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FIRST TIME Ⅱ
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このところ体調が良いとは言えなかった。
つい先日交際している男性にプロポーズされ、彼の両親に挨拶に行った。招待された男性の実家はいかにも良家といった立派な一軒家で、当主に当たる老人男性を筆頭に親族一同がほぼ集結している状態であった。
そんな中ですっかり怖気づいてしまった彼女は、その日のことをほとんど憶えていない。それでも彼の実父には一応結婚の了承を得ることができた。
ところが実母には気に入られていないようで、彼女にだけは挨拶はおろか目すら合わせてもらえなかった。そのせいで幸せ気分に浸りきれず、一抹の不安を抱えている状態だ。
そんな中、予約を入れていたウェディングドレスのフィッティングに来たはいいが、当初一緒に出向く予定だった婚約者は仕事を優先してこの場にいない。多少の寂しさはあるものの、キャンセルするのもと一人でドレスを選ぶことになった。
折角だから色んなタイプのドレスを試着してみようと、気分はむしろ高揚していたのだが、二着ほど試着しただけで下腹部に急激な痛みが走る。
トイレという感覚ではなかったのでどうにか我慢していたのだが、精神論でどうなるものでもなく痛みは酷くなる一方で、冷や汗が流れて遂には立っていられなくなる。
フィッティングを担当していた女性スタッフの助けを借り、設置されている長椅子型のソファーで横になっていたのだが、こんな時に誰もいないなんて……と自分よりも仕事を優先した婚約者を恨めしく思う。
つい先日交際している男性にプロポーズされ、彼の両親に挨拶に行った。招待された男性の実家はいかにも良家といった立派な一軒家で、当主に当たる老人男性を筆頭に親族一同がほぼ集結している状態であった。
そんな中ですっかり怖気づいてしまった彼女は、その日のことをほとんど憶えていない。それでも彼の実父には一応結婚の了承を得ることができた。
ところが実母には気に入られていないようで、彼女にだけは挨拶はおろか目すら合わせてもらえなかった。そのせいで幸せ気分に浸りきれず、一抹の不安を抱えている状態だ。
そんな中、予約を入れていたウェディングドレスのフィッティングに来たはいいが、当初一緒に出向く予定だった婚約者は仕事を優先してこの場にいない。多少の寂しさはあるものの、キャンセルするのもと一人でドレスを選ぶことになった。
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トイレという感覚ではなかったのでどうにか我慢していたのだが、精神論でどうなるものでもなく痛みは酷くなる一方で、冷や汗が流れて遂には立っていられなくなる。
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