっと力を出しすぎたかな、アイツらもこれで・・・ん?」
真っ白な雪の絨毯が広がる真ん中になにか見える、洞窟だろうか。
「な、なんだろう」
中がオレンジに光っていて気になり白い洞窟に入ってみた······。
「大根もらいっ」
「あ、ナナ、おれも」
「あーたしもー」
「う~んいいのかな~」
「お、おまえらっ、いったいなにしてるんだぁぁぁーっ!」
「ん? 見てわかるでしょっ、鍋食べてんの、あんたの分もあるから食べなさい」
ナナは雪でやりたかった、かまくらで鍋を皆で食べていた。
「な、ぼ、ボクは大魔王で」
「大魔王でも鍋は食べるんじゃない? 美味いぞ」
「え、え?」
「美味しく食べたら、戦おー!」
「「おーう!」」
「・・・なんかへんなヤツらだ、ズズズーッ、あ、おいしい!」
何故かかまくらの中で大魔王ふくめた勇者たち5人は温かい鍋の中身が空になるまで食べたのだった······。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
記憶がないので離縁します。今更謝られても困りますからね。
せいめ
恋愛
メイドにいじめられ、頭をぶつけた私は、前世の記憶を思い出す。前世では兄2人と取っ組み合いの喧嘩をするくらい気の強かった私が、メイドにいじめられているなんて…。どれ、やり返してやるか!まずは邸の使用人を教育しよう。その後は、顔も知らない旦那様と離婚して、平民として自由に生きていこう。
頭をぶつけて現世記憶を失ったけど、前世の記憶で逞しく生きて行く、侯爵夫人のお話。
ご都合主義です。誤字脱字お許しください。
婚約者の浮気相手が子を授かったので
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ファンヌはリヴァス王国王太子クラウスの婚約者である。
ある日、クラウスが想いを寄せている女性――アデラが子を授かったと言う。
アデラと一緒になりたいクラウスは、ファンヌに婚約解消を迫る。
ファンヌはそれを受け入れ、さっさと手続きを済ませてしまった。
自由になった彼女は学校へと戻り、大好きな薬草や茶葉の『研究』に没頭する予定だった。
しかし、師であるエルランドが学校を辞めて自国へ戻ると言い出す。
彼は自然豊かな国ベロテニア王国の出身であった。
ベロテニア王国は、薬草や茶葉の生育に力を入れているし、何よりも獣人の血を引く者も数多くいるという魅力的な国である。
まだまだエルランドと共に茶葉や薬草の『研究』を続けたいファンヌは、エルランドと共にベロテニア王国へと向かうのだが――。
※表紙イラストはタイトルから「お絵描きばりぐっどくん」に作成してもらいました。
※完結しました
妹がいなくなった
アズやっこ
恋愛
妹が突然家から居なくなった。
メイドが慌ててバタバタと騒いでいる。
お父様とお母様の泣き声が聞こえる。
「うるさくて寝ていられないわ」
妹は我が家の宝。
お父様とお母様は妹しか見えない。ドレスも宝石も妹にだけ買い与える。
妹を探しに出掛けたけど…。見つかるかしら?
チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!
芽狐
ファンタジー
⭐️チート薬学3巻発売中⭐️
ブラック企業勤めの37歳の高橋 渉(わたる)は、過労で倒れ会社をクビになる。
嫌なことを忘れようと、異世界のアニメを見ていて、ふと「異世界に行きたい」と口に出したことが、始まりで女神によって死にかけている体に転生させられる!
転生先は、スキルないも魔法も使えないアレクを家族は他人のように扱い、使用人すらも見下した態度で接する伯爵家だった。
新しく生まれ変わったアレク(渉)は、この最悪な現状をどう打破して幸せになっていくのか??
更新予定:なるべく毎日19時にアップします! アップされなければ、多忙とお考え下さい!
【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った
五色ひわ
恋愛
辺境伯令嬢としてのんびり領地で暮らしてきたアメリアは、カフェで見せられた新聞で自身の婚約破棄を知った。真実を確かめるため、アメリアは3年ぶりに王都へと旅立った。
※本編34話、番外編『皇太子殿下の苦悩』31+1話、おまけ4話
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる