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現代( 注意! )
72 可哀想な人生?
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まず広い!
まるで青い猫ちゃんロボットの4次元空間が如しにデデンと広い空間が広がっている。
上にはシャンデリアの様なキラキラしたヤツが吊り下げられ、お洒落なテーブルに、上にはワインやグラス、おつまみまで置いてあるものだから、初めて見る世界にテンションは一気に上がった。
「 おおお~!!こりゃ凄い!俺、こんな凄い車初めて乗ったよ!
こんなの座れないな~汚れる汚れる~。
ーーーよし、俺、床にす~わろっ! 」
ワクワクしながら床にソロ~と座ろうとしたのだが、二の腕を掴まれて無理やり椅子に座らされると、その隣に玲央が座る。
「 これからは毎日乗れるんだし、好きなだけ汚せば?
他に乗る人、いないんだから。 」
「 ??毎日・・??他に乗る人がいない?? 」
やっぱりちょっと日本語大丈夫?的な会話が続くが、もしかして、仕事の都合上俺の家の近くに引っ越したとか・・?
「 あ、もしかしてこれから近くに住むことになったとか?
家族と住むってこと? 」
確か玲央は山野の話によると二人目の奥さんが妊娠中だと言っていた。
だからもしかして家族とここら辺に住むことになったのかも!
そう考えた俺は、いいな~家族!と微笑ましさにニコニコしていると、玲央も嬉しそうに笑う。
「 うん。これからずっと一緒。
ずっとずっとずっと一緒に住めるから楽しみだね。
・・やっと家族になれたからさ。 」
「 へぇ~!そりゃ、めでたいな! 」
どうやら玲央は奥さんにベタ惚れと見た!
” お仕事が忙しくて一緒にいる時間があまりなかったけど、この度日本に帰って参りました。
そして家族との時間をゆっくり取れるようになりました。
やっほい ”
ーーーーと、玲央は惚けてきた様だ。
俺の中で玲央は高校生の時のまま時が止まっているので、情熱的なイメージがどうもピンとこないが、確実にお互い歳をとったのだとしみじみしてしまった。
「 そういえば一体どこに俺を連れてこうとしているんだ??
久しぶりに飲むなら近くにいい店があるから、もう少ししたら車停めてくれよ。
歩いてすぐだから。 」
「 お店は用意してあるから大丈夫だよ。
準備もバッチリしてあるから。」
ニッコリと笑いながら、玲央はグイッと俺との距離を詰めてきた。
お互いの肩がくっつくと、改めて感じる体格の良さにムクムクと玲央への好奇心が湧く。
昔も今もウザいだのと随分と嫌われている様だが、こうして強引だが久しぶり記念?をしようとしてくれているのだ。
仲良くなろうよ!ーーというちょっとひねくれている玲央なりのアピールとみた!
それは何だか嬉しいぞ~?
ワクワクドキドキしながら、玲央に話を振る。
「 玲央ってさ、外国人とのハーフって聞いた事あるけど、お母さんが外国人? 」
なんていっても日本人離れしている容姿をしているし、体格も外国の血を感じる。
その為そう聞いてみると、一瞬玲央からピリッ・・とした空気が漂った。
「 ・・うん。そう。容姿は母に似たみたいだね。 」
「 そうか。じゃあ、随分美人なお母さんだったんだな。
今は離れて暮らしてる感じ? 」
玲央のこの綺麗な顔はお母さん似らしい。
それを聞いて何気なくした質問だったが、玲央は何故かプッと吹き出す。
「 さぁ?もしかしたら自殺でもしてるかもね。 」
「 ーーーえっ!!! 」
突然のヘビーな話にギョッ!として叫んでしまったが、玲央は格別気にした様子はなく、そのままペラペラと喋りだした。
「 バカで傲慢な女だったよ。
外見によってくる男を沢山周りに置いて毎日贅沢三昧。
だから日々失っていく美しさに恐怖して最後は・・ね。
ーーーまぁ、でも分かるよね?
自分の思い通りの世界に出来る無敵のアイテムを失う恐怖。
大樹だって好きでしょ?美しい女。
それとも ” そんな事ない ” ってありきたりな綺麗事でも言ってみる? 」
フフッと何だか意地悪な顔で笑う玲央を見て、コイツやっぱり意地悪なままなヤツ~と思い、呆れてため息が出た。
どうやら玲央は母親と上手くいってなかった様だ。
そしてそのお母さんは年老いていく自分を苦にして・・??という事らしい。
う~む・・・?
俺は玲央のお母さんへの気持ちについてはどうにも答えようがなくて、ポリポリと頭を掻いた。
その当時の気持ちも事情もしらない俺があれこれ言って言いことではないもんな・・
そう考え、とりあえず想像しやすい部分のみピックアップ。
とりあえずイケメンの ” イ ” の字すら持たずに生まれてきた俺の考えとやらを、一生懸命伝えようとしてみる。
「 俺、そんな無敵アイテム?ってやつ今まで持った事ないからその恐怖は分からない。
綺麗な女性は確かに目を引くし好きだけど、それで結婚したいとかは思わないよ。 」
「 ・・そう。相変わらずの優等生な答えだね。
でも、実際にそうなったら、大樹だって分からないんじゃない?
大樹は顔も体も突出した所もないし、大した仕事もしてないし。
だから結果的にそんな機会に恵まれなかったから知らないだけでしょ?
何だか可哀想な人生だよね。 」
プッと馬鹿にしたような笑いを漏らしながら、玲央は俺の手の上に自分の手を重ねて、グッ・・と顔を近づけてきた。
目と鼻の先には絶大な ” 美 ” を持った玲央の顔。
めちゃくちゃ綺麗だと思う。
思うけど・・・
「 お前なぁ~・・ほんっと昔から性格悪いヤツだな。
俺は自分の人生を可哀想なんて思ったことないぞ。 」
まるで青い猫ちゃんロボットの4次元空間が如しにデデンと広い空間が広がっている。
上にはシャンデリアの様なキラキラしたヤツが吊り下げられ、お洒落なテーブルに、上にはワインやグラス、おつまみまで置いてあるものだから、初めて見る世界にテンションは一気に上がった。
「 おおお~!!こりゃ凄い!俺、こんな凄い車初めて乗ったよ!
こんなの座れないな~汚れる汚れる~。
ーーーよし、俺、床にす~わろっ! 」
ワクワクしながら床にソロ~と座ろうとしたのだが、二の腕を掴まれて無理やり椅子に座らされると、その隣に玲央が座る。
「 これからは毎日乗れるんだし、好きなだけ汚せば?
他に乗る人、いないんだから。 」
「 ??毎日・・??他に乗る人がいない?? 」
やっぱりちょっと日本語大丈夫?的な会話が続くが、もしかして、仕事の都合上俺の家の近くに引っ越したとか・・?
「 あ、もしかしてこれから近くに住むことになったとか?
家族と住むってこと? 」
確か玲央は山野の話によると二人目の奥さんが妊娠中だと言っていた。
だからもしかして家族とここら辺に住むことになったのかも!
そう考えた俺は、いいな~家族!と微笑ましさにニコニコしていると、玲央も嬉しそうに笑う。
「 うん。これからずっと一緒。
ずっとずっとずっと一緒に住めるから楽しみだね。
・・やっと家族になれたからさ。 」
「 へぇ~!そりゃ、めでたいな! 」
どうやら玲央は奥さんにベタ惚れと見た!
” お仕事が忙しくて一緒にいる時間があまりなかったけど、この度日本に帰って参りました。
そして家族との時間をゆっくり取れるようになりました。
やっほい ”
ーーーーと、玲央は惚けてきた様だ。
俺の中で玲央は高校生の時のまま時が止まっているので、情熱的なイメージがどうもピンとこないが、確実にお互い歳をとったのだとしみじみしてしまった。
「 そういえば一体どこに俺を連れてこうとしているんだ??
久しぶりに飲むなら近くにいい店があるから、もう少ししたら車停めてくれよ。
歩いてすぐだから。 」
「 お店は用意してあるから大丈夫だよ。
準備もバッチリしてあるから。」
ニッコリと笑いながら、玲央はグイッと俺との距離を詰めてきた。
お互いの肩がくっつくと、改めて感じる体格の良さにムクムクと玲央への好奇心が湧く。
昔も今もウザいだのと随分と嫌われている様だが、こうして強引だが久しぶり記念?をしようとしてくれているのだ。
仲良くなろうよ!ーーというちょっとひねくれている玲央なりのアピールとみた!
それは何だか嬉しいぞ~?
ワクワクドキドキしながら、玲央に話を振る。
「 玲央ってさ、外国人とのハーフって聞いた事あるけど、お母さんが外国人? 」
なんていっても日本人離れしている容姿をしているし、体格も外国の血を感じる。
その為そう聞いてみると、一瞬玲央からピリッ・・とした空気が漂った。
「 ・・うん。そう。容姿は母に似たみたいだね。 」
「 そうか。じゃあ、随分美人なお母さんだったんだな。
今は離れて暮らしてる感じ? 」
玲央のこの綺麗な顔はお母さん似らしい。
それを聞いて何気なくした質問だったが、玲央は何故かプッと吹き出す。
「 さぁ?もしかしたら自殺でもしてるかもね。 」
「 ーーーえっ!!! 」
突然のヘビーな話にギョッ!として叫んでしまったが、玲央は格別気にした様子はなく、そのままペラペラと喋りだした。
「 バカで傲慢な女だったよ。
外見によってくる男を沢山周りに置いて毎日贅沢三昧。
だから日々失っていく美しさに恐怖して最後は・・ね。
ーーーまぁ、でも分かるよね?
自分の思い通りの世界に出来る無敵のアイテムを失う恐怖。
大樹だって好きでしょ?美しい女。
それとも ” そんな事ない ” ってありきたりな綺麗事でも言ってみる? 」
フフッと何だか意地悪な顔で笑う玲央を見て、コイツやっぱり意地悪なままなヤツ~と思い、呆れてため息が出た。
どうやら玲央は母親と上手くいってなかった様だ。
そしてそのお母さんは年老いていく自分を苦にして・・??という事らしい。
う~む・・・?
俺は玲央のお母さんへの気持ちについてはどうにも答えようがなくて、ポリポリと頭を掻いた。
その当時の気持ちも事情もしらない俺があれこれ言って言いことではないもんな・・
そう考え、とりあえず想像しやすい部分のみピックアップ。
とりあえずイケメンの ” イ ” の字すら持たずに生まれてきた俺の考えとやらを、一生懸命伝えようとしてみる。
「 俺、そんな無敵アイテム?ってやつ今まで持った事ないからその恐怖は分からない。
綺麗な女性は確かに目を引くし好きだけど、それで結婚したいとかは思わないよ。 」
「 ・・そう。相変わらずの優等生な答えだね。
でも、実際にそうなったら、大樹だって分からないんじゃない?
大樹は顔も体も突出した所もないし、大した仕事もしてないし。
だから結果的にそんな機会に恵まれなかったから知らないだけでしょ?
何だか可哀想な人生だよね。 」
プッと馬鹿にしたような笑いを漏らしながら、玲央は俺の手の上に自分の手を重ねて、グッ・・と顔を近づけてきた。
目と鼻の先には絶大な ” 美 ” を持った玲央の顔。
めちゃくちゃ綺麗だと思う。
思うけど・・・
「 お前なぁ~・・ほんっと昔から性格悪いヤツだな。
俺は自分の人生を可哀想なんて思ったことないぞ。 」
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