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旅に出たい天神曰く
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その男は誰も彼もに嫌われていたわ。
もう手の施しようもないくらいに嫌われていた。
ただその男には“何でも出せる”能力があったので、必要とされ重宝された。
男は誰に言われるともなく、その声に必死に応えた。
貧しい人が金をだせと言われれば金をだし、大金持ちには勝負をするからと急な呼び出しに応えた。
男はそれでも人々に嫌われる。
人々は男が何でも持っていると嫉妬していた。何でも出せるのだから、何でも持っていると思われた。
出せと言われて出して、都合が悪くなると出した男のせいにされた。
出さずに忠告をすると、出し渋るなと怒られた。
一人の少女が男を嫌わずに、問いかけた。
「どうして、そこまでするの?」
「どうしてだろうね」
「どうして笑ってられるの?」
「簡単だよ、僕は何でも出せるからね。地獄だって戦争だって出せる」
「どうして出さないの?」
「君みたいな人がいるからだよ」
男は少女に笑いかけて去っていく。少女は男の後を追った。
もう手の施しようもないくらいに嫌われていた。
ただその男には“何でも出せる”能力があったので、必要とされ重宝された。
男は誰に言われるともなく、その声に必死に応えた。
貧しい人が金をだせと言われれば金をだし、大金持ちには勝負をするからと急な呼び出しに応えた。
男はそれでも人々に嫌われる。
人々は男が何でも持っていると嫉妬していた。何でも出せるのだから、何でも持っていると思われた。
出せと言われて出して、都合が悪くなると出した男のせいにされた。
出さずに忠告をすると、出し渋るなと怒られた。
一人の少女が男を嫌わずに、問いかけた。
「どうして、そこまでするの?」
「どうしてだろうね」
「どうして笑ってられるの?」
「簡単だよ、僕は何でも出せるからね。地獄だって戦争だって出せる」
「どうして出さないの?」
「君みたいな人がいるからだよ」
男は少女に笑いかけて去っていく。少女は男の後を追った。
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