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小学生編
賑やかな日々 22
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「芽生くん、そろそろ起きようか」
「う……ん、まだねむたいよぅ」
「でも、今日は大切な日だよ」
お兄ちゃんのやさしい声は子もり歌みたいに気持ちいいから、なかなか目をあけられなかったけれど、「たいせつな日」って言われて飛び起きたんだ。
「今日はこどもの日! それとねっ、ボクのたんじょう日だよ!」
目をパチッと開けて見渡すと、パパとお兄ちゃん、くまさんがニコニコ笑っていたよ。
「芽生、誕生日おめでとう」
「芽生、いよいよ8歳だね。お誕生日おめでとう」
「芽生坊、おめでとう!」
わぁ、とってもうれしいよ!
「わぁい! ボクまたひとつ大きくなったよ。もう8さいだよ!」
ベッドの上でピョンピョンしてパパにダイブしたら、ビューンってヒコウキをしてくれたよ。
「メーイ、重くなったなぁ。よーし、まずは顔を洗うぞ」
洗面所で、ふみ台にのぼって、お顔をパシャパシャ洗ったよ。
「へぇ~ 芽生坊はアライグマの子供みたいだな」
くまさんがヒゲをそりながら、となりで笑っている。
あれれ? おひげとかみを切ったから、昨日までとはちがう人みたいだよ。
「くまさん、今日からモテモテだね」
「えぇっと、それはちょっと困るのだが」
「どうして?」
「いや、俺は一人の人にモテればいいんだよ」
「くまさん? それって……何の話ですか」
タオルを持ってきたお兄ちゃんが、真っ赤なお顔のくまさんを見て、不思議そうな顔をしたよ。
「み、み、みーくん! な、なんでもない」
「あの……でも……僕もくまさんはモテモテだと思いますよ。いいご縁があれば是非進んでみて欲しいです」
「み、みーくんまで……な、何を言って」
「くまさん、今度は燃えつきちゃいそう」
「え? 芽生くんは複雑な言葉を知っているんだね」
「うん! これもおばあちゃんのウリウリ~♫」
「ふふっ」
「ははっ」
僕がお尻をフリフリすると、みんな喜んでくれるのはどうしてかな?
「笑ったらだめだよ。ボクはお兄ちゃんみたいにかっこよくなりたいんだよ。もう8歳だもん」
「くすっ、芽生くん……嬉しいことを。はい、これお着替えだよ」
「ありがとう」
今日はおばあちゃんとおじさんとおばさん、あーちゃんとご飯食べに行くから、オシャレをして青いズボンに水色のシャツをきたよ。お兄ちゃんが選んでくれるお洋服はいつもカッコイイんだ。ママがいなくなってパパは大変だったから、お兄ちゃんがいてくれて本当によかった。
「芽生くん、似合うよ」
「そうかな? おにいちゃんもカッコイイよ」
「ありがとう、これね、芽生くんとお揃いなんだよ」
おにいちゃんは黄色のシャツだったよ。やさしい色が似合うんだよね。
「さぁ、朝ご飯はスープだぞ」
「うわぁ~」
マグカップには、コーンスープがはいっていたよ。
「誕生日の朝は特別だ。ほら、くまさんの手作りパンもあるぞ」
「わぁ、すごい」
まるで、ほっかいどうのくまさんのお家にいるみたい。
「くまさん……今日帰っちゃうの?」
「あぁ、明日、大事な約束があってな」
「そっか……またきてね。お兄ちゃんもよろこぶよ」
「芽生くん……」
「芽生坊はしっかりしてるな。だが、まだだま甘えたい時は甘えていいんだぞ。みーくんも喜ぶし」
「うん! わかった! そうするね」
ボクはくまさんとヤクソクをしたよ。
「いいか、無理だけはするな」
「はーい!」
パパが時計を見て、合図した。
「そろそろ出発するぞ!」
****
「母さん、大丈夫ですか」
「えぇ、中華街って意外と近いのね」
「そうですね。電車の乗り継ぎも良かったので」
「憲吾、色々考えてくれて、ありがとう」
「え?」
母さんに改めて礼を言われると、照れ臭くなる。
「いつもあなたが丁寧に調べてくれるお陰よ。きっと今日も道筋を何度も確かめてくれたのよ」
「母さん、そんなことは……」
「謙遜しなくていいのよ。それが憲吾の良さなのよ。私は細やかな気遣いが出来るいい息子を持ったわ」
「どうしたんですか、急に」
母さんが少女のように笑う。
「お父さんは人を褒めるのは苦手だったから、私はその分、今からでも伝えていこうと思ったのよ。瑞樹くんや芽生を見ていて、素直に感謝することの大切さを思い出せたの」
いくつになっても母に褒められるのは、くすぐったくも嬉しいことなのだな。
「母さんには、まだまだ元気でいて欲しいです」
「もちろんよ。あなたがこんなに楽しいお食事会を開催してくれるなら、長生きしないとね」
私が思いついた企画を、全面的に肯定してくれるのも嬉しかった。
「兄さん!」
「おじちゃん」
「憲吾さん!」
元町・中華街の中華街寄りの改札で、宗吾たちと合流した。
おっと、彼らの後ろに立つ、宗吾よりも背の高い男性が熊田さんという人か。
「初めまして。私は瑞樹の父親代わりを申し出た熊田です。亡くなった彼のご両親には若い頃から、まるで家族のように可愛がってもらいました。偶然、函館旅行中の瑞樹くんと再会し、交流を深めている所です。今日はお言葉に甘えてお邪魔しました。彼がこちらのご家族に大変お世話になっているようで……これからもどうか瑞樹を宜しくお願いします」
まるで本当に瑞樹くんの父親のような、心の籠もった挨拶だった。
「くまさん……」
瑞樹くん……君の亡くなった両親を深く知る人に出会えて良かったな。
「はじめまして。私が滝沢宗吾の母です。まぁあなたがクマさんなのね、ふふふ、聞いていたよりイケオジさんですね」
「イケオジ! って……母さん、イマドキの言葉も覚えたのか」
「あら、宗吾、母さんは流行に敏感なのよ」
「あーコホン、私は滝沢憲吾と申します。宗吾の兄です。妻の美智と娘の彩芽、間もなく1歳です」
「あぁ、宗吾くんのお兄さんご夫妻ですね。瑞樹を可愛がって下さりありがとうございます」
「彼は末っ子のように可愛いですからね」
「ありがとうございます」
「あなた、立ち話もなんだからお店にいきましょう」
「そうだな」
つい挨拶に夢中になってしまった。
「凄い人混みだ。迷子にならないように私を目印に」
右手をスッと挙げて誘導すると、皆、笑顔でついてきてくれた。以前の私なら、こんなこと死んでも出来なかった。
ベビーカーに乗っている彩芽のグズる声が聞こえたので抱き上げてやると、ニコッと笑ってくれた。それも嬉しかった。
『横浜中華街・幸福飯店』
店の前には『滝沢ファミリー御一行様』と黒い板に白い文字で書かれており、総勢8名ぞろぞろと中に入る。私に抱かれた彩芽は、始終ご機嫌で手を振っていた。
あぁ幸せだ。
こんな些細な当たり前の瞬間。
その瞬間にこそ、確かな幸せが存在するのだな。
個室を事前に予約していた。
「憲吾、今日は中華にして大正解ね。あなたは円卓の意味を知っている?」
「母さん、教えて下さい」
今の私は、こんな風に素直に教えを請うことも出来る。
「中華料理は元々大勢で賑やかに食べるものでしょう。円卓に座れば、皆の顔が見えやすいしコミュニケーションが取りやすくなるわ。それから丸には角がないのがいいのよ。視覚的にも緊張感が和らいで和気藹々とした雰囲気を作りやすいわ。あとね……これは母さんの持論だけど、円卓の『えん』ってご縁の『縁』でもある気がしているの」
「私もそう思います……全てはご縁ですね」
縁あって、ここに集った8人。
この縁が、丸く和やかに長く続きますように。
「う……ん、まだねむたいよぅ」
「でも、今日は大切な日だよ」
お兄ちゃんのやさしい声は子もり歌みたいに気持ちいいから、なかなか目をあけられなかったけれど、「たいせつな日」って言われて飛び起きたんだ。
「今日はこどもの日! それとねっ、ボクのたんじょう日だよ!」
目をパチッと開けて見渡すと、パパとお兄ちゃん、くまさんがニコニコ笑っていたよ。
「芽生、誕生日おめでとう」
「芽生、いよいよ8歳だね。お誕生日おめでとう」
「芽生坊、おめでとう!」
わぁ、とってもうれしいよ!
「わぁい! ボクまたひとつ大きくなったよ。もう8さいだよ!」
ベッドの上でピョンピョンしてパパにダイブしたら、ビューンってヒコウキをしてくれたよ。
「メーイ、重くなったなぁ。よーし、まずは顔を洗うぞ」
洗面所で、ふみ台にのぼって、お顔をパシャパシャ洗ったよ。
「へぇ~ 芽生坊はアライグマの子供みたいだな」
くまさんがヒゲをそりながら、となりで笑っている。
あれれ? おひげとかみを切ったから、昨日までとはちがう人みたいだよ。
「くまさん、今日からモテモテだね」
「えぇっと、それはちょっと困るのだが」
「どうして?」
「いや、俺は一人の人にモテればいいんだよ」
「くまさん? それって……何の話ですか」
タオルを持ってきたお兄ちゃんが、真っ赤なお顔のくまさんを見て、不思議そうな顔をしたよ。
「み、み、みーくん! な、なんでもない」
「あの……でも……僕もくまさんはモテモテだと思いますよ。いいご縁があれば是非進んでみて欲しいです」
「み、みーくんまで……な、何を言って」
「くまさん、今度は燃えつきちゃいそう」
「え? 芽生くんは複雑な言葉を知っているんだね」
「うん! これもおばあちゃんのウリウリ~♫」
「ふふっ」
「ははっ」
僕がお尻をフリフリすると、みんな喜んでくれるのはどうしてかな?
「笑ったらだめだよ。ボクはお兄ちゃんみたいにかっこよくなりたいんだよ。もう8歳だもん」
「くすっ、芽生くん……嬉しいことを。はい、これお着替えだよ」
「ありがとう」
今日はおばあちゃんとおじさんとおばさん、あーちゃんとご飯食べに行くから、オシャレをして青いズボンに水色のシャツをきたよ。お兄ちゃんが選んでくれるお洋服はいつもカッコイイんだ。ママがいなくなってパパは大変だったから、お兄ちゃんがいてくれて本当によかった。
「芽生くん、似合うよ」
「そうかな? おにいちゃんもカッコイイよ」
「ありがとう、これね、芽生くんとお揃いなんだよ」
おにいちゃんは黄色のシャツだったよ。やさしい色が似合うんだよね。
「さぁ、朝ご飯はスープだぞ」
「うわぁ~」
マグカップには、コーンスープがはいっていたよ。
「誕生日の朝は特別だ。ほら、くまさんの手作りパンもあるぞ」
「わぁ、すごい」
まるで、ほっかいどうのくまさんのお家にいるみたい。
「くまさん……今日帰っちゃうの?」
「あぁ、明日、大事な約束があってな」
「そっか……またきてね。お兄ちゃんもよろこぶよ」
「芽生くん……」
「芽生坊はしっかりしてるな。だが、まだだま甘えたい時は甘えていいんだぞ。みーくんも喜ぶし」
「うん! わかった! そうするね」
ボクはくまさんとヤクソクをしたよ。
「いいか、無理だけはするな」
「はーい!」
パパが時計を見て、合図した。
「そろそろ出発するぞ!」
****
「母さん、大丈夫ですか」
「えぇ、中華街って意外と近いのね」
「そうですね。電車の乗り継ぎも良かったので」
「憲吾、色々考えてくれて、ありがとう」
「え?」
母さんに改めて礼を言われると、照れ臭くなる。
「いつもあなたが丁寧に調べてくれるお陰よ。きっと今日も道筋を何度も確かめてくれたのよ」
「母さん、そんなことは……」
「謙遜しなくていいのよ。それが憲吾の良さなのよ。私は細やかな気遣いが出来るいい息子を持ったわ」
「どうしたんですか、急に」
母さんが少女のように笑う。
「お父さんは人を褒めるのは苦手だったから、私はその分、今からでも伝えていこうと思ったのよ。瑞樹くんや芽生を見ていて、素直に感謝することの大切さを思い出せたの」
いくつになっても母に褒められるのは、くすぐったくも嬉しいことなのだな。
「母さんには、まだまだ元気でいて欲しいです」
「もちろんよ。あなたがこんなに楽しいお食事会を開催してくれるなら、長生きしないとね」
私が思いついた企画を、全面的に肯定してくれるのも嬉しかった。
「兄さん!」
「おじちゃん」
「憲吾さん!」
元町・中華街の中華街寄りの改札で、宗吾たちと合流した。
おっと、彼らの後ろに立つ、宗吾よりも背の高い男性が熊田さんという人か。
「初めまして。私は瑞樹の父親代わりを申し出た熊田です。亡くなった彼のご両親には若い頃から、まるで家族のように可愛がってもらいました。偶然、函館旅行中の瑞樹くんと再会し、交流を深めている所です。今日はお言葉に甘えてお邪魔しました。彼がこちらのご家族に大変お世話になっているようで……これからもどうか瑞樹を宜しくお願いします」
まるで本当に瑞樹くんの父親のような、心の籠もった挨拶だった。
「くまさん……」
瑞樹くん……君の亡くなった両親を深く知る人に出会えて良かったな。
「はじめまして。私が滝沢宗吾の母です。まぁあなたがクマさんなのね、ふふふ、聞いていたよりイケオジさんですね」
「イケオジ! って……母さん、イマドキの言葉も覚えたのか」
「あら、宗吾、母さんは流行に敏感なのよ」
「あーコホン、私は滝沢憲吾と申します。宗吾の兄です。妻の美智と娘の彩芽、間もなく1歳です」
「あぁ、宗吾くんのお兄さんご夫妻ですね。瑞樹を可愛がって下さりありがとうございます」
「彼は末っ子のように可愛いですからね」
「ありがとうございます」
「あなた、立ち話もなんだからお店にいきましょう」
「そうだな」
つい挨拶に夢中になってしまった。
「凄い人混みだ。迷子にならないように私を目印に」
右手をスッと挙げて誘導すると、皆、笑顔でついてきてくれた。以前の私なら、こんなこと死んでも出来なかった。
ベビーカーに乗っている彩芽のグズる声が聞こえたので抱き上げてやると、ニコッと笑ってくれた。それも嬉しかった。
『横浜中華街・幸福飯店』
店の前には『滝沢ファミリー御一行様』と黒い板に白い文字で書かれており、総勢8名ぞろぞろと中に入る。私に抱かれた彩芽は、始終ご機嫌で手を振っていた。
あぁ幸せだ。
こんな些細な当たり前の瞬間。
その瞬間にこそ、確かな幸せが存在するのだな。
個室を事前に予約していた。
「憲吾、今日は中華にして大正解ね。あなたは円卓の意味を知っている?」
「母さん、教えて下さい」
今の私は、こんな風に素直に教えを請うことも出来る。
「中華料理は元々大勢で賑やかに食べるものでしょう。円卓に座れば、皆の顔が見えやすいしコミュニケーションが取りやすくなるわ。それから丸には角がないのがいいのよ。視覚的にも緊張感が和らいで和気藹々とした雰囲気を作りやすいわ。あとね……これは母さんの持論だけど、円卓の『えん』ってご縁の『縁』でもある気がしているの」
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