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14 魔女の悪戯に翻弄された2人のその後

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 嵐のように去っていった2人の魔女を見送って、エレノアはフィニアスと顔を見合わせて思わず笑う。
「末永く幸せになれる魔法、ですって」
「俺たちが、幸せになれないわけないけどね」
 フィニアスが、笑ってエレノアを抱き寄せる。そのぬくもりに身を任せつつも、窓の外は随分と明るくなってきている。もうすぐ皆が起き出す時間であることに気づいて、エレノアは困ったように身じろぎした。

「そろそろ、戻るわ」
「うーん、やっぱりだめ」
 そう言って抱きしめる腕を緩めようとしないフィニアスは、エレノアをひょいっと抱えあげた。
「え、フィン?」
「だって俺、まだエリーを抱き足りない。今日は特に何も予定のない日だし、ゆっくり過ごせるよ」
「え、や、ちょっと待って……」
「また女の子の姿にならないかと、まだ不安なんだ。だから確認させて。そして、キスで魔法を解いてよ、エリー」
 くすくすと笑いながら、フィニアスがエレノアをベッドに降ろす。せっかく身につけた衣服も下着もあっという間に取り去られて、フィニアスが上から覆いかぶさった。

 結局、起床時間どころか昼前まで、エレノアはフィニアスに離してもらえなかった。
 ロアンヌの言っていた、子沢山な未来が見えたような気がしたエレノアだった。
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