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日本代表合宿 -ミナトside-

一喜一憂(3)

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俺がユウジの前で謝罪すると、ユウジはソファーに大きく腰掛けて、涙目になった顔をこちらに見せてきた。

「やっとホントのことを言ってくれた」
「タカシはユウジとの関係に悩んでいたようで・・・だから悩みを聞いてやっていたら・・・」
「それで人の男に手を出したってことだな?」
「はい・・・・」


しばらくお互いに沈黙が流れた。



最初に口を開いたのはユウジだった。

「じゃあ、責任取ってもらうからな?」
「せ、責任・・・?」

俺は怖くなった。
責任とは一体何のことだろう。謝罪してこれ以上の責任を取りようがない。慰謝料でも取られるのか?

「日本代表のタカシはゲイで、しかもサポートメンバーと合宿所の宿舎でヤったってことを週刊誌の記者にバラしちゃおうかな」

俺は一気に血の気が引いた。
そんなことをしてたら、タカシの選手生命が終わる。スキャンダルは今のご時世、ご法度だ。

「そんなことをして、タカシのためにはならないよ?責任なら俺一人で取るから・・・」
「相変わらず、良い人ぶりやがって・・・そういうところが俺はムカつく。そして、あいつが先輩のことを好きだって思うポイントだってことはよくわかりました」


再びお互い睨み合って沈黙が流れる。


そして、ユウジの方から「じゃあ責任取ってもらうので、こっちにきてください」と言われ、俺は腕をガシッと掴まれ、そのままエレベーターに乗せられた。

ユウジはエレベーターの階数ボタンを客室フロアのある所を押し、そのまま俺はある部屋へと連れて行かれた。

そこは今夜、ユウジが泊まるための部屋だった。
「今夜は俺の相手をしてもらうから、それで帳消しにしてやるよ?タカシの好きな先輩を俺が奪うって、どんなにタカシが悔しがるのか想像できるなぁ」
「さ、最低だな、お前・・・」
「最低なのはどっちですか!?人の恋人を奪っておいて・・・!」

ユウジは俺のネクタイを掴むと、無理矢理ベッドに押し倒し、キスをしてきた。
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