ぷれぜんと

こぐまじゅんこ

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ぷれぜんと

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 はるくんは、3さい。
 だれかにぷれぜんとをあげたくてしかたがありません。
 かにさんに、おはなをあげました。
 でも、かにさんのハサミでチョキンときれてしまいました。
「はるくん、ごめん。せっかくくれたのに、もてないわ」
 かにさん、しょんぼり。
「ざんねん」
 はるくんは、こんどは、さかなくんにアイスクリームをあげました。
 でも、みずのなかでアイスクリームはとけちゃいました。
「はるくん、ごめんよ。アイスクリームはみずのなかではたべられないよ」
 さかなくんも、しょんぼり。
「ざんねん」
 はるくんは、カマキリさんに、えんぴつをあげました。
 でも、カマキリさんは、カマでえんぴつをきっちゃいました。
「ごめんなさい。カマできれちゃった」
 カマキリさんは、しょんぼり。
「うーん、ぷれぜんとってむずかしいなぁ」
 はるくんは、ばあばにきいてみます。
「なにがほしい?」
 ばあばは、にっこりわらって、
「はるくんのえがおがいいなぁ」
といいました。
「えがお?」
 はるくんは、ぽかんとしています。
「はるくんの、にこにこわらったかおは、ばあばのげんきのもとなんだよ。ばあばは、はるくんがだいすきだからね」
 ばあばが、ほほえみながらいうので、はるくんは、おもわず、にっこりえがおになりました。
「そうそう、そのえがおがだいすき!」
 はるくんのえがおをみて、かにさんも、さかなくんも、カマキリさんも、みんなえがおになりました。
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