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14章
クリスマス特別編 月影寺の救世主 7
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僕の脳裏には、先ほど見たハート型のイルミネーションが灯っていた。
流に全力で愛されている。
それが嬉しいよ。
「翠……翠……翠」
狂おしい程に僕を呼ぶ、流の声。さっきから流の匂いにずっと包まれている。
「あっ、あっ……」
「翠、気持ちいいか。感じているのか」
「うん……とても、いいよ」
流が僕の身体の全てに触れてくれるのが、嬉しくて溜まらない。
僕の頬を撫で、髪を梳いてくれるのも心地良いし、僕の顎を掴み強引に口づけするのも好きだ。
僕の腰を掴んで引き寄せ、下半身を摺り合わせられるのも、大きな手で太股の内側を辿られるのも、膨らんだ乳首を唇で啄まれるのも噛まれるのも……転がされるのも全部好きだ。
「流、もっと触れてくれ」
「もちろんだ」
両脚を左右に割られ、感じまくって硬くなった性器が露わになる。
「こんなにして……びしょびしょに濡れて」
先走りが腹部に滴り落ちていくのが、自分でも分かった。
「俺の翠がこんなに感じてくれるようになって嬉しいよ」
「ああぁっ……」
熱を帯びた息を下腹部に感じ、動揺した。
流がそこに顔を深く埋めていた。
「んん……っ、やっ……」
「翠はこれが好きだよな」
「ちがう……」
「して欲しいって顔に書いてあるぞ」
「ううっ……」
「まだ夢みたいだ。翠の全てをもらえるなんて」
「流……」
口腔内に含まれて吸われると、じゅっと水音がした。
「恥ずかしいよ、それは」
「もう隠すものもないのに?」
「イカせて……くれ」
「まだだ」
淫らな行為を受け続けて居る。
僕は大きく足を開き、全てを流に晒した。
「はやく……それ、流のおっきいの……欲しい」
いつの間にか後ろには指を挿入されていた。
「んんっ……もう早く……っ」
「駄目だ。駄々を捏ねるな。ちゃんと慣らしてからだ」
前だけではイカせてもらえない。それが分かっているのでじれったくて仕方がない。
潤滑剤を塗り込まれて、指の刺激で達しそうになるのを必死に我慢した。
ぷるぷると内股を震わせていると、流が僕の額を優しく撫でてくれた。
「翠、よく我慢したな。さぁ一緒にいこう」
「ん……」
僕は小さな子供のようにコクンと頷いて、流を抱きしめた。
「りゅ……う。イルミネーションきれいだった。すごく……よかった」
「あぁ、翠のためなら何でもするよ」
指が抜かれ質量のあるものが、ひくついた入り口から侵入してくる。
僕は……流のためにこの身を開く瞬間が好きだ。
流とひつとになれる時間が愛おしい。
「あっ……ん……っ」
「翠、メリークリスマス」
「流、メリークリスマス」
「兄でもなく住職でもなく……俺だけの翠になってくれるのが嬉しい」
「だから……僕は流に抱かれるのが好きだ」
流が突然赤面した。
「翠……出血大サービスだな。照れる……」
流が僕の心臓の下にキスを落としてくれる。
かつてそこには禍々しい火傷痕があった。だが……春に手術を受け、今はもう目立たなく滑らかな皮膚になった。
「あぁっ……」
その次の瞬間……流が腰をズンといれてくるので、嬌声をあげてしまった。
「翠、遠慮するな。声、聞かせてくれよ」
「流……あぁ、もう……もうっ」
「翠を目を閉じてみろ」
「ん……」
目を閉じればより一層、僕の中にいる流を感じた。
「熱い……おっきい……苦しいよ、もう……いきたい」
我慢できなくて自分で扱こうとしたら、制された。
「俺がやる」
「うん……流の手が好きだ」
流の手でイカされるのが好きだ。
甘い甘い、聖夜だ。
ただ一人の、流の唯一無二の人になれて嬉しい。
流の首筋に腕を回して、縋り付き……共に腰を打ち寄せ揺らした。
ふたりで高まっていく。
「もう……もう……っ」
「俺もだ」
熱い飛沫で、満たされていく。
僕と流はひとつになったまま、ギュッと抱き合った。
流の眼差しは熱を帯び、まだ僕を求めているのを感じた。
「流……もっとしよう。もっと僕を抱いてくれよ」
「翠は……自分の欲望に素直になったな」
これが僕らの聖夜。
素直になった僕は、心の赴くままに……流を一晩中求め続けた。
弾ける度に、脳裏に力強い光を放つ二つの星が並んで見えた。
あれは金星、銀星なのか。
まるで……兄弟星のようだ。
遠い昔、こうなる日を夢見て……あそこに旅立った人がいた。
そして今……僕たちはその星を地上で見上げている。
流に全力で愛されている。
それが嬉しいよ。
「翠……翠……翠」
狂おしい程に僕を呼ぶ、流の声。さっきから流の匂いにずっと包まれている。
「あっ、あっ……」
「翠、気持ちいいか。感じているのか」
「うん……とても、いいよ」
流が僕の身体の全てに触れてくれるのが、嬉しくて溜まらない。
僕の頬を撫で、髪を梳いてくれるのも心地良いし、僕の顎を掴み強引に口づけするのも好きだ。
僕の腰を掴んで引き寄せ、下半身を摺り合わせられるのも、大きな手で太股の内側を辿られるのも、膨らんだ乳首を唇で啄まれるのも噛まれるのも……転がされるのも全部好きだ。
「流、もっと触れてくれ」
「もちろんだ」
両脚を左右に割られ、感じまくって硬くなった性器が露わになる。
「こんなにして……びしょびしょに濡れて」
先走りが腹部に滴り落ちていくのが、自分でも分かった。
「俺の翠がこんなに感じてくれるようになって嬉しいよ」
「ああぁっ……」
熱を帯びた息を下腹部に感じ、動揺した。
流がそこに顔を深く埋めていた。
「んん……っ、やっ……」
「翠はこれが好きだよな」
「ちがう……」
「して欲しいって顔に書いてあるぞ」
「ううっ……」
「まだ夢みたいだ。翠の全てをもらえるなんて」
「流……」
口腔内に含まれて吸われると、じゅっと水音がした。
「恥ずかしいよ、それは」
「もう隠すものもないのに?」
「イカせて……くれ」
「まだだ」
淫らな行為を受け続けて居る。
僕は大きく足を開き、全てを流に晒した。
「はやく……それ、流のおっきいの……欲しい」
いつの間にか後ろには指を挿入されていた。
「んんっ……もう早く……っ」
「駄目だ。駄々を捏ねるな。ちゃんと慣らしてからだ」
前だけではイカせてもらえない。それが分かっているのでじれったくて仕方がない。
潤滑剤を塗り込まれて、指の刺激で達しそうになるのを必死に我慢した。
ぷるぷると内股を震わせていると、流が僕の額を優しく撫でてくれた。
「翠、よく我慢したな。さぁ一緒にいこう」
「ん……」
僕は小さな子供のようにコクンと頷いて、流を抱きしめた。
「りゅ……う。イルミネーションきれいだった。すごく……よかった」
「あぁ、翠のためなら何でもするよ」
指が抜かれ質量のあるものが、ひくついた入り口から侵入してくる。
僕は……流のためにこの身を開く瞬間が好きだ。
流とひつとになれる時間が愛おしい。
「あっ……ん……っ」
「翠、メリークリスマス」
「流、メリークリスマス」
「兄でもなく住職でもなく……俺だけの翠になってくれるのが嬉しい」
「だから……僕は流に抱かれるのが好きだ」
流が突然赤面した。
「翠……出血大サービスだな。照れる……」
流が僕の心臓の下にキスを落としてくれる。
かつてそこには禍々しい火傷痕があった。だが……春に手術を受け、今はもう目立たなく滑らかな皮膚になった。
「あぁっ……」
その次の瞬間……流が腰をズンといれてくるので、嬌声をあげてしまった。
「翠、遠慮するな。声、聞かせてくれよ」
「流……あぁ、もう……もうっ」
「翠を目を閉じてみろ」
「ん……」
目を閉じればより一層、僕の中にいる流を感じた。
「熱い……おっきい……苦しいよ、もう……いきたい」
我慢できなくて自分で扱こうとしたら、制された。
「俺がやる」
「うん……流の手が好きだ」
流の手でイカされるのが好きだ。
甘い甘い、聖夜だ。
ただ一人の、流の唯一無二の人になれて嬉しい。
流の首筋に腕を回して、縋り付き……共に腰を打ち寄せ揺らした。
ふたりで高まっていく。
「もう……もう……っ」
「俺もだ」
熱い飛沫で、満たされていく。
僕と流はひとつになったまま、ギュッと抱き合った。
流の眼差しは熱を帯び、まだ僕を求めているのを感じた。
「流……もっとしよう。もっと僕を抱いてくれよ」
「翠は……自分の欲望に素直になったな」
これが僕らの聖夜。
素直になった僕は、心の赴くままに……流を一晩中求め続けた。
弾ける度に、脳裏に力強い光を放つ二つの星が並んで見えた。
あれは金星、銀星なのか。
まるで……兄弟星のようだ。
遠い昔、こうなる日を夢見て……あそこに旅立った人がいた。
そして今……僕たちはその星を地上で見上げている。
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