1,328 / 1,727
小学生編
幸せが集う場所 2
しおりを挟む
「勇大さん、葉山の海も綺麗だったけど、由比ヶ浜も綺麗ね」
「あぁ、とても綺麗だ。おっ! これは」
砂浜に手を伸ばした勇大さんが、大きな手の平にとても繊細な貝殻をのせて見せてくれた。
「まぁ、可愛い貝ね」
「さくら貝と言うんだ。由比ヶ浜はさくら貝が取れる海岸として有名なんだよ」
「詳しいのね」
「これは澄子さんからの受け売りだが、これは『幸せになれる貝』だそうだ」
「そうなのね、瑞樹のお母さんからの言葉なのね」
「そうだ。拾って、芽生くんのお土産にしよう!」
「素敵ね! 私も手伝うわ」
さくら貝は桜の花びらのようにピンク色をした美しい貝だった。波打ち際の濡れている場所でしゃがんでじっくりと目を凝らすと、綺麗なさくら貝がいくつか見つかったわ。
そんな調子で下ばかり見て歩いていたので、ドンっと思いっきり人とぶつかってしまった。
「ご、ごめんなさい」
「こちらこそごめんなさい」
あら? 私と同世代の女性だわ。ひとりでサクラ貝を拾っていたようで、手に持った瓶にサクラ貝がいくつか入っていた。
「あなたもさくら貝を?」
「えぇ、遠くに赴任している主人に見せてあげたくて……でも綺麗に写真には撮れませんね」
「あの、よかったらお撮りしましょうか」
「え?」
いきなり勇大さんが話に加わったの、少し驚かせたみたい。
「彼は……私の旦那さんで、カメラマンなんです。スマホでも綺麗に撮れるのでよかったら」
知らない人に「私の旦那さん」と紹介するのは初めてで照れ臭いわ。
「いいんですか。あ、じゃあ、これでお願いします」
勇大さんにかかれば、サクラ貝の透明感も繊細な桜色も見事に映し出される。
「まぁ、すごい! 同じスマホで撮ったとは思えないわ。ありがとうございます。早速主人に送りますね」
一期一会。
こんなやりとりを旅先で交わす余裕が出来たことが嬉しかった。
****
「おはよう、菅野」
「瑞樹ちゃん!」
「昨日は休んでごめん。仕事、大丈夫だったかな?」
久しぶりに葉山の清々しい笑顔を、朝から拝めた。
ここ2週間ほど、気を抜くと難しい表情になっていたから、ようやくだな。
「あぁ、大丈夫だった。葉山にしか分からないことは保留にしているから対応頼む」
「ん、サンキュ!」
思い詰めた顔は、もう充分だ。
入社してから、宗吾さんと芽生坊と知り合うまで散々見てきたからな。
「芽生坊、元気?」
「うん! すっかり元気で、今日から元気に学校に行ったんだよ」
「そうか、目に浮かぶな。ニコニコ明るい笑顔でランドセル揺らしてさ」
「うん、うん、本当に可愛い子だよ。優しくて明るくて、お友達からも慕われて」
芽生坊のこととなると目を輝かす葉山を見るのも、好きだ。
「芽生坊は将来モテモテになるな。宗吾さんのガッツと瑞樹ちゃんのきめ細やかな優しさを持ち合わせているんだもんな」
「モテモテかぁ……ちょっと複雑だな」
「ははっ、葉山は兄弟に溺愛されているが、葉山自身も相当なブラコンだよな」
「うっ……そうだね、認めるよ。とにかく今は芽生くんの成長が本当に楽しみだよ」
「思春期や反抗期もあると思うが、あの子は大丈夫だよ」
「菅野のお墨付き嬉しいよ」
そんな会話をしながら歩いていると、リーダーが後方からやってきて、俺たちと肩を組んでくれた。
「おはよう! やっと二人揃ったな」
「リーダー! ありがとうございます。もう大丈夫です。リーダーのおかげでしっかりケア出来ました」
「良かったな。今回、葉山がしたことはお子さんの心に響いたと思うぞ」
「あ……はい」
「……苦労と努力は決して無駄にはならない。それを葉山が一番良く知っているだろう」
リーダーは葉山のことを、どこまで知っているのか。それは分からないが、どんな葉山でも部下として認めて可愛がってくれるだろう。
その日の葉山はいつもより仕事にキレがあって、花鋏をリズミカルに動かして生け込んでいく姿は、周りの人達が見蕩れて、息を呑む程だった。
俺と目が合うと優しく微笑み、やってくる季節のことを待ち遠しそうに話してくれる。
「菅野、もう2月なんてびっくりだよ。来月には自然界にも花が咲き出すね」
「桜も今年は早いとニュースでやっていたぞ」
「そうなの? じゃあ今のうちに冬を楽しんでおかないとね」
「退院祝いもするんだろ?」
「うん、週末にしようと思うよ。みんな会いたがっているから」
「元気な顔を見せるのが、一番だな」
****
その日は残業しようと思ったが、リーダーと菅野に背中を押されて、定時で上がらせてもらった。
「葉山、今日は早く迎えに行ってあげた方がいい」
「え……ですが……」
「病み上がりに、いきなり放課後スクールラストまではきついぞ」
「そうだぞ! 瑞樹ちゃん遠慮するなって。今日の瑞樹ちゃん冴え冴えしていたから、仕事もうないぞ」
「でも……」
「瑞樹ちゃん、こういう時はありがとうだ!」
「分かった。ありがとう、ありがとうございます!」
人の優しさが身に染みる。
優しさは優しさで、誠意をもって返していきたい。
本当は少し気になっていたんだ。
芽生くんは頑張り屋さんだから、初日から無理しすぎていないか。
もう普通通りに活動していい、体育もやっていいと主治医の先生から許可はもらってはいたが、やはり心配だった。
宗吾さんに電話をすると、撮影の立ち会いが長引いているとメールで返事が来たので、遅くなりそうだ。
放課後スクールの部屋を覗くと、部屋でボードゲームで遊んでいた芽生くんが出て来て、びっくりした顔をした。
「あ……ごめん、ちょっと早すぎたかな?」
「ううん、うれしくてびっくりしたの」
「なら、よかった。今日はもう帰ろうか」
「うん!」
帰り道、芽生くんが今日の出来事を沢山おしゃべりしてくれた。
「まずね、教室にはいったら、ボクの机とイスがあってほっとしたの」
「うんうん、よかったね」
「みんながおかえりって言ってくれて、てれくさかったけど、うれしかったよ」
「何て答えたのかな?」
「ただいまーって言えたよ」
「おかえりとただいまはセットがいいね」
「うん!」
「あのね……お兄ちゃん」
学校を出て暫く歩くと、芽生くんの方からそっと手を繋いでくれた。
「ん、どうしたの?」
「学校とってもたのしかったけど、暗くなってきたらね、お兄ちゃんに会いたくなっちゃったの。だから今日……はやく来てくれてありがとう」
「芽生くん……」
「暗くなると、おうちが恋しくなるのは、入院していた時、いつも暗くなるとおにいちゃんとパパが来てくれて、おそばにいてくれたからかなぁ……」
今日はリーダーと菅野の言う通り、早く迎えに来て良かった。
何もかも一気に元通りにはならない。
それでいいんだよ。
少しずつ、ゆっくり戻していこうね。
芽生くんと僕はちゃんと繋がっている。
だから焦らなくて大丈夫だ。
僕は宗吾さんと芽生くんと知り合って、ようやく自分の人生を歩み出せたようだ。
僕の人生を大切にしたいと思えるようになった。
それは同時に僕の周りにいてくれる人たちも、大切にしたいということだ。
僕は、僕の人生を愛している――
そう言い切れるようになった。
「あぁ、とても綺麗だ。おっ! これは」
砂浜に手を伸ばした勇大さんが、大きな手の平にとても繊細な貝殻をのせて見せてくれた。
「まぁ、可愛い貝ね」
「さくら貝と言うんだ。由比ヶ浜はさくら貝が取れる海岸として有名なんだよ」
「詳しいのね」
「これは澄子さんからの受け売りだが、これは『幸せになれる貝』だそうだ」
「そうなのね、瑞樹のお母さんからの言葉なのね」
「そうだ。拾って、芽生くんのお土産にしよう!」
「素敵ね! 私も手伝うわ」
さくら貝は桜の花びらのようにピンク色をした美しい貝だった。波打ち際の濡れている場所でしゃがんでじっくりと目を凝らすと、綺麗なさくら貝がいくつか見つかったわ。
そんな調子で下ばかり見て歩いていたので、ドンっと思いっきり人とぶつかってしまった。
「ご、ごめんなさい」
「こちらこそごめんなさい」
あら? 私と同世代の女性だわ。ひとりでサクラ貝を拾っていたようで、手に持った瓶にサクラ貝がいくつか入っていた。
「あなたもさくら貝を?」
「えぇ、遠くに赴任している主人に見せてあげたくて……でも綺麗に写真には撮れませんね」
「あの、よかったらお撮りしましょうか」
「え?」
いきなり勇大さんが話に加わったの、少し驚かせたみたい。
「彼は……私の旦那さんで、カメラマンなんです。スマホでも綺麗に撮れるのでよかったら」
知らない人に「私の旦那さん」と紹介するのは初めてで照れ臭いわ。
「いいんですか。あ、じゃあ、これでお願いします」
勇大さんにかかれば、サクラ貝の透明感も繊細な桜色も見事に映し出される。
「まぁ、すごい! 同じスマホで撮ったとは思えないわ。ありがとうございます。早速主人に送りますね」
一期一会。
こんなやりとりを旅先で交わす余裕が出来たことが嬉しかった。
****
「おはよう、菅野」
「瑞樹ちゃん!」
「昨日は休んでごめん。仕事、大丈夫だったかな?」
久しぶりに葉山の清々しい笑顔を、朝から拝めた。
ここ2週間ほど、気を抜くと難しい表情になっていたから、ようやくだな。
「あぁ、大丈夫だった。葉山にしか分からないことは保留にしているから対応頼む」
「ん、サンキュ!」
思い詰めた顔は、もう充分だ。
入社してから、宗吾さんと芽生坊と知り合うまで散々見てきたからな。
「芽生坊、元気?」
「うん! すっかり元気で、今日から元気に学校に行ったんだよ」
「そうか、目に浮かぶな。ニコニコ明るい笑顔でランドセル揺らしてさ」
「うん、うん、本当に可愛い子だよ。優しくて明るくて、お友達からも慕われて」
芽生坊のこととなると目を輝かす葉山を見るのも、好きだ。
「芽生坊は将来モテモテになるな。宗吾さんのガッツと瑞樹ちゃんのきめ細やかな優しさを持ち合わせているんだもんな」
「モテモテかぁ……ちょっと複雑だな」
「ははっ、葉山は兄弟に溺愛されているが、葉山自身も相当なブラコンだよな」
「うっ……そうだね、認めるよ。とにかく今は芽生くんの成長が本当に楽しみだよ」
「思春期や反抗期もあると思うが、あの子は大丈夫だよ」
「菅野のお墨付き嬉しいよ」
そんな会話をしながら歩いていると、リーダーが後方からやってきて、俺たちと肩を組んでくれた。
「おはよう! やっと二人揃ったな」
「リーダー! ありがとうございます。もう大丈夫です。リーダーのおかげでしっかりケア出来ました」
「良かったな。今回、葉山がしたことはお子さんの心に響いたと思うぞ」
「あ……はい」
「……苦労と努力は決して無駄にはならない。それを葉山が一番良く知っているだろう」
リーダーは葉山のことを、どこまで知っているのか。それは分からないが、どんな葉山でも部下として認めて可愛がってくれるだろう。
その日の葉山はいつもより仕事にキレがあって、花鋏をリズミカルに動かして生け込んでいく姿は、周りの人達が見蕩れて、息を呑む程だった。
俺と目が合うと優しく微笑み、やってくる季節のことを待ち遠しそうに話してくれる。
「菅野、もう2月なんてびっくりだよ。来月には自然界にも花が咲き出すね」
「桜も今年は早いとニュースでやっていたぞ」
「そうなの? じゃあ今のうちに冬を楽しんでおかないとね」
「退院祝いもするんだろ?」
「うん、週末にしようと思うよ。みんな会いたがっているから」
「元気な顔を見せるのが、一番だな」
****
その日は残業しようと思ったが、リーダーと菅野に背中を押されて、定時で上がらせてもらった。
「葉山、今日は早く迎えに行ってあげた方がいい」
「え……ですが……」
「病み上がりに、いきなり放課後スクールラストまではきついぞ」
「そうだぞ! 瑞樹ちゃん遠慮するなって。今日の瑞樹ちゃん冴え冴えしていたから、仕事もうないぞ」
「でも……」
「瑞樹ちゃん、こういう時はありがとうだ!」
「分かった。ありがとう、ありがとうございます!」
人の優しさが身に染みる。
優しさは優しさで、誠意をもって返していきたい。
本当は少し気になっていたんだ。
芽生くんは頑張り屋さんだから、初日から無理しすぎていないか。
もう普通通りに活動していい、体育もやっていいと主治医の先生から許可はもらってはいたが、やはり心配だった。
宗吾さんに電話をすると、撮影の立ち会いが長引いているとメールで返事が来たので、遅くなりそうだ。
放課後スクールの部屋を覗くと、部屋でボードゲームで遊んでいた芽生くんが出て来て、びっくりした顔をした。
「あ……ごめん、ちょっと早すぎたかな?」
「ううん、うれしくてびっくりしたの」
「なら、よかった。今日はもう帰ろうか」
「うん!」
帰り道、芽生くんが今日の出来事を沢山おしゃべりしてくれた。
「まずね、教室にはいったら、ボクの机とイスがあってほっとしたの」
「うんうん、よかったね」
「みんながおかえりって言ってくれて、てれくさかったけど、うれしかったよ」
「何て答えたのかな?」
「ただいまーって言えたよ」
「おかえりとただいまはセットがいいね」
「うん!」
「あのね……お兄ちゃん」
学校を出て暫く歩くと、芽生くんの方からそっと手を繋いでくれた。
「ん、どうしたの?」
「学校とってもたのしかったけど、暗くなってきたらね、お兄ちゃんに会いたくなっちゃったの。だから今日……はやく来てくれてありがとう」
「芽生くん……」
「暗くなると、おうちが恋しくなるのは、入院していた時、いつも暗くなるとおにいちゃんとパパが来てくれて、おそばにいてくれたからかなぁ……」
今日はリーダーと菅野の言う通り、早く迎えに来て良かった。
何もかも一気に元通りにはならない。
それでいいんだよ。
少しずつ、ゆっくり戻していこうね。
芽生くんと僕はちゃんと繋がっている。
だから焦らなくて大丈夫だ。
僕は宗吾さんと芽生くんと知り合って、ようやく自分の人生を歩み出せたようだ。
僕の人生を大切にしたいと思えるようになった。
それは同時に僕の周りにいてくれる人たちも、大切にしたいということだ。
僕は、僕の人生を愛している――
そう言い切れるようになった。
12
お気に入りに追加
829
あなたにおすすめの小説
私は心を捨てました 〜「お前なんかどうでもいい」と言ったあなた、どうして今更なのですか?〜
月橋りら
恋愛
私に婚約の打診をしてきたのは、ルイス・フォン・ラグリー侯爵子息。
だが、彼には幼い頃から大切に想う少女がいたーー。
「お前なんかどうでもいい」 そうあなたが言ったから。
私は心を捨てたのに。
あなたはいきなり許しを乞うてきた。
そして優しくしてくるようになった。
ーー私が想いを捨てた後で。
どうして今更なのですかーー。
*この小説はカクヨム様、エブリスタ様でも連載しております。
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
愛することをやめたら、怒る必要もなくなりました。今さら私を愛する振りなんて、していただかなくても大丈夫です。
石河 翠
恋愛
貴族令嬢でありながら、家族に虐げられて育ったアイビー。彼女は社交界でも人気者の恋多き侯爵エリックに望まれて、彼の妻となった。
ひとなみに愛される生活を夢見たものの、彼が欲していたのは、夫に従順で、家の中を取り仕切る女主人のみ。先妻の子どもと仲良くできない彼女をエリックは疎み、なじる。
それでもエリックを愛し、結婚生活にしがみついていたアイビーだが、彼の子どもに言われたたった一言で心が折れてしまう。ところが、愛することを止めてしまえばその生活は以前よりも穏やかで心地いいものになっていて……。
愛することをやめた途端に愛を囁くようになったヒーローと、その愛をやんわりと拒むヒロインのお話。
この作品は他サイトにも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID 179331)をお借りしております。
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
婚約者の浮気相手が子を授かったので
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ファンヌはリヴァス王国王太子クラウスの婚約者である。
ある日、クラウスが想いを寄せている女性――アデラが子を授かったと言う。
アデラと一緒になりたいクラウスは、ファンヌに婚約解消を迫る。
ファンヌはそれを受け入れ、さっさと手続きを済ませてしまった。
自由になった彼女は学校へと戻り、大好きな薬草や茶葉の『研究』に没頭する予定だった。
しかし、師であるエルランドが学校を辞めて自国へ戻ると言い出す。
彼は自然豊かな国ベロテニア王国の出身であった。
ベロテニア王国は、薬草や茶葉の生育に力を入れているし、何よりも獣人の血を引く者も数多くいるという魅力的な国である。
まだまだエルランドと共に茶葉や薬草の『研究』を続けたいファンヌは、エルランドと共にベロテニア王国へと向かうのだが――。
※表紙イラストはタイトルから「お絵描きばりぐっどくん」に作成してもらいました。
※完結しました
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
【完結】愛も信頼も壊れて消えた
miniko
恋愛
「悪女だって噂はどうやら本当だったようね」
王女殿下は私の婚約者の腕にベッタリと絡み付き、嘲笑を浮かべながら私を貶めた。
無表情で吊り目がちな私は、子供の頃から他人に誤解される事が多かった。
だからと言って、悪女呼ばわりされる筋合いなどないのだが・・・。
婚約者は私を庇う事も、王女殿下を振り払うこともせず、困った様な顔をしている。
私は彼の事が好きだった。
優しい人だと思っていた。
だけど───。
彼の態度を見ている内に、私の心の奥で何か大切な物が音を立てて壊れた気がした。
※感想欄はネタバレ配慮しておりません。ご注意下さい。
私がいなければ。
月見 初音
恋愛
大国クラッサ王国のアルバト国王の妾腹の子として生まれたアグネスに、婚約話がもちかけられる。
しかし相手は、大陸一の美青年と名高い敵国のステア・アイザイン公爵であった。
公爵から明らかな憎悪を向けられ、周りからは2人の不釣り合いさを笑われるが、アグネスは彼と結婚する。
結婚生活の中でアグネスはステアの誠実さや優しさを知り彼を愛し始める。
しかしある日、ステアがアグネスを憎む理由を知ってしまい罪悪感から彼女は自死を決意する。
毒を飲んだが死にきれず、目が覚めたとき彼女の記憶はなくなっていた。
そして彼女の目の前には、今にも泣き出しそうな顔のステアがいた。
𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷
初投稿作品なので温かい目で見てくださると幸いです。
コメントくださるととっても嬉しいです!
誤字脱字報告してくださると助かります。
不定期更新です。
表紙のお借り元▼
https://www.pixiv.net/users/3524455
𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷⢄⡱𖧷
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる