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《九話》盛大な勘違い
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月曜日の午後。
みやびは社内で校正を行っていた。スケジュールとしては、今週中に再校まで持って行きたいと思っていた。
入社して三年目であるみやびは、ようやく雑誌を作るとはどういうことかというのが分かってきたところで、仕事が面白くなってきていた。
残業続きはともかく、自分が思ったような誌面が作れなかったり、言葉が出てこない時は、がっかりしたり、焦ったりするけれど、それでも、周りの頼りになる先輩たちの助けを借りて、今までやってこられた。
雑貨やインテリアが好きだったのもあるけれど、みやびには今の編集という仕事が合っていたのもあるのだろう。辛いことがなかったことがないわけではないが、辞めたいと思ったことは今までなかった。
そんなこんなで、昼食後、少し眠いなと思いながらも誌面を校正していたところ、どうにも外が騒がしい。
そういえば、勇馬が来るときは騒がしいよなぁとみやびは思ったけれど、金曜日以来、気持ちが悪いくらい、勇馬はみやびの前に姿を現していない。今日の朝も来なかったし、だからといって、会社へやってくるとは思えなかった。
だから違うだろうと思い、みやびはざわざわする中、できるだけ平静を保って仕事を続けていた。
「ねぇねぇ、秋尾さん」
誌面を睨んでいたみやびは、名前を呼ばれて顔を上げた。そこには、笑みを浮かべた武藤麻衣子がいた。
「なんか、騒がしくない?」
「え……と、そうですね」
「それで、気になってお手洗いに行くついでに見に行ってきたんだけどっ」
武藤のその一言に、みやびは思わず引きつった笑みを返していた。
武藤は意外にも野次馬で、騒ぎを聞きつけたり、社内ゴシップを集めるのが好きだったりする。そのため、みやびは社内の人間関係にはそこそこ明るくなっていた。
「総務部に沖谷さんと女性が来てたのよ」
勇馬がエダス出版のプレイン編集部に出入りしているのは周知の事実で、そこは別に驚くことはない。だけど、女性を連れて、というのは初めてである。
その女性がだれであるのか気になったけれど、それよりもみやびには、気になることがあった。
「総務部に沖谷さんが来てるんですか?」
「そう。いっつもは真っ直ぐにここに来るのに、どうしちゃったのかしら」
武藤のその一言に、みやびは嫌な予感にかられた。
勇馬が来るのはいつものことだからそこは問題ないのだが、どうして女性連れで、しかも総務部になんて行っているのだろう。
もしかして、勇馬は結婚を機に、スポンサーを降りるとでも言うのだろうか。
もしもそうだったら……と、みやびはいてもたってもいられなくて、立ち上がった。
「秋尾さん?」
「わたし、ちょっと行ってきます!」
「え、行くってどこに?」
「総務部にです!」
「え、ちょ、ちょっと、なんでっ」
言うが早いか、みやびは大股で部屋を出ると、階段を駆け下りた。
エダス出版は、五階建ての自社ビルを持っている。一階は倉庫になっているが、二階が総務部で、プレイン編集部は三階にある。
みやびは駆け下りると、勢いよく総務部の扉を開けた。室内をざっと見たところ、勇馬がいる様子はなかったが、先ほどまでいたのか、空気がなんとなく雑然としていた。
「あのっ」
「秋尾さん」
「沖谷さんは、どこですか」
みやびのことに気がついた総務部の人へそう問えば、困ったような表情を浮かべた。
それを見たみやびは、最悪な状況になっているのではとさらに焦りを募らせた。
「沖谷さんはどこですかっ」
「それが、社長室で話があるとかで……」
と視線が社長室へと向かった。
いつもは開けられている扉が、今は閉められている。ということは、中で大切な話をしていることをうかがわせた。
みやびはどうしようか逡巡したが、すぐに小さく首を振ると、踏み出した。
「秋尾さん?」
「わたし、沖谷さんを止めます!」
「えっ?」
みやびはそういうと、社長室前まで大股で歩いて行くと、ノックをして、中から返事があったことを確認する前に開けた。
中には、社長と勇馬、勇馬の奥に見たことのない女性がソファに掛けてなにか話していた。
「沖谷さんっ!」
「あれ、どうしたの、みやびちゃん?」
「沖谷さんっ、スポンサーを降りるのは止めてください!」
みやびのその一言に、勇馬は驚きに目を見開き、それから笑い出した。
その反応にみやびは腹が立って、さらに一歩、室内へと踏み込もうとしたところ、勇馬が手で止めた。
「みやびちゃん、その心配はないよ」
「……へ?」
「今日は違う用件で訪ねてきたんだ」
「えっ、あ、も、もしかしなくても、わたしの早とちり……?」
「うん、そうだね。ははは、みやびちゃんらしいや」
まさかの自体に、みやびは固まり、そしてすぐに耳まで真っ赤になった。
「やだ、わたし! すごい勘違いしました! すみません、お話中に失礼しました!」
みやびは真っ赤になりながら、社長室を飛び出した。
総務部の面々はみやびのやりとりを見ていたけれど、無言だった。
「ごめんなさい!」
みやびはそう叫ぶと、三階の編集部へと駆け戻った。
真っ赤な顔をして戻ってきたみやびは、自席に着くと、思いっきり机に突っ伏した。
それを見た武藤は、首を傾げながらみやびへと問いかけた。
「秋尾さん、どうしたの?」
「……すごい勘違いして、恥ずかしい思いをしてきました」
「なんとなく察しはつくけれど……、うん、秋尾さんにべったりだった沖谷さんが女性を連れて来たなんて、そりゃあ、ヤキモチを焼くわよねぇ」
「違います!」
みやびはとっさに反論して、立ち上がった。
「沖谷さんとはそういう関係ではありませんって何度言えば分かるんですか!」
「照れなくてもいいわよー」
「沖谷さんにエダスのスポンサーを止められたら困るから、止めに行ってきたんです!」
「あ……そう、ね。うん、それは困るわね。で、どうって?」
「スポンサーは止めないって言ってくれました」
「それならよかったわ。沖谷さんのところ、かなり金額が大きいから」
「はい。それ以外にも色々と便宜をはかってくださっていますし……」
「そうね」
みやびは大きくため息を吐き、それからもう一度、机に突っ伏した。
「……穴があったら入りたいっていうのは、こういうことを言うんですね」
「なにをしてきたの?」
「社長室に乗り込んできてしまいまして……」
「ありゃー」
「結果的に、違っていたからいいんですけど、考えなし過ぎて、すごく、すごく、すごーっく恥ずかしいです」
「なんというか、その勇気がすごいわ」
「だって、止めないと仕事がなくなるかもと思ったら……」
「うん、まあ、お疲れさま?」
「後で社長に謝りに行っておきます……」
「そ、そうね」
みやびはその後、そわそわとした気持ちを抱えながらも仕事をこなしていると、内線が掛かってきた。
「はい、秋尾です」
『あぁ、私だけど、部屋まで来てくれるかい?』
と、社長からの内線だった。
みやびは慌てて席を立つと、社長室へと向かった。
先ほどとは違い、扉は開いていたが、みやびは一応、ノックしてから室内をのぞいた。
部屋には社長だけで、他に人影はない。
「あぁ、秋尾さん、ちょっと話をしようか」
「はっ、はい。あのっ、そのっ、先ほどはお話中にいきなり入室して、すみませんでした!」
みやびは部屋に入る前に扉のところで深く頭を下げた。
「いや、驚いたけど、きみと沖谷さんの関係を思えば、口添えしてくれて、助かったよ」
いいから、座ってと言われ、みやびはおずおずと室内に足を踏み入れ、ソファに腰掛けた。
「今日、沖谷さんが来たのは、まったく別件だったんだ」
「別件……?」
「なんでも、大行司さんと婚約をされたとか」
「はい、そううかがってます」
「それで、その大行司さんがね、一度も働いたことがないから、一ヶ月ほど、うちで働きたいと言ってきたんだ」
「……え?」
「沖谷さんはスポンサーということもあって、断れなくて、受けることにしたんだけど、秋尾さんに大行司さんの面倒をみてほしくて呼んだんだ」
「大行司さんの……?」
「それも、向こうからのたっての願いで、こちらも断れなくてね……。引き受けてくれるよね?」
それはもはや決定事項として言われたのと同じであったし、みやびとしても断る理由がなかった。
なぜなら、撫子と仲良くなれば、もしかしたら特集を組むことができるかもしれないと思ったからだ。
「はい、もちろんです!」
「そう言ってくれると思ったよ。大行司さんへの仕事内容は、秋尾さんに任せたから、よろしくたのむよ」
用件はそれだけだったようで、社長はソファを立ち上がったので、みやびも部屋を辞した。
みやびは社内で校正を行っていた。スケジュールとしては、今週中に再校まで持って行きたいと思っていた。
入社して三年目であるみやびは、ようやく雑誌を作るとはどういうことかというのが分かってきたところで、仕事が面白くなってきていた。
残業続きはともかく、自分が思ったような誌面が作れなかったり、言葉が出てこない時は、がっかりしたり、焦ったりするけれど、それでも、周りの頼りになる先輩たちの助けを借りて、今までやってこられた。
雑貨やインテリアが好きだったのもあるけれど、みやびには今の編集という仕事が合っていたのもあるのだろう。辛いことがなかったことがないわけではないが、辞めたいと思ったことは今までなかった。
そんなこんなで、昼食後、少し眠いなと思いながらも誌面を校正していたところ、どうにも外が騒がしい。
そういえば、勇馬が来るときは騒がしいよなぁとみやびは思ったけれど、金曜日以来、気持ちが悪いくらい、勇馬はみやびの前に姿を現していない。今日の朝も来なかったし、だからといって、会社へやってくるとは思えなかった。
だから違うだろうと思い、みやびはざわざわする中、できるだけ平静を保って仕事を続けていた。
「ねぇねぇ、秋尾さん」
誌面を睨んでいたみやびは、名前を呼ばれて顔を上げた。そこには、笑みを浮かべた武藤麻衣子がいた。
「なんか、騒がしくない?」
「え……と、そうですね」
「それで、気になってお手洗いに行くついでに見に行ってきたんだけどっ」
武藤のその一言に、みやびは思わず引きつった笑みを返していた。
武藤は意外にも野次馬で、騒ぎを聞きつけたり、社内ゴシップを集めるのが好きだったりする。そのため、みやびは社内の人間関係にはそこそこ明るくなっていた。
「総務部に沖谷さんと女性が来てたのよ」
勇馬がエダス出版のプレイン編集部に出入りしているのは周知の事実で、そこは別に驚くことはない。だけど、女性を連れて、というのは初めてである。
その女性がだれであるのか気になったけれど、それよりもみやびには、気になることがあった。
「総務部に沖谷さんが来てるんですか?」
「そう。いっつもは真っ直ぐにここに来るのに、どうしちゃったのかしら」
武藤のその一言に、みやびは嫌な予感にかられた。
勇馬が来るのはいつものことだからそこは問題ないのだが、どうして女性連れで、しかも総務部になんて行っているのだろう。
もしかして、勇馬は結婚を機に、スポンサーを降りるとでも言うのだろうか。
もしもそうだったら……と、みやびはいてもたってもいられなくて、立ち上がった。
「秋尾さん?」
「わたし、ちょっと行ってきます!」
「え、行くってどこに?」
「総務部にです!」
「え、ちょ、ちょっと、なんでっ」
言うが早いか、みやびは大股で部屋を出ると、階段を駆け下りた。
エダス出版は、五階建ての自社ビルを持っている。一階は倉庫になっているが、二階が総務部で、プレイン編集部は三階にある。
みやびは駆け下りると、勢いよく総務部の扉を開けた。室内をざっと見たところ、勇馬がいる様子はなかったが、先ほどまでいたのか、空気がなんとなく雑然としていた。
「あのっ」
「秋尾さん」
「沖谷さんは、どこですか」
みやびのことに気がついた総務部の人へそう問えば、困ったような表情を浮かべた。
それを見たみやびは、最悪な状況になっているのではとさらに焦りを募らせた。
「沖谷さんはどこですかっ」
「それが、社長室で話があるとかで……」
と視線が社長室へと向かった。
いつもは開けられている扉が、今は閉められている。ということは、中で大切な話をしていることをうかがわせた。
みやびはどうしようか逡巡したが、すぐに小さく首を振ると、踏み出した。
「秋尾さん?」
「わたし、沖谷さんを止めます!」
「えっ?」
みやびはそういうと、社長室前まで大股で歩いて行くと、ノックをして、中から返事があったことを確認する前に開けた。
中には、社長と勇馬、勇馬の奥に見たことのない女性がソファに掛けてなにか話していた。
「沖谷さんっ!」
「あれ、どうしたの、みやびちゃん?」
「沖谷さんっ、スポンサーを降りるのは止めてください!」
みやびのその一言に、勇馬は驚きに目を見開き、それから笑い出した。
その反応にみやびは腹が立って、さらに一歩、室内へと踏み込もうとしたところ、勇馬が手で止めた。
「みやびちゃん、その心配はないよ」
「……へ?」
「今日は違う用件で訪ねてきたんだ」
「えっ、あ、も、もしかしなくても、わたしの早とちり……?」
「うん、そうだね。ははは、みやびちゃんらしいや」
まさかの自体に、みやびは固まり、そしてすぐに耳まで真っ赤になった。
「やだ、わたし! すごい勘違いしました! すみません、お話中に失礼しました!」
みやびは真っ赤になりながら、社長室を飛び出した。
総務部の面々はみやびのやりとりを見ていたけれど、無言だった。
「ごめんなさい!」
みやびはそう叫ぶと、三階の編集部へと駆け戻った。
真っ赤な顔をして戻ってきたみやびは、自席に着くと、思いっきり机に突っ伏した。
それを見た武藤は、首を傾げながらみやびへと問いかけた。
「秋尾さん、どうしたの?」
「……すごい勘違いして、恥ずかしい思いをしてきました」
「なんとなく察しはつくけれど……、うん、秋尾さんにべったりだった沖谷さんが女性を連れて来たなんて、そりゃあ、ヤキモチを焼くわよねぇ」
「違います!」
みやびはとっさに反論して、立ち上がった。
「沖谷さんとはそういう関係ではありませんって何度言えば分かるんですか!」
「照れなくてもいいわよー」
「沖谷さんにエダスのスポンサーを止められたら困るから、止めに行ってきたんです!」
「あ……そう、ね。うん、それは困るわね。で、どうって?」
「スポンサーは止めないって言ってくれました」
「それならよかったわ。沖谷さんのところ、かなり金額が大きいから」
「はい。それ以外にも色々と便宜をはかってくださっていますし……」
「そうね」
みやびは大きくため息を吐き、それからもう一度、机に突っ伏した。
「……穴があったら入りたいっていうのは、こういうことを言うんですね」
「なにをしてきたの?」
「社長室に乗り込んできてしまいまして……」
「ありゃー」
「結果的に、違っていたからいいんですけど、考えなし過ぎて、すごく、すごく、すごーっく恥ずかしいです」
「なんというか、その勇気がすごいわ」
「だって、止めないと仕事がなくなるかもと思ったら……」
「うん、まあ、お疲れさま?」
「後で社長に謝りに行っておきます……」
「そ、そうね」
みやびはその後、そわそわとした気持ちを抱えながらも仕事をこなしていると、内線が掛かってきた。
「はい、秋尾です」
『あぁ、私だけど、部屋まで来てくれるかい?』
と、社長からの内線だった。
みやびは慌てて席を立つと、社長室へと向かった。
先ほどとは違い、扉は開いていたが、みやびは一応、ノックしてから室内をのぞいた。
部屋には社長だけで、他に人影はない。
「あぁ、秋尾さん、ちょっと話をしようか」
「はっ、はい。あのっ、そのっ、先ほどはお話中にいきなり入室して、すみませんでした!」
みやびは部屋に入る前に扉のところで深く頭を下げた。
「いや、驚いたけど、きみと沖谷さんの関係を思えば、口添えしてくれて、助かったよ」
いいから、座ってと言われ、みやびはおずおずと室内に足を踏み入れ、ソファに腰掛けた。
「今日、沖谷さんが来たのは、まったく別件だったんだ」
「別件……?」
「なんでも、大行司さんと婚約をされたとか」
「はい、そううかがってます」
「それで、その大行司さんがね、一度も働いたことがないから、一ヶ月ほど、うちで働きたいと言ってきたんだ」
「……え?」
「沖谷さんはスポンサーということもあって、断れなくて、受けることにしたんだけど、秋尾さんに大行司さんの面倒をみてほしくて呼んだんだ」
「大行司さんの……?」
「それも、向こうからのたっての願いで、こちらも断れなくてね……。引き受けてくれるよね?」
それはもはや決定事項として言われたのと同じであったし、みやびとしても断る理由がなかった。
なぜなら、撫子と仲良くなれば、もしかしたら特集を組むことができるかもしれないと思ったからだ。
「はい、もちろんです!」
「そう言ってくれると思ったよ。大行司さんへの仕事内容は、秋尾さんに任せたから、よろしくたのむよ」
用件はそれだけだったようで、社長はソファを立ち上がったので、みやびも部屋を辞した。
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