28 / 58
予想外な来客 4
しおりを挟む
「ランゼーヌ様にお会いに来たとお聞きしました」
アルデンが聞くと、モンドはそうだと頷いた。
「はい。家に戻らないと書いてあったものですから」
「本来なら一度支度の為に戻られ、その後、専用の馬車でお迎えに上がる事になっておりますが、そうしますと聖女だと周りに知れてしまいますので、お泊りの宿から直接目的地へ向かわれました」
「もう向かっただと? では王都やここにはいないと?」
「はい。おりません」
モンドは、やはりアーブリーに代筆させておいてよかったと思う。
「で、こんなに急いでお越しになったご用事とはなんでしょうか? 私が、ご本人にお伝えしておきますが」
アルデンは、ランゼーヌの家族が訪ねて来るかも知れないと、係の者にネビューラ家の者が来たらすぐに伝える様にと伝達してあったのだが、まさか通達が届いたその日に訪ねて来るとは思っておらず、内心驚いていたがモンドがどのような人物か見極める為、注意深く観察していた。
「いえ。場所を教えていただければ、自分で行きますので……」
「残念ながら家族といえ、お勤めが終わるまでは会う事はできません」
「なに? 親なのに会えないと?」
「はい。決まりなので出来ません」
アルデンの言葉にモンドは、驚く。本来、聖女は10歳でなるものだ。まだ幼い娘に会う事が許されないなどあるだろうか。何か会わせたくない理由があるのではないか。
モンドは、そう思い口を開こうとした。
「あなたが特別なわけではございません。まずはこれを読んで下さい。聖女になった方の家族にお渡しする規約です」
アルデンは、聖女に会えないと書かれているページを開き、まずはその文を読ませる。
これを持って、アルデン自体が尋ね調書するつもりでいたので、手間が省けた。
「ここに書いてある通り、聖女になると人と接触する事ができなくなります」
「だが、本来は10歳の娘ではないか。酷ではないか」
「ごもっともですが、親に会うと帰りたいと言い出す事が多いのです。そして、親も連れて帰ろうとします。気持ちはわかりますが、代わりの者はおりません。お金で解決出来る事でもないのです。ご理解下さい」
アルデンは、軽く頭を下げる。
「……そうですか。わかりました」
思ったより物分かりがいいと、アルデンは思った。
何をしに来たか何となく察しはついている。こんなに急いで来たのだからランゼーヌの将来の事だろう。聖女だと言う事も出来ず、このままだと婚姻が遅れるどころか出来ないかもしれない。親としては黙ってはいられないだろう。
だがそうなったのは、精霊の儀をさせずにいた彼らにも責任がある。
婚約の時期はさまざまだが、この国では女性の結婚は15歳から18歳ぐらいが普通だ。20歳を過ぎると初婚の相手を見つけるのは難しい。だからこそ婚約をするのだが……。
ランゼーヌには、婚約者はいなかった。
「で、ご用事とは? お会いする事はできませんが、伝える事は出来ます」
「いえ……特段伝える事はないのですが」
「そうですか。では、私どもに何かお聞きしたい事があったという事でしょうか?」
娘に会いに来ただけなのかと不思議に思う。
もしかして、娘を溺愛しており外に出したくない為に精霊の儀を受けさせていなかったのか? などと一瞬頭によぎったが、それにしてはすんなりと会えない事を了承した。
「お金の件ですが……」
「お、お金?」
「はい。聖女になると、支給されると聞いたのですが……」
少し歯切れが悪いが、目はギラギラとしているモンドを見てなるほどとアルデンは頷く。
お金の無心に来たのかと。
「お金は、聖女様に対する対価です。お給金としてお出しするものです。本来の令嬢は10歳からお勤めを致しますので親権者の方にお支払いしますが、ランゼーヌ様は成人されておられますので、ご本人にお支払いする事になります」
ランゼーヌからの要望は、アルデンも承知していた。
「な! 確かにランゼーヌは成人したがまだ子供も同然。私が管理しないとちゃんと出来ない子だ!」
「問題ありませんよ。買い物にも行く事はできませんから。無駄使いはできません」
「……で、では、ランゼーヌに聞いてくれ。そうすれば……」
「確認済みでございます」
「なに!? 貴様、ランゼーヌに何を言った? 自分からお金が欲しいなど言うはずがない!」
ランゼーヌは、家がお金に困っている事を知っている。だからお金をその借金に当てようと思ってくれるはず、いやそう説得しようと思っていたのだが、すでにアルデン達に言いくるめられていると憤った。
「私どもは、何も言っておりませんよ。聖女である間、使う予定がないので一括払いでよいとの事です。ご本人がそう言っておられますので、こちらとしてはそのように手配しております」
「……では娘に、一括ではなく都度にしてはどうかと。そのお金は私が預かっておくからと伝えて頂いても」
「それは構いませんが、なぜそのように?」
「いつも私がお金の管理をしているので……」
「そうですか。ではこれを機に、自身にお任せしてみてはいかがでしょうか? どうせ帰宅するまでは使えないお金です」
「それは、あなたに関係ない話ではないですか?」
その言葉に、ふうとため息の様な息をアルデンは吐く。
「聖女になった方の家族を私どもはお調べしているのですが、あなたは親ではありますが男爵家の継承者ではありませんね。成人した彼女が継承する予定なはずです。聖女になってもその手配はできますよ。ただ、聖女である間、代わりを務めるのがあなただと言う事には変わりはありませんが」
アルデンが取り急ぎ調べた結果、モンドは何度も爵位の継承の申請をしていたのがわかったが、それは許可されていない。
アルデンは、ランゼーヌはモンドの子供ではあるが、ネビューラ家の代表でもあると言ったのだ。その者が決めた事をモンドがとにかく言う筋合いはないと。
「……わかりました。では、彼に会えませんか? クレイ・パラキードに」
「え?」
モンドは、作戦を変える事にしたのだ。
婚約誓約書を提出すれば、彼は婚約者だ。そうすれば、クレイにランゼーヌが聖女だと言える。
勝手に提出したとしても、聖女と結婚出来ると知れば怒るどころか喜ぶだろう。
何せ『精霊の儀』の騎士になっているぐらいなのだからと、勝手にモンドはそうとらえていた。
「ふう。そう言えば彼も知り合いだとか。ですが、彼でもランゼーヌ様にはお会いできませんよ」
「婚約者だとしてもですか?」
「え? 婚約者?」
「えぇ、これを今から提出しますから」
モンドは、婚約誓約書をテーブルの上にスーッと置いた。
アルデンが聞くと、モンドはそうだと頷いた。
「はい。家に戻らないと書いてあったものですから」
「本来なら一度支度の為に戻られ、その後、専用の馬車でお迎えに上がる事になっておりますが、そうしますと聖女だと周りに知れてしまいますので、お泊りの宿から直接目的地へ向かわれました」
「もう向かっただと? では王都やここにはいないと?」
「はい。おりません」
モンドは、やはりアーブリーに代筆させておいてよかったと思う。
「で、こんなに急いでお越しになったご用事とはなんでしょうか? 私が、ご本人にお伝えしておきますが」
アルデンは、ランゼーヌの家族が訪ねて来るかも知れないと、係の者にネビューラ家の者が来たらすぐに伝える様にと伝達してあったのだが、まさか通達が届いたその日に訪ねて来るとは思っておらず、内心驚いていたがモンドがどのような人物か見極める為、注意深く観察していた。
「いえ。場所を教えていただければ、自分で行きますので……」
「残念ながら家族といえ、お勤めが終わるまでは会う事はできません」
「なに? 親なのに会えないと?」
「はい。決まりなので出来ません」
アルデンの言葉にモンドは、驚く。本来、聖女は10歳でなるものだ。まだ幼い娘に会う事が許されないなどあるだろうか。何か会わせたくない理由があるのではないか。
モンドは、そう思い口を開こうとした。
「あなたが特別なわけではございません。まずはこれを読んで下さい。聖女になった方の家族にお渡しする規約です」
アルデンは、聖女に会えないと書かれているページを開き、まずはその文を読ませる。
これを持って、アルデン自体が尋ね調書するつもりでいたので、手間が省けた。
「ここに書いてある通り、聖女になると人と接触する事ができなくなります」
「だが、本来は10歳の娘ではないか。酷ではないか」
「ごもっともですが、親に会うと帰りたいと言い出す事が多いのです。そして、親も連れて帰ろうとします。気持ちはわかりますが、代わりの者はおりません。お金で解決出来る事でもないのです。ご理解下さい」
アルデンは、軽く頭を下げる。
「……そうですか。わかりました」
思ったより物分かりがいいと、アルデンは思った。
何をしに来たか何となく察しはついている。こんなに急いで来たのだからランゼーヌの将来の事だろう。聖女だと言う事も出来ず、このままだと婚姻が遅れるどころか出来ないかもしれない。親としては黙ってはいられないだろう。
だがそうなったのは、精霊の儀をさせずにいた彼らにも責任がある。
婚約の時期はさまざまだが、この国では女性の結婚は15歳から18歳ぐらいが普通だ。20歳を過ぎると初婚の相手を見つけるのは難しい。だからこそ婚約をするのだが……。
ランゼーヌには、婚約者はいなかった。
「で、ご用事とは? お会いする事はできませんが、伝える事は出来ます」
「いえ……特段伝える事はないのですが」
「そうですか。では、私どもに何かお聞きしたい事があったという事でしょうか?」
娘に会いに来ただけなのかと不思議に思う。
もしかして、娘を溺愛しており外に出したくない為に精霊の儀を受けさせていなかったのか? などと一瞬頭によぎったが、それにしてはすんなりと会えない事を了承した。
「お金の件ですが……」
「お、お金?」
「はい。聖女になると、支給されると聞いたのですが……」
少し歯切れが悪いが、目はギラギラとしているモンドを見てなるほどとアルデンは頷く。
お金の無心に来たのかと。
「お金は、聖女様に対する対価です。お給金としてお出しするものです。本来の令嬢は10歳からお勤めを致しますので親権者の方にお支払いしますが、ランゼーヌ様は成人されておられますので、ご本人にお支払いする事になります」
ランゼーヌからの要望は、アルデンも承知していた。
「な! 確かにランゼーヌは成人したがまだ子供も同然。私が管理しないとちゃんと出来ない子だ!」
「問題ありませんよ。買い物にも行く事はできませんから。無駄使いはできません」
「……で、では、ランゼーヌに聞いてくれ。そうすれば……」
「確認済みでございます」
「なに!? 貴様、ランゼーヌに何を言った? 自分からお金が欲しいなど言うはずがない!」
ランゼーヌは、家がお金に困っている事を知っている。だからお金をその借金に当てようと思ってくれるはず、いやそう説得しようと思っていたのだが、すでにアルデン達に言いくるめられていると憤った。
「私どもは、何も言っておりませんよ。聖女である間、使う予定がないので一括払いでよいとの事です。ご本人がそう言っておられますので、こちらとしてはそのように手配しております」
「……では娘に、一括ではなく都度にしてはどうかと。そのお金は私が預かっておくからと伝えて頂いても」
「それは構いませんが、なぜそのように?」
「いつも私がお金の管理をしているので……」
「そうですか。ではこれを機に、自身にお任せしてみてはいかがでしょうか? どうせ帰宅するまでは使えないお金です」
「それは、あなたに関係ない話ではないですか?」
その言葉に、ふうとため息の様な息をアルデンは吐く。
「聖女になった方の家族を私どもはお調べしているのですが、あなたは親ではありますが男爵家の継承者ではありませんね。成人した彼女が継承する予定なはずです。聖女になってもその手配はできますよ。ただ、聖女である間、代わりを務めるのがあなただと言う事には変わりはありませんが」
アルデンが取り急ぎ調べた結果、モンドは何度も爵位の継承の申請をしていたのがわかったが、それは許可されていない。
アルデンは、ランゼーヌはモンドの子供ではあるが、ネビューラ家の代表でもあると言ったのだ。その者が決めた事をモンドがとにかく言う筋合いはないと。
「……わかりました。では、彼に会えませんか? クレイ・パラキードに」
「え?」
モンドは、作戦を変える事にしたのだ。
婚約誓約書を提出すれば、彼は婚約者だ。そうすれば、クレイにランゼーヌが聖女だと言える。
勝手に提出したとしても、聖女と結婚出来ると知れば怒るどころか喜ぶだろう。
何せ『精霊の儀』の騎士になっているぐらいなのだからと、勝手にモンドはそうとらえていた。
「ふう。そう言えば彼も知り合いだとか。ですが、彼でもランゼーヌ様にはお会いできませんよ」
「婚約者だとしてもですか?」
「え? 婚約者?」
「えぇ、これを今から提出しますから」
モンドは、婚約誓約書をテーブルの上にスーッと置いた。
6
お気に入りに追加
90
あなたにおすすめの小説
【完結】「俺は2番目に好きな女と結婚するんだ」と言っていた婚約者と婚約破棄したいだけだったのに、なぜか聖女になってしまいました
As-me.com
恋愛
完結しました。
とある日、偶然にも婚約者が「俺は2番目に好きな女と結婚するんだ」とお友達に楽しそうに宣言するのを聞いてしまいました。
例え2番目でもちゃんと愛しているから結婚にはなんの問題も無いとおっしゃっていますが……そんな婚約者様がとんでもない問題児だと発覚します。
なんてことでしょう。愛も無い、信頼も無い、領地にメリットも無い。そんな無い無い尽くしの婚約者様と結婚しても幸せになれる気がしません。
ねぇ、婚約者様。私はあなたと結婚なんてしたくありませんわ。絶対婚約破棄しますから!
あなたはあなたで、1番好きな人と結婚してくださいな。
※この作品は『「俺は2番目に好きな女と結婚するんだ」と婚約者が言っていたので、1番好きな女性と結婚させてあげることにしました。 』を書き直しています。内容はほぼ一緒ですが、細かい設定や登場人物の性格などを書き直す予定です。
妹の代わりに追放された私は、隣国の王子から寵愛を受けています。
木山楽斗
恋愛
アルリナとイルリナは、双子の姉妹である。
顔はそっくりな二人だが、優秀な妹のイルリナに、姉のアルリナはあらゆる面で劣っていた。そのため、両親はイルリナばかり贔屓して、アルリナは罵倒される毎日を送っていた。
しかし、そんな環境でも姉妹の仲は良かった。
イルリナは虐げられるアルリナを慰めて、そんな妹を姉は支えにしていた。
ある時、イルリナは国外追放されることになった。王子の婚約者になった彼女を疎む者達から、無実の罪を着せられてしまったのだ。
そこで、アルリナは彼女の代わりに自分がその罰を受けることにした。顔がそっくりの自分なら、身代わりになれると思ったからである。
こうして、アルリナは国外に追放された。
森でさまようアルリナだったが、そんな彼女に手を差し伸べてくれる人がいた。
それは、隣国の第三王子のソルバンである。
彼に保護されたアルリナは、隣国で生活することになった。
優しい王子の元で、アルリナの第二の人生が始まったのである。
傷物令嬢シャルロットは辺境伯様の人質となってスローライフ
悠木真帆
恋愛
侯爵令嬢シャルロット・ラドフォルンは幼いとき王子を庇って右上半身に大やけどを負う。
残ったやけどの痕はシャルロットに暗い影を落とす。
そんなシャルロットにも他国の貴族との婚約が決まり幸せとなるはずだった。
だがーー
月あかりに照らされた婚約者との初めての夜。
やけどの痕を目にした婚約者は顔色を変えて、そのままベッドの上でシャルロットに婚約破棄を申し渡した。
それ以来、屋敷に閉じこもる生活を送っていたシャルロットに父から敵国の人質となることを命じられる。
【完結】経費削減でリストラされた社畜聖女は、隣国でスローライフを送る〜隣国で祈ったら国王に溺愛され幸せを掴んだ上に国自体が明るくなりました〜
よどら文鳥
恋愛
「聖女イデアよ、もう祈らなくとも良くなった」
ブラークメリル王国の新米国王ロブリーは、節約と経費削減に力を入れる国王である。
どこの国でも、聖女が作る結界の加護によって危険なモンスターから国を守ってきた。
国として大事な機能も経費削減のために不要だと決断したのである。
そのとばっちりを受けたのが聖女イデア。
国のために、毎日限界まで聖なる力を放出してきた。
本来は何人もの聖女がひとつの国の結界を作るのに、たった一人で国全体を守っていたほどだ。
しかも、食事だけで生きていくのが精一杯なくらい少ない給料で。
だがその生活もロブリーの政策のためにリストラされ、社畜生活は解放される。
と、思っていたら、今度はイデア自身が他国から高値で取引されていたことを知り、渋々その国へ御者アメリと共に移動する。
目的のホワイトラブリー王国へ到着し、クラフト国王に聖女だと話すが、意図が通じず戸惑いを隠せないイデアとアメリ。
しかし、実はそもそもの取引が……。
幸いにも、ホワイトラブリー王国での生活が認められ、イデアはこの国で聖なる力を発揮していく。
今までの過労が嘘だったかのように、楽しく無理なく力を発揮できていて仕事に誇りを持ち始めるイデア。
しかも、周りにも聖なる力の影響は凄まじかったようで、ホワイトラブリー王国は激的な変化が起こる。
一方、聖女のいなくなったブラークメリル王国では、結界もなくなった上、無茶苦茶な経費削減政策が次々と起こって……?
※政策などに関してはご都合主義な部分があります。
【完結】聖女を害した公爵令嬢の私は国外追放をされ宿屋で住み込み女中をしております。え、偽聖女だった? ごめんなさい知りません。
藍生蕗
恋愛
かれこれ五年ほど前、公爵令嬢だった私───オリランダは、王太子の婚約者と実家の娘の立場の両方を聖女であるメイルティン様に奪われた事を許せずに、彼女を害してしまいました。しかしそれが王太子と実家から不興を買い、私は国外追放をされてしまいます。
そうして私は自らの罪と向き合い、平民となり宿屋で住み込み女中として過ごしていたのですが……
偽聖女だった? 更にどうして偽聖女の償いを今更私がしなければならないのでしょうか? とりあえず今幸せなので帰って下さい。
※ 設定は甘めです
※ 他のサイトにも投稿しています
そろそろ前世は忘れませんか。旦那様?
氷雨そら
恋愛
結婚式で私のベールをめくった瞬間、旦那様は固まった。たぶん、旦那様は記憶を取り戻してしまったのだ。前世の私の名前を呼んでしまったのがその証拠。
そしておそらく旦那様は理解した。
私が前世にこっぴどく裏切った旦那様の幼馴染だってこと。
――――でも、それだって理由はある。
前世、旦那様は15歳のあの日、魔力の才能を開花した。そして私が開花したのは、相手の魔力を奪う魔眼だった。
しかも、その魔眼を今世まで持ち越しで受け継いでしまっている。
「どれだけ俺を弄んだら気が済むの」とか「悪い女」という癖に、旦那様は私を離してくれない。
そして二人で眠った次の朝から、なぜかかつての幼馴染のように、冷酷だった旦那様は豹変した。私を溺愛する人間へと。
お願い旦那様。もう前世のことは忘れてください!
かつての幼馴染は、今度こそ絶対幸せになる。そんな幼馴染推しによる幼馴染推しのための物語。
小説家になろうにも掲載しています。
二度目の召喚なんて、聞いてません!
みん
恋愛
私─神咲志乃は4年前の夏、たまたま学校の図書室に居た3人と共に異世界へと召喚されてしまった。
その異世界で淡い恋をした。それでも、志乃は義務を果たすと居残ると言う他の3人とは別れ、1人日本へと還った。
それから4年が経ったある日。何故かまた、異世界へと召喚されてしまう。「何で!?」
❋相変わらずのゆるふわ設定と、メンタルは豆腐並みなので、軽い気持ちで読んでいただけると助かります。
❋気を付けてはいますが、誤字が多いかもしれません。
❋他視点の話があります。
【完結】私を虐げる姉が今の婚約者はいらないと押し付けてきましたが、とても優しい殿方で幸せです 〜それはそれとして、家族に復讐はします〜
ゆうき@初書籍化作品発売中
恋愛
侯爵家の令嬢であるシエルは、愛人との間に生まれたせいで、父や義母、異母姉妹から酷い仕打ちをされる生活を送っていた。
そんなシエルには婚約者がいた。まるで本物の兄のように仲良くしていたが、ある日突然彼は亡くなってしまった。
悲しみに暮れるシエル。そこに姉のアイシャがやってきて、とんでもない発言をした。
「ワタクシ、とある殿方と真実の愛に目覚めましたの。だから、今ワタクシが婚約している殿方との結婚を、あなたに代わりに受けさせてあげますわ」
こうしてシエルは、必死の抗議も虚しく、身勝手な理由で、新しい婚約者の元に向かうこととなった……横暴で散々虐げてきた家族に、復讐を誓いながら。
新しい婚約者は、社交界でとても恐れられている相手。うまくやっていけるのかと不安に思っていたが、なぜかとても溺愛されはじめて……!?
⭐︎全三十九話、すでに完結まで予約投稿済みです。11/12 HOTランキング一位ありがとうございます!⭐︎
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる