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13 好きって言って ★
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「……っ、好き、に決まってるだろ」
ミリアムの肩のあたりを見ながら、ぼそりとつぶやかれた言葉。だけど欲張りなミリアムは、それだけでは足りない。
「視線逸らさないで。目を見て言って」
「そう何度も言えるか……っ」
顔を赤くしたイヴァンは、それでもミリアムを強く抱きしめると、耳元で一度大きなため息をついたあと、囁く。
「好きだ、ミリアム。ずっと前から好きだった。ミリアムが魔女見習いを卒業したら、結婚して」
「……今すぐ、じゃないの?」
少し不満な気持ちでつぶやくと、身体を離したイヴァンが意地悪な笑みを浮かべてミリアムの鼻を摘んだ。
「立派な魔女になるのが目標なんだろ。結婚したら師匠のもとを離れることになる。俺は仕事柄、城のそばから離れられないからな」
「うっ……、それは確かに」
痛いところをつかれて、ミリアムは唸る。師匠の家に住み込みで修行中の身だし、修行を放り出してイヴァンのもとに行くのは無理だ。だけど、イヴァンの働く城と師匠の家とは少し離れているから、毎日会うのは無理だろう。せっかく想いが通じ合ったのに一緒にいられないなんて、とミリアムは唇を尖らせる。
「でも、離れたくないのに」
つぶやいたミリアムの頭をくしゃりと撫でて、イヴァンが優しく笑う。
「じゃあ、早く立派な魔女にならないとな」
「頑張るけど、すぐには無理だもん。私、ヘマばっかりやらかすし」
「ミリアムなら大丈夫。……多分」
「多分って言った!ひどい!」
「あぁもう、なんで今こんなやりとりしてるんだよ」
ため息をついたイヴァンが、ミリアムの頬にそっと触れる。
「時間見つけてちゃんと会いに行くから。しっかり見張ってないと、心配だからな」
「本当?会いに来てくれる?」
「とりあえず、帰ったら指輪買おうな。俺のだって印つけとかないと」
「やった!嬉しい!」
ぱぁっと顔を輝かせて抱きつくと、イヴァンが小さくため息をついて笑った。
「というわけで、続きをしても?」
言いながら、ぐりっと抉るように腰を押しつけられて、ミリアムは悲鳴をあげた。身体が慣れたのか、痛みよりも快楽の方が強くて、声に甘さが混じる。それに気づいたのか、イヴァンが嬉しそうに笑った。
「あぁ、んっ、イヴァン待って、なんか変っ」
「気持ちいい?」
「そう、だけど、待ってこんないきなりっ」
「初めてなのに、こんなに気持ちよくなるなんて、ミリアム才能あるんじゃないか?」
「そんな才能、嬉しくな……あぁんっ」
初めての快楽にまだ慣れなくて、戸惑って首を振るミリアムを、イヴァンは楽しそうに見下ろしている。
「可愛い、ミリアム。もう絶対離さないから」
「あ、ん……っ、私も、離れないっ」
揺さぶられながら、ミリアムは快楽に流されないように、必死でイヴァンの首にしがみついた。
ミリアムの肩のあたりを見ながら、ぼそりとつぶやかれた言葉。だけど欲張りなミリアムは、それだけでは足りない。
「視線逸らさないで。目を見て言って」
「そう何度も言えるか……っ」
顔を赤くしたイヴァンは、それでもミリアムを強く抱きしめると、耳元で一度大きなため息をついたあと、囁く。
「好きだ、ミリアム。ずっと前から好きだった。ミリアムが魔女見習いを卒業したら、結婚して」
「……今すぐ、じゃないの?」
少し不満な気持ちでつぶやくと、身体を離したイヴァンが意地悪な笑みを浮かべてミリアムの鼻を摘んだ。
「立派な魔女になるのが目標なんだろ。結婚したら師匠のもとを離れることになる。俺は仕事柄、城のそばから離れられないからな」
「うっ……、それは確かに」
痛いところをつかれて、ミリアムは唸る。師匠の家に住み込みで修行中の身だし、修行を放り出してイヴァンのもとに行くのは無理だ。だけど、イヴァンの働く城と師匠の家とは少し離れているから、毎日会うのは無理だろう。せっかく想いが通じ合ったのに一緒にいられないなんて、とミリアムは唇を尖らせる。
「でも、離れたくないのに」
つぶやいたミリアムの頭をくしゃりと撫でて、イヴァンが優しく笑う。
「じゃあ、早く立派な魔女にならないとな」
「頑張るけど、すぐには無理だもん。私、ヘマばっかりやらかすし」
「ミリアムなら大丈夫。……多分」
「多分って言った!ひどい!」
「あぁもう、なんで今こんなやりとりしてるんだよ」
ため息をついたイヴァンが、ミリアムの頬にそっと触れる。
「時間見つけてちゃんと会いに行くから。しっかり見張ってないと、心配だからな」
「本当?会いに来てくれる?」
「とりあえず、帰ったら指輪買おうな。俺のだって印つけとかないと」
「やった!嬉しい!」
ぱぁっと顔を輝かせて抱きつくと、イヴァンが小さくため息をついて笑った。
「というわけで、続きをしても?」
言いながら、ぐりっと抉るように腰を押しつけられて、ミリアムは悲鳴をあげた。身体が慣れたのか、痛みよりも快楽の方が強くて、声に甘さが混じる。それに気づいたのか、イヴァンが嬉しそうに笑った。
「あぁ、んっ、イヴァン待って、なんか変っ」
「気持ちいい?」
「そう、だけど、待ってこんないきなりっ」
「初めてなのに、こんなに気持ちよくなるなんて、ミリアム才能あるんじゃないか?」
「そんな才能、嬉しくな……あぁんっ」
初めての快楽にまだ慣れなくて、戸惑って首を振るミリアムを、イヴァンは楽しそうに見下ろしている。
「可愛い、ミリアム。もう絶対離さないから」
「あ、ん……っ、私も、離れないっ」
揺さぶられながら、ミリアムは快楽に流されないように、必死でイヴァンの首にしがみついた。
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