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小学生編
ムーンライト・セレナーデ 29(月影寺の夏休み編)
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今、風太が『肉体関係の進展』って言ったのか?
しっ、信じられないぞ!
俺は思いっきり頬を抓ってみた。
イテテ……!
「痛いってことは夢じゃない! ヤッター」
すると風太がころんと俺の膝の上に転がってきた。
おぉ! 早速甘えてくれるのか。
これは幸先いいぞ。
「風太、期待していいのか」
すると何故か夢見心地な声が聞こえてきた。
「むにゃ……むにゃ……」
「へ? 風太どうした? 何故眠る?」
「……かんのくぅん、僕、酔っ払ったみたいですよぅ」
「え? まだ乾杯したところだぞ? 一口も飲んでないのに?」
「実は……」
風太の息は、何故かもう酒臭かった。
「えへへ、たくさーん、試飲をしちゃったんです。あん、あん、あん……あんこちゃんの濃度を確認させてもらえたんです。あんこ博士ですからぁ……あんこは正義ですものねぇ……」
「ははっ、参ったな」
「で……とっても眠いんですよぅ」
まぁ、そんなことだろうと思ったよ。
だが、これでこそ俺の好きな小森風太だ。
「あんこの夢を見ておいで」
「うー 僕は菅野くんの夢がいいですよぅ。一緒にあんこ博物館へ旅する夢を見たいです」
「そうか、俺も入れてくれるのか。いいよ、どこまでもついていく。俺と風太はずっと一緒だから」
「はい、僕もそうありたいです」
どんなことにも真面目に受け答えしてくれる風太が大好きだ。
膝枕して寝かしつけていると、隣のシートではいっくんが菫さんの膝で、芽生坊は葉山の膝で、それぞれ眠りについていた。
いっくんと芽生坊は仲良く手をつないだままだった。
その様子を誰もが微笑ましく見守っていた。
風太もエンジェルズと一緒に眠るといい。
ここでは誰も咎めない。
みんな、それぞれの個性を受け入れてくれる。
俺もだからとても居心地がいいんだ。
****
BARカウンターでシェイカーを振るう桂人さんの元に近づいた。
「桂人さん、お疲れ様です」
「洋さん、丈さん、最後はお二人のカクテルを作りますよ」
「ありがとう。ところで、さっきは少し手こずっていたようだけど?」
小森くんに対して、何でもそつなくこなす桂人さんが珍しく必死になっていたような?
「見られていましたか。まさか本当にあんこのカクテルを作ることになるとは」
「事前にあんこのことを話しておいてよかったよ」
「はい、洋さんがそれぞれの皆さんのイメージをあげて下さったので、漏れなく材料を準備出来ました。あんこも必須でしたね」
「この寺の小坊主くんとあんこは切り離せないからね」
「深いご縁なんですね。おれ……執事になりたての頃を思い出しました。紅茶すら満足にいれられなくて散々愛しい人に毒味を」
桂人さんが懐かしそうに目を細め、夜空を仰いだ。
「あんこのカクテルは配分によって甘さが変化するので難しかったです。そこで小坊主さんに味見をしてもらったのです」
「あぁそれで……彼にとっては至福の時だったろうね、沢山あんこを試飲させてもらえるなんて」
「そうですね。とてもしあわせでとろけそうな顔をしていました。さてと、どんなカクテルをご所望ですか」
「桂人さんに任せます」
「畏まりました」
彼の手は魔法だ。
それぞれの人に似合う色を知っている。
俺たちの色は夜空のブルーだった。
「バイオレットリキュールを使用した『ブルームーン』です。いかがですか」
『once in a blue moon』は、『極めて稀なこと』表現する時に用いられる言葉だ。
すると丈がさり気なく俺の腰を抱き寄せ、耳元で囁いた。
「洋、知っているか。ひと月に満月が2回ある時、2回目の満月を『Blue Moon』呼ぶそうだ。諸説には二度の満月という意味の『Double Moon』が変化して『blue moon』になったとも……」
「丈は物知りだな」
「私は……天文学が好きだった」
「分かる……俺もだ」
友達の少なかった学生時代。
宇宙と俺だけの世界に浸れたから。
それにしても『Double Moon』か。
それはまるで俺たちの『重なる月』のことのようでもある。
「さぁ出来ましたよ『ブルームーン・カクテル』の意味は『幸せの瞬間』です。月のようなお二人の、永遠の愛に乾杯を」
グラスに浮かぶ檸檬のスライスが、グラスが重なると満月になった。
また『ムーンライトセレナーデ』が静かに流れ出したので、俺と丈は身体をメロディに沿わせながら、乾杯した。
いつの間に月夜になっていた。
月明かりの下で、そのままダンスをした。
身体を揺らし、この世界に寄り添って……
酔って酔って……いく。
「丈……幸せだな」
「あぁ、洋がいるだけでも幸せなのに、ここには皆がいる」
「俺も同じことを思っていたよ」
「洋、生まれてきてくれてありがとう」
月夜の下でくちづけをした。
エンジェルズは夢の中。
大人の時間の到来だ。
「誕生日でもないのに?」
「今日はそういう気分だ」
「分かるよ。ここに集う人達は皆、辛い過去を乗り越えてきた人たちばかりだ……それぞれの存在が愛おしい」
****
「瑞樹、芽生は寝ちゃったのか」
「はい、もう、ぐっすりです」
瑞樹の膝で安心しきった顔で眠る息子。
小僧体験で身体を動かして疲れたのだろう。
とても充実した1日だったな。
いい光景だ。
すると瑞樹の視線が動き出した。
甘い雰囲気なので何を見ているのかと視線を辿ると、月明かりの下で丈さんと洋さんが優雅に踊っていた。
静かなバラードに身体を合わせて揺れている。
「なんと、あれはチークタイムじゃないか! 瑞樹、俺たちも踊ろう」
「チークタイム?」
瑞樹が首を傾げる。
「あぁそっか、もう死語か? 80年代には流行ったんだが」
「宗吾さん年齢……さばを読んでませんか」
「はははっ、仕事柄、リバイバルを仕掛けるので、過去の流行を追っているのさ」
「なるほど、流石です。でも芽生くんが」
瑞樹が困っていると、白江さんがやってきた。
「瑞樹くん、私が膝枕をかわりましょうか」
「ええ? でも悪いです」
「この位の坊やを膝枕して寝かしつけるのも夢だったのよ」
「……では……宗吾さんいいですか」
「もちろんだ。Win-Winの関係だ」
「宗吾さんは年齢不詳です」
「ははっ、さぁおいで! 瑞樹」
「はい」
俺たちだってたまにはロマンチックな夜を過ごそう。
ムーンライトセレナーデ
今宵この場所で、君を思いっきり抱きしめたい。
君を愛したい。
しっ、信じられないぞ!
俺は思いっきり頬を抓ってみた。
イテテ……!
「痛いってことは夢じゃない! ヤッター」
すると風太がころんと俺の膝の上に転がってきた。
おぉ! 早速甘えてくれるのか。
これは幸先いいぞ。
「風太、期待していいのか」
すると何故か夢見心地な声が聞こえてきた。
「むにゃ……むにゃ……」
「へ? 風太どうした? 何故眠る?」
「……かんのくぅん、僕、酔っ払ったみたいですよぅ」
「え? まだ乾杯したところだぞ? 一口も飲んでないのに?」
「実は……」
風太の息は、何故かもう酒臭かった。
「えへへ、たくさーん、試飲をしちゃったんです。あん、あん、あん……あんこちゃんの濃度を確認させてもらえたんです。あんこ博士ですからぁ……あんこは正義ですものねぇ……」
「ははっ、参ったな」
「で……とっても眠いんですよぅ」
まぁ、そんなことだろうと思ったよ。
だが、これでこそ俺の好きな小森風太だ。
「あんこの夢を見ておいで」
「うー 僕は菅野くんの夢がいいですよぅ。一緒にあんこ博物館へ旅する夢を見たいです」
「そうか、俺も入れてくれるのか。いいよ、どこまでもついていく。俺と風太はずっと一緒だから」
「はい、僕もそうありたいです」
どんなことにも真面目に受け答えしてくれる風太が大好きだ。
膝枕して寝かしつけていると、隣のシートではいっくんが菫さんの膝で、芽生坊は葉山の膝で、それぞれ眠りについていた。
いっくんと芽生坊は仲良く手をつないだままだった。
その様子を誰もが微笑ましく見守っていた。
風太もエンジェルズと一緒に眠るといい。
ここでは誰も咎めない。
みんな、それぞれの個性を受け入れてくれる。
俺もだからとても居心地がいいんだ。
****
BARカウンターでシェイカーを振るう桂人さんの元に近づいた。
「桂人さん、お疲れ様です」
「洋さん、丈さん、最後はお二人のカクテルを作りますよ」
「ありがとう。ところで、さっきは少し手こずっていたようだけど?」
小森くんに対して、何でもそつなくこなす桂人さんが珍しく必死になっていたような?
「見られていましたか。まさか本当にあんこのカクテルを作ることになるとは」
「事前にあんこのことを話しておいてよかったよ」
「はい、洋さんがそれぞれの皆さんのイメージをあげて下さったので、漏れなく材料を準備出来ました。あんこも必須でしたね」
「この寺の小坊主くんとあんこは切り離せないからね」
「深いご縁なんですね。おれ……執事になりたての頃を思い出しました。紅茶すら満足にいれられなくて散々愛しい人に毒味を」
桂人さんが懐かしそうに目を細め、夜空を仰いだ。
「あんこのカクテルは配分によって甘さが変化するので難しかったです。そこで小坊主さんに味見をしてもらったのです」
「あぁそれで……彼にとっては至福の時だったろうね、沢山あんこを試飲させてもらえるなんて」
「そうですね。とてもしあわせでとろけそうな顔をしていました。さてと、どんなカクテルをご所望ですか」
「桂人さんに任せます」
「畏まりました」
彼の手は魔法だ。
それぞれの人に似合う色を知っている。
俺たちの色は夜空のブルーだった。
「バイオレットリキュールを使用した『ブルームーン』です。いかがですか」
『once in a blue moon』は、『極めて稀なこと』表現する時に用いられる言葉だ。
すると丈がさり気なく俺の腰を抱き寄せ、耳元で囁いた。
「洋、知っているか。ひと月に満月が2回ある時、2回目の満月を『Blue Moon』呼ぶそうだ。諸説には二度の満月という意味の『Double Moon』が変化して『blue moon』になったとも……」
「丈は物知りだな」
「私は……天文学が好きだった」
「分かる……俺もだ」
友達の少なかった学生時代。
宇宙と俺だけの世界に浸れたから。
それにしても『Double Moon』か。
それはまるで俺たちの『重なる月』のことのようでもある。
「さぁ出来ましたよ『ブルームーン・カクテル』の意味は『幸せの瞬間』です。月のようなお二人の、永遠の愛に乾杯を」
グラスに浮かぶ檸檬のスライスが、グラスが重なると満月になった。
また『ムーンライトセレナーデ』が静かに流れ出したので、俺と丈は身体をメロディに沿わせながら、乾杯した。
いつの間に月夜になっていた。
月明かりの下で、そのままダンスをした。
身体を揺らし、この世界に寄り添って……
酔って酔って……いく。
「丈……幸せだな」
「あぁ、洋がいるだけでも幸せなのに、ここには皆がいる」
「俺も同じことを思っていたよ」
「洋、生まれてきてくれてありがとう」
月夜の下でくちづけをした。
エンジェルズは夢の中。
大人の時間の到来だ。
「誕生日でもないのに?」
「今日はそういう気分だ」
「分かるよ。ここに集う人達は皆、辛い過去を乗り越えてきた人たちばかりだ……それぞれの存在が愛おしい」
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「瑞樹、芽生は寝ちゃったのか」
「はい、もう、ぐっすりです」
瑞樹の膝で安心しきった顔で眠る息子。
小僧体験で身体を動かして疲れたのだろう。
とても充実した1日だったな。
いい光景だ。
すると瑞樹の視線が動き出した。
甘い雰囲気なので何を見ているのかと視線を辿ると、月明かりの下で丈さんと洋さんが優雅に踊っていた。
静かなバラードに身体を合わせて揺れている。
「なんと、あれはチークタイムじゃないか! 瑞樹、俺たちも踊ろう」
「チークタイム?」
瑞樹が首を傾げる。
「あぁそっか、もう死語か? 80年代には流行ったんだが」
「宗吾さん年齢……さばを読んでませんか」
「はははっ、仕事柄、リバイバルを仕掛けるので、過去の流行を追っているのさ」
「なるほど、流石です。でも芽生くんが」
瑞樹が困っていると、白江さんがやってきた。
「瑞樹くん、私が膝枕をかわりましょうか」
「ええ? でも悪いです」
「この位の坊やを膝枕して寝かしつけるのも夢だったのよ」
「……では……宗吾さんいいですか」
「もちろんだ。Win-Winの関係だ」
「宗吾さんは年齢不詳です」
「ははっ、さぁおいで! 瑞樹」
「はい」
俺たちだってたまにはロマンチックな夜を過ごそう。
ムーンライトセレナーデ
今宵この場所で、君を思いっきり抱きしめたい。
君を愛したい。
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