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第3章
26話
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あれから、男の子に家へ招待を受けた。
ミネアはどうしようか考えたがアランもいるし、ましてやフードを被っているから分からないだろうが魔女を家に招いたとなれば男の子に迷惑がかかるので丁重にお断りした。
「ったく、心配させるなよなー。今回は何もなかったからいいけど、近くにいなきゃ助けられないんだからな。」
「う、すいません。」
助けてもらうのが前提なのが尺だけど、案の定アランのくれた魔法石に助けられたのは事実だ。
「まぁ、人の為に動けるのはミネアの良いところだけどな、自分の安全も少しは考えて行動する事。いいな!」
「はい、、、
あ。あのアラン、ごめんなさいネックレス折角貰ったのに、、壊れてしまいました。」
初めて人から貰ったのに、一瞬で壊してしまった。怒られた事も堪えるが、ネックレスを壊した事も気にしてしまう。
「ああ、ネックレスな。いいんだよ、元々お前を守る為に渡したものだ。無事にミネアを守れて良かったよ。
まぁ、こんなに早く使うことになるとは思わなかったがな」
アランが俯くミネアの顔を覗き込む。
「/////」
いつもは意地悪な顔をしてる癖に今はとても穏やかな笑顔でミネアを見ていた。
顔が熱い、、、
ミネアは多分真っ赤になっているであろう顔をアランから背けた。
「フッ、よし、行くか。」
2人は何だかんだあったリリンを後にして王宮へ戻った。
「そういえば、さっきあの子に何貰ったんだ?」
家の訪問を断った時にお礼と称して男の子から一枚の紙を貰っていた。
「これですけど、、この紙一体何ですかね?」
「!!、ミネアまたエライところの子を助けたな…」
?
「そこに書いてあるのは法皇の身印だ。
多分あの男の子は時期法皇になるんだろう。それで、その紙があれば貴族でも滅多に聞いてもらえない法皇へお願いを聞いてもらえるんだ。
いわば懇願権利書みたいな物だな。」
これ、そんなに凄いものだったんですか…
ってか、今法皇と言いましたよね?法皇とは全ての教会を取りまとめる人であり勿論教祖様より上の人だ。国でいう国王と同類なはず…
あの子が時期法皇様ですか…
ん?!て事はお家に行かなくて正解じゃないですか!!
行って魔女だと知れたら大変でした…
「アラン、これはどうすれば良いでしょうか?」
私が持ってても良いものかどうか…
そもそも魔女の願いを聞くとか法皇様大丈夫ですか?ってなりませんかね…
「ミネアが使えばいいさ。それは体を張ってあの男の子を助けたミネアにくれたものだろ。有り難く受け取っておけ!」
そうですか、では。
「あれ?あの子が時期法皇様って事は…
魔力量が人より高いって事ですよね!!私が飛び出す必要なかったんじゃないですか!!」
「ククッ。まぁ、そういう事もあるさ」
うん、人は見かけによらないってこの事を言うのね。
改めて納得して王宮へと帰っていった。
ー
ーー
「お父様、聞いて!今日街でお父様から貰った大切な時計を取られかけたの…
でも、そこにいたお姉ちゃんが取り返してくれたんだ!
でね、そのお姉ちゃん格好が少し変わっててずっと外套のフードを被ってて、魔力も何だか変な感じがしたの。だから少し気になって声を掛けたんだよね。
そしたら物取りにあったんだけど…そのお姉ちゃん物取りを捕まえる時になんか黒い蛇みたいな魔法を使ってたんだよね。
でも、そんな魔法なんてないし…お父様あれ何だったんだろうね」
「黒い蛇みたいな魔法ですか…ソクラテスその人は今何処に?」
「うーん、分からない。あっ、でも一緒にいた人は見覚えがあるよ!!確か…
あっ、あった!これ!」
「あぁ、第二王子ですか」
ソクラテスが指したものは王族が肩を並べ写っている写真のようならものだった。
「そうですか、これは近々王宮に立ち寄りましょうかね。」
ミネアはどうしようか考えたがアランもいるし、ましてやフードを被っているから分からないだろうが魔女を家に招いたとなれば男の子に迷惑がかかるので丁重にお断りした。
「ったく、心配させるなよなー。今回は何もなかったからいいけど、近くにいなきゃ助けられないんだからな。」
「う、すいません。」
助けてもらうのが前提なのが尺だけど、案の定アランのくれた魔法石に助けられたのは事実だ。
「まぁ、人の為に動けるのはミネアの良いところだけどな、自分の安全も少しは考えて行動する事。いいな!」
「はい、、、
あ。あのアラン、ごめんなさいネックレス折角貰ったのに、、壊れてしまいました。」
初めて人から貰ったのに、一瞬で壊してしまった。怒られた事も堪えるが、ネックレスを壊した事も気にしてしまう。
「ああ、ネックレスな。いいんだよ、元々お前を守る為に渡したものだ。無事にミネアを守れて良かったよ。
まぁ、こんなに早く使うことになるとは思わなかったがな」
アランが俯くミネアの顔を覗き込む。
「/////」
いつもは意地悪な顔をしてる癖に今はとても穏やかな笑顔でミネアを見ていた。
顔が熱い、、、
ミネアは多分真っ赤になっているであろう顔をアランから背けた。
「フッ、よし、行くか。」
2人は何だかんだあったリリンを後にして王宮へ戻った。
「そういえば、さっきあの子に何貰ったんだ?」
家の訪問を断った時にお礼と称して男の子から一枚の紙を貰っていた。
「これですけど、、この紙一体何ですかね?」
「!!、ミネアまたエライところの子を助けたな…」
?
「そこに書いてあるのは法皇の身印だ。
多分あの男の子は時期法皇になるんだろう。それで、その紙があれば貴族でも滅多に聞いてもらえない法皇へお願いを聞いてもらえるんだ。
いわば懇願権利書みたいな物だな。」
これ、そんなに凄いものだったんですか…
ってか、今法皇と言いましたよね?法皇とは全ての教会を取りまとめる人であり勿論教祖様より上の人だ。国でいう国王と同類なはず…
あの子が時期法皇様ですか…
ん?!て事はお家に行かなくて正解じゃないですか!!
行って魔女だと知れたら大変でした…
「アラン、これはどうすれば良いでしょうか?」
私が持ってても良いものかどうか…
そもそも魔女の願いを聞くとか法皇様大丈夫ですか?ってなりませんかね…
「ミネアが使えばいいさ。それは体を張ってあの男の子を助けたミネアにくれたものだろ。有り難く受け取っておけ!」
そうですか、では。
「あれ?あの子が時期法皇様って事は…
魔力量が人より高いって事ですよね!!私が飛び出す必要なかったんじゃないですか!!」
「ククッ。まぁ、そういう事もあるさ」
うん、人は見かけによらないってこの事を言うのね。
改めて納得して王宮へと帰っていった。
ー
ーー
「お父様、聞いて!今日街でお父様から貰った大切な時計を取られかけたの…
でも、そこにいたお姉ちゃんが取り返してくれたんだ!
でね、そのお姉ちゃん格好が少し変わっててずっと外套のフードを被ってて、魔力も何だか変な感じがしたの。だから少し気になって声を掛けたんだよね。
そしたら物取りにあったんだけど…そのお姉ちゃん物取りを捕まえる時になんか黒い蛇みたいな魔法を使ってたんだよね。
でも、そんな魔法なんてないし…お父様あれ何だったんだろうね」
「黒い蛇みたいな魔法ですか…ソクラテスその人は今何処に?」
「うーん、分からない。あっ、でも一緒にいた人は見覚えがあるよ!!確か…
あっ、あった!これ!」
「あぁ、第二王子ですか」
ソクラテスが指したものは王族が肩を並べ写っている写真のようならものだった。
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