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第二章 弓使いと学校のアイドル編
第23話 15階層の戦い
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「この階層には、2人取り残されてるみたいだな」
俺は索敵スキルを起動しながら、全速力でダンジョン内を駆け抜ける。
そんな俺の方へと、接近してくる影が三つ。
蜂型のモンスターである、“デンジャラス・ビー”だ。
特徴は複眼が四つあることと、何より身体がウサギくらいの大きさを誇ることである。
当然、大きさに比例して顎の力も凄まじく、太い毒針の毒も強力になっている。
しかし、それらの攻撃力の高さに反して動きは緩慢で、遠距離魔法攻撃で十分落とせるため、ダンジョン運営委員会ではランクCと、そこそこの脅威度に設定されている程度だ。
が――今は異常事態がダンジョン内で起きている状況。その異常の中には、モンスターの狂暴化という現象も含まれる。
結果、スコープのレンズに映る表記では、ランクBに危険度が跳ね上がっていた。
飛翔速度も、普段の“デンジャラス・ビー”からは想像できないくらい鋭敏なものになっている。
ブゥウウウウウンという強烈な羽音が、みるみる近づいて来る。が、コイツ等に足止めを喰らっていられる暇はない。
「悪いが、通して貰うよ!」
俺は水が流れるような動作で背中から三本の矢を引き抜く。
その矢には、予め“麻痺”のスキルを付与してある、毒矢だった。
その毒矢を三本まとめて弓につがえ、思いっきり引き絞る。すぐさま、迫り来る“デンジャラス・ビー”めがけて矢を放った。
――三発同時発射。
連射力の弱い弓矢で、複数の敵を射貫くために編み出した俺だけの必殺技だ。
正直、習得するまではかなり時間がかかった。
普通に魔術師になれば、そんな手間もないのだが、それをしなかった理由はただ一つ。俺が、弓矢を極めたかったからだ。
今は無き父が、弓道大会の日本王者だと知って、その卓越した技量に胸躍らせた、小さな頃から。
――俺は目標に命中したかを確認すらすることなく、速度を緩めず駆け抜ける。
そんな俺の後方で、三度何かが地面に落ちる音が木霊した。
“デンジャラス・ビー”が、羽を動かす力を失って地面へ落ちた音だ。“麻痺”の効果を受けたことで、死んではいなくともしばらく身動き一つとれない状態となる。
なぜ消滅させなかったのかというと、ダンジョン内でモンスターが湧くサイクルを止めるためだ。
基本的に、ダンジョンではモンスターが一定数倒されたら、自動でモンスターが湧くようになっている。
もし俺がここで“デンジャラス・ビー”を倒してしまえば、しばらくの後に15階層のどこかで同じ数のあたらしい“デンジャラス・ビー”がリスポーンしてしまうのである。
安全にこの場を去りたい今、その状況になってしまうのは良いことではない。
俺は、迫り来る“デンジャラス・ビー”を片っ端から無力化しつつ、奥へ奥へと突き進む。
やがて――
「生徒達は……いた!」
ダンジョン内を駆け抜けていた俺は、遠くに5,6人の男女集団を発見する。
が――案の定、大量の“デンジャラス・ビー”に囲まれ、防戦一方であった。
「く、くそ。コイツ等数が多すぎる!」
「ねぇ! いつもより強いんだけど、どうなってんの!?」
「バカ、さっきダンジョン内放送で言ってたろ! コイツ等の強さが上がってるって!」
「せ、“生還の指輪”が機能しないんじゃ、わざと攻撃喰らってリタイアもできないじゃない……!」
「ひょっとして、私達ここでみんな、やられちゃうんじゃ……」
「うぅ……このダンジョン攻略でレアアイテム出たら、あの子にプレゼントして告白するんだって決めてたのにぃっ!」
「おい! さてはテメェが妙な死亡フラグ立てたせいだろ、この状況!!」
密集陣形を獲って互いの背中を守りながら、“デンジャラス・ビー”と戦っていた。
だが、密集陣形をとったことで逆に大量の“デンジャラス・ビー”に取り囲まれ、身動きがとれない状況に陥っていた。
そんな追い詰められた獲物の精神的な焦りを感じ取ったのか、“デンジャラス・ビー”が一斉に攻撃を仕掛ける。
その鋭い顎と毒針が、彼等を襲う寸前。俺は、背中に背負った矢筒から「通常矢」や「爆発矢」を除く「毒矢」を全て引っこ抜くと、矢の束ごと弓につがえて引き絞った。
「届いてくれよ……っ!」
数多の矢を同時に放とうとすれば、その重量から弦の反動で飛ぶ矢の初速は遅くなってしまう。だから俺は、命中精度をガン無視して腕の筋繊維が千切れんばかりに弦を限界まで引き絞り、矢を放った。
大量の毒矢が放物線を描いて飛び、今まさに集団へ飛びかかろうとしていた“デンジャラス・ビー”の大群の上へ雨のように降り注ぐ。
矢の雨を不意打ちで受けた“デンジャラス・ビー”は、避ける間もなく攻撃を喰らい、もれなく地面に昏倒することとなった。
ちなみに、命中率をガン無視したため、救う対象の生徒達にも矢の雨は降り注いだが、彼等は元々盾や魔法障壁で“デンジャラス・ビー”の攻撃を耐えていたのだ。
よって難なく矢を弾き、俺の毒矢を喰らうことはなかった。
「な、なに?」
「急に矢が降ってきた……よな」
「あ、あそこ! 誰か走ってくる……って、ちょっと待って! あれ、まさか」
「おいおいおい。嘘だろ? なんでこんなとこにいんだよ!?」
「え、マジ!? 本物!?」
俺が近寄ると、全員が信じられないものを見るような顔になった。
――まあ、そういう反応になるよね。
全国生配信の影響で、現在進行形で知名度爆上がり中の人間が、いきなり地方高校の小さなダンジョンに現れたのだから。
だが、ここはノーコメントを貫こう。今になって、この学校の制服を来てなくてよかったと思った。もし着ていたら、たちまち身バレするところだった。
「とりあえず、大きなケガがないみたいでよかったです」
「ま、まあ。それなりにダンジョンに潜って日々鍛えてるんで。これでも、結構強い方なんす」
ツーブロックに頭を整えた男子生徒が、少し緊張したように答えた。
「ちょっと? アンタこの撃強アーチャー様相手に何言ってんのよ。寿司職人相手に素人が寿司の握り方のコツを説いてるようなものよ。はっきり言って、すごく恥ずかしい」
側に立っていたツインテールでギャル風の女子生徒が、ジト目でツッコミを入れる。それにあわせて、他の生徒達も「うんうん」と頷いた。
「ばっ! そ、そんなつもりはねぇし!」
ツーブロックの生徒は慌てて否定するも、その顔は真っ赤だった。
「あはは。別に俺は気にしてないんで大丈夫ですよ。……それより、この階層はここにいる人達で全員ですか? もし、他にも同じように救助を待ってる人がいたら、そちらに向かいたいんですけど」
「あ、ああ。ここにいる6人で全員っすね。ついでに言うと、16階層ももう人はいないっす」
「え?」
どういうこと? そう聞き返す前に、ツインテールの少女が補足した。
「私達、一個下の16階層から逃げてきたんです。それで、15階層にいた他の子達と合流して、今に至るわけで――」
なるほど、つまり、ここにいるのは15階層と16階層にいた人達ってわけか。
たぶん、14階層の転送陣を目指しているんだろう。
「わかりました。皆さんは、揃って14階層の転送陣《ワープポータル》で地上に脱出してください。この先のモンスターは、全部無力化してあるので安全です。15階層に降りてくるときに開けた穴があるので、ダンジョンの自己修復作用が働く前にその穴を昇って行くと、最短距離で脱出できます」
事務的にそう告げると、全員が全員、目を丸くしてしまった。
「ま、マジかよ。さらっととんでもない発言を……」
「この階層にいるモンスターを全部……規格外、ですね」
「強すぎるって。もうワンマンアーミーじゃん」
「(一人称「俺」なんだ……嫁に欲しい)」
おい。最後のヤツ。小声で言ったみたいだけど、聞こえてるからな?
額に青筋を浮かべつつ、俺は平静を保って「じゃ、じゃあ俺はこの辺りで。17階層にもまだ人がいると思うので」と言い、その場を離れるのだった。
ちなみに「あ、待って! 連絡先――いやせめてサインを!」という声は、全力で聞こえぬふりをした。サインくらいは考えてもいいけど、今のところは保留だ。
そんなことを考えていたとき、ズゥウウンと低い振動が辺りを襲った。
パラパラと、天井が崩れ、土が降ってくる。
「この振動……まさか」
俺は嫌な予感を覚え、全速力で17階層を目指して走り出した。
「頼む! 無事でいてくれ!」
俺は索敵スキルを起動しながら、全速力でダンジョン内を駆け抜ける。
そんな俺の方へと、接近してくる影が三つ。
蜂型のモンスターである、“デンジャラス・ビー”だ。
特徴は複眼が四つあることと、何より身体がウサギくらいの大きさを誇ることである。
当然、大きさに比例して顎の力も凄まじく、太い毒針の毒も強力になっている。
しかし、それらの攻撃力の高さに反して動きは緩慢で、遠距離魔法攻撃で十分落とせるため、ダンジョン運営委員会ではランクCと、そこそこの脅威度に設定されている程度だ。
が――今は異常事態がダンジョン内で起きている状況。その異常の中には、モンスターの狂暴化という現象も含まれる。
結果、スコープのレンズに映る表記では、ランクBに危険度が跳ね上がっていた。
飛翔速度も、普段の“デンジャラス・ビー”からは想像できないくらい鋭敏なものになっている。
ブゥウウウウウンという強烈な羽音が、みるみる近づいて来る。が、コイツ等に足止めを喰らっていられる暇はない。
「悪いが、通して貰うよ!」
俺は水が流れるような動作で背中から三本の矢を引き抜く。
その矢には、予め“麻痺”のスキルを付与してある、毒矢だった。
その毒矢を三本まとめて弓につがえ、思いっきり引き絞る。すぐさま、迫り来る“デンジャラス・ビー”めがけて矢を放った。
――三発同時発射。
連射力の弱い弓矢で、複数の敵を射貫くために編み出した俺だけの必殺技だ。
正直、習得するまではかなり時間がかかった。
普通に魔術師になれば、そんな手間もないのだが、それをしなかった理由はただ一つ。俺が、弓矢を極めたかったからだ。
今は無き父が、弓道大会の日本王者だと知って、その卓越した技量に胸躍らせた、小さな頃から。
――俺は目標に命中したかを確認すらすることなく、速度を緩めず駆け抜ける。
そんな俺の後方で、三度何かが地面に落ちる音が木霊した。
“デンジャラス・ビー”が、羽を動かす力を失って地面へ落ちた音だ。“麻痺”の効果を受けたことで、死んではいなくともしばらく身動き一つとれない状態となる。
なぜ消滅させなかったのかというと、ダンジョン内でモンスターが湧くサイクルを止めるためだ。
基本的に、ダンジョンではモンスターが一定数倒されたら、自動でモンスターが湧くようになっている。
もし俺がここで“デンジャラス・ビー”を倒してしまえば、しばらくの後に15階層のどこかで同じ数のあたらしい“デンジャラス・ビー”がリスポーンしてしまうのである。
安全にこの場を去りたい今、その状況になってしまうのは良いことではない。
俺は、迫り来る“デンジャラス・ビー”を片っ端から無力化しつつ、奥へ奥へと突き進む。
やがて――
「生徒達は……いた!」
ダンジョン内を駆け抜けていた俺は、遠くに5,6人の男女集団を発見する。
が――案の定、大量の“デンジャラス・ビー”に囲まれ、防戦一方であった。
「く、くそ。コイツ等数が多すぎる!」
「ねぇ! いつもより強いんだけど、どうなってんの!?」
「バカ、さっきダンジョン内放送で言ってたろ! コイツ等の強さが上がってるって!」
「せ、“生還の指輪”が機能しないんじゃ、わざと攻撃喰らってリタイアもできないじゃない……!」
「ひょっとして、私達ここでみんな、やられちゃうんじゃ……」
「うぅ……このダンジョン攻略でレアアイテム出たら、あの子にプレゼントして告白するんだって決めてたのにぃっ!」
「おい! さてはテメェが妙な死亡フラグ立てたせいだろ、この状況!!」
密集陣形を獲って互いの背中を守りながら、“デンジャラス・ビー”と戦っていた。
だが、密集陣形をとったことで逆に大量の“デンジャラス・ビー”に取り囲まれ、身動きがとれない状況に陥っていた。
そんな追い詰められた獲物の精神的な焦りを感じ取ったのか、“デンジャラス・ビー”が一斉に攻撃を仕掛ける。
その鋭い顎と毒針が、彼等を襲う寸前。俺は、背中に背負った矢筒から「通常矢」や「爆発矢」を除く「毒矢」を全て引っこ抜くと、矢の束ごと弓につがえて引き絞った。
「届いてくれよ……っ!」
数多の矢を同時に放とうとすれば、その重量から弦の反動で飛ぶ矢の初速は遅くなってしまう。だから俺は、命中精度をガン無視して腕の筋繊維が千切れんばかりに弦を限界まで引き絞り、矢を放った。
大量の毒矢が放物線を描いて飛び、今まさに集団へ飛びかかろうとしていた“デンジャラス・ビー”の大群の上へ雨のように降り注ぐ。
矢の雨を不意打ちで受けた“デンジャラス・ビー”は、避ける間もなく攻撃を喰らい、もれなく地面に昏倒することとなった。
ちなみに、命中率をガン無視したため、救う対象の生徒達にも矢の雨は降り注いだが、彼等は元々盾や魔法障壁で“デンジャラス・ビー”の攻撃を耐えていたのだ。
よって難なく矢を弾き、俺の毒矢を喰らうことはなかった。
「な、なに?」
「急に矢が降ってきた……よな」
「あ、あそこ! 誰か走ってくる……って、ちょっと待って! あれ、まさか」
「おいおいおい。嘘だろ? なんでこんなとこにいんだよ!?」
「え、マジ!? 本物!?」
俺が近寄ると、全員が信じられないものを見るような顔になった。
――まあ、そういう反応になるよね。
全国生配信の影響で、現在進行形で知名度爆上がり中の人間が、いきなり地方高校の小さなダンジョンに現れたのだから。
だが、ここはノーコメントを貫こう。今になって、この学校の制服を来てなくてよかったと思った。もし着ていたら、たちまち身バレするところだった。
「とりあえず、大きなケガがないみたいでよかったです」
「ま、まあ。それなりにダンジョンに潜って日々鍛えてるんで。これでも、結構強い方なんす」
ツーブロックに頭を整えた男子生徒が、少し緊張したように答えた。
「ちょっと? アンタこの撃強アーチャー様相手に何言ってんのよ。寿司職人相手に素人が寿司の握り方のコツを説いてるようなものよ。はっきり言って、すごく恥ずかしい」
側に立っていたツインテールでギャル風の女子生徒が、ジト目でツッコミを入れる。それにあわせて、他の生徒達も「うんうん」と頷いた。
「ばっ! そ、そんなつもりはねぇし!」
ツーブロックの生徒は慌てて否定するも、その顔は真っ赤だった。
「あはは。別に俺は気にしてないんで大丈夫ですよ。……それより、この階層はここにいる人達で全員ですか? もし、他にも同じように救助を待ってる人がいたら、そちらに向かいたいんですけど」
「あ、ああ。ここにいる6人で全員っすね。ついでに言うと、16階層ももう人はいないっす」
「え?」
どういうこと? そう聞き返す前に、ツインテールの少女が補足した。
「私達、一個下の16階層から逃げてきたんです。それで、15階層にいた他の子達と合流して、今に至るわけで――」
なるほど、つまり、ここにいるのは15階層と16階層にいた人達ってわけか。
たぶん、14階層の転送陣を目指しているんだろう。
「わかりました。皆さんは、揃って14階層の転送陣《ワープポータル》で地上に脱出してください。この先のモンスターは、全部無力化してあるので安全です。15階層に降りてくるときに開けた穴があるので、ダンジョンの自己修復作用が働く前にその穴を昇って行くと、最短距離で脱出できます」
事務的にそう告げると、全員が全員、目を丸くしてしまった。
「ま、マジかよ。さらっととんでもない発言を……」
「この階層にいるモンスターを全部……規格外、ですね」
「強すぎるって。もうワンマンアーミーじゃん」
「(一人称「俺」なんだ……嫁に欲しい)」
おい。最後のヤツ。小声で言ったみたいだけど、聞こえてるからな?
額に青筋を浮かべつつ、俺は平静を保って「じゃ、じゃあ俺はこの辺りで。17階層にもまだ人がいると思うので」と言い、その場を離れるのだった。
ちなみに「あ、待って! 連絡先――いやせめてサインを!」という声は、全力で聞こえぬふりをした。サインくらいは考えてもいいけど、今のところは保留だ。
そんなことを考えていたとき、ズゥウウンと低い振動が辺りを襲った。
パラパラと、天井が崩れ、土が降ってくる。
「この振動……まさか」
俺は嫌な予感を覚え、全速力で17階層を目指して走り出した。
「頼む! 無事でいてくれ!」
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