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第一章 森からの脱出
第一話 転生
しおりを挟む「うっ…。ここはどこだ…?」
目を覚ますと、そこは見慣れた教室ではなく、森の中だった。
ちょっと待て…?
ここはいったいどこなんだ??
と言うより、唯一知ってるものは、倒れているクラスメートと先生ぐらいだぞ?!
一人で考えてても埒が明かない。
とりあえず、みんなを起こそう。
と、一番始めに向かったのは、昔からの幼馴染みの陽渡だ。
陽渡は、みんなの頼れるリーダーであり、状況を読むことに長けているキレ者だ。
そして何より、容姿、人格、性格、人望、判断力、観察力、統率力、全てにおいて、ずば抜けている天才、それが陽渡だ。
「おーい、陽渡ー、起きてくれよー、陽渡ー」
声をかけてみたんだけどなー、反応がない。
仕方ない、他の人でも―
「うっ…ハ、ハク…?」
と、陽渡が起きた。
「やっと目が覚めたか。」
「ここはどこだ?見回した感じでは、森の中だけど」
「うーん、俺もわからないんだよなー。第一なんでここに倒れてるのか謎過ぎ。まぁ、理由は、アレしかないだろうけど。」
「そうだなー…。でもとりあえず皆起こして、少し考えをまとめてみよう。」
「おう」
と頷き、起こしていった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「さて、皆も混乱してると思うけど、状況をまとめよう。」
と、皆、頷き、会議が始まった。
「まず、俺たちは、あの教室からここに飛ばされた。これはもう否定のしようもない事実なんだ。そんなすぐには、受け止められない事だと思うけど、これは受け入れなくちゃいけないことだと思う。確かに、俺達は、元の世界に帰ることが一番の目的だ。だけどその前に、俺たちは、この世界を生きていかなくちゃならないんだ。だからこそ、俺たちは、生きていく術を身に付けないといけないと思う。ここまでが、今、俺が分かることと、考えだ。じゃあ、次にここに来て分かったこととか、気付いた事とかある人は教えてほしいと思う。」
やっぱり、陽渡はリーダーとしての素質があるなぁ。
起こされた時は、皆が混乱していてとてもじゃないが、何かをするなんて出来なかったのに、今はある程度、混乱は残るけど、皆一つになってる。
やっぱり陽渡はすごい奴だ。
あ、そういえば、まだ自己紹介をしてなかったな。
俺は黄泉風白夜。
友達があんまりいない悲しいやつだ。
そんな事は置いておく。
「俺、ここに来て分かったことがあるんだけどさ。」
今、喋ったのがイガグリ頭がトレンドマークの稲村大地。
頭は悪いけど、運動神経は抜群の野球少年。
「どんなことだ?」
「手をスライドさせると、ウィンドウが開くんだ。すると、HP、MP、ステータスが見れるんだ。それと、特殊能力てのがあるぜ!」
「皆、やってみよう。」
じゃ、俺もやってみるかー。
と、軽い気持ちで、ウィンドウを開いた。
【HP】800
【MP】1600
【筋力】C
【体力】B
【敏捷】A
【器用】D
【精神】D
【知力】A
《特殊能力》
『解析鑑定』『古龍式殲滅魔法』
ステータスなんかもちょっと強くね?
てか、能力、分かりやすすぎるぐらい明確なチートだ、これ。
「皆、特殊能力は、多分それぞれ違うと思うから、全員の能力を書き出そう。」
『おぉー!!』
おれは、片方隠した方がいいな。
と、思いながら、俺も能力まとめを手伝った。
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