44 / 107
第三章 《ハンティング祭》の騒乱編
第44話 井の中の蛙、大海を知らず
しおりを挟む
「は……テメェ今、何しやがった!?」
「同じ威力の攻撃を放って、相殺した」
「バカな! 俺の12ある奥義の一つだぞ! それをこんなアッサリ……!」
戦慄する君塚は、思わずといった様子で一歩後ずさり――
「は、はは……なるほど。俺としたことがすっかり騙されてたぜ」
「?」
「この攻撃は、発動に失敗するとごく稀に相手に当たる直前で消失する! この俺がミスしたというのはいただけないが、命拾いしたな! はは、ははは。ホントは、内心冷や汗だらけなんだろ?」
……と、冷や汗を額から吹き出しながら、君塚が申しておりますが?
なんだか、怒りを通り越して哀れになってきた。
「今度は、そう上手くはいかんぞ! 俺の28ある奥義の一つ、“スターダスト・ブラスター”を受けてみやがれ!」
「奥義の数って12じゃないのかよ。誇張したがってるのが丸わかりだぞ?」
「っ! ウルセェ! 今にその臭ぇ口を開けなくしてやるよ!!」
激情のままに、君塚は魔杖を振るう。
君塚の正面に、拳大の岩が無数に生まれる。
臭ぇ口って……。ほんと、さっきから言ってることが特大ブーメランになっていることに気付いているんだろうか。
「今度こそテメェの全身に風穴開けてやらぁ! 喰らえ! “スターダスト・ブラスター”ッ!!」
刹那、大量の石の礫が俺めがけて迫り来る。
流石に腐ってもランクAの冒険者。その威力は本物で、並みの冒険者なら手も足も出ずに全身を穿たれていただろう。
ヤツが奥義と宣って、有頂天になるのも仕方が無い。
が。世の中、上には上がいる。
自分で言うのも変な話だが、正真正銘のバケモノがこの世界にはいるのだ。
強豪校のサッカー部でキャプテンを務めた者が、世界リーグで活躍している人間には歯が立たないように。
中途半端な強さを手に入れた者が限られた箱庭で有頂天になったとしても、一度箱庭の外へ飛び出せば敵わない敵がたくさんいる。
井の中の蛙大海を知らず。
そういう意味では、君塚は幸運だったのかもしれない。
山台高校という同じ箱庭に、俺という規格外がいたのだから。
「“ウインド・インパクト・アロー”!」
俺は、迫り来る石の群れめがけて、風属性の「魔法矢」を放った。
矢を中心に突風が渦を巻き、迫り来る石の礫を片っ端から絡め取る。
「なっ――」
そのまま、驚愕に表情を固める君塚めがけて、瓦礫の全てを巻き込んだ突風は突き進む。
そして――暴威を振るった。
「ぐ、ぐぅぁあああああああああああああ――ッ!?」
君塚賀谷斗は、あまりの痛みに悶絶するかのように吠える。
当然だ。渦巻く風は鋭く尖る石を大量に巻き込んでいるから、その中心点にいる君塚はもろに石の攻撃を喰らうのだから。
なまじランクが高いせいで耐久力も高く、簡単に規定ダメージを負うことができない。
岩の旋風の中で苦悶の声を上げながら、君塚は哀れにも石の大群に打ちのめされて、狂ったように踊っていた。
やがて、そんな岩の暴威も止む。
「ぐっ……がはっ! はぁ……はぁ……」
後には、満身創痍で地べたに倒れ伏す君塚の姿があった。
「く、クソ……クソォオオオッ! 俺がぁ! この俺の攻撃が効かないなんて。んなバカな話があってたまるかよぉおおおおおっ!」
血走った目で、なおも君塚は魔杖を構える。
が、魔法スキルを放つ前に、ボキリと音が鳴って魔杖の機能が停止する。君塚の認識よりも早く、一条の光が魔杖の中央を捕らえていたのだ。
光が過ぎた場所から真っ二つに、ポッキリと魔杖が折れる。
「――は?」
困惑したように掠れた声を上げた君塚は、地面に転がった魔杖の先端を目で追い――状況を理解すると、ゆっくりと俺の方を見た。
躊躇いなく矢を放った格好で残心する、俺の方を。
「な、なんだよ。それ……俺はAランクなんだぞ!? 俺の144ある奥義は、その全てが最強で、究極で、世紀末級なんだぞっ!! そんな、たかだか最弱の弓なんかでっ……あ」
事実を受け入れられない君塚は、狂ったように喚き散らしていたが……やがて、何かに気付いたようにハッとする。
それから、みるみるうちに顔が青白く変色していった。
「待て……いや、そんなはずは。だって、アイツは今俺の手駒になってるはずなのに。だって……は? あっちが、偽もの? じゃなきゃ、おかしい。こんな最弱ジョブの野郎に、俺が負けるわけがない」
悪夢を見て、魘された子どものように震える君塚。
それからゆっくりと、君塚は俺を指さした。
「お、お前……その白い髪。女みたいな顔立ち、それでその……デタラメな強さ! ま、まさか! お前が――ッ!」
「さあ? 人違いじゃない?」
俺はあくまでラフに、そう答える。
「でも、そう思っておいた方が自分に言い訳もつくだろ? SSランクの人間に負けるんなら、仕方ないや~って。そう思ったまま……絶望に沈め」
俺は、小刻みに震える君塚へ向け、何の矢も構えていない弓を向ける。
それも、“増加”のスキルで三つに増やした、ただの弓を。
俺は、弦に手を掛けてゆっくりと引っ張る。ただし、それぞれ引っ張る強さと指を掛ける位置を微妙にずらして。その上で、三本の弦にそれぞれ“拡声”という《《音を何倍にも大きくするスキル“をかけた。
今回は、太陽系スキルで地面ごと溶鉱炉に変えるようなことはしない。
あのときは頭に血が上っていて、やりすぎてしまったが、本来ダンジョンの意図的な破壊は御法度なのだ。
今回は、頭に血が上っていたのが喧嘩を売られた昨日ということもあり、いくらか冷静だった。
「ま、待て。な、何をする気だ……?」
怯えたように、地面に座り込んだまま後ずさる君塚。
得体の知れない実力を持つ人間が、放つべき矢の存在しない……すなわち、どんな攻撃が来るのかまるで未知数の、得体の知れない技を放とうとしている。
それだけで、恐怖なのだろう。
「お前の負けだよ、君塚」
「ま、待て!」
「――“重音波破弾”」
聞かず、俺は指を離した。
刹那、三本の弦がそれぞれ空気を叩く。
その瞬間だった。君塚のいる位置だけが、まるで透明の爆弾が炸裂したように爆発した。
空気が膨張し、君塚の身体が一瞬でダメージを超過して、断末魔も許さずはじけ飛んだ。
“重音波破弾”。
弦が空気を叩く音を数倍に増加する、一種の音波兵器。
一発では、射線上にある物体を僅かに破壊するレベルでしかない。しかし、微妙に弾く際の強さやタイミングをずらした三つの波を放ち、狙った場所で重ねることで、ピンポイントで不可視の爆発を生む。
矢が切れた時用に練習して習得してしまった、限り無く反則級に近い奥義であった。
「終わったな」
俺は、ゆっくりと弓を下ろす。
が、そこであることに気付いた。光の粒子となって消え、救護室に転送されるはずの君塚。
たしかにその姿はかき消えたが、なぜか転送される際に出るはずの光の粒子が出なかった。
「どういうことだ……?」
俺は一瞬眉根をよせ、そして悟る。
その場の地面に、あるスキルを発動していた時に出る魔法陣のような紋章が残されていたからだ。
俺は、自分でも珍しく舌打ちをしていた。
「自分の分身を生み出し、囮にするスキル……“ドッペルゲンガー”か」
つまり、本体はまだダンジョンのどこかにいるということ。
これだけ圧倒された場合、賢いヤツなら勝負など捨てるだろうが。
いや。……俺の直感が告げている。
どうやら、もう一波乱ありそうだ。
「同じ威力の攻撃を放って、相殺した」
「バカな! 俺の12ある奥義の一つだぞ! それをこんなアッサリ……!」
戦慄する君塚は、思わずといった様子で一歩後ずさり――
「は、はは……なるほど。俺としたことがすっかり騙されてたぜ」
「?」
「この攻撃は、発動に失敗するとごく稀に相手に当たる直前で消失する! この俺がミスしたというのはいただけないが、命拾いしたな! はは、ははは。ホントは、内心冷や汗だらけなんだろ?」
……と、冷や汗を額から吹き出しながら、君塚が申しておりますが?
なんだか、怒りを通り越して哀れになってきた。
「今度は、そう上手くはいかんぞ! 俺の28ある奥義の一つ、“スターダスト・ブラスター”を受けてみやがれ!」
「奥義の数って12じゃないのかよ。誇張したがってるのが丸わかりだぞ?」
「っ! ウルセェ! 今にその臭ぇ口を開けなくしてやるよ!!」
激情のままに、君塚は魔杖を振るう。
君塚の正面に、拳大の岩が無数に生まれる。
臭ぇ口って……。ほんと、さっきから言ってることが特大ブーメランになっていることに気付いているんだろうか。
「今度こそテメェの全身に風穴開けてやらぁ! 喰らえ! “スターダスト・ブラスター”ッ!!」
刹那、大量の石の礫が俺めがけて迫り来る。
流石に腐ってもランクAの冒険者。その威力は本物で、並みの冒険者なら手も足も出ずに全身を穿たれていただろう。
ヤツが奥義と宣って、有頂天になるのも仕方が無い。
が。世の中、上には上がいる。
自分で言うのも変な話だが、正真正銘のバケモノがこの世界にはいるのだ。
強豪校のサッカー部でキャプテンを務めた者が、世界リーグで活躍している人間には歯が立たないように。
中途半端な強さを手に入れた者が限られた箱庭で有頂天になったとしても、一度箱庭の外へ飛び出せば敵わない敵がたくさんいる。
井の中の蛙大海を知らず。
そういう意味では、君塚は幸運だったのかもしれない。
山台高校という同じ箱庭に、俺という規格外がいたのだから。
「“ウインド・インパクト・アロー”!」
俺は、迫り来る石の群れめがけて、風属性の「魔法矢」を放った。
矢を中心に突風が渦を巻き、迫り来る石の礫を片っ端から絡め取る。
「なっ――」
そのまま、驚愕に表情を固める君塚めがけて、瓦礫の全てを巻き込んだ突風は突き進む。
そして――暴威を振るった。
「ぐ、ぐぅぁあああああああああああああ――ッ!?」
君塚賀谷斗は、あまりの痛みに悶絶するかのように吠える。
当然だ。渦巻く風は鋭く尖る石を大量に巻き込んでいるから、その中心点にいる君塚はもろに石の攻撃を喰らうのだから。
なまじランクが高いせいで耐久力も高く、簡単に規定ダメージを負うことができない。
岩の旋風の中で苦悶の声を上げながら、君塚は哀れにも石の大群に打ちのめされて、狂ったように踊っていた。
やがて、そんな岩の暴威も止む。
「ぐっ……がはっ! はぁ……はぁ……」
後には、満身創痍で地べたに倒れ伏す君塚の姿があった。
「く、クソ……クソォオオオッ! 俺がぁ! この俺の攻撃が効かないなんて。んなバカな話があってたまるかよぉおおおおおっ!」
血走った目で、なおも君塚は魔杖を構える。
が、魔法スキルを放つ前に、ボキリと音が鳴って魔杖の機能が停止する。君塚の認識よりも早く、一条の光が魔杖の中央を捕らえていたのだ。
光が過ぎた場所から真っ二つに、ポッキリと魔杖が折れる。
「――は?」
困惑したように掠れた声を上げた君塚は、地面に転がった魔杖の先端を目で追い――状況を理解すると、ゆっくりと俺の方を見た。
躊躇いなく矢を放った格好で残心する、俺の方を。
「な、なんだよ。それ……俺はAランクなんだぞ!? 俺の144ある奥義は、その全てが最強で、究極で、世紀末級なんだぞっ!! そんな、たかだか最弱の弓なんかでっ……あ」
事実を受け入れられない君塚は、狂ったように喚き散らしていたが……やがて、何かに気付いたようにハッとする。
それから、みるみるうちに顔が青白く変色していった。
「待て……いや、そんなはずは。だって、アイツは今俺の手駒になってるはずなのに。だって……は? あっちが、偽もの? じゃなきゃ、おかしい。こんな最弱ジョブの野郎に、俺が負けるわけがない」
悪夢を見て、魘された子どものように震える君塚。
それからゆっくりと、君塚は俺を指さした。
「お、お前……その白い髪。女みたいな顔立ち、それでその……デタラメな強さ! ま、まさか! お前が――ッ!」
「さあ? 人違いじゃない?」
俺はあくまでラフに、そう答える。
「でも、そう思っておいた方が自分に言い訳もつくだろ? SSランクの人間に負けるんなら、仕方ないや~って。そう思ったまま……絶望に沈め」
俺は、小刻みに震える君塚へ向け、何の矢も構えていない弓を向ける。
それも、“増加”のスキルで三つに増やした、ただの弓を。
俺は、弦に手を掛けてゆっくりと引っ張る。ただし、それぞれ引っ張る強さと指を掛ける位置を微妙にずらして。その上で、三本の弦にそれぞれ“拡声”という《《音を何倍にも大きくするスキル“をかけた。
今回は、太陽系スキルで地面ごと溶鉱炉に変えるようなことはしない。
あのときは頭に血が上っていて、やりすぎてしまったが、本来ダンジョンの意図的な破壊は御法度なのだ。
今回は、頭に血が上っていたのが喧嘩を売られた昨日ということもあり、いくらか冷静だった。
「ま、待て。な、何をする気だ……?」
怯えたように、地面に座り込んだまま後ずさる君塚。
得体の知れない実力を持つ人間が、放つべき矢の存在しない……すなわち、どんな攻撃が来るのかまるで未知数の、得体の知れない技を放とうとしている。
それだけで、恐怖なのだろう。
「お前の負けだよ、君塚」
「ま、待て!」
「――“重音波破弾”」
聞かず、俺は指を離した。
刹那、三本の弦がそれぞれ空気を叩く。
その瞬間だった。君塚のいる位置だけが、まるで透明の爆弾が炸裂したように爆発した。
空気が膨張し、君塚の身体が一瞬でダメージを超過して、断末魔も許さずはじけ飛んだ。
“重音波破弾”。
弦が空気を叩く音を数倍に増加する、一種の音波兵器。
一発では、射線上にある物体を僅かに破壊するレベルでしかない。しかし、微妙に弾く際の強さやタイミングをずらした三つの波を放ち、狙った場所で重ねることで、ピンポイントで不可視の爆発を生む。
矢が切れた時用に練習して習得してしまった、限り無く反則級に近い奥義であった。
「終わったな」
俺は、ゆっくりと弓を下ろす。
が、そこであることに気付いた。光の粒子となって消え、救護室に転送されるはずの君塚。
たしかにその姿はかき消えたが、なぜか転送される際に出るはずの光の粒子が出なかった。
「どういうことだ……?」
俺は一瞬眉根をよせ、そして悟る。
その場の地面に、あるスキルを発動していた時に出る魔法陣のような紋章が残されていたからだ。
俺は、自分でも珍しく舌打ちをしていた。
「自分の分身を生み出し、囮にするスキル……“ドッペルゲンガー”か」
つまり、本体はまだダンジョンのどこかにいるということ。
これだけ圧倒された場合、賢いヤツなら勝負など捨てるだろうが。
いや。……俺の直感が告げている。
どうやら、もう一波乱ありそうだ。
243
お気に入りに追加
605
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
性欲排泄欲処理系メイド 〜三大欲求、全部満たします〜
mm
ファンタジー
私はメイドのさおり。今日からある男性のメイドをすることになったんだけど…業務内容は「全般のお世話」。トイレもお風呂も、性欲も!?
※スカトロ表現多数あり
※作者が描きたいことを書いてるだけなので同じような内容が続くことがあります
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
[恥辱]りみの強制おむつ生活
rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。
保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。
幼馴染の彼女と妹が寝取られて、死刑になる話
島風
ファンタジー
幼馴染が俺を裏切った。そして、妹も......固い絆で結ばれていた筈の俺はほんの僅かの間に邪魔な存在になったらしい。だから、奴隷として売られた。幸い、命があったが、彼女達と俺では身分が違うらしい。
俺は二人を忘れて生きる事にした。そして細々と新しい生活を始める。だが、二人を寝とった勇者エリアスと裏切り者の幼馴染と妹は俺の前に再び現れた。
いずれ殺される悪役モブに転生した俺、死ぬのが嫌で努力したら規格外の強さを手に入れたので、下克上してラスボスを葬ってやります!
果 一
ファンタジー
二人の勇者を主人公に、ブルガス王国のアリクレース公国の大戦を描いた超大作ノベルゲーム『国家大戦・クライシス』。ブラック企業に勤務する久我哲也は、日々の疲労が溜まっている中、そのゲームをやり込んだことにより過労死してしまう。
次に目が覚めたとき、彼はゲーム世界のカイム=ローウェンという名の少年に生まれ変わっていた。ところが、彼が生まれ変わったのは、勇者でもラスボスでもなく、本編に名前すら登場しない悪役サイドのモブキャラだった!
しかも、本編で配下達はラスボスに利用されたあげく、見限られて殺されるという運命で……?
「ちくしょう! 死んでたまるか!」
カイムは、殺されないために努力することを決める。
そんな努力の甲斐あってか、カイムは規格外の魔力と実力を手にすることとなり、さらには原作知識で次々と殺される運命だった者達を助け出して、一大勢力の頭へと駆け上る!
これは、死ぬ運命だった悪役モブが、最凶へと成り上がる物語だ。
本作は小説家になろう、カクヨムでも公開しています
他サイトでのタイトルは、『いずれ殺される悪役モブに転生した俺、死ぬのが嫌で努力したら規格外の強さを手に入れたので、下克上してラスボスを葬ってやります!~チート魔法で無双してたら、一大勢力を築き上げてしまったんだが~』となります
姉(勇者)の威光を借りてニート生活を送るつもりだったのに、姉より強いのがバレて英雄になったんだが!?~穀潰しのための奮闘が賞賛される流れに~
果 一
ファンタジー
リクスには、最強の姉がいる。
王国最強と唄われる勇者で、英雄学校の生徒会長。
類い希なる才能と美貌を持つ姉の威光を笠に着て、リクスはとある野望を遂行していた。
『ビバ☆姉さんのスネをかじって生きよう計画!』
何を隠そうリクスは、引きこもりのタダ飯喰らいを人生の目標とする、極めて怠惰な少年だったのだ。
そんな弟に嫌気がさした姉エルザは、ある日リクスに告げる。
「私の通う英雄学校の編入試験、リクスちゃんの名前で登録しておいたからぁ」
その時を境に、リクスの人生は大きく変化する。
英雄学校で様々な事件に巻き込まれ、誰もが舌を巻くほどの強さが露わになって――?
これは、怠惰でろくでなしで、でもちょっぴり心優しい少年が、姉を越える英雄へと駆け上がっていく物語。
※本作はカクヨムでも公開しています。カクヨムでのタイトルは『姉(勇者)の威光を借りてニート生活を送るつもりだったのに、姉より強いのがバレて英雄になったんだが!?~穀潰し生活のための奮闘が、なぜか賞賛される流れになった件~』となります。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる