9 / 21
第9話
しおりを挟む
急ぐことはないとハルトは自分に言い聞かせる。言われたではないか。ロールキャベツは普通の人間である。どうして自分を異世界に戻す力があろうか。期待しすぎてはいけない。
「ではなぜ会う必要がある」
ひとりつぶやくが、それはわからない。当てがそれ以外にない、頼る人なんていないから会う。どうなるかなんてわかりはしない。
もしかしたら、この世界にも異世界を渡れる能力者がいるかもしれない。魔法少女もいるのだから、と。頭の片隅にそんな考えが浮かんだが、それこそそんな当てがない。実在すら不明なのだから。
彼は自分の家でただ待つ時間を過ごすが、思うに、快適になりすぎている。もっと……地べたで寝てた頃の気持ちを忘れないようにしなくては……。
細々した大変な仕事、人探しとか、荷物運びとか、何でも屋の仕事をしつつひたすら待った。とてつもなく長い気がしたが、1週間後に電話が来た。会っても良いというのだ。
ふたたびロールキャベツの自宅へ来た。ポールが出迎え、キャベツ氏は居間で気難しそうな顔をして出迎えた。今回も、ハルトは異世界フル装備である。キャベツ氏は素晴らしい美人であったが、顔色が悪く目にくまがあった。生活習慣に乱れがあると見える。
「どうだい彼は」とポールが言った。「実にクレイジーじゃないか。ハルトに生き写しだろう?」
「さあね」不機嫌そうにキャベツは答えた。「言いたいことがないでもないけど、まずは話を聞きましょう」
全員ソファに腰掛けてハルトが話し始める。
「信じていただく他ないのですが、私は本の世界からこの世界に転移してきました。それも、どうやらロールキャベツ様のお書きになった本の世界からなんです」
「そんなバカな。あなた、頭は大丈夫なの?」
「いや、彼はすごいよ、ハルトのように超能力が使えるんだ」ポールが助け舟を出した。
「だからってそれがハルトとは限らないじゃない」
「これはどうでしょうか」
ハルトはアイテムボックスから小さな宝石を取り出した。それはストーリー上で重要な、人から託された形見の宝石なのだ。
「……ああ、これは……」
まさしく作中の描写通りのものだが、実はキャベツ、こと龍神丸子自身の憧れの品でもあったらしく、それを作中に登場させたのだ。丸子が持っていたというわけではなく、有名な憧れの宝石というだけだが……。まさしくそのものに見えるものを見て少し気持ちを動かされた。だが、まだまだである。
「でも、あなたは私のハルトじゃないわ。あなたの姿は私のとは違うもの。それは挿絵の姿じゃないの」
「本当は違うとおっしゃるのですか?」
「私の心の中では違うのよ」
「それは……なぜ違うのかは……わかりません。本の世界であって内心の世界ではないのかも……」
「じゃあ、私には関係ないじゃない! 何を求めているの、私に! あのね、私ははっきりいって行き詰まってるわ。確かに、続きを出せなくて、困ってる。それで何かアイデアにでもなるかと思ってあなたに会ってみようと思ったけど、あなたは何を求めているの」
「それは……一番の願いがあります。あの世界に戻りたいということです。ご存知の通り、私は戦わなければならないからです」
「それは最新刊のあの世界の続きになりたいってこと? でも勝てないわよあのままじゃ」
「それでも、戦って死にます。仲間も皆死なせてしまったのですから……」
「私の書いたことに不満があるっていうの!」
「いやそんなことは……いえ、そうです。不満があります」
「ああ聞きたくない聞きたくない。そりゃあ、私だってなんでこうなったかなんてわかんないわ!」
ヒステリックにキャベツは叫んだ。ハルトもつい声を高めた。
「ロールキャベツさん、創造主、あなたはどうしてこんなひどい世界を創ったのですか! 人々はなんのためにあんな悲惨な世界に生きていくことになってしまったのか、騙し合い、裏切りばかりで、教育も食料もない世界に」
「そんなの知らないわよ、私が作者なんだから勝手だわ! 神様に逆らうな! お前たちがどうなろうとひたすら崇めていればいいのよ。だいたいこっちの世界だって、中世はもっとひどかったことも知らないの?」
あざけるように言い返した。
「でも、創るのは今のあなたなんだから、もっとよくできたはずじゃないですか、私のために言ってるんじゃないんです、生きていけなかった人たちのために!」
「それで? 私のことを責めて、それからどうしようっていうの? 自称ハルトさんは」
その質問に深く息を吸い、決意した声でハルトは話した。
「あなたが書いた世界でこうなったんだから、これから全員が救われるようにしてもらえませんか。私があの世界に戻るのはもう無理だとしても、誰かが代わりに悪魔王を倒して、それから世界が平和で豊かになるようにしてほしいんですけど……それとできたらそのために死んだみんなを生き返らせて……」
横で聞いていたポールが驚いて口を挟んだ。
「それでいいのか? 君自身が全然救われないじゃないか。でも作中では全員救われるのか……?」
「いいんです。別に死ぬわけじゃないと思いますし……どうなるんでしょうね? どっちにしても覚悟はできてますから」
そんなハルトに余計ロールキャベツは怒って立ち上がった。
「そういう話にはしないから。絶対にしないわ。黙って悲惨に死ね! 作品のために!」
「生み出した世界や人間への愛はないんですか」
「愛があるからやってんのよ。あの子たちも喜んでいるはずだわ。だってその御蔭で作品が売れてるんだもの」キャベツの作品が売れ始めたのは今作からであった。「だいたい、あんたはハルトじゃないわ。そう言ったじゃない。ってことはあなたの世界とやらも私とは無関係!」
キャベツは怒って自分の部屋にこもってしまって、それで話は終わりとなった。
仕方なく退出するしかないハルトを見送りするポールが、気の毒そうにしていた。
「彼女もずっと行き詰まって神経質になっていてね……全員殺して終わりにしたいと言ってるくらいなんだよ。まあ、私は本人がするならそれも仕方がないと思ってたけど、まさかそこから人が出てくるとは……」
「お二人には申し訳なくも思っています、でも私も諦めるわけにはいきません。ただ、途方に暮れる思いもします。どうすればいいのか……私も少し考え方を変えないといけないのかも……またお会いしに来るかもしれません。お元気で」
「ああ。じゃあ、ハルトさん、お身体に気をつけて」
来たのが遅かったので、外はすっかり夜だった。
雲の上、月まで届くかというくらい高く飛び、ふわふわ浮かびながらハルトは考える。世界をハッピーエンドにしてもらえれば、きっとあの世界の人々も幸せになれるに違いない。だが、逆に皆殺しにされたらどうなるのか。私も死ぬのだろうか。小説の上では、仲間は皆死んだが私はまだ生きている。主人公が生きているから話が一応続いている。
あのキャベツの様子だと当てつけに自分も殺されるなんてこともあるかもしれない。だが、そんな作家ではないだろうとも思う。彼女はそんなことで話を変えない、立派な作家のはずだ。だから困っているのだが。
それにしても、「あんたはハルトではない」とキャベツは言った。確かに他人の脳内のイメージを完璧に絵にできるわけもないだろう。そこは、ずっと不思議な話ではあるものの、何かのヒントでもあるのかもしれない。彼女がすべてをコントロールできるわけではなく、あくまでも本の世界なのではないだろうか。そして、それが……それがどうなる。例えば、別の人間が続きを書けば……。そんなこと、キャベツが許すわけはない。同人誌だったらどうだろう? 勝手にネットに連載してしまえば? ただの単なる勝手なファンの二次創作扱いで、彼女も読者も認めないだろう。
ともかく、色んな可能性を考えないといけないとハルトは思った。そういうのはあまり得意ではないのだ。自分の仲間に賢者がいて、いつも困った時はあの人に頼っていた。仲間が死に始めた最初の方で死んでしまったが。あの人が生きていれば! 作者次第で生き返るかもしれないが。
ハルトは世界を救いたい一心なので、芯からそれが良いと思っているが、作品としてははたして良いのかはわからない。それぞれの視点が違いすぎるのだ。
「ではなぜ会う必要がある」
ひとりつぶやくが、それはわからない。当てがそれ以外にない、頼る人なんていないから会う。どうなるかなんてわかりはしない。
もしかしたら、この世界にも異世界を渡れる能力者がいるかもしれない。魔法少女もいるのだから、と。頭の片隅にそんな考えが浮かんだが、それこそそんな当てがない。実在すら不明なのだから。
彼は自分の家でただ待つ時間を過ごすが、思うに、快適になりすぎている。もっと……地べたで寝てた頃の気持ちを忘れないようにしなくては……。
細々した大変な仕事、人探しとか、荷物運びとか、何でも屋の仕事をしつつひたすら待った。とてつもなく長い気がしたが、1週間後に電話が来た。会っても良いというのだ。
ふたたびロールキャベツの自宅へ来た。ポールが出迎え、キャベツ氏は居間で気難しそうな顔をして出迎えた。今回も、ハルトは異世界フル装備である。キャベツ氏は素晴らしい美人であったが、顔色が悪く目にくまがあった。生活習慣に乱れがあると見える。
「どうだい彼は」とポールが言った。「実にクレイジーじゃないか。ハルトに生き写しだろう?」
「さあね」不機嫌そうにキャベツは答えた。「言いたいことがないでもないけど、まずは話を聞きましょう」
全員ソファに腰掛けてハルトが話し始める。
「信じていただく他ないのですが、私は本の世界からこの世界に転移してきました。それも、どうやらロールキャベツ様のお書きになった本の世界からなんです」
「そんなバカな。あなた、頭は大丈夫なの?」
「いや、彼はすごいよ、ハルトのように超能力が使えるんだ」ポールが助け舟を出した。
「だからってそれがハルトとは限らないじゃない」
「これはどうでしょうか」
ハルトはアイテムボックスから小さな宝石を取り出した。それはストーリー上で重要な、人から託された形見の宝石なのだ。
「……ああ、これは……」
まさしく作中の描写通りのものだが、実はキャベツ、こと龍神丸子自身の憧れの品でもあったらしく、それを作中に登場させたのだ。丸子が持っていたというわけではなく、有名な憧れの宝石というだけだが……。まさしくそのものに見えるものを見て少し気持ちを動かされた。だが、まだまだである。
「でも、あなたは私のハルトじゃないわ。あなたの姿は私のとは違うもの。それは挿絵の姿じゃないの」
「本当は違うとおっしゃるのですか?」
「私の心の中では違うのよ」
「それは……なぜ違うのかは……わかりません。本の世界であって内心の世界ではないのかも……」
「じゃあ、私には関係ないじゃない! 何を求めているの、私に! あのね、私ははっきりいって行き詰まってるわ。確かに、続きを出せなくて、困ってる。それで何かアイデアにでもなるかと思ってあなたに会ってみようと思ったけど、あなたは何を求めているの」
「それは……一番の願いがあります。あの世界に戻りたいということです。ご存知の通り、私は戦わなければならないからです」
「それは最新刊のあの世界の続きになりたいってこと? でも勝てないわよあのままじゃ」
「それでも、戦って死にます。仲間も皆死なせてしまったのですから……」
「私の書いたことに不満があるっていうの!」
「いやそんなことは……いえ、そうです。不満があります」
「ああ聞きたくない聞きたくない。そりゃあ、私だってなんでこうなったかなんてわかんないわ!」
ヒステリックにキャベツは叫んだ。ハルトもつい声を高めた。
「ロールキャベツさん、創造主、あなたはどうしてこんなひどい世界を創ったのですか! 人々はなんのためにあんな悲惨な世界に生きていくことになってしまったのか、騙し合い、裏切りばかりで、教育も食料もない世界に」
「そんなの知らないわよ、私が作者なんだから勝手だわ! 神様に逆らうな! お前たちがどうなろうとひたすら崇めていればいいのよ。だいたいこっちの世界だって、中世はもっとひどかったことも知らないの?」
あざけるように言い返した。
「でも、創るのは今のあなたなんだから、もっとよくできたはずじゃないですか、私のために言ってるんじゃないんです、生きていけなかった人たちのために!」
「それで? 私のことを責めて、それからどうしようっていうの? 自称ハルトさんは」
その質問に深く息を吸い、決意した声でハルトは話した。
「あなたが書いた世界でこうなったんだから、これから全員が救われるようにしてもらえませんか。私があの世界に戻るのはもう無理だとしても、誰かが代わりに悪魔王を倒して、それから世界が平和で豊かになるようにしてほしいんですけど……それとできたらそのために死んだみんなを生き返らせて……」
横で聞いていたポールが驚いて口を挟んだ。
「それでいいのか? 君自身が全然救われないじゃないか。でも作中では全員救われるのか……?」
「いいんです。別に死ぬわけじゃないと思いますし……どうなるんでしょうね? どっちにしても覚悟はできてますから」
そんなハルトに余計ロールキャベツは怒って立ち上がった。
「そういう話にはしないから。絶対にしないわ。黙って悲惨に死ね! 作品のために!」
「生み出した世界や人間への愛はないんですか」
「愛があるからやってんのよ。あの子たちも喜んでいるはずだわ。だってその御蔭で作品が売れてるんだもの」キャベツの作品が売れ始めたのは今作からであった。「だいたい、あんたはハルトじゃないわ。そう言ったじゃない。ってことはあなたの世界とやらも私とは無関係!」
キャベツは怒って自分の部屋にこもってしまって、それで話は終わりとなった。
仕方なく退出するしかないハルトを見送りするポールが、気の毒そうにしていた。
「彼女もずっと行き詰まって神経質になっていてね……全員殺して終わりにしたいと言ってるくらいなんだよ。まあ、私は本人がするならそれも仕方がないと思ってたけど、まさかそこから人が出てくるとは……」
「お二人には申し訳なくも思っています、でも私も諦めるわけにはいきません。ただ、途方に暮れる思いもします。どうすればいいのか……私も少し考え方を変えないといけないのかも……またお会いしに来るかもしれません。お元気で」
「ああ。じゃあ、ハルトさん、お身体に気をつけて」
来たのが遅かったので、外はすっかり夜だった。
雲の上、月まで届くかというくらい高く飛び、ふわふわ浮かびながらハルトは考える。世界をハッピーエンドにしてもらえれば、きっとあの世界の人々も幸せになれるに違いない。だが、逆に皆殺しにされたらどうなるのか。私も死ぬのだろうか。小説の上では、仲間は皆死んだが私はまだ生きている。主人公が生きているから話が一応続いている。
あのキャベツの様子だと当てつけに自分も殺されるなんてこともあるかもしれない。だが、そんな作家ではないだろうとも思う。彼女はそんなことで話を変えない、立派な作家のはずだ。だから困っているのだが。
それにしても、「あんたはハルトではない」とキャベツは言った。確かに他人の脳内のイメージを完璧に絵にできるわけもないだろう。そこは、ずっと不思議な話ではあるものの、何かのヒントでもあるのかもしれない。彼女がすべてをコントロールできるわけではなく、あくまでも本の世界なのではないだろうか。そして、それが……それがどうなる。例えば、別の人間が続きを書けば……。そんなこと、キャベツが許すわけはない。同人誌だったらどうだろう? 勝手にネットに連載してしまえば? ただの単なる勝手なファンの二次創作扱いで、彼女も読者も認めないだろう。
ともかく、色んな可能性を考えないといけないとハルトは思った。そういうのはあまり得意ではないのだ。自分の仲間に賢者がいて、いつも困った時はあの人に頼っていた。仲間が死に始めた最初の方で死んでしまったが。あの人が生きていれば! 作者次第で生き返るかもしれないが。
ハルトは世界を救いたい一心なので、芯からそれが良いと思っているが、作品としてははたして良いのかはわからない。それぞれの視点が違いすぎるのだ。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
まじぼらっ! ~魔法奉仕同好会騒動記
ちありや
ファンタジー
芹沢(せりざわ)つばめは恋に恋する普通の女子高生。入学初日に出会った不思議な魔法熟… 少女に脅され… 強く勧誘されて「魔法奉仕(マジックボランティア)同好会」に入る事になる。
これはそんな彼女の恋と青春と冒険とサバイバルのタペストリーである。
1話あたり平均2000〜2500文字なので、サクサク読めますよ!
いわゆるラブコメではなく「ラブ&コメディ」です。いえむしろ「ラブギャグ」です! たまにシリアス展開もあります!
【注意】作中、『部』では無く『同好会』が登場しますが、分かりやすさ重視のために敢えて『部員』『部室』等と表記しています。
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
魔法最弱の世界で魔法少女に転生する〜魔法少女はチート魔導士?〜
東雲ノノメ
ファンタジー
オタクの女子高校生だった美水空は知らないうちに異世界に着いてしまった。
ふと自分の姿を見たら何やら可愛らしい魔法少女の姿!
謎の服に謎の場所、どうしようもなく異世界迷子の空。
紆余曲折あり、何とか立ち直り人間の街についた空は吹っ切れて異世界を満喫することにする。
だけどこの世界は魔法が最弱の世界だった!
魔法使い(魔法少女)だからという理由で周りからあまりよく思われない空。
魔法使い(魔法少女)が強くないと思ったの?私は魔法で生きていく!という精神でこの異世界で生きていく!
これは可愛い魔法少女が異世界で暴れたり暴れなかったりする話である。
黒の皇子と七人の嫁
野良ねこ
ファンタジー
世界で唯一、魔法を使うことのできない少年レイシュア・ハーキースは故郷である『フォルテア村を豊かにする』ことを目標に幼馴染のアル、リリィと共に村を出て冒険者の道を進み始めます。
紡がれる運命に導かれ、かつて剣聖と呼ばれた男の元に弟子入りする三人。
五年間の修行を経て人並み以上の力を手にしたまでは順風満帆であったのだが、回り続ける運命の輪はゆっくりと加速して行きます。
人間に紛れて生きる獣人、社会転覆を狙い暗躍する魔族、レイシュアの元に集まる乙女達。
彼に課せられた運命とはいったい……
これは一人の少年が世界を変えゆく物語、彼の心と身体がゆっくりと成長してゆく様を見届けてあげてください。
・転生、転移物でもなければザマァもありません。100万字超えの長編ですが、よろしければお付き合いください。
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
神速の成長チート! ~無能だと追い出されましたが、逆転レベルアップで最強異世界ライフ始めました~
雪華慧太
ファンタジー
高校生の裕樹はある日、意地の悪いクラスメートたちと異世界に勇者として召喚された。勇者に相応しい力を与えられたクラスメートとは違い、裕樹が持っていたのは自分のレベルを一つ下げるという使えないにも程があるスキル。皆に嘲笑われ、さらには国王の命令で命を狙われる。絶体絶命の状況の中、唯一のスキルを使った裕樹はなんとレベル1からレベル0に。絶望する裕樹だったが、実はそれがあり得ない程の神速成長チートの始まりだった! その力を使って裕樹は様々な職業を極め、異世界最強に上り詰めると共に、極めた生産職で快適な異世界ライフを目指していく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる