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小学生編
湘南ハーモニー 7
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青空に向かって深呼吸すると、ワクワクとした気持ちで一杯になった。
子供の夏休みって、親にとっても童心に戻れる時間だな。
菅野くんと話していると、背中に熱い視線を感じたので振り向くと、瑞樹が甘い視線で俺を見つめていた。
おいおい、参ったな。
海風と光を浴びる瑞樹が綺麗過ぎて、クラクラするよ。
俺はずっとバス停で、君に片思いしていた。
笑顔が可愛いと見惚れて、勝手に憧れていたのさ。
そんな君が、今は俺を真っ直ぐに見つめ、俺だけに甘い視線を向けてくれる。それが嬉しくて溜まらない。
瑞樹、俺は君に何度でも恋するよ。
「この辺りがオススメなんですよ。海への距離と景色が最高なんで」
「へぇ、菅野くんは流石、地元だから詳しいな」
「へへ、じゃあシェードを出すのを手伝って下さい、芽生坊と葉山は準備運動をしっかりな」
「はーい!」
さぁ、海水浴の準備をしよう。
芽生が小学校で習ったラジオ体操をし出すと、瑞樹も一緒になって楽しんでいた。本当にホッと出来る和やかな光景だ。
設営が終わり荷物を置くと、早く泳ぎたい気持ちが、芽生にも負けないほど湧いてきた。学生時代はよく海に通ったから、腕が鳴る。
「よーし、まずは泳ぐか」
「そうですね」
「あれ? 葉山はえらく重装備だな」
「あ……僕、日焼けしやすくて失敗したことがあってね」
「アー、肌白いもんな」
「なんか……ごめんな」
「何を謝るんだ? 俺もその方が安心さ」
瑞樹と菅野くんの会話を、芽生の浮き輪を膨らませながら、ふんふんと聞いていた。
やはり菅野は物分かりが良いいい奴だ!
「よーし、芽生。海では絶対にひとりで行動するなよ」
「うん、パパ。やくそく守るよお」
「おしっ、いい子だ。さぁ行くぞー!」
俺たちが波打ち際に立つと、ザブンっと波が重たい音を立てて足元までやって来た。
「わ、冷たい!」
「すぐに慣れるよ」
「お、おにいちゃん、足が砂にうもれちゃうよぉ~」
芽生が両手を広げて瑞樹を呼ぶ。
「おいで、芽生くん!」
瑞樹が抱き上げると、芽生はよじ登るように胸元にしがみついた。
イイナ!
おっと自分の息子に嫉妬している場合ではないよな。
「宗吾さん、あの、芽生くんが慣れるまでは抱っこしてもいいですか」
「重たくないか」
「まだ大丈夫ですよ」
瑞樹は芽生に甘えてもらうのが好きだから、ニコニコと嬉しそうだ。
可愛い顔がますます可愛く見えて、目を細めてしまうよ。
芽生も、もう小学生。そんな風に抱っこできる機会も、この先はどんどん減っていく。その分、また違う絆で結ばれていくのだろうな。
芽生の成長は、まだまだ未知の世界だ。俺も瑞樹も一緒に成長していけるのも、楽しみだよ。
海水に慣れてきた芽生が、次の段階に進み、浮き輪でチャプチャプと浮かび出した。
「パパ~、波が来ると、ゆれておもしろいね!」
「いいか、芽生、大きな波が来ても焦るな。受け入れれば波に乗れるから」
人生も同じさ。
いいことばかりではない。
良い事も悪い事も交互にやってくる。
力を抜いて臨むこと位しか、人は出来ないもんさ。
だから大きく抗うな。委ねていこう。
その時はどん底で、絶対に這い上がれないと思うようなことも、時が経て懐かしい思い出になり、波に弾けていくさ。
案の定、次の瞬間、大きな波がやって来て、芽生は頭から水をザブンっと被ってしまった。
「わーん」
「わ! 大丈夫? 芽生くん」
「ううっ、ゲホッ。しょっぱいよ~ 海って、こんな味なんだねぇ」
「そうだよ。これが海水の味だぞ」
「そうだったんだ!」
芽生は泣くかと思ったが、目をキラキラと輝かせていた。
そうだよな。世の中、何事も実際に経験しないと分からないことだらけだ。好奇心旺盛な性格は俺譲り。そこに瑞樹の優しさが加わることで。まだ幼いのに心優しい気遣いができるようになってきている。
「宗吾さん、芽生くんの将来が楽しみですね」
「あぁ、どんな少年に、青年になるんだろうな」
「ずっと見守りたいです」
「見守って欲しい」
海中でさりげなく瑞樹の腰を抱いた。
管野くんは芽生の浮き輪を引っ張り戯れているので、少しだけスキンシップさせてくれよな。
「あ、あの……」
瑞樹は頬を染めて、腰を捩った。
「ごめん、ごめん」
「いえ」
奥ゆかしい瑞樹に、胸が熱くなる。
暫く泳いで陸に戻ると、何やら賑わっていた。
「パパ、すごい人だね」
人集りを覗き見ると、何やら撮影が行われるようでカメラマンやスタッフが準備中だった。げげっ、知っている人に逢わないことを祈るばかりだ。
「宗吾さん、何ですか」
瑞樹も少し怪訝そうに様子を窺っていた。
「雑誌の撮影みたいだな」
「……そうなんですね」
「大丈夫さ。俺の知り合いはいないから」
「よかったです」
やりとりを聞いていた管野が察知して、シェードの場所をもう少し離れた場所に移動してくれた。
やれやれせっかくのオフなのに、仕事を思い出してしまったじゃないか。
「キャー‼」
場所を移動させ腰を下ろすと、一際歓声が大きくなった。
いよいよお目当てのモデルの登場か。
なるほどなぁ。
お! 遠目でも分かるスタイルの良さ、甘い雰囲気。
上半身裸の水着姿の若い男性の登場だ。
かなりのイケメンとみた。
隣には若い女の子。
ノーマルな大学生同士のサマーバカンスがコンセプトなのか。
健康的で爽やかな雰囲気だった。
それにしても……
「あの……なんだか、似てますよね」
「あぁ、かなり似ているよな」
瑞樹と声が揃ったので、思わず顔を見合わせてしまった。
「やっぱりそう思うか」
「はい! 遠目なので何とも言えませんが……でもありえないですよね。まさか……」
子供の夏休みって、親にとっても童心に戻れる時間だな。
菅野くんと話していると、背中に熱い視線を感じたので振り向くと、瑞樹が甘い視線で俺を見つめていた。
おいおい、参ったな。
海風と光を浴びる瑞樹が綺麗過ぎて、クラクラするよ。
俺はずっとバス停で、君に片思いしていた。
笑顔が可愛いと見惚れて、勝手に憧れていたのさ。
そんな君が、今は俺を真っ直ぐに見つめ、俺だけに甘い視線を向けてくれる。それが嬉しくて溜まらない。
瑞樹、俺は君に何度でも恋するよ。
「この辺りがオススメなんですよ。海への距離と景色が最高なんで」
「へぇ、菅野くんは流石、地元だから詳しいな」
「へへ、じゃあシェードを出すのを手伝って下さい、芽生坊と葉山は準備運動をしっかりな」
「はーい!」
さぁ、海水浴の準備をしよう。
芽生が小学校で習ったラジオ体操をし出すと、瑞樹も一緒になって楽しんでいた。本当にホッと出来る和やかな光景だ。
設営が終わり荷物を置くと、早く泳ぎたい気持ちが、芽生にも負けないほど湧いてきた。学生時代はよく海に通ったから、腕が鳴る。
「よーし、まずは泳ぐか」
「そうですね」
「あれ? 葉山はえらく重装備だな」
「あ……僕、日焼けしやすくて失敗したことがあってね」
「アー、肌白いもんな」
「なんか……ごめんな」
「何を謝るんだ? 俺もその方が安心さ」
瑞樹と菅野くんの会話を、芽生の浮き輪を膨らませながら、ふんふんと聞いていた。
やはり菅野は物分かりが良いいい奴だ!
「よーし、芽生。海では絶対にひとりで行動するなよ」
「うん、パパ。やくそく守るよお」
「おしっ、いい子だ。さぁ行くぞー!」
俺たちが波打ち際に立つと、ザブンっと波が重たい音を立てて足元までやって来た。
「わ、冷たい!」
「すぐに慣れるよ」
「お、おにいちゃん、足が砂にうもれちゃうよぉ~」
芽生が両手を広げて瑞樹を呼ぶ。
「おいで、芽生くん!」
瑞樹が抱き上げると、芽生はよじ登るように胸元にしがみついた。
イイナ!
おっと自分の息子に嫉妬している場合ではないよな。
「宗吾さん、あの、芽生くんが慣れるまでは抱っこしてもいいですか」
「重たくないか」
「まだ大丈夫ですよ」
瑞樹は芽生に甘えてもらうのが好きだから、ニコニコと嬉しそうだ。
可愛い顔がますます可愛く見えて、目を細めてしまうよ。
芽生も、もう小学生。そんな風に抱っこできる機会も、この先はどんどん減っていく。その分、また違う絆で結ばれていくのだろうな。
芽生の成長は、まだまだ未知の世界だ。俺も瑞樹も一緒に成長していけるのも、楽しみだよ。
海水に慣れてきた芽生が、次の段階に進み、浮き輪でチャプチャプと浮かび出した。
「パパ~、波が来ると、ゆれておもしろいね!」
「いいか、芽生、大きな波が来ても焦るな。受け入れれば波に乗れるから」
人生も同じさ。
いいことばかりではない。
良い事も悪い事も交互にやってくる。
力を抜いて臨むこと位しか、人は出来ないもんさ。
だから大きく抗うな。委ねていこう。
その時はどん底で、絶対に這い上がれないと思うようなことも、時が経て懐かしい思い出になり、波に弾けていくさ。
案の定、次の瞬間、大きな波がやって来て、芽生は頭から水をザブンっと被ってしまった。
「わーん」
「わ! 大丈夫? 芽生くん」
「ううっ、ゲホッ。しょっぱいよ~ 海って、こんな味なんだねぇ」
「そうだよ。これが海水の味だぞ」
「そうだったんだ!」
芽生は泣くかと思ったが、目をキラキラと輝かせていた。
そうだよな。世の中、何事も実際に経験しないと分からないことだらけだ。好奇心旺盛な性格は俺譲り。そこに瑞樹の優しさが加わることで。まだ幼いのに心優しい気遣いができるようになってきている。
「宗吾さん、芽生くんの将来が楽しみですね」
「あぁ、どんな少年に、青年になるんだろうな」
「ずっと見守りたいです」
「見守って欲しい」
海中でさりげなく瑞樹の腰を抱いた。
管野くんは芽生の浮き輪を引っ張り戯れているので、少しだけスキンシップさせてくれよな。
「あ、あの……」
瑞樹は頬を染めて、腰を捩った。
「ごめん、ごめん」
「いえ」
奥ゆかしい瑞樹に、胸が熱くなる。
暫く泳いで陸に戻ると、何やら賑わっていた。
「パパ、すごい人だね」
人集りを覗き見ると、何やら撮影が行われるようでカメラマンやスタッフが準備中だった。げげっ、知っている人に逢わないことを祈るばかりだ。
「宗吾さん、何ですか」
瑞樹も少し怪訝そうに様子を窺っていた。
「雑誌の撮影みたいだな」
「……そうなんですね」
「大丈夫さ。俺の知り合いはいないから」
「よかったです」
やりとりを聞いていた管野が察知して、シェードの場所をもう少し離れた場所に移動してくれた。
やれやれせっかくのオフなのに、仕事を思い出してしまったじゃないか。
「キャー‼」
場所を移動させ腰を下ろすと、一際歓声が大きくなった。
いよいよお目当てのモデルの登場か。
なるほどなぁ。
お! 遠目でも分かるスタイルの良さ、甘い雰囲気。
上半身裸の水着姿の若い男性の登場だ。
かなりのイケメンとみた。
隣には若い女の子。
ノーマルな大学生同士のサマーバカンスがコンセプトなのか。
健康的で爽やかな雰囲気だった。
それにしても……
「あの……なんだか、似てますよね」
「あぁ、かなり似ているよな」
瑞樹と声が揃ったので、思わず顔を見合わせてしまった。
「やっぱりそう思うか」
「はい! 遠目なので何とも言えませんが……でもありえないですよね。まさか……」
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