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オーロラの身に危害を加えられていないかどうか、頬を確かめたり肩へ触れたりしてマリアンヌは確かめます。
何ともない、とオーロラは伝えながら、熱心に心配されることをくすぐったく感じていました。

無事だったことを確認して、気を落ち着けるためにも……と、マリアンヌにも紅茶が運ばれて来ました。
メイドの引いた椅子へと腰を落ち着け、マリアンヌは胸をなでおろしました。

「あなたが無事と言うのならよかったけれど……ごめんなさいね、私の婚約者だった方が……」

「それも家同士の取り決めでしょう?お姉さまに落ち度はありませんわ」

新しく用意された花は、花瓶の中で香しい花弁を開いて部屋を彩っていました。
その花へと視線を移しながら、オーロラは言葉を続けます。

「ようやく、もう手出しも出来なくなるでしょうし……」

「……そう、ね……お父様も、お話は済んだとおっしゃっていたし……」

姉がお茶を口にして、一息をつくのを確認してから……ようやく、姉妹は穏やかな時間を味わい始めます。

「それより、ティーパーティーですわ。素敵な方がいらっしゃるって、お話に聞いていたけれど」

「ええ、皆優しそうなお方で……」

知らず、アンティークブローチへ触れるマリアンヌ。
その宝石は今日も、深い色を持って、伯爵家の令嬢を見守るように輝いていました。

「きっと次も、ジュエリーのご加護がありますわ」
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