俺は誰?

みゆたろ

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三年前?

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通行人が教えてくれた。
俺だけを狙っていた男に撃たれたと言う事。
つまり、通り魔事件ではなかった、と言う事だ。

裕美の恨み。。

俺は裕美(名字はおそらく、田中)に何をしたんだろうか?
許されない事をしたんだろうか?

記事を片っ端から読み返してみる。

「そーいえばお前、、、」

突如、豊が口を開いた。

「??」

「その事件が合った頃、2ヶ月くらい行方不明だったんだよな、、どこ行ってたんだ?」

豊が聞く。

ーー2ヶ月、行方不明だった?
俺は当時、何も言わずに消えた?
なぜ?

自分がわからない。

「どうだ?なんか思い出したか?」

ーーぜんぜん。

「そっか。じゃ気晴らしにコーヒーでも飲みに行こーぜ」

「あぁ」

二人は近場の喫茶店へと足を進めた。
記憶がない、それがどんなに怖い事か、、彼には分かっているかのように思えるくらい、
豊は真っ直ぐに向き合ってくれている。

喫茶店のドアを開けると、鈴の音が僅かに響いてくる。

「ご注文は?」

「アイスコーヒー2つ」
豊が答える。

「かしこまりました」
ウエイターはその席を後にした。

「努、、ここに見覚えはあるか??」

「うっすらとだけど、昔に来た気がする」

「あの日、お前が裕美と二人で寄っているんだ。この店にーー」

「そうなのか?」

「あぁ、ここから先のお前の足取りがつかめないらしいーーお前はここからどこへ行った?」

「ごめん。わからない」
俺は豊に頭を下げた。

俺が被害者と共に、この喫茶店にきて、それから行方がわからなくなった、と言う事だろう。
どうしたら俺の記憶が戻るのか、、。
不安で一杯だ。

「あ、そーいえばお客さん」
お店の店主のような人が突然、俺に言った。

「何ですか?」

「3年前の3月25日ーーこれを忘れて行きましたよ?」

手紙の様だ。
三年の月日を感じさせる様に、色褪せている。
恐る恐る、その手紙を開けた。
女のものの様な丸い文字が並んでいる。

「ーー私は今日、あなたに殺される」

手紙にはその一言だけが書かれていた。
何だか嫌な思いをさせる文面だ。
俺がそんな事をしたのか?何より、なぜ当日起こる事がわかったんだ?


ーー俺に殺されるって言う手紙、そして裕美の恨みって言葉、銃撃。
これってもしかしてーー??

俺は最悪な事をしてしまったのかも知れない。
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