9 / 17
おとぎ話の結末 2
しおりを挟む
そのまま膝頭を掴まれ左右に開脚されて、信じられない淫らな姿に唖然としてしまう。海里さんが巧みな舌で、僕を追い詰め出す。
「あ……駄目……そんなにしないで」
「柊一、柊一」
「ん……嫌だ……その声……響く」
「ここに?」
「海里さんっ……あっ」
「柊一、愛してるよ」
艶めいた官能的な声だ。下半身を撫でられて、びくっと腰が浮く。
色っぽい仕草で僕のものを舐め続ける海里さんの姿は、壮絶な色気に溢れていて蹴落とされてしまう程だ。
「いいね、柊一のここ、淡い色で綺麗で美味しいよ」
「そんな……」
必死に内股に力を入れて閉じようとしても許してもらえない。それに気持ち良さが先走ってしまい、僕の先端から滴が零れては、海里さんにじゅっと吸い取られていく。
「まるで花の蜜だね」
「いやだ。そんな風に言うなんて…」
海里さんの指が、とうとう僕の中へ潜りこんで来た。なにか滑りが良くなるクリームを纏っているので、痛みは少ない。でも違和感があって……
「少しづつ慣らしていこう」
「ん……んっ」
怖くて慣れなくて、彼に必死にしがみ付いてしまった。
「怖い……」
「大丈夫。だいぶ広がって来たよ。ほら…」
僕の襞の内側を長い時間をかけて広げるように弄られて、震えてしまう。最初は怖かったのに、今はもっと触れて欲しいとさえ思ってしまうなんて……気持ち良すぎて感じすぎて、窓を開けているのに汗まみれになっていると、彼の躰からふわっと白薔薇の香りが漂ったような気がした。
触れられた部分が熱い。太腿や胸を、彼の手のひらが行き来するうちに、心も身体もすべてじっくりと解されていった。
両親を失ってから頑なに閉ざされた心も、弟を守ろうと必死だった心も……何もかも緩んでいく。
「柊一は、これからはもう、ひとりで頑張りすぎないで欲しい」
「海里さん……」
白薔薇が花弁がひらひらと散るように、僕の目からは大粒の涙が零れていた。
「ツンと澄ました君の外での姿にもそそられたが、おれの腕の中でそんな顔してくれるとはな……煽られるよ」
一気に片脚を掴まれ彼の肩に担がれて、僕の震える中心がいよいよ丸見えになっていく。
「あぁ…うっ…」
「いくよ…」
パーティーで出逢った僕たちは、今一つになっていく。
深く強く、僕を貫いてくれる。
僕を永遠に……この白薔薇の洋館につなぎとめて欲しい。
ぐぐっと挿入される。
「あうっ」
慣らしたとはいえ、初めての行為だ。破瓜の痛みを必死に呑み込んでいると、彼が心配そうに見つめてくれる。
「痛い?大丈夫か」
「うっ……」
「ずっと待っていた。この日を…君がおれのものになってくれる日を」
「それは……僕の台詞です。あなたは……僕の騎士みたいだ」
「ふっ、柊一は一見冷たそうな外見なのに、中は相当なロマンチストだな」
「なっ、そんなこと」
「いいよ、それで…それが可愛い」
「あっあ……」
次の瞬間、ぐいっと躰を起こされ腰を支えられた。そのまま、まるで乗馬しているかの如く、彼の上で揺さぶられた。
二人で草原を駆け抜けて原っぱに寝転んだような、ふかふかの温かい気持ちになって、共に果てた。
見上げた青空は、どこまでも澄み渡っていた。
青い空、緑の芝生。
寝そべる僕たちの躰に、洋館の白薔薇が風に乗って舞い降りてきた。
おとぎ話の結末は、きっとこうだ。
『白薔薇の咲くお城で、二人はいつまでも仲良く暮らしました』
これは僕らだけのハッピーエンド。
海里さんと僕が紡いでいく、これからの人生。
全てはこの白薔薇の洋館で営まれていくだろう。
海里さんあなたと!
「あ……駄目……そんなにしないで」
「柊一、柊一」
「ん……嫌だ……その声……響く」
「ここに?」
「海里さんっ……あっ」
「柊一、愛してるよ」
艶めいた官能的な声だ。下半身を撫でられて、びくっと腰が浮く。
色っぽい仕草で僕のものを舐め続ける海里さんの姿は、壮絶な色気に溢れていて蹴落とされてしまう程だ。
「いいね、柊一のここ、淡い色で綺麗で美味しいよ」
「そんな……」
必死に内股に力を入れて閉じようとしても許してもらえない。それに気持ち良さが先走ってしまい、僕の先端から滴が零れては、海里さんにじゅっと吸い取られていく。
「まるで花の蜜だね」
「いやだ。そんな風に言うなんて…」
海里さんの指が、とうとう僕の中へ潜りこんで来た。なにか滑りが良くなるクリームを纏っているので、痛みは少ない。でも違和感があって……
「少しづつ慣らしていこう」
「ん……んっ」
怖くて慣れなくて、彼に必死にしがみ付いてしまった。
「怖い……」
「大丈夫。だいぶ広がって来たよ。ほら…」
僕の襞の内側を長い時間をかけて広げるように弄られて、震えてしまう。最初は怖かったのに、今はもっと触れて欲しいとさえ思ってしまうなんて……気持ち良すぎて感じすぎて、窓を開けているのに汗まみれになっていると、彼の躰からふわっと白薔薇の香りが漂ったような気がした。
触れられた部分が熱い。太腿や胸を、彼の手のひらが行き来するうちに、心も身体もすべてじっくりと解されていった。
両親を失ってから頑なに閉ざされた心も、弟を守ろうと必死だった心も……何もかも緩んでいく。
「柊一は、これからはもう、ひとりで頑張りすぎないで欲しい」
「海里さん……」
白薔薇が花弁がひらひらと散るように、僕の目からは大粒の涙が零れていた。
「ツンと澄ました君の外での姿にもそそられたが、おれの腕の中でそんな顔してくれるとはな……煽られるよ」
一気に片脚を掴まれ彼の肩に担がれて、僕の震える中心がいよいよ丸見えになっていく。
「あぁ…うっ…」
「いくよ…」
パーティーで出逢った僕たちは、今一つになっていく。
深く強く、僕を貫いてくれる。
僕を永遠に……この白薔薇の洋館につなぎとめて欲しい。
ぐぐっと挿入される。
「あうっ」
慣らしたとはいえ、初めての行為だ。破瓜の痛みを必死に呑み込んでいると、彼が心配そうに見つめてくれる。
「痛い?大丈夫か」
「うっ……」
「ずっと待っていた。この日を…君がおれのものになってくれる日を」
「それは……僕の台詞です。あなたは……僕の騎士みたいだ」
「ふっ、柊一は一見冷たそうな外見なのに、中は相当なロマンチストだな」
「なっ、そんなこと」
「いいよ、それで…それが可愛い」
「あっあ……」
次の瞬間、ぐいっと躰を起こされ腰を支えられた。そのまま、まるで乗馬しているかの如く、彼の上で揺さぶられた。
二人で草原を駆け抜けて原っぱに寝転んだような、ふかふかの温かい気持ちになって、共に果てた。
見上げた青空は、どこまでも澄み渡っていた。
青い空、緑の芝生。
寝そべる僕たちの躰に、洋館の白薔薇が風に乗って舞い降りてきた。
おとぎ話の結末は、きっとこうだ。
『白薔薇の咲くお城で、二人はいつまでも仲良く暮らしました』
これは僕らだけのハッピーエンド。
海里さんと僕が紡いでいく、これからの人生。
全てはこの白薔薇の洋館で営まれていくだろう。
海里さんあなたと!
20
お気に入りに追加
126
あなたにおすすめの小説
君が好き過ぎてレイプした
眠りん
BL
ぼくは大柄で力は強いけれど、かなりの小心者です。好きな人に告白なんて絶対出来ません。
放課後の教室で……ぼくの好きな湊也君が一人、席に座って眠っていました。
これはチャンスです。
目隠しをして、体を押え付ければ小柄な湊也君は抵抗出来ません。
どうせ恋人同士になんてなれません。
この先の長い人生、君の隣にいられないのなら、たった一度少しの時間でいい。君とセックスがしたいのです。
それで君への恋心は忘れます。
でも、翌日湊也君がぼくを呼び出しました。犯人がぼくだとバレてしまったのでしょうか?
不安に思いましたが、そんな事はありませんでした。
「犯人が誰か分からないんだ。ねぇ、柚月。しばらく俺と一緒にいて。俺の事守ってよ」
ぼくはガタイが良いだけで弱い人間です。小心者だし、人を守るなんて出来ません。
その時、湊也君が衝撃発言をしました。
「柚月の事……本当はずっと好きだったから」
なんと告白されたのです。
ぼくと湊也君は両思いだったのです。
このままレイプ事件の事はなかった事にしたいと思います。
※誤字脱字があったらすみません
ふしだらオメガ王子の嫁入り
金剛@キット
BL
初恋の騎士の気を引くために、ふしだらなフリをして、嫁ぎ先が無くなったペルデルセ王子Ωは、10番目の側妃として、隣国へ嫁ぐコトが決まった。孤独が染みる冷たい後宮で、王子は何を思い生きるのか?
お話に都合の良い、ユルユル設定のオメガバースです。
溺愛
papiko
BL
長い間、地下に名目上の幽閉、実際は監禁されていたルートベルト。今年で20年目になる檻の中での生活。――――――――ついに動き出す。
※やってないです。
※オメガバースではないです。
【リクエストがあれば執筆します。】
闇を照らす愛
モカ
BL
いつも満たされていなかった。僕の中身は空っぽだ。
与えられていないから、与えることもできなくて。結局いつまで経っても満たされないまま。
どれほど渇望しても手に入らないから、手に入れることを諦めた。
抜け殻のままでも生きていけてしまう。…こんな意味のない人生は、早く終わらないかなぁ。
彼の理想に
いちみやりょう
BL
あの人が見つめる先はいつも、優しそうに、幸せそうに笑う人だった。
人は違ってもそれだけは変わらなかった。
だから俺は、幸せそうに笑う努力をした。
優しくする努力をした。
本当はそんな人間なんかじゃないのに。
俺はあの人の恋人になりたい。
だけど、そんなことノンケのあの人に頼めないから。
心は冗談の中に隠して、少しでもあの人に近づけるようにって笑った。ずっとずっと。そうしてきた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる