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第一部 奉仕活動報告

作戦会議

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先生方にご相談するのに、仰った通り、ダフィット殿下もついてこられました。

先生方の前だと王子殿下として遜色ない対応をされるので、良かったですわ。どうして、私と二人きりですと、あんなことになるのかわかりませんわ。

私としましては、エレナ様と同じぐらい特殊な方だと思ってしまいます。

先生方は一通り話を聞いて、ため息をつかれたあと、私達に謝りました。まあ、先生方のせいではありませんのに。

エレナ様は、学園の中で、やはり悪目立ちされているようです。こうなれば、本当に苛めが始まってしまう可能性もあります。あら?でも、それはご本人には喜ばしいことなのだから、良いのかしら?

あら?助けない方がいいの?本当にラウラ様が仰る通り、特殊な方だったのかしら。

「どうするのが、一番いいのかしら。」
呟いた独り言に、殿下が、何を思ったのか顔を近づけてきて、「僕にキスしてくれたら、教えてあげる。」と言われたけれど、お断りしましたわ。

その手にはのりません。

お断りしたのに、殿下は嬉しそうでした。やっぱりあの方、大丈夫かしら。どこかお悪いのではなくって?

ラウラ様が徐に手をあげて、「私、エレナ嬢に聞いてきます。」と言って、部屋を出て行ってしまいました。見ると丁度エレナ様によく似た方が歩いていらっしゃいました。ラウラ様は目と反射神経が良くて羨ましいですわ。

ラウラ様の声はあまり聞こえませんでしたが、エレナ様の「苛めないでください。」と言う声はよく聞こえました。肺活量が素晴らしいのですね。何か運動でもされていたのでしょうか。メモを片手にラウラ様がご帰還されました。

どんなことが苛めになるのでしょう。

まずは、〈上履きを隠す〉誰かの靴を触るのは嫌ですわね。〈教科書を破る〉勿体ないですわ。〈制服を切り刻む〉ハサミですわよね。結構大変ですわよ。時間も労力も使いますのに。〈身分を貶す〉男爵令嬢風情がっ!って、あら、これ聞いたことありますわ。〈水をかける〉どれほどかけますの?バケツ一杯?重労働ですわね。〈お茶会に呼ばない〉これは苛めではなくて、家の方針ですから、却下ですわ。〈色のついた飲み物をわざとこぼしてドレスをダメにする〉すぐに洗えば、シミにはならないかもしれないけれど、これは確かに地味に応えますわね。〈足をかけて転ばせる〉痛そうですわね。〈階段から落とす〉打ち所が悪ければ死にますわよ。無理です。却下。〈お茶会で、お茶を熱いままかける〉あら?お茶会に呼ばれたのね。火傷はあとが残ったら怖いので、却下ね。〈集団で嫌味を言う〉あら、嫌味ってどう言えば良いのですか?やり方がわかりません。教えていただけますか?
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