~マザー·ガーディアン~

ヒムネ

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     皆さまに感謝

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 ――二月二日、夫婦の日。

 蝶都の、ア·ジュールで······結婚式を挙げました。
 全面真っ白なチャペル。
 そこで、親しい人達だけを集めてのアットホームなウェディング。
 純白のウェディングドレスに身を包み新郎新婦の入場······。

 結婚式は私と徹の両親、愛や大地君、生月先生、あと――チャイルドとも話したり大変盛り上がりました。

 その中で私が一番力を入れたのは、手紙。

「お忙しい中お集まりいただき、ありがとうございます。私の両親への感謝の手紙を読みたいと思います。お付き合いください。
 私は、どんなときでも明るい、お父さん、お母さんが大好きで、こうしてここに立って居るのも両親のおかげです、とても感謝しています。
 去年、私が黙ってテストパイロットになったのをバレると思い、嘘付いてしまったのにお父さんはちゃんと理解してくれました。あの時はごめんなさい。
 でも今は、テストパイロットが終了し普通の嫁です。徹さんはいつも無鉄砲な私を支えてくれる、頼れる存在です。必ず幸せになるから、だから心配せずに見守っていてください。
 今日このような日を訪れたのは、皆さんのおかげです。ありがとうございました。これからも私達二人をどうかよろしくお願いいたします。

           二人の愛する娘より」

 ――結婚を喜んでくれた、私の両親。
 テストパイロットが終了した時に、
 笑顔で祝福してくれた愛。
 『無理しすぎに気を付けて』と言ってくれた生月先生。
 『お体を大事に』と気遣ってくれたAIのチャイルド。
 そして結婚を許してくれた徹の両親、創造さんと霞さん。
 創造さんは『徹を頼む』と。
 霞さんは『ありがとう』と······。

 皆に沢山の祝福を貰った一日だった······。

 そして、

 ――四月六日、
「ハァ、ハァ······」
「はい、お母さ~ん、元気な男の子よ~」
「や、やった······」

 十七時十九分、男の子のを出産。
 何と私と同じ四月六日っ。
 赤ちゃんはひかると命名しました。
 隣に光が居る時、ただただ無事に生まれてきてくれてよかった、本当に良かった······。

 ――五月九日、
「よしよ~し」
「未来、退院したばかりなんだから無理しないでよ」
「うん、よしよ~し」
 光を抱いている私を見ていた徹は、
「光抱かせて」
「いいわよ、はい」
 肌の色は私と似てて茶色の光。
「よ~し、よ~し」

「うっうっ」

「あれ?」
「うわぁ~」
「はい残念、パス」
「は~い」

「あ~、よちよち~」
 私があやすとすぐ泣き止む。

「くっそ~、ヒカル~」
「フフッ」
「はぁ~」
 徹はクッションに座った。


「······なあ、未来」


「なーにー、今度は?」

「幸せだな、オレ達」

 光を妊娠してる間に色々大変な事があった。

 でも今では、霞さんは光に夢中に、創造さん、愛、大地君からも祝福のLINE、私の両親は何でも手伝うって言うし。

 もちろん辛い事も沢山あったけど、今、光という命を授かった私達。

 だから私はこう言うの······、

「うん、最ッ高に幸せよ――」



              ――終わり――
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