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瞳の秘密(改稿済み)
しおりを挟む剣と剣とがぶつかり合い、俺は、エルリカ先輩の強さが見に染みて理解できた。
(この人、技術が凄い…!こっちが攻めても完璧に対応してくる…!)
ヤバい、今、俺、不利じゃね??
全然攻めきれないし、というか一掠りすら与えてない。
なんて事を考えながら、攻めあぐねていると、急に、エルリカ先輩が止まった。
「少し残念かな。君は龍種族と聞いていたから、期待外れだったなー。どうせ学校にも居場所はないだろうから、最期は私が、殺してあげる。その準備も終わったし」
はぁー。
これだから、人間種は。
早とちりし過ぎなんだよなー。
まぁ、俺を殺せるなら、殺してほしいけど。
すると、足下に魔方陣が現れた。
「我、エルリカ=メルアーデが魔力の根源となりて、命ずる。世界の理を解き、今、彼の者に刃の氷雨を降らせよ」『アイスランスレイン』
その瞬間、俺の上に、氷で出来た槍が、無数に現れた。
「ごめんね?でも私は君を殺さなくちゃいけないから。」
―――――――――――――――――――――――――――
彼の元に殺到する氷槍。
飛び散る鮮血。
全ての氷槍が刺さり終わり、エルリカはシルフィアスを殺せたと思った。
しかし、現実は、違った。
「おい、もう終わりか?」
背筋が凍る程の威圧感。
振り返ると、そこには、殺した筈のシルフィアスが、立っていた。
(う、嘘…!彼は今、私が殺した筈…!)
しかし、戸惑うことはない。なぜなら、奴にはしっかりと、氷槍が刺さっているから、もう、動くことすら出来ないだろう、とエルリカは考えていた。
「化け物め…!」
そう罵倒しながら、剣を構える。
すると、シルフィアスは、
「次は俺の番」
と言うと、魔力をほとばしらせた。
―――――――――――――――――――――――――――
いってー。
威力強すぎだろ?!
全く、俺じゃなきゃ死んでたぞ??
だか、ここからは俺のターンだ。
俺は魔力をほとばしらせる。
「き、君の、その瞳…!?」
「あー、俺の瞳は、魔力に反応して、色が変わるんだよ。
緋色と金色にね。」
「緋色と金色のオッドアイ…まさか、《殲紅眼》…!?」
エルリカ先輩も気付いたみたいだし、サクッと倒しちゃおう。
「エルリカ先輩。俺は貴女を殺しません。学校て会ったら、仲良くしましょうね」
そして、魔法を放った。
こうして、エルリカ先輩との殺し合いは幕を閉じたのだった。
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