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サミュエル 13歳 ローラ 18歳

新しい侍女? ローラの心の叫び

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最近、サミュたんの周りを怪しげな女がうろちょろしていると、目を凝らして見ていると、何と!この間まで私のストーカーをしていた何とかという、貴族令嬢だった。彼女、まるでどこかの隠密でもしているかのように、どこかに隠れては、こちらを監視してくるので、実に気持ち悪く、度々学園内では逃げ続けていた。

驚くことに、学園内では、私のファンクラブなるものが、勝手に結成・発足されており、それは卒業後も、社交界に根を張り始めて来ていた。私としては、あまり大事にしたくなかったのだけど、サミュたんにはすでに迷惑をかけつつあるようで、呆れられてないか心配になる。

彼女が現れるたび、サミュたんが私に必要以上に構うのは気のせいだろうか。

「あの、サミュエル様、お勉強は良いのですか?」

「ああ、時間を変えたから大丈夫だよ。そんなことより、あの侍女が、君付きになりたいそうだけど、ちゃんと断ったからね。あと、私付きにもしないから、安心してね?」

サミュたんの目が少し怖いような気がする。気のせいかしら。

「ローラに近づく者は、女性であっても、変な人かもしれないから充分注意するんだよ?男性は以ての外だけど、女性でも変態はいるからね?」

そこまで何度も念押しされるなんて、何をやらかしたのでしょう。謎。

「ローラを好きな人とは話が合うとは思うのだが、私はどうやら、嫉妬深いみたいだ。」

それは、同担拒否というものでは?この不思議な言葉は、噂の侍女から教えてもらった。私がサミュたんに思う気持ちと、サミュたんが私に抱いている気持ちが同じだとわかり、嬉しくなる。

そんなこと言おうものなら、侍女がやってきて、私もです!お姉様。なんて言い出しかねない。貴女はお呼びでなくってよ!

……疲れるわ。
このゴリゴリと精神を削られる感じ。きっと悪い子ではないのよ。ええ、きっと。愛情の表現方法が少し特殊なだけ。

学園が終われば、解放されると我慢していたのに、見通しは甘かったわね。彼女の執念を舐めていたわ。まさかまさか、こんなところにまで追いかけてくるなんて、思わなかったのだもの。


とは言え、サミュたんが目を光らせていることもあり、上司受けは悪いみたいで。サミュたんや、私と話した後、貼り付けた笑顔のまま、侍女頭や、教育係の他の侍女に、連れ去られて行ってしまうことが、よくある。

ただ彼女、全く反省とかしないのよね……悲しいかな……打たれ強いってそう言う意味ではないと思うのだけれど。

少しは反省してくれないと……サミュたんが爆発してしまう。それはそれで、見てみたい気もするけれど。
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