356 / 366
想い返す龍曰く
しおりを挟む
男が振り返ると一本の路が出来上がっていた。
元々腰まであるような草が生えていた。かきわけ、地面を確かめながら歩いてきた。
何度も何度も、毎日毎日、ここを通った。
いつの間にか草は歩く場所を譲っていくれていた。
いつの間にか道は踏み固められて歩きやすくなっていた。
いつの間にか誰かとすれ違うようになっていた。
いつの間にか道は広くなっていて、いつの間にか道は舗装されていて、いつの間にか道は歩みやすくなっていた。
男は進み始めながら思う。
これは果たして自分の功績だろうか?
男は道を広くしたわけでもないし舗装したわけでもないのだ。
毎日歩いていただけだ。
誰かが男に笑う、「お前の功績だ」と。
男はそれを聴いて「そうか」と答えた。
男は今日も歩いていく。
それだけだった。
元々腰まであるような草が生えていた。かきわけ、地面を確かめながら歩いてきた。
何度も何度も、毎日毎日、ここを通った。
いつの間にか草は歩く場所を譲っていくれていた。
いつの間にか道は踏み固められて歩きやすくなっていた。
いつの間にか誰かとすれ違うようになっていた。
いつの間にか道は広くなっていて、いつの間にか道は舗装されていて、いつの間にか道は歩みやすくなっていた。
男は進み始めながら思う。
これは果たして自分の功績だろうか?
男は道を広くしたわけでもないし舗装したわけでもないのだ。
毎日歩いていただけだ。
誰かが男に笑う、「お前の功績だ」と。
男はそれを聴いて「そうか」と答えた。
男は今日も歩いていく。
それだけだった。
0
お気に入りに追加
5
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる