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図りかねる天神曰く
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男がいた。
うだつの上がらない、そんな風に周りから言われている男。
ただ彼は、人生を楽しんでいゐた。
晴れの日には、散歩を楽しみ。
雨の日には、部屋で読書をした。
お金儲けはそこそこにして、家族と自分の時間を大切に生きてきた。
友人の一人に男は尋ねられた。
「そんなにお金がなくても大丈夫なのか?」
それで男は考えた。
お金はないと困るのだろうか。あったとして、どれだけあればいいのか。そしてお金が勝手に増える方法はないだろうか。
答えらしきものを掴んだ男は問いかけてきた友人に応えた。
「あるなしを考えてみたけれど、どっちつかずの答えしかでなかったよ。心配してくれてありがとう、お陰で目が覚めたよ。これからは友人も大切にするよ」
友人は首をひねる。
「僕にお金がなかったから、君は僕に尋ねてきてくれたんだろう?」
うだつの上がらない、そんな風に周りから言われている男は爽やかに笑った。
うだつの上がらない、そんな風に周りから言われている男。
ただ彼は、人生を楽しんでいゐた。
晴れの日には、散歩を楽しみ。
雨の日には、部屋で読書をした。
お金儲けはそこそこにして、家族と自分の時間を大切に生きてきた。
友人の一人に男は尋ねられた。
「そんなにお金がなくても大丈夫なのか?」
それで男は考えた。
お金はないと困るのだろうか。あったとして、どれだけあればいいのか。そしてお金が勝手に増える方法はないだろうか。
答えらしきものを掴んだ男は問いかけてきた友人に応えた。
「あるなしを考えてみたけれど、どっちつかずの答えしかでなかったよ。心配してくれてありがとう、お陰で目が覚めたよ。これからは友人も大切にするよ」
友人は首をひねる。
「僕にお金がなかったから、君は僕に尋ねてきてくれたんだろう?」
うだつの上がらない、そんな風に周りから言われている男は爽やかに笑った。
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