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第一部 奉仕活動報告

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エレナ様の護衛の方が増えたようです。屈強な方は相変わらず、少し離れた場所から覗いておりますが、最近辺境伯の三男や、子爵家長男の方などが、エレナ様の周りを守るようにいらっしゃるようですわ。エレナ様にも笑顔が見られるようですので、良かったですわ。邪魔をしてはいけませんので、通り過ぎようとしましたら、エレナ様に声をかけられました。

楽しそうに見えましたのに、違うのでしょうか?エレナ様の顔色が少し悪いみたいです。皆様に声をかけて、エレナ様を連れ出して差し上げましたのに、何故か、また叱られてしまいました。

先ほどの男性方を差し向けたのは、私だと言う話でした。どうやら、私が、エレナ様と王子様が仲良くなることに嫉妬して、他の男性を唆した、と言うことになっていましたわ。王子様と言うのは、ダフィット殿下のことでよろしいのかしら。殿下とエレナ様って仲良いのですか?初耳なのですが。何故って、その香水、殿下の体から香りがしたことなんてありませんのに。しかも、先程エレナ様の周りにいらっしゃった方達は、私は近づいたことすらございません。特殊な趣味をお持ちの方々らしいのです。

同じ特殊な趣味をお持ちなのですから、遠慮なさらなくて、結構ですわよ。殿下が乗馬用品をお買いになった際、知り合われた方達ですもの。何を買われたのかはわかりませんが。

きっと、エレナ様を満たして下さるのではないかしら。エレナ様は、何かまだ喚いていらっしゃいましたが、お迎えの方がいらっしゃったようで、連れて行かれてしまいました。

エレナ様はその後、別人のように大人しくなりました。周りに男性達はたくさんいましたが、だんだんと人数が増えているようでした。

苛めはもういいのでしょうか?このままですと、表彰されるのは、殿下になりそうですわ。負けたくなかったのですが、仕方ありませんわね。

エレナ様が大人しくなったと思ったら、淑女教育を受けていたようですわ。休み明けに現れたエレナ様が、一切失礼な態度を取らなくなった、と驚かれていました。エレナ様は、難しい顔をされていて、小刻みに震えてはいましたが、本当に頑張っていらして、素敵でしたわ。あれは必死に思い出している顔だったのですわ。

それに伴って、エレナ様の周りにいらっしゃる男性達も、少し誇らしげで、私は、この方達がエレナ様を教育してくださったのだと思いましたわ。大変な労力ですのに。よっぽどエレナ様にご執心なのですわ。愛の力って偉大ですわね。







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