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【外伝】

ライガーと麗しの剣士 5

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「グランドル、起きろ。今日は国境警備の当番だろ?」

いつもの通り、日の出前のほんのり外が明るむ時間に目を覚ましたシンは、自分の寝台の大部分を占領しながら気持ち良さそうに眠る大男に苛立ちを覚え、形のいい鼻を摘まんだ。

――僅かなフェロモン嗅ぎ付けて来やがって! いっそのこと塞いでしまえっ!!

「フガッ……」

呼吸を止められ真っ赤な顔で大きく口を開いたグランドルは、空気を上手く取り込めなかったのか盛大に噎せた。

「ゲホッ、ゴホッ、うぅ……殺す気かシン!」
「おはよう。俺ごときがお前を殺せるワケがない。でも目は覚めただろ?」

長い茶金の髪を掻きあげながらシンがニッコリ微笑むと、グランドルは恨めしそうな目でシンを睨んだ。

「天使みたいな顔して中身は悪魔だな。……それより体調はどうだ?」
「お陰様で。頼んでもないのにアルファに突っ込まれたから、だいぶ治まった」

昨晩、そろそろヒートが来ると踏んで強引に部屋に押し掛けたグランドルは、バツが悪そうに頭を掻くと、シンからスッと目をそらした。
シンは抑制剤を使用しているが完全に発情を抑える事は難しく、処方量のみの使用だと、三回に一回は軽い発情を起こしていた。
三日程巣籠もりしていれば自然に治まる程度のものだが、セックスすれば翌日には仕事が出来る。
人生二度目のヒートが起きた時「気持ちいいからまぁいいか……」とグランドルの誘いに乗ってしまい、気がついたら四年の歳月が流れていた。
とはいえヒートは年に四回なので、行為に及んだのは数える程だ。

「お前は相変わらず情緒もへったくれも無いな。情事の翌朝くらい可愛く起こしてくれればいいものを……」

「そういうのはハーレムの奴らにして貰え」

「はいはい、お前に可愛げを求めた俺が間違いだったよ」

何度身体を重ねても甘さの欠片もないシンには、何を言っても無駄だとグランドルが手をヒラヒラさせながらそう言うと、そんな全てを見透かしたような態度にシンはムスッと口を尖らせた……

「……チュッ」

シンが尖らせた唇にすかさずキスをしたグランドルは、さっさと寝台から降りて、昨晩脱ぎ捨てた服を身に付けながらニヤリと笑った。

「何をする!今そういう空気だったか?」

「これくらいはいいだろ?昨晩はもっとスゴい事したんだから……」

「チッ、これだからハーレムキングの相手は嫌なんだ」

シンも寝台を降り、服を身に着ける。昨晩も気を失うように寝てしまったが、グランドルが身体を拭いてくれたらしく肌はサラリとしていた。

「じゃあ次のヒートは、お前にやたらと懐いている、あの熊野郎にでも相手してもらうか?」

「熊野郎? ああ、白熊のドレンの事か。あいつはいい奴だ。なんてったって『剣道』に真剣に取り組んでいる」

「ハッ、下心があるからだろ?」

「動機なんてどうでもいいさ、稽古は真面目にやるし、お前やガイン以外で手応えのある相手は貴重な存在だ」

「剣術バカめ、痛い目にあっても知らないぞ。剣では圧倒していても、熊野郎はお前の倍以上ウエイトがあるんだからな」

身支度を済ませたグランドルは、呆れた口調でそう言うと、ポケットから懐中時計を取り出して呑気にネジを巻き始めた。

「どの口が言う? 一番油断ならないのはお前じゃないか。ネジなんて何処でも巻けるだろ? 早く出ていけよ」

ツンとすました顔で髪を結うシンの横顔を眺めながら渋顔になったグランドルは、気配を消してシンの背後近づくと、驚いて振り向いた隙に再び唇を奪った。

「んぐっ、……あ、ふっ」

後からガッチリと身体と頭を拘束され、先程の軽いものとは違う本気の口づけをされる。
角度を変えながら舌を絡めとられると、まだヒートが完全に鎮静化していないようで、身体の熱が急激に上昇した。

「あまり油断しないことだ。今日一日くらいは大人しくしておけ」

そう言って拘束を解いたグランドルは、ヒートの熱でボーッとしてしまったシンを残し、部屋を出ていった。

――くそっ!本当に油断も隙もない!!

簡単に後ろを取られた上にあっさり唇を奪われた。さらに煽っておきながら放置されて頭に血が昇るが、「おかげでヒートが治まる前に外に出ずに済んだ」と自分に言い聞かせ心を落ち着ける。
シンは水差しの水をコップに注ぐと、慌てて本日分の薬を飲み込んだ。


 * * *


今日一日は部屋で休もうと思っていたシンだが、午後には意識もスッキリしたので職務に戻った。
五歳のノインは昼寝が必要なので、午後はサミアンと二人で過ごすのが日課になっている。
語学と歴史の家庭教師が訪れる日は、クリスと一緒に授業に参加させてもらっているが、今日は授業がないので、息抜きにサミアンとセレスティオに乗って遠出することにした。
目的地はグランドルに教えてもらった森の中にある泉で、水深が浅いので子供でも安全に水遊びができるらしい。



森の中にひっそりと涌き出る泉は透明度が高く、木々を鏡のように反射して幻想的な雰囲気を醸し出していた。
ガレニアの夏は短いが、今は一番暑い時期だ。水は少し冷たいが今日みたいに暑い日には最適だった。
生まれてこの方泳いだ事のないサミアンは、この泉に来ることをとても楽しみにしていたようだ。

「わあー、綺麗なお水ですね。あっ、お魚だ!」

「思ったより大きな泉だな、深い所は無いと聞いていたから、ここまで大きいと思わなかった」

泉は円形だが競泳用のプールくらいの広さがあった。

――まさに天然プールだな。

「し、師匠!は、入ってもいいですか!?」

気づいたら既に全裸になったサミアンが、鼻の穴を膨らませながら千切れそうな程尻尾を降っている……

「落ち着けサミアン。その気合いは足がつくのに溺れるパターンだ」

――あっぶね~。こいつはいつも気合いが空回りしてやらかしがちなんだよなぁ~

「泳ぐ前は準備運動が必要だ。筋肉が硬いままだとつってしまうからな!」

「は、はい分かりました! いっち、に、いっち、に!!」

――いきなり全裸で体操っ!?
アホ加減がクリスに似てきた……

セレスティオは喉が渇いたのか、ここに着いてからずっと泉の水を飲んでいる。
ドラゴンには波長が合う水というのがあるらしく、綺麗に見えても波長が合わないと絶対口にしない。
サミアンと体操をしている間もずっと飲んでいたところを見ると、余程気に入ったのだろう……

「そろそろいいかな。だが、まずは身体に水をかけて水温に慣らすんだ」

今にも飛び込みそうなサミアンにそう言うと、真剣な表情で大きく頷いて、バチャバチャと勢いよく水を掛け始めた。
張り切るのはいいが、まだ服を脱いでいないシンにも水が掛かる……
シンはやれやれといった感じで、濡れてしまった服を脱ぎ、水に入る準備をした。

サミアンは本当に素直で可愛い。
我が儘は言わないし辛い時は我慢しがちだが、喜びを表現する時だけは、とても素直だ。
だから大人達はサミアンを甘やかしてしまうのだが、本人は決してつけあがる事がない。
黄金竜に魅入られる者は、きっと本質が美しいのだろう……

「ほら、俺が手を引いてやるから顔を浸けて浮いてみろ」
「はい!」

泉は中程まで行ってもサミアンの肩までの深さが続いていて、安心して遊ばせる事ができた。

「いいぞ、たまに顔を上げて息継ぎしてみろ」
「……ぷはっ、……ぷはっ」
「うまいぞ! よし、一度足をついて休め」
「はぁ、はぁ……」
「大丈夫か? 無理はするなよ」

サミアンは苦しそうに肩で大きく息をすると、興奮した様子で顔を上げた。

「すごいです!!僕、浮いてました!!」
「ああ、上手に出来ていた。きっとすぐに泳げるようになるぞ」
「ふふっ、そしたら来年には僕がノインに教えてあげられますね」
「……そうだな」

――あいつは今すぐにでも、ガンガン犬掻きしそうだけどな……

「師匠、水の中に不思議な物が見えました」
「不思議なもの? 魚と底しか見えないぞ?」
「あれ?本当だ。でも顔を浸けると、箱のような物が沢山みえます。それに、その箱の間を何かが蟻の行列みたいに動いてます」

水の中には何も見えないが、サミアンが嘘をつくわけがないので、シンは試しに水面に顔をつけてみた……

「!!!?」

バシャっと水滴を飛ばしながら勢いよく顔を揚げる。水面は波立っているが、泉の中には何も見えない……

――だが、あれは……

水面に顔を浸けると、そこには信じがたい光景が広がっていた……

――あれは…… あの場所は『東京』だ!

「サミアン……他に何か変わった事はないか?」

サミアンはキョトンとして首をかしげると、突然ハッとして口を開いた。

「このお水、力が漲る気がします。力と云うのは、うーん、どう言えばいいんでしょう? セレスティオの側に居る時に感じるような力で……」

「そうか……さっきセレスティオも沢山水を飲んでいたし、この水は使役者の特殊能力も高めるのかもしれない。サミアン……落ち着いて聞いてくれ、水の中に見える景色は、俺やクリスが転生前にいた世界だ」

「ええっ!あんな箱みたいな所に居たんですか?」

「ああ……」

シンは、あれが上空から見た異世界で、動いているのは鉄製のエンジンという動力で動く馬車のような物だと説明した。
サミアンは馬が引いていないのに車が動く事が理解できないようで、ずっと首を傾げていた。

そして暫くサミアンが水面を見つめていると、顔を浸けなくても景色が見えるようになってきた……
まるで自分達が空中に立っているような不思議な感覚で、シンもその懐かしい風景から目が離せなくなった。

「ここがお母様の暮らした世界……」

呟く声に顔を上げると、目の前のサミアンの顔が、血の色を失って真っ青になっていた。

「サミアン!!ダメだ、もう見るな!水から揚がるぞ!」

シンはサミアンを抱き抱えて泉の畔へと急いだ。
だが突然、何かに脚を引かれるような感じがして水中に引き込まれる……

「えっ? なに!?」

――まずい、このままでは二人とも引き込まれる!

シンはサミアンだけでも助けようと、泉の畔へとサミアンを投げ飛ばした。流石に届きはしないが、サミアンはまだ泳げないから少しでも陸地に近い方がいい。

「陸へ上がれ! サミアン!!」

水面から辛うじて頭が出ている状態で必死に叫ぶ。

「ゴボッ……」

泉の底へと引き摺られて行きながら、頭の中で走馬灯ように様々な思いが巡っていった……

――俺は一度死んでいる……
あっちの世界に戻る事は出来るのか?
それともこのまま、もう一度死ぬのか?

いずれにしてももう駄目だと思ったその時、水面の方から一筋の光が射し込み、目の前に黄金竜が現れた。

――セレスティオ?

黄金竜はシンの身体をパクっと咥えると、ザバ-ッと大きな水音を立て、泉の上に浮上した。

「ししょ~!!」

下を眺めると、無事に泉の淵までたどり着いたサミアンが、大きな瞳を潤ませながらシンを見上げていた。

全裸でドラゴンに咥えられる情けない男を『師匠』などと高尚な呼び名で呼ばないでほしい……

――こんな姿は誰にも見せられん!
よかった、人気ひとけのない所で……


「おい、ケツ丸出しで何やってんだ?」

そんなことを思っている時に限ってセレスティオの更に上空から、よく聴き慣れた声が聞こえてきた。

――グランドル!? うぅ、最悪だ……
ワザワザ顔を上げるまでもない。
小型のドラゴンで国境警備に行った帰りに通りかかったのだろう。
と云うか絶対にニヤニヤしながらこちらを眺めているに違いない……

シンはドラゴンとは言葉を交わせないが、取り敢えず「降ろしてくれ」と呟いた。
セレスティオは神子以外の言葉も理解するのか、泉の畔にそっとシンを降ろした。

「ふえーん、ししょー!!」

サミアンが泣きながら抱きついてくる。

「サミアン、無事でよかった」
「師匠の方が危なかったです!」
「ああそうだな、心配をかけた……」

サミアンの可愛いおかっぱ頭を撫でながら、無事を確認してホッと息をついた。

「お前らケツプリプリさせて、さっきから何やってんだ? シン、今日は休めと言った筈だぞ!」

――そうだ、こいつが居たんだ。
っていうか「プリプリ」はさせてねぇ……

シンとサミアンは慌てて服を身に付けると、今起こった出来事をグランドルに説明した。
サミアンは、頭の中でセレスティオと会話しているらしく時々黙り込みながら事の真相を語った。

「つまり、黄金竜は他のドラゴンとは桁違いの力を持っているから、その神子も色々な力を使えると云うことか?」

「はい、ルーシアの魔術師が使う魔術は全て黄金竜の神子の能力を真似たもののようです。つまり、僕は異世界から人間を召喚したり、逆に戻す事もできるようです」

「戻す!?」

――やはり俺は、あっちの世界に戻りかけたのか…… だが……

「俺はあっちの世界で死んだ筈だが、戻ったらどうなる?」

サミアンはセレスティオの大きな金色の瞳を見つめ、時々頷いたりしながら暫く話を聞いていた。

「転生は元々時の歪みを利用したもので、師匠はオメガに転生する際、身体を若くする必要があったので、あちらの世界では時が戻っているようです。つまり現在の記憶を持ったまま若い頃に戻る感じでしょうか?」

――戻れるのか?あっちの世界に……

シンは目を見開いてその場に硬直した。

「おいっ、まさか『戻りたい』とか言い出すんじゃないだろうな!? そんなこと許さないぞ!」

放心するシンは、グランドルに乱暴に腕を掴まれ、ハッとなって顔を上げた。
眉間にシワを寄せたグランドルと不安そうに眉尻を下げたサミアンが、シンが口を開くのを待っている……

「あ、いや、考えた事もなかったから、今は混乱していて……取り敢えずガインとクリスにも相談して……」

「ダメです! お母様には言わないでっ!」

「サミアン?」

サミアンは眉尻を更に下げて、シンにしがみついてきた。

――そうか、俺が戻れると云うことは、クリスも……

サミアンは指先が白くなる程強く、シンの服を握り締めていた……
こんな一大事をクリスに黙っているのはどうかと思うが、普段決して我が儘を言わないサミアンが、こんなに必死で訴えているのに無視することは出来ない。
シンが答えあぐねていると、深刻な空気を打ち消すように、アッケラカンとしたグランドルの声が響いた。


「よし、今起こった事は全て無かった事にしよう」

「はあ!?」

あまりの能天気な発言に、シンとサミアンは目を丸くした。

――イヤイヤ、無理ありすぎだろ!?

「俺は異世界に戻るなど、許さないと言っただろう」

「お前の許可はいらねぇし!」

グランドルが腕組みしながら偉そうに言うので、シンはついついツッコミを入れてしまった。
だが……

「えっ? じゃあ戻りたいのですか?」

二人とも真に受けてしまったのか、サミアンは大きな瞳を潤ませ、グランドルも眉間のシワを深くした。

――めんどくさい事になった……

怒るグランドルと泣き出しそうなサミアンに挟まれて、シンはハァと溜め息をついた。

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