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6 媚薬がなくても ★

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 2度目の絶頂で、またぐったりとするシャルの顔を、リアンが不安気な表情でのぞきこむ。
「シャル、大丈夫?僕、無理させちゃったかな」
「大丈夫、だけど、ちょっと疲れちゃった。リアンは平気?」
「僕は……うん」
 その含みのある返答に首をかしげ、シャルは怠い身体をゆっくりと起こした。それに気づいた、すぐそばに座るリアンが、少し困ったように身を引こうとする。

「えっと……」
 シャルは言葉に詰まって視線を泳がせた。たった今、熱を吐き出したはずのリアンのものは、未だ立派にそそり立っている。
 戸惑って目を瞬くシャルに、リアンは笑って頭をかく。
「あー、うん。まぁ仕方ないよ。あとは何とかするから」
「何とかって……、どうするの」
「いやほら、それは色々と、ね」
 歯切れの悪いリアンの言葉に、シャルはリアンの顔をのぞきこんだ。
「でも、何ていうか……その、出さないと辛い、のよね?」
「うん、それはまぁ、そう」
「じゃあ、もう一度すればいいんじゃない?」
 シャルの言葉に、リアンは驚いたように顔を上げた。
「……いいの!?」
「え、うん、いいけど」
 リアンが辛いのは嫌だなと思ってシャルはうなずいたのだけど、前のめりに目を輝かせたリアンに、早まったかもしれないと一瞬後悔する。

「あ、でもやっぱり、」
「嬉しい!さすがに無理させたらだめかなって我慢しようと思ったんだけど、シャルがまた気持ちよくなれるように、僕頑張るからね!」
「え、あ、えっと、」
 気づいた時には、シャルはリアンに押し倒されていた。同時にリアンのものが入ってきて、シャルの身体は震える。
 先程の余韻を残した身体は、あっという間に新たな快感を拾い始めて、シャルはその熱に翻弄される。

「シャル、大好きだよ。僕、本当に幸せ」
「あ、んんっ……リア、ン、あぁ……っ」
 揺さぶられて、甘い声をあげるシャルを、リアンは幸せそうに見つめる。
「可愛い、シャル。すごく締めつけられて、僕もまたすぐイっちゃいそう。でも多分、まだまだ収まらないから、一緒に頑張ってね」
「え、嘘、あんっ……」
 リアンの不穏な予言の通り、結局その後シャルは、明け方までリアンに離してもらえなかった。


◇◆◇


 翌朝、全身の重怠さと共に目覚めたシャルは、悲鳴をあげて飛び起きた。
 起き上がった瞬間襲われた、酷い全身の筋肉痛に別の悲鳴をあげて倒れこんだシャルを、リアンの腕が受け止める。

「おはよう、シャル。どうしたの?体調はどう?」
「ど、どうしよう……!メリッサたちに連絡してない……!魔女会、忘れてた!」
 出かける直前にリアンとこんなことになり、それから朝までずっとベッドの中だ。
 窓の外の太陽は、随分と高い位置にあり、シャルは頭を抱える。
 何も言わずに約束を無視するなんて、メリッサたちを心配させたかもしれない。

 慌てて何か連絡が入っていないかと、水晶玉を確認に行こうとするも、全身の筋肉痛やら疲れでシャルは動けない。
 結局、リアンが朝食(と言うには遅い時間だけど)の準備をするついでに水晶玉を確認に行ってくれることになり、シャルはベッドで大人しく待つことになった。


「ほら、手紙が届いてたよ」
 ベッドまで朝食を持ってきてくれたリアンが、シャルに封筒を差し出した。
「うぅ、怒ってるかも……」
 ハロウィンのカボチャ柄の可愛らしい封筒を、シャルは恐る恐る開く。
 封筒を開けた瞬間、小さな紙吹雪が飛び出して、キラキラと光りながら広がった。どうやら魔法で仕掛けをしていたらしい。

「……おめでとう、リアンと幸せにね……?」
 まるで昨夜の様子を見ていたかのような文章に、シャルは目を瞬く。
「……必要だと思うから……って、コレ……」
 中身を確認して、シャルは真っ赤になった。
 紙吹雪と一緒に封筒の中から出てきたのは、いくつかの錠剤。避妊薬と体力の回復薬だ。それぞれ何種類かあって、昨日会う予定だった友人たちの魔力を感じるので、彼女らが調合したものだろう。
「えぇ、なんで、こんな……?」
 混乱するシャルをうしろから抱き寄せて、リアンは笑う。
 
「多分ね、シャルはもともと、昨日の魔女会には来ないと思われてたと思うよ」
「え、どういうこと?」
 振り向いたシャルの頬にキスを落として、リアンは笑う。
「僕がシャルのことを好きなのも、成人したらシャルに結婚を申し込むつもりなのも、メリッサは知ってたからね。多分、昨日のあのワンピースは、メリッサなりの応援かな?」
「どういう応援よ……」
「そりゃ、あんな服着て出かけるなんて言われたら、体張って止めるしかないもん。媚薬持ってきてっていうのも、それを知った僕が、何らかの行動に出ると読んだ上のことだと思う」
 その通り、こうやってシャルを抱き潰しちゃったわけだけど、とリアンは明るく笑う。

「そう、……そうよ、媚薬!」
 シャルは大きな声をあげた。
 昨夜、リアンが飲み干したのは、媚薬ではない。恐らく、ただの砂糖水。いつの間に中身を入れ替えたのか、小瓶に入っていたのは媚薬ではなかった。
 最初に口づけられた時に気づいたのだ。作ったものの味見はしないけれど、自分が調合したものだ、それが媚薬がどうかくらい分かる。

「中身を入れ替えたのはリアンでしょ?いつの間に?っていうか、なんで?」
 シャルの言葉に、リアンは可愛らしく首をかしげて笑う。
「シャルが王都に納品に行った隙に、入れ替えておいたんだ。シャルが誰かに使われたら困るもん」
「他の魔女が作ったものならともかく、自分が作ったものは効かないわよ。っていうか、中身もしかして捨てたの?あれ、作るの死ぬほど大変だったのに!」
 悲壮な表情になるシャルを見て、リアンは慌てて手を振った。
「捨ててないよ。シャルが作ったものを、僕が勝手に捨てるわけないだろ。棚の奥に移動させただけ」
「なら……いいけど」
 うなずきながら、ふとシャルは、それなら昨夜のリアンはまったくもって正気で、媚薬の影響なんて何もなかったことを思い出す。媚薬なしでアレとは、若さとは恐ろしい。
 それと同時に浮かぶのは、初めてとは思えないほど女性の扱いに手慣れていたリアンの様子。
 森の中で保護してから、リアンは他の女の子と出会うことは、ほとんどなかったはずなのに。

 微妙に眉をひそめたシャルの表情に、リアンが不思議そうに首をかしげた。
「シャル、どうしたの?眉間に皺が寄ってるよ」
「リアン、すっごい手慣れてた。どこであんなこと……覚えたの」
 シャルの言葉に、リアンは嬉しそうに笑った。

「ねぇ、それって嫉妬してくれてるの?めちゃくちゃ嬉しいんだけど」
 ぎゅうっと抱きしめられて、シャルは微妙に恥ずかしくなって視線を泳がせる。
「だって、初めてとは思えないくらい慣れてる感じがしたし……」
「心配しなくても、僕にはシャルだけだよ。たまに街に行った時に女の子を見かけることはあったけど、全然何とも思わない。シャルだけなんだよ、僕が欲しいと思うのは」
 頬や髪に何度もキスを落とされながらそう告げられて、シャルは思わず緩んだ口元を隠すためにリアンに抱きついた。
 リアンは、シャルのそんな行動に小さく笑うと、ゆっくりと長い髪をすいた。

「大体のことは、リカルドに教わったんだ。細かいことは、アリアが本を貸してくれたから、それで勉強したよ」
 どうやら、頼れる隣人夫妻にお世話になっていたようだ。リカルドには男性同士、色々と相談できるだろうけれど、妻のアリアが貸した本というのがよく分からない。
「本?……アリアに?」
「女性向けの恋愛小説。……というより、官能小説?っていうのかなぁ。読んで勉強しなさいって、たくさん貸してくれたよ。確かに、女の人の気持ちがよく分かって、すごく参考になった」
 ほら、と本棚からリアンが何冊かの本を取り出す。シャルは読んだことはないものの、タイトルを見ただけでもなんとなく内容の想像はつく。

「シャルを抱く時に、酷いことをしたり、傷つけたくなかったからね。頑張って勉強したよ」
 リアンは得意気に笑うけれど、隣人に色々な事情が筒抜けになっていて恥ずかしい。次に会う時に、ちゃんと目を合わせて会話できるだろうか。

「リカルドもアリアも、知ってたの?……その、リアンの気持ちを」
 メリッサも知っていたというし、リアンは自分の気持ちをまわりに隠さず伝えていたのだろうか。
 シャルは全く知らなかったのに。

「うん、だから色々と相談してたんだ。味方は多い方がいいからね。リカルドもアリアも、カーラもメリッサも。皆応援してくれたよ」
 さらりと告げられた内容に、シャルは思わずリアンの顔を見上げる。リアンはにこりと笑うと、シャルの額に口づけた。

「いつからそんな……」
「んー、割と最初から、かな。さすがに子供じゃ身体から落とすのは無理だったからさ、まずは胃袋掴もうと思って、料理を頑張ったんだ。家事も色々と覚えたし、おかげでシャル、僕がいないと困るでしょ?」
 そう言って笑うリアンに、シャルも思わず笑ってしまう。間違いなく、胃袋は掴まれてしまっているし、家事もリアンに甘えっぱなしだ。

「確かに、リアンのご飯がないと私、生きていけないかも」
 くすくすと笑いながら告げると、リアンは大真面目にうなずいた。
「僕がいないと、シャルが生きていけなくなるといいなって思って、シャルの好みもしっかり覚えたからね。だからもう、僕から離れないでね」
 きっとそれは重たい言葉だけど、シャルは笑ってうなずく。リアンになら、何をされても許してしまう。
 だってリアンは、決してシャルの嫌がることはしないと知っているから。
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