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日本代表合宿 -ミナトside-
一喜一憂(9)
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ホテルから30分ほどでタカシの住むマンションの前に着いた。
初めてのタカシの部屋。俺は緊張しながらインターホンを押した。
オートロックのドアが開き、高層階のタカシの部屋へと向かう。
部屋の前で再度インターホンを鳴らし、ガチャっと鍵が開く音がして、タカシが顔を出した。所属チームのスウェットを着用していた。
「寒かっただろ?さっ、入れよ?」
「お邪魔します」
部屋に案内されると、不自然に家具がなくなっている場所があったり、一部屋が丸々空いていたりと、かつてユウジと同棲していたことを感じさせる様子だった。
「あんまりジロジロ見るなって・・・。フラれた男の部屋なんてジロジロ見てもつまんねーよ?」
「ごめん、タカシの部屋に入るのが初めてだから、ついつい見ちゃってた」
「そっか・・・さっきまでパーティーで酒飲んでたと思うけど、追加で何か飲むかい?」
「俺は水があれば良いかな」
「相変わらず付き合い悪いなー。こういう日は酒だろ?」
タカシは笑いながら冷蔵庫からビールを取り出して、ソファーに座る俺の前に差し出した。
特に乾杯はせずにタカシはビールのプルタブを開け、缶ビールをグイッと飲む。
俺も差し出された缶ビールに手をかけ、身体にアルコールを流し始める。少し酔った方が話しやすいかもしれない。そう思ったからだ。
「それで、ユウジから何か言われたんだろ?」
「えっ!?なんで?」
「パーティー会場でミナトとユウジが鉢合わせすることは俺は分かってたからさ。ミナトから別れるってメッセージを見て、ようやく終わったって思ったよ。ずっと前からご覧の通り同棲は解消していたからさ」
俺はこういったシチュエーションで何と声をかけたら良いのか思いつかない。
だが、タカシはそれを察してくれる。
「無理して何か言わなくていいよ。今日来てくれたこと自体が俺は嬉しいんだから」
そう言って、タカシは俺をぎゅっと抱きしめてきた。
初めてのタカシの部屋。俺は緊張しながらインターホンを押した。
オートロックのドアが開き、高層階のタカシの部屋へと向かう。
部屋の前で再度インターホンを鳴らし、ガチャっと鍵が開く音がして、タカシが顔を出した。所属チームのスウェットを着用していた。
「寒かっただろ?さっ、入れよ?」
「お邪魔します」
部屋に案内されると、不自然に家具がなくなっている場所があったり、一部屋が丸々空いていたりと、かつてユウジと同棲していたことを感じさせる様子だった。
「あんまりジロジロ見るなって・・・。フラれた男の部屋なんてジロジロ見てもつまんねーよ?」
「ごめん、タカシの部屋に入るのが初めてだから、ついつい見ちゃってた」
「そっか・・・さっきまでパーティーで酒飲んでたと思うけど、追加で何か飲むかい?」
「俺は水があれば良いかな」
「相変わらず付き合い悪いなー。こういう日は酒だろ?」
タカシは笑いながら冷蔵庫からビールを取り出して、ソファーに座る俺の前に差し出した。
特に乾杯はせずにタカシはビールのプルタブを開け、缶ビールをグイッと飲む。
俺も差し出された缶ビールに手をかけ、身体にアルコールを流し始める。少し酔った方が話しやすいかもしれない。そう思ったからだ。
「それで、ユウジから何か言われたんだろ?」
「えっ!?なんで?」
「パーティー会場でミナトとユウジが鉢合わせすることは俺は分かってたからさ。ミナトから別れるってメッセージを見て、ようやく終わったって思ったよ。ずっと前からご覧の通り同棲は解消していたからさ」
俺はこういったシチュエーションで何と声をかけたら良いのか思いつかない。
だが、タカシはそれを察してくれる。
「無理して何か言わなくていいよ。今日来てくれたこと自体が俺は嬉しいんだから」
そう言って、タカシは俺をぎゅっと抱きしめてきた。
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