11 / 16
11.少女(偽)とゴーレム(偽)歩みよる
しおりを挟む
「まず、一番大事なトコや。お前、ホンマにネクロマンサーとちゃうやんな?」
リンがそれはそれはもう疑わしそうに聞くと、ハーディは首がもげるのではないかというほどに横に振った。
『違います! 違うんですぅ!』
「あー、わかったわかった。じゃあ、なんでそんな誤解を受けとるねん」
『それが本当にワタクシわからないのです。一体どうしてでしょう?』
「アタシが知るかい」
ハーディはうーんうーんとしばらく考え込んだ後、あ…と声を上げる。
『もしかして…なのですが…』
「言うてみ」
『その…ワタクシ、幽霊さんとお話しできるのはご存知ですよね?』
「うん」
『実はワタクシ、死んだと自覚のない方や、死んだと認めたくない方とお話しして、心残りを解決して差し上げて、あの世へ行けるように努力していたのです。ですが、たまに体がないと心残りが解消されないような望みの方もいらっしゃいまして』
「たとえば?」
『お子さんに多いのですが…遊び足りないなどの理由でなのです。でもそのままだと、悪霊になったり、魂が摩耗してしまい消滅したりしますので、なんとかしたくて…』
「あー…」
『そこで、ワタクシ特技を生かしまして『生ける土』でお体をお作りして、心残りを解消できるようにしていました』
「ほほぅ」
『ところがそうやって、体を作ってあげたお子さん達の幽霊さんと一緒に遊んでいるところを見た方がおられまして、お声をかける前に何やら叫びながらきた道をお戻りになったことがありました。つい最近のことです』
「何の遊びしてたんや?」
『英雄ごっこなのでございますが、ワタクシが唯一の大人ということで英雄役をいたしまして、お子さん達はその部下という役回りでした。目撃なさった方がそれを誤解されたのではないかと…』
リンはハーッと長いため息を吐いて、眉間を押さえた。
「……言っていい?」
『……どうぞ』
「マヌケ」
ニッコリスッパリと言われ、ハーディは膝を抱えて落ち込んでいる。
『……その通りです』
「で? なんでその体になったワケ?」
『実を申しますとその…お子さんの幽霊さんは入っていただけるのですが、ある程度以上の年齢の方はワタクシが作った体に入っていただけないのです』
膝を抱えたままいじけた様子のハーディの話にリンは眉をひそめた。
「なんでやねん?」
『それがわからないのです。皆さん言葉を濁されるばかりで……。それで、ものは試しと申しますから、母と一緒に試作したこのゴーレムに入って、自分で原因が何かを確かめてみようと思い立ちまして』
「ふんふん」
『入ってみましてすぐに、住居を襲撃されてしまいまして、慌ててこの体のまま逃げ出してしまったのです』
「……」
『リンさん?』
「お前って、バカ?」
リンは笑顔のまま、まったくもって情け容赦なく突っ込んだ。
『! ひどい! ひどいですぅぅ!』
「いや、ビックリしたわぁ。アタシ、アンタがその体に入ったのは、もっと深刻な理由だとばっかり思てたんやもん。間が抜けてるにもほどがあるわぁ」
ハハハーと乾いた笑いをこぼしながら言われ、ハーディはわっと泣き伏せる。
『もっと言い方というものがあるんのではないかと思いますー!』
「やかましい! 話進まんやろ!」
『うぅ…』
「それで、お前ホンマに死霊を操ったことはないねんな?」
『ありません! そんな無茶をしてしまうと魂が摩耗して消滅してしまいます! そんなこと…そんなことは…!』
俯いてブルブルと震えだしたハーディの様子にリンは驚いて顔を覗き込んだ。
「ハーディ?」
『……ワタクシ、母が死んだとき…母の体を作り、この世にとどまっていてほしいと願ったのです』
「……なんやと?」
リンは険しい顔になる。
『母は何も言わずただ笑った後、入ってくれました。これでひとりぼっちにならずにすむと思いました。その時は』
「……なにがあってん」
ハーディは俯いたまま、膝の上でキュッと拳を握りしめた。
『体がだめになりそうになる度に新しく体を作りました。でも、だめでした。母は…母は体だけでなく魂も消滅してしまったのです』
「なんで?」
リンが驚くと、ハーディは少しだけ顔を上げ、リンを見た後、また俯く。
『所詮、生身の体ではありません。人間というのは魂と肉体が一致しなければ生きていけません。母はそれを教えようとしたのでしょう。消滅する前にワタクシに言いました』
「なんて?」
『ワタクシが作る『生きた土』の体は万能ではないと。仮の肉体にはなっても永遠ではないと。それをよく覚えておきなさいと』
ますます俯くハーディにリンはなんと声をかければいいのかわからない。
「そうか…」
ハーディは握りこんでいた手をゆっくりと開き、見つめている。
『ですからワタクシ、幽霊さん達がどれだけご家族にお会いしたいと言われても、それだけはできないと申しあげています』
「なんで?」
『お会いすれば心残りはなくなるでしょうけども、残されたご家族はどうですか? 一度の離別だけでなく、二度も離別を体験しなければならないのです……とても…とても辛かったのです…辛かった…』
「ハーディ…」
肩を震わせるハーディ。ゴーレムの体は涙が出ないけれど、多分泣いているんだろう。リンはそう思うとたまらず、その俯いている頭を胸に抱きしめた。
『リンさん?』
震える声で名を呼ばれ、リンは目を閉じるとゆっくりと息を吐き出す。
「よーがんばった」
『……』
「一人で泣いたんやろ?」
『はい…』
ハーディは俯いたままコクリと頷いた。リンはそっと両手を添えて顔を上げさせる。
「寂しかったやろうな」
『はい…寂しかった…でも…』
「でも?」
『また誰かを失うことが怖くて…外に出られなかったのです。誰かと知り合うのが怖かったのです。大事な誰かを失うのはもう嫌だったのです』
「アホやなぁ」
リンはそういうと、グンと顔を近づけた。
『どうしてですか』
ハーディの真っすぐな視線をリンは揺らぐことなく受け止める。
「失うことを知っていて怖がるやつは、いいやつなんや。失う怖さを知っているやつは優しい。でも、失うだけやないことも覚えろ」
『失うだけ…じゃない、ですか?』
不思議そうな声にリンは笑いかけた。
「そうや。生きてたら、失うこともあるけど得ることも多い、失う怖さを知っているから得ることの大切さや、楽しさがわかるんや」
『大切さと楽しさ…』
「そうや。お前はなんも知らんだけや。体を取り返したら外に出ろ。お前なら得るものが優しく迎えてくれるわ」
リンはハーディの額に自分の額をコツンと当てる。
『そうでしょうか。本当に?』
「あぁ。このリン様が保証したろ」
おそるおそるハーディは、リンの手に自分の手をそっと重ねてきた。
『では先ず、教えてくれませんか?』
「あ?」
意味が分からなくてリンがキョトンとした顔になると、ハーディは重ねて聞いてくる。
『リンさんが教えてくださいませんか?』
「アタシィ?」
『はい。ダメですか?』
ジッと見つめられ、リンは戸惑う。
「なんでアタシ?」
『だって、外へ出るのを手伝ってくれると言ってくれたではないですか』
ゴーレムと見つめ合うなんて経験がない…というか、経験したことがある人間の方がないだろうなと思いつつ、リンはハァとため息をついた。
「あー…わかったわかった。最初の約束通り、旅の間だけな」
『本当ですか?』
「あぁ」
『嬉しいです!』
明るい声でそういうと、リンの手をパッと離して両手を広げかけたハーディに、リンはビシィッと指を突きつける。
「抱きつくなよ!」
『あ』
そのままで固まるハーディをリンはギロリと睨みつけた。
「抱きつこうとしてたんやな」
ハーディは両手を上げたり下げたりして、言い訳を試みようとしているが。
『……すみません』
「本当にもう」
リンはため息を吐くと、仕方なさそうに笑い、ハーディの頭を手でペシリと叩いた。
リンがそれはそれはもう疑わしそうに聞くと、ハーディは首がもげるのではないかというほどに横に振った。
『違います! 違うんですぅ!』
「あー、わかったわかった。じゃあ、なんでそんな誤解を受けとるねん」
『それが本当にワタクシわからないのです。一体どうしてでしょう?』
「アタシが知るかい」
ハーディはうーんうーんとしばらく考え込んだ後、あ…と声を上げる。
『もしかして…なのですが…』
「言うてみ」
『その…ワタクシ、幽霊さんとお話しできるのはご存知ですよね?』
「うん」
『実はワタクシ、死んだと自覚のない方や、死んだと認めたくない方とお話しして、心残りを解決して差し上げて、あの世へ行けるように努力していたのです。ですが、たまに体がないと心残りが解消されないような望みの方もいらっしゃいまして』
「たとえば?」
『お子さんに多いのですが…遊び足りないなどの理由でなのです。でもそのままだと、悪霊になったり、魂が摩耗してしまい消滅したりしますので、なんとかしたくて…』
「あー…」
『そこで、ワタクシ特技を生かしまして『生ける土』でお体をお作りして、心残りを解消できるようにしていました』
「ほほぅ」
『ところがそうやって、体を作ってあげたお子さん達の幽霊さんと一緒に遊んでいるところを見た方がおられまして、お声をかける前に何やら叫びながらきた道をお戻りになったことがありました。つい最近のことです』
「何の遊びしてたんや?」
『英雄ごっこなのでございますが、ワタクシが唯一の大人ということで英雄役をいたしまして、お子さん達はその部下という役回りでした。目撃なさった方がそれを誤解されたのではないかと…』
リンはハーッと長いため息を吐いて、眉間を押さえた。
「……言っていい?」
『……どうぞ』
「マヌケ」
ニッコリスッパリと言われ、ハーディは膝を抱えて落ち込んでいる。
『……その通りです』
「で? なんでその体になったワケ?」
『実を申しますとその…お子さんの幽霊さんは入っていただけるのですが、ある程度以上の年齢の方はワタクシが作った体に入っていただけないのです』
膝を抱えたままいじけた様子のハーディの話にリンは眉をひそめた。
「なんでやねん?」
『それがわからないのです。皆さん言葉を濁されるばかりで……。それで、ものは試しと申しますから、母と一緒に試作したこのゴーレムに入って、自分で原因が何かを確かめてみようと思い立ちまして』
「ふんふん」
『入ってみましてすぐに、住居を襲撃されてしまいまして、慌ててこの体のまま逃げ出してしまったのです』
「……」
『リンさん?』
「お前って、バカ?」
リンは笑顔のまま、まったくもって情け容赦なく突っ込んだ。
『! ひどい! ひどいですぅぅ!』
「いや、ビックリしたわぁ。アタシ、アンタがその体に入ったのは、もっと深刻な理由だとばっかり思てたんやもん。間が抜けてるにもほどがあるわぁ」
ハハハーと乾いた笑いをこぼしながら言われ、ハーディはわっと泣き伏せる。
『もっと言い方というものがあるんのではないかと思いますー!』
「やかましい! 話進まんやろ!」
『うぅ…』
「それで、お前ホンマに死霊を操ったことはないねんな?」
『ありません! そんな無茶をしてしまうと魂が摩耗して消滅してしまいます! そんなこと…そんなことは…!』
俯いてブルブルと震えだしたハーディの様子にリンは驚いて顔を覗き込んだ。
「ハーディ?」
『……ワタクシ、母が死んだとき…母の体を作り、この世にとどまっていてほしいと願ったのです』
「……なんやと?」
リンは険しい顔になる。
『母は何も言わずただ笑った後、入ってくれました。これでひとりぼっちにならずにすむと思いました。その時は』
「……なにがあってん」
ハーディは俯いたまま、膝の上でキュッと拳を握りしめた。
『体がだめになりそうになる度に新しく体を作りました。でも、だめでした。母は…母は体だけでなく魂も消滅してしまったのです』
「なんで?」
リンが驚くと、ハーディは少しだけ顔を上げ、リンを見た後、また俯く。
『所詮、生身の体ではありません。人間というのは魂と肉体が一致しなければ生きていけません。母はそれを教えようとしたのでしょう。消滅する前にワタクシに言いました』
「なんて?」
『ワタクシが作る『生きた土』の体は万能ではないと。仮の肉体にはなっても永遠ではないと。それをよく覚えておきなさいと』
ますます俯くハーディにリンはなんと声をかければいいのかわからない。
「そうか…」
ハーディは握りこんでいた手をゆっくりと開き、見つめている。
『ですからワタクシ、幽霊さん達がどれだけご家族にお会いしたいと言われても、それだけはできないと申しあげています』
「なんで?」
『お会いすれば心残りはなくなるでしょうけども、残されたご家族はどうですか? 一度の離別だけでなく、二度も離別を体験しなければならないのです……とても…とても辛かったのです…辛かった…』
「ハーディ…」
肩を震わせるハーディ。ゴーレムの体は涙が出ないけれど、多分泣いているんだろう。リンはそう思うとたまらず、その俯いている頭を胸に抱きしめた。
『リンさん?』
震える声で名を呼ばれ、リンは目を閉じるとゆっくりと息を吐き出す。
「よーがんばった」
『……』
「一人で泣いたんやろ?」
『はい…』
ハーディは俯いたままコクリと頷いた。リンはそっと両手を添えて顔を上げさせる。
「寂しかったやろうな」
『はい…寂しかった…でも…』
「でも?」
『また誰かを失うことが怖くて…外に出られなかったのです。誰かと知り合うのが怖かったのです。大事な誰かを失うのはもう嫌だったのです』
「アホやなぁ」
リンはそういうと、グンと顔を近づけた。
『どうしてですか』
ハーディの真っすぐな視線をリンは揺らぐことなく受け止める。
「失うことを知っていて怖がるやつは、いいやつなんや。失う怖さを知っているやつは優しい。でも、失うだけやないことも覚えろ」
『失うだけ…じゃない、ですか?』
不思議そうな声にリンは笑いかけた。
「そうや。生きてたら、失うこともあるけど得ることも多い、失う怖さを知っているから得ることの大切さや、楽しさがわかるんや」
『大切さと楽しさ…』
「そうや。お前はなんも知らんだけや。体を取り返したら外に出ろ。お前なら得るものが優しく迎えてくれるわ」
リンはハーディの額に自分の額をコツンと当てる。
『そうでしょうか。本当に?』
「あぁ。このリン様が保証したろ」
おそるおそるハーディは、リンの手に自分の手をそっと重ねてきた。
『では先ず、教えてくれませんか?』
「あ?」
意味が分からなくてリンがキョトンとした顔になると、ハーディは重ねて聞いてくる。
『リンさんが教えてくださいませんか?』
「アタシィ?」
『はい。ダメですか?』
ジッと見つめられ、リンは戸惑う。
「なんでアタシ?」
『だって、外へ出るのを手伝ってくれると言ってくれたではないですか』
ゴーレムと見つめ合うなんて経験がない…というか、経験したことがある人間の方がないだろうなと思いつつ、リンはハァとため息をついた。
「あー…わかったわかった。最初の約束通り、旅の間だけな」
『本当ですか?』
「あぁ」
『嬉しいです!』
明るい声でそういうと、リンの手をパッと離して両手を広げかけたハーディに、リンはビシィッと指を突きつける。
「抱きつくなよ!」
『あ』
そのままで固まるハーディをリンはギロリと睨みつけた。
「抱きつこうとしてたんやな」
ハーディは両手を上げたり下げたりして、言い訳を試みようとしているが。
『……すみません』
「本当にもう」
リンはため息を吐くと、仕方なさそうに笑い、ハーディの頭を手でペシリと叩いた。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
婚約者に消えろと言われたので湖に飛び込んだら、気づけば三年が経っていました。
束原ミヤコ
恋愛
公爵令嬢シャロンは、王太子オリバーの婚約者に選ばれてから、厳しい王妃教育に耐えていた。
だが、十六歳になり貴族学園に入学すると、オリバーはすでに子爵令嬢エミリアと浮気をしていた。
そしてある冬のこと。オリバーに「私の為に消えろ」というような意味のことを告げられる。
全てを諦めたシャロンは、精霊の湖と呼ばれている学園の裏庭にある湖に飛び込んだ。
気づくと、見知らぬ場所に寝かされていた。
そこにはかつて、病弱で体の小さかった辺境伯家の息子アダムがいた。
すっかり立派になったアダムは「あれから三年、君は目覚めなかった」と言った――。
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
婚約者が私の妹と結婚したいと言い出したら、両親が快く応じた話
しがついつか
恋愛
「リーゼ、僕たちの婚約を解消しよう。僕はリーゼではなく、アルマを愛しているんだ」
「お姉様、ごめんなさい。でも私――私達は愛し合っているの」
父親達が友人であったため婚約を結んだリーゼ・マイヤーとダニエル・ミュラー。
ある日ダニエルに呼び出されたリーゼは、彼の口から婚約の解消と、彼女の妹のアルマと婚約を結び直すことを告げられた。
婚約者の交代は双方の両親から既に了承を得ているという。
両親も妹の味方なのだと暗い気持ちになったリーゼだったが…。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
【完結】さようならと言うしかなかった。
ユユ
恋愛
卒業の1ヶ月後、デビュー後に親友が豹変した。
既成事実を経て婚約した。
ずっと愛していたと言った彼は
別の令嬢とも寝てしまった。
その令嬢は彼の子を孕ってしまった。
友人兼 婚約者兼 恋人を失った私は
隣国の伯母を訪ねることに…
*作り話です
【完結】たとえあなたに選ばれなくても
神宮寺 あおい
恋愛
人を踏みつけた者には相応の報いを。
伯爵令嬢のアリシアは半年後に結婚する予定だった。
公爵家次男の婚約者、ルーカスと両思いで一緒になれるのを楽しみにしていたのに。
ルーカスにとって腹違いの兄、ニコラオスの突然の死が全てを狂わせていく。
義母の願う血筋の継承。
ニコラオスの婚約者、フォティアからの横槍。
公爵家を継ぐ義務に縛られるルーカス。
フォティアのお腹にはニコラオスの子供が宿っており、正統なる後継者を望む義母はルーカスとアリシアの婚約を破棄させ、フォティアと婚約させようとする。
そんな中アリシアのお腹にもまた小さな命が。
アリシアとルーカスの思いとは裏腹に2人は周りの思惑に振り回されていく。
何があってもこの子を守らなければ。
大切なあなたとの未来を夢見たいのに許されない。
ならば私は去りましょう。
たとえあなたに選ばれなくても。
私は私の人生を歩んでいく。
これは普通の伯爵令嬢と訳あり公爵令息の、想いが報われるまでの物語。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
読む前にご確認いただけると助かります。
1)西洋の貴族社会をベースにした世界観ではあるものの、あくまでファンタジーです
2)作中では第一王位継承者のみ『皇太子』とし、それ以外は『王子』『王女』としています
よろしくお願いいたします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
誤字を教えてくださる方、ありがとうございます。
読み返してから投稿しているのですが、見落としていることがあるのでとても助かります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる