12 / 107
第二章 弓使いと学校のアイドル編
第12話 学校のアイドルに声をかけられた件
しおりを挟む
「いやどうしたよ翔。死んで一週間経った魚みたいな目してるぞ」
朝。
自分の席に座るなり、スライムばりに脱力して机に突っ伏していると、英次が声をかけてきた。
「そりゃ熟成が進んでていいな。魚は熟成すると旨みが増すらしいぞ。つまり俺のポテンシャルも通常時より跳ね上がってるわけだ」
「あーそう。ちなみに、熟成させるとタンパク質が分解されるから、柔らかくなるらしいぜ? 今のお前にぴったりだなこの軟体動物」
ジト目で俺を見つつ、英次は前の席にどかりと腰を掛けた。
そのまま俺の方を振り返り、背もたれを肘掛け代わりに腕を置くと、「何かあったのか?」と問いかけてきた。
「まあいろいろ?」
「はぐらかすなよ、教えろよ」
「……自分のコンプレックスに救われたっていう、釈然としない状況なんだよ」
俺は素直にそう答えた。
別に、自分の容姿が嫌いというわけではない。
今はなき両親から受け取った大切なものだ。
それに、世の中には「かわいい」と思われて嬉しい男子だっていくらでもいると思う。
だから、これはただ自分の容姿が理想の自分とかけ離れているが故の苦悩に過ぎない。
「男らしく思われたい」「頼りがいがある、兄らしい自分になりたい」
そんな気持ちでいるから、中学一年の頃まで「僕」だった一人称だって「俺」に変えたのだ。
なりたい自分のイメージを持っているから、今回の事態は釈然としないのである。
「ふ~ん、まあよくわかんねぇけど。強く生きろよー」
「うわ、軽いなお前。人が真剣に悩んでるのに」
「だって他人事だし。それよりお前、昨日のアレ見たか!?」
不意に英次はテンションを上げ、俺に顔を近づけてくる。
「昨日のアレって、何?」
「何言ってんだ! アレっつったら、例のSランクパーティーを一人で返り討ちにした、アーチャーのことしかないだろ! もうSNSでバズりにバズってんぜ?」
「あー……なんかニュースで見たわ。凄かったらしいな」
「いや「あー……」って。軽いな~お前」
「そりゃまあ、他人事だし」
ホントは自分事なんだけどね、と心の中でツッコミを入れる。
「いや他人事ではねぇだろ」
英次のツッコミに、俺は一瞬ぎくりとする。
まさかこいつ、俺の正体に気付いて!?
「昨日やられたそのSランクパーティー、【ボーンクラッシャー】なんだぜ? 豪気のクソ野郎にガム吐かれたお前からしたら、気分スッキリだろ」
「そ、そうだね」
よかった。正体がバレたわけじゃないみたいだ。
「アイツもバカだよなぁ。あんな全国に恥をさらしたんだから」
「そうだね。ていうかこれ、もう学校に来れないでしょ」
「はは、確かに。まあ同情はしないけどな」
英次は笑いながら楽しそうに言った。
ある意味デジタルタトゥーをその身に刻むことになったわけだ。しばらくは大人しくするだろう。
ただ、人の噂も七十五日。ほとぼりが冷めたらまた暴れ出すかもしれない。
できればもう、関わりたくはないが――
そんなことを思っていると、朝のSHRの開始を告げるチャイムが鳴ったのだった。
――。
その日、学校は迷惑Sランクパーティーを葬った冒険者の話題で持ちきりだった。
トイレ休憩で廊下に出れば、あちこちからその話題が聞こえてくる始末だ。
「ねぇ、あの動画見た?」
「見た見た! Sランクパーティーがまるで相手にならないなんて、凄いよねぇ! 私ファンになっちゃった」
「しかもさ、あの女の子絶対可愛いよね!」
「それな! カッコいいし可愛いし、もうギャップ萌え!」
――例によって性別を思いっきり勘違いされているが、そのお陰で俺にはまったく注目が集まらないから助かった。
俺に関する話題の他に、当然のように悪役として豪気の話題も耳にした。
いくら根性捻くれ鋼鉄メンタルの豪気も、今回の件は思う所があったらしい。
今日は学校に顔を出していない。
まあ、廊下を歩いていると当たり前のように豪気を非難する声を聞くから、来ない方が正解だろうが。
――そんなこんなで一日が過ぎ、あっという間に放課後になった。
が、今日はダンジョンには行く予定はない。
理由は一つ。放課後の学校といえば、やるべきことは一つしか無いからだ。
そう、部活動である。
今日から仮入部が始まるのだ。
「弓道場ってどこにあるんだろうな……」
教室等を出た俺は、弓道場を探してしばらく歩き回り――しばらくして、建物を見つけた。
体育館裏に柔剣道場と並んで建てられている、平屋造りの建物だ。
見たところ、俺の他に仮入部の一年生はいないようである。
ダンジョンが敷地内にある本校の特性上、ダンジョン攻略部やダンジョン生態研究部など、ダンジョンが身近にあることを活かした部活が多く存在する。
また、ダンジョン攻略を優先する生徒も多いため、そもそも部活に参加していない生徒もいるから、必然的に他の部活は寂れがちになってしまう。
そのせいだろうか。幸い、俺が入りたい弓道部も部員自体かなり少ないようだ。
俺が弓道部を選んだ理由は一つ。俺がアーチャーだからで――
「……ん?」
そのとき、俺はふと重大なことに気付いた。
ちょっと待てよ。ついつい無意識に弓道部に入ろうとしてるけど、俺が例の有名人アーチャーだとバレる可能性があるのでは?
「いや、流石に考えすぎか」
現状、あのアーチャーは女の子だと思われているし、攻略中はゴーグルもしていた。
学校にいる間は男子の制服を着ているわけだし、弓矢を使うという共通点だけでバレるとは思えない。
現状でも、誰にも俺の正体はバレていないはずだ。
「大丈夫だ、うん」
そう自分に言い聞かせ、弓道場の入り口の戸を潜ろうとしたそのとき。
「あ、あなたは」
不意に後ろから声をかけられた。振り返るとそこにいたのは、目を見張るほどの美少女だった。
艶やかな金髪に白い肌。吸い込まれそうなほどに深い、青色の瞳。
清楚ながらどこか快活な雰囲気も漂うその少女には、見覚えがあった。つい先日、例の盗撮魔からさりげなく助けた子だ。
「えと……高嶺さん?」
「はい、そうです! あなたは隣のクラスの息吹翔くんですよね」
「は、はい。そうです」
驚いた。学校のアイドル、高嶺乃花《たかみねのんか》が俺のフルネームを知っているとは。一度面識はあるが、自己紹介なんてしてないはずなのに。
というかなんで、こんな場所にいるんだろうか。
そんなことを考えていると、高嶺さんは嬉しそうに微笑んで――次の瞬間、衝撃的な発言をした。
「やっぱり、息吹さんは弓道部に入るんですね。あんなに強い弓使いさんですもんね!」
……んっ!?
朝。
自分の席に座るなり、スライムばりに脱力して机に突っ伏していると、英次が声をかけてきた。
「そりゃ熟成が進んでていいな。魚は熟成すると旨みが増すらしいぞ。つまり俺のポテンシャルも通常時より跳ね上がってるわけだ」
「あーそう。ちなみに、熟成させるとタンパク質が分解されるから、柔らかくなるらしいぜ? 今のお前にぴったりだなこの軟体動物」
ジト目で俺を見つつ、英次は前の席にどかりと腰を掛けた。
そのまま俺の方を振り返り、背もたれを肘掛け代わりに腕を置くと、「何かあったのか?」と問いかけてきた。
「まあいろいろ?」
「はぐらかすなよ、教えろよ」
「……自分のコンプレックスに救われたっていう、釈然としない状況なんだよ」
俺は素直にそう答えた。
別に、自分の容姿が嫌いというわけではない。
今はなき両親から受け取った大切なものだ。
それに、世の中には「かわいい」と思われて嬉しい男子だっていくらでもいると思う。
だから、これはただ自分の容姿が理想の自分とかけ離れているが故の苦悩に過ぎない。
「男らしく思われたい」「頼りがいがある、兄らしい自分になりたい」
そんな気持ちでいるから、中学一年の頃まで「僕」だった一人称だって「俺」に変えたのだ。
なりたい自分のイメージを持っているから、今回の事態は釈然としないのである。
「ふ~ん、まあよくわかんねぇけど。強く生きろよー」
「うわ、軽いなお前。人が真剣に悩んでるのに」
「だって他人事だし。それよりお前、昨日のアレ見たか!?」
不意に英次はテンションを上げ、俺に顔を近づけてくる。
「昨日のアレって、何?」
「何言ってんだ! アレっつったら、例のSランクパーティーを一人で返り討ちにした、アーチャーのことしかないだろ! もうSNSでバズりにバズってんぜ?」
「あー……なんかニュースで見たわ。凄かったらしいな」
「いや「あー……」って。軽いな~お前」
「そりゃまあ、他人事だし」
ホントは自分事なんだけどね、と心の中でツッコミを入れる。
「いや他人事ではねぇだろ」
英次のツッコミに、俺は一瞬ぎくりとする。
まさかこいつ、俺の正体に気付いて!?
「昨日やられたそのSランクパーティー、【ボーンクラッシャー】なんだぜ? 豪気のクソ野郎にガム吐かれたお前からしたら、気分スッキリだろ」
「そ、そうだね」
よかった。正体がバレたわけじゃないみたいだ。
「アイツもバカだよなぁ。あんな全国に恥をさらしたんだから」
「そうだね。ていうかこれ、もう学校に来れないでしょ」
「はは、確かに。まあ同情はしないけどな」
英次は笑いながら楽しそうに言った。
ある意味デジタルタトゥーをその身に刻むことになったわけだ。しばらくは大人しくするだろう。
ただ、人の噂も七十五日。ほとぼりが冷めたらまた暴れ出すかもしれない。
できればもう、関わりたくはないが――
そんなことを思っていると、朝のSHRの開始を告げるチャイムが鳴ったのだった。
――。
その日、学校は迷惑Sランクパーティーを葬った冒険者の話題で持ちきりだった。
トイレ休憩で廊下に出れば、あちこちからその話題が聞こえてくる始末だ。
「ねぇ、あの動画見た?」
「見た見た! Sランクパーティーがまるで相手にならないなんて、凄いよねぇ! 私ファンになっちゃった」
「しかもさ、あの女の子絶対可愛いよね!」
「それな! カッコいいし可愛いし、もうギャップ萌え!」
――例によって性別を思いっきり勘違いされているが、そのお陰で俺にはまったく注目が集まらないから助かった。
俺に関する話題の他に、当然のように悪役として豪気の話題も耳にした。
いくら根性捻くれ鋼鉄メンタルの豪気も、今回の件は思う所があったらしい。
今日は学校に顔を出していない。
まあ、廊下を歩いていると当たり前のように豪気を非難する声を聞くから、来ない方が正解だろうが。
――そんなこんなで一日が過ぎ、あっという間に放課後になった。
が、今日はダンジョンには行く予定はない。
理由は一つ。放課後の学校といえば、やるべきことは一つしか無いからだ。
そう、部活動である。
今日から仮入部が始まるのだ。
「弓道場ってどこにあるんだろうな……」
教室等を出た俺は、弓道場を探してしばらく歩き回り――しばらくして、建物を見つけた。
体育館裏に柔剣道場と並んで建てられている、平屋造りの建物だ。
見たところ、俺の他に仮入部の一年生はいないようである。
ダンジョンが敷地内にある本校の特性上、ダンジョン攻略部やダンジョン生態研究部など、ダンジョンが身近にあることを活かした部活が多く存在する。
また、ダンジョン攻略を優先する生徒も多いため、そもそも部活に参加していない生徒もいるから、必然的に他の部活は寂れがちになってしまう。
そのせいだろうか。幸い、俺が入りたい弓道部も部員自体かなり少ないようだ。
俺が弓道部を選んだ理由は一つ。俺がアーチャーだからで――
「……ん?」
そのとき、俺はふと重大なことに気付いた。
ちょっと待てよ。ついつい無意識に弓道部に入ろうとしてるけど、俺が例の有名人アーチャーだとバレる可能性があるのでは?
「いや、流石に考えすぎか」
現状、あのアーチャーは女の子だと思われているし、攻略中はゴーグルもしていた。
学校にいる間は男子の制服を着ているわけだし、弓矢を使うという共通点だけでバレるとは思えない。
現状でも、誰にも俺の正体はバレていないはずだ。
「大丈夫だ、うん」
そう自分に言い聞かせ、弓道場の入り口の戸を潜ろうとしたそのとき。
「あ、あなたは」
不意に後ろから声をかけられた。振り返るとそこにいたのは、目を見張るほどの美少女だった。
艶やかな金髪に白い肌。吸い込まれそうなほどに深い、青色の瞳。
清楚ながらどこか快活な雰囲気も漂うその少女には、見覚えがあった。つい先日、例の盗撮魔からさりげなく助けた子だ。
「えと……高嶺さん?」
「はい、そうです! あなたは隣のクラスの息吹翔くんですよね」
「は、はい。そうです」
驚いた。学校のアイドル、高嶺乃花《たかみねのんか》が俺のフルネームを知っているとは。一度面識はあるが、自己紹介なんてしてないはずなのに。
というかなんで、こんな場所にいるんだろうか。
そんなことを考えていると、高嶺さんは嬉しそうに微笑んで――次の瞬間、衝撃的な発言をした。
「やっぱり、息吹さんは弓道部に入るんですね。あんなに強い弓使いさんですもんね!」
……んっ!?
332
お気に入りに追加
605
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
性欲排泄欲処理系メイド 〜三大欲求、全部満たします〜
mm
ファンタジー
私はメイドのさおり。今日からある男性のメイドをすることになったんだけど…業務内容は「全般のお世話」。トイレもお風呂も、性欲も!?
※スカトロ表現多数あり
※作者が描きたいことを書いてるだけなので同じような内容が続くことがあります
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
[恥辱]りみの強制おむつ生活
rei
大衆娯楽
中学三年生になる主人公倉持りみが集会中にお漏らしをしてしまい、おむつを当てられる。
保健室の先生におむつを当ててもらうようにお願い、クラスメイトの前でおむつ着用宣言、お漏らしで小学一年生へ落第など恥辱にあふれた作品です。
幼馴染の彼女と妹が寝取られて、死刑になる話
島風
ファンタジー
幼馴染が俺を裏切った。そして、妹も......固い絆で結ばれていた筈の俺はほんの僅かの間に邪魔な存在になったらしい。だから、奴隷として売られた。幸い、命があったが、彼女達と俺では身分が違うらしい。
俺は二人を忘れて生きる事にした。そして細々と新しい生活を始める。だが、二人を寝とった勇者エリアスと裏切り者の幼馴染と妹は俺の前に再び現れた。
いずれ殺される悪役モブに転生した俺、死ぬのが嫌で努力したら規格外の強さを手に入れたので、下克上してラスボスを葬ってやります!
果 一
ファンタジー
二人の勇者を主人公に、ブルガス王国のアリクレース公国の大戦を描いた超大作ノベルゲーム『国家大戦・クライシス』。ブラック企業に勤務する久我哲也は、日々の疲労が溜まっている中、そのゲームをやり込んだことにより過労死してしまう。
次に目が覚めたとき、彼はゲーム世界のカイム=ローウェンという名の少年に生まれ変わっていた。ところが、彼が生まれ変わったのは、勇者でもラスボスでもなく、本編に名前すら登場しない悪役サイドのモブキャラだった!
しかも、本編で配下達はラスボスに利用されたあげく、見限られて殺されるという運命で……?
「ちくしょう! 死んでたまるか!」
カイムは、殺されないために努力することを決める。
そんな努力の甲斐あってか、カイムは規格外の魔力と実力を手にすることとなり、さらには原作知識で次々と殺される運命だった者達を助け出して、一大勢力の頭へと駆け上る!
これは、死ぬ運命だった悪役モブが、最凶へと成り上がる物語だ。
本作は小説家になろう、カクヨムでも公開しています
他サイトでのタイトルは、『いずれ殺される悪役モブに転生した俺、死ぬのが嫌で努力したら規格外の強さを手に入れたので、下克上してラスボスを葬ってやります!~チート魔法で無双してたら、一大勢力を築き上げてしまったんだが~』となります
姉(勇者)の威光を借りてニート生活を送るつもりだったのに、姉より強いのがバレて英雄になったんだが!?~穀潰しのための奮闘が賞賛される流れに~
果 一
ファンタジー
リクスには、最強の姉がいる。
王国最強と唄われる勇者で、英雄学校の生徒会長。
類い希なる才能と美貌を持つ姉の威光を笠に着て、リクスはとある野望を遂行していた。
『ビバ☆姉さんのスネをかじって生きよう計画!』
何を隠そうリクスは、引きこもりのタダ飯喰らいを人生の目標とする、極めて怠惰な少年だったのだ。
そんな弟に嫌気がさした姉エルザは、ある日リクスに告げる。
「私の通う英雄学校の編入試験、リクスちゃんの名前で登録しておいたからぁ」
その時を境に、リクスの人生は大きく変化する。
英雄学校で様々な事件に巻き込まれ、誰もが舌を巻くほどの強さが露わになって――?
これは、怠惰でろくでなしで、でもちょっぴり心優しい少年が、姉を越える英雄へと駆け上がっていく物語。
※本作はカクヨムでも公開しています。カクヨムでのタイトルは『姉(勇者)の威光を借りてニート生活を送るつもりだったのに、姉より強いのがバレて英雄になったんだが!?~穀潰し生活のための奮闘が、なぜか賞賛される流れになった件~』となります。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる