1,236 / 1,727
小学生編
ハートフルクリスマスⅡ・2
しおりを挟む
しんしんと白い雪が降り積もる中、俺は一歩また一歩と雪を踏みしめログハウスへと歩き続けた。
肩には大きな木を担いでいるので足取りは重たいが、心は軽やかだ。
ふぅと息を吐き見上げたログハウスの煙突からは、モクモクと白い煙が上がっていた。
「暖かそうだな」
思わず目を細めて、独り言を言ってしまった。
それほどまでに、暖かい我が家に戻れることに喜びを感じていた。
あ、俺……今『我が家』と?
ここは大樹さんの仕事場だったので、ずっと間借りさせてもらっている認識だったのに。
いいのですか、大樹さん。
ここを俺の家にしても?
白い世界に問いかけると、返事が聞こえた気がした。
(熊田、もうお前の家だよ! 遠慮なく過ごせ、幸せになれよ!)
ログハウスの扉は、深紅に塗り直したばかりだ。
ウォームレッドと色見本には書いてあったな。
冬の赤はいい。
白い雪の中でも目立つし、見るからに暖かそうだ。
「ただいま」
「お帰りなさい!」
「さっちゃんにお土産だ」
「まぁモミの木?」
「いや、似たような常緑樹を見つけてな。日本のモミの木は寒さに弱く北海道では自生しないんだ」
「そうだったわね」
モミの樹がクリスマスツリーに選ばれたのは、通年、葉が常緑で枯れずに瑞々しいグリーンを保っているからだ。
常緑樹には神様の愛が永遠に続く象徴という意味もある。
「常緑樹はいいな。樹と言えば、広樹、瑞樹、そして潤いを与える水を意味する潤。さっちゃんの息子の名前は最高だ」
「勇大さんの名前も力強くて大好きよ。外は冷えたでしょう。暖かいものを入れるわね」
「ありがとう」
ここはさっちゃんと出逢うまでは、外と同じ凍てついた空間だった。大樹さんが残した物が未練の塊にも見えて、17年間カーテンを閉めて冬眠するかのように過ごした場所だ。
だが今は違う。
どの部屋も綺麗に掃除され、朝がくればカーテンを開けて換気をする。
四季を感じる、風通しのよい家になった。
今は、暖炉にオレンジ色の炎が揺れて、部屋中がぬくもりで満ちている。
「私、こんな生活に憧れていたの。若い頃は編み物が趣味で」
「クッションカバー、大量生産したな」
「ふふ、赤と緑は我が家に……広樹には青、瑞樹は白、潤にはオレンジ色よ」
「カラフルだな。きっと喜ぶよ」
「もうラッピングしたのよ。明日には発送しないと。この吹雪じゃ時間がかかりそうよ」
「了解。俺が出してくるよ」
床にはラッピングされたプレゼントが積まれていた。
こんなに暖かい冬はいつぶりだろう。
温かい紅茶に甘いハチミツをたらし、薄くスライスしたシュトーレンでティータイム。
暖炉の上の壁には、大小の写真立てを飾った。
潤の結婚式、広樹家族、みーくんの家族、俺とさっちゃんの結婚式の写真も恥ずかしながら飾らせてもらった。
そして暖炉の上の小さな写真立てには、いっくんと芽生坊の孫の写真も。
「賑やかになったな。さっちゃんと二人暮らしなのに大勢と暮らしているようだな」
「私もそう思うわ」
モミの木に見立てたツリーに、二人で飾り付けをした。
大小の星や雪のような白い吹きガラスのオーナメント、水色の球体。
宗吾くんが気を利かせて送ってくれたものだ。
彼はイベントで使ったものを我が家によく融通してくれるので助かっている。
「これは『願いの樹』みたいよ」
「あぁ、家族の幸せを願っているようだ」
大沼から愛を贈ろう。
函館、軽井沢、東京にいる息子たちへ。
「お兄ちゃん、あのね、サンタさんにおねがいをかいたんだ」
「あ、そうか。そろそろ出さないとね」
「うん! 今年はまよっちゃったんだ。おそくなったけど、間に合うかなぁ」
芽生くんが心配そうに見上げるので、僕はにっこり微笑んで安心させてあげた。
「お急ぎ便で出しておくね」
「わぁ、お兄ちゃん、ありがとう!」
芽生くんからのサンタクロースへの手紙を預かって出勤した。
クリスマスまであと5日。
芽生くんが毎年楽しみにしているクリスマスが間もなくやってくる。サンタの存在を信じてクリスマスプレゼントを考える姿や、プレゼントを待ち侘びる姿は、夢いっぱいで本当に可愛い。
「芽生、今年は何を書いたのかな? ドキドキするな」
「一昨年は雪でしたよね」
「あぁ、あの日の雪は印象深いな。そんな芽生も、もう2年生だ。今流行のゲームとかかな?」
「去年は野球のボードゲームだったので、今年はいよいよテレビゲームでしょうか。あの……見てもいいですか」
「見ないと用意できないだろう」
「ですよね。勿体ない気もして」
手紙には、驚く内容だった。
「えぇ! そう来るのか」
「雪も難しかったですが、今回のも難問ですね」
「あぁ、ちょっと冷静に考えよう。夜にまた話し合おう!」
「はい!」
確かに難しいな。
でも、これは自然現象には左右されないので、叶えられない夢ではないのかも。
宗吾さんと協力して、なんとか準備したい。
それにしても……クリスマスは大人にとっても特別だ。
小さな子供から夢を託され、大人がサンタクロースになれる魔法の時間だと思うと、俄然楽しくなるよ。
「チーム滝沢! 大人部隊、頑張ろうぜ!」
****
「いっくん、どうして妖精になりたいんだ?」
「あのね……いっくんね、サンタさんのおてつだいしゅるの」
お手伝い? しかもサンタの?
「いっくんはまだ小さいから、そんなことしなくてもいいんだぞ」
「でもねぇ、サンタさん、もういっくんがほちかったものくれちゃったからぁ」
いっくんが俺を見上げて、目をうるうるさせている。
あーヤバイ! しんどいくらい可愛いぜ。
「何をもらったんだ?」
いっくんが手をバンザイするので抱き上げてやると、俺の首元に抱きついてきて、可愛い声で教えてくれた。
「パパぁだよ。パパがほちいって、いっぱいおねがいしたの」
「……そうだったのか」
「うん!」
「……クリスマスには、間に合わなかったな」
「ちょっとおくれましゅって書いてあった」
「えぇ!」
菫さんを見ると、苦笑していた。
「だからいっくんね。ずっとずっといい子にしていたんだよ。ぜったいパパがくるって」
「そうだったのか」
「だからいっくんようせいしゃんになる! さんたしゃんのおてつだいしゅるよぅ!」
「お、おう! じゃあサンタさんに手紙を書かないとな」
ヤベ、返事しちまった!
これは絶対に何とかしないと。
こんな時に相談にのってくれるのは……やっぱり瑞樹兄さんだ!
肩には大きな木を担いでいるので足取りは重たいが、心は軽やかだ。
ふぅと息を吐き見上げたログハウスの煙突からは、モクモクと白い煙が上がっていた。
「暖かそうだな」
思わず目を細めて、独り言を言ってしまった。
それほどまでに、暖かい我が家に戻れることに喜びを感じていた。
あ、俺……今『我が家』と?
ここは大樹さんの仕事場だったので、ずっと間借りさせてもらっている認識だったのに。
いいのですか、大樹さん。
ここを俺の家にしても?
白い世界に問いかけると、返事が聞こえた気がした。
(熊田、もうお前の家だよ! 遠慮なく過ごせ、幸せになれよ!)
ログハウスの扉は、深紅に塗り直したばかりだ。
ウォームレッドと色見本には書いてあったな。
冬の赤はいい。
白い雪の中でも目立つし、見るからに暖かそうだ。
「ただいま」
「お帰りなさい!」
「さっちゃんにお土産だ」
「まぁモミの木?」
「いや、似たような常緑樹を見つけてな。日本のモミの木は寒さに弱く北海道では自生しないんだ」
「そうだったわね」
モミの樹がクリスマスツリーに選ばれたのは、通年、葉が常緑で枯れずに瑞々しいグリーンを保っているからだ。
常緑樹には神様の愛が永遠に続く象徴という意味もある。
「常緑樹はいいな。樹と言えば、広樹、瑞樹、そして潤いを与える水を意味する潤。さっちゃんの息子の名前は最高だ」
「勇大さんの名前も力強くて大好きよ。外は冷えたでしょう。暖かいものを入れるわね」
「ありがとう」
ここはさっちゃんと出逢うまでは、外と同じ凍てついた空間だった。大樹さんが残した物が未練の塊にも見えて、17年間カーテンを閉めて冬眠するかのように過ごした場所だ。
だが今は違う。
どの部屋も綺麗に掃除され、朝がくればカーテンを開けて換気をする。
四季を感じる、風通しのよい家になった。
今は、暖炉にオレンジ色の炎が揺れて、部屋中がぬくもりで満ちている。
「私、こんな生活に憧れていたの。若い頃は編み物が趣味で」
「クッションカバー、大量生産したな」
「ふふ、赤と緑は我が家に……広樹には青、瑞樹は白、潤にはオレンジ色よ」
「カラフルだな。きっと喜ぶよ」
「もうラッピングしたのよ。明日には発送しないと。この吹雪じゃ時間がかかりそうよ」
「了解。俺が出してくるよ」
床にはラッピングされたプレゼントが積まれていた。
こんなに暖かい冬はいつぶりだろう。
温かい紅茶に甘いハチミツをたらし、薄くスライスしたシュトーレンでティータイム。
暖炉の上の壁には、大小の写真立てを飾った。
潤の結婚式、広樹家族、みーくんの家族、俺とさっちゃんの結婚式の写真も恥ずかしながら飾らせてもらった。
そして暖炉の上の小さな写真立てには、いっくんと芽生坊の孫の写真も。
「賑やかになったな。さっちゃんと二人暮らしなのに大勢と暮らしているようだな」
「私もそう思うわ」
モミの木に見立てたツリーに、二人で飾り付けをした。
大小の星や雪のような白い吹きガラスのオーナメント、水色の球体。
宗吾くんが気を利かせて送ってくれたものだ。
彼はイベントで使ったものを我が家によく融通してくれるので助かっている。
「これは『願いの樹』みたいよ」
「あぁ、家族の幸せを願っているようだ」
大沼から愛を贈ろう。
函館、軽井沢、東京にいる息子たちへ。
「お兄ちゃん、あのね、サンタさんにおねがいをかいたんだ」
「あ、そうか。そろそろ出さないとね」
「うん! 今年はまよっちゃったんだ。おそくなったけど、間に合うかなぁ」
芽生くんが心配そうに見上げるので、僕はにっこり微笑んで安心させてあげた。
「お急ぎ便で出しておくね」
「わぁ、お兄ちゃん、ありがとう!」
芽生くんからのサンタクロースへの手紙を預かって出勤した。
クリスマスまであと5日。
芽生くんが毎年楽しみにしているクリスマスが間もなくやってくる。サンタの存在を信じてクリスマスプレゼントを考える姿や、プレゼントを待ち侘びる姿は、夢いっぱいで本当に可愛い。
「芽生、今年は何を書いたのかな? ドキドキするな」
「一昨年は雪でしたよね」
「あぁ、あの日の雪は印象深いな。そんな芽生も、もう2年生だ。今流行のゲームとかかな?」
「去年は野球のボードゲームだったので、今年はいよいよテレビゲームでしょうか。あの……見てもいいですか」
「見ないと用意できないだろう」
「ですよね。勿体ない気もして」
手紙には、驚く内容だった。
「えぇ! そう来るのか」
「雪も難しかったですが、今回のも難問ですね」
「あぁ、ちょっと冷静に考えよう。夜にまた話し合おう!」
「はい!」
確かに難しいな。
でも、これは自然現象には左右されないので、叶えられない夢ではないのかも。
宗吾さんと協力して、なんとか準備したい。
それにしても……クリスマスは大人にとっても特別だ。
小さな子供から夢を託され、大人がサンタクロースになれる魔法の時間だと思うと、俄然楽しくなるよ。
「チーム滝沢! 大人部隊、頑張ろうぜ!」
****
「いっくん、どうして妖精になりたいんだ?」
「あのね……いっくんね、サンタさんのおてつだいしゅるの」
お手伝い? しかもサンタの?
「いっくんはまだ小さいから、そんなことしなくてもいいんだぞ」
「でもねぇ、サンタさん、もういっくんがほちかったものくれちゃったからぁ」
いっくんが俺を見上げて、目をうるうるさせている。
あーヤバイ! しんどいくらい可愛いぜ。
「何をもらったんだ?」
いっくんが手をバンザイするので抱き上げてやると、俺の首元に抱きついてきて、可愛い声で教えてくれた。
「パパぁだよ。パパがほちいって、いっぱいおねがいしたの」
「……そうだったのか」
「うん!」
「……クリスマスには、間に合わなかったな」
「ちょっとおくれましゅって書いてあった」
「えぇ!」
菫さんを見ると、苦笑していた。
「だからいっくんね。ずっとずっといい子にしていたんだよ。ぜったいパパがくるって」
「そうだったのか」
「だからいっくんようせいしゃんになる! さんたしゃんのおてつだいしゅるよぅ!」
「お、おう! じゃあサンタさんに手紙を書かないとな」
ヤベ、返事しちまった!
これは絶対に何とかしないと。
こんな時に相談にのってくれるのは……やっぱり瑞樹兄さんだ!
11
お気に入りに追加
829
あなたにおすすめの小説
私は心を捨てました 〜「お前なんかどうでもいい」と言ったあなた、どうして今更なのですか?〜
月橋りら
恋愛
私に婚約の打診をしてきたのは、ルイス・フォン・ラグリー侯爵子息。
だが、彼には幼い頃から大切に想う少女がいたーー。
「お前なんかどうでもいい」 そうあなたが言ったから。
私は心を捨てたのに。
あなたはいきなり許しを乞うてきた。
そして優しくしてくるようになった。
ーー私が想いを捨てた後で。
どうして今更なのですかーー。
*この小説はカクヨム様、エブリスタ様でも連載しております。
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
婚約者の浮気相手が子を授かったので
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ファンヌはリヴァス王国王太子クラウスの婚約者である。
ある日、クラウスが想いを寄せている女性――アデラが子を授かったと言う。
アデラと一緒になりたいクラウスは、ファンヌに婚約解消を迫る。
ファンヌはそれを受け入れ、さっさと手続きを済ませてしまった。
自由になった彼女は学校へと戻り、大好きな薬草や茶葉の『研究』に没頭する予定だった。
しかし、師であるエルランドが学校を辞めて自国へ戻ると言い出す。
彼は自然豊かな国ベロテニア王国の出身であった。
ベロテニア王国は、薬草や茶葉の生育に力を入れているし、何よりも獣人の血を引く者も数多くいるという魅力的な国である。
まだまだエルランドと共に茶葉や薬草の『研究』を続けたいファンヌは、エルランドと共にベロテニア王国へと向かうのだが――。
※表紙イラストはタイトルから「お絵描きばりぐっどくん」に作成してもらいました。
※完結しました
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
【完結】忘れてください
仲 奈華 (nakanaka)
恋愛
愛していた。
貴方はそうでないと知りながら、私は貴方だけを愛していた。
夫の恋人に子供ができたと教えられても、私は貴方との未来を信じていたのに。
貴方から離婚届を渡されて、私の心は粉々に砕け散った。
もういいの。
私は貴方を解放する覚悟を決めた。
貴方が気づいていない小さな鼓動を守りながら、ここを離れます。
私の事は忘れてください。
※6月26日初回完結
7月12日2回目完結しました。
お読みいただきありがとうございます。
この度、仮面夫婦の妊婦妻になりまして。
天織 みお
恋愛
「おめでとうございます。奥様はご懐妊されています」
目が覚めたらいきなり知らない老人に言われた私。どうやら私、妊娠していたらしい。
「だが!彼女と子供が出来るような心当たりは一度しかないんだぞ!!」
そして、子供を作ったイケメン王太子様との仲はあまり良くないようで――?
そこに私の元婚約者らしい隣国の王太子様とそのお妃様まで新婚旅行でやって来た!
っていうか、私ただの女子高生なんですけど、いつの間に結婚していたの?!ファーストキスすらまだなんだけど!!
っていうか、ここどこ?!
※完結まで毎日2話更新予定でしたが、3話に変更しました
※他サイトにも掲載中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる