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「ここは? 異世界?」
――右手を見てみなさい。
右手?
僕は、右手を握っていた。それを開くと普通の六面体ダイスが姿を現す。色は、白っぽいけど白じゃない。光ってる。プラチナ?
――ダイスには、ランク付けしてあげたわ。それを振ってあなたの助けとするといいでしょう。直接関われないのは、神も我も一緒。そうそう、あなたの時は止まっていわ。つまり歳をとらない。嬉しいでしょう?
ずっと見張っている気?
――まさか。100億回振り終わったらちゃんとあなたの魂は回収されるようになっているわ。思う存分ダイスを振って、第二の人生を楽しんで。うふふふ。
気配が消えた。
ふう。僕の勝ちだ。ダイスは振らなければいい。
服装は、制服のブレザーだった。
たぶん、容姿もそのままかも。目立ちそう。というか、僕、この世界のお金持ってないんじゃないか?
ポケットの中を探ってみるもハンカチぐらいしか入っていなかった。
「まあ、いっか。向こうは無残に殺そうとは思ってないようだし。魂ってそんなにほしいのかな?」
ちょっとした高台の草原のような場所で、遠くに建物が見える。あそこに行けば色々情報が入るかもしれない。言葉が理解できるのかとか。理解できれば、きっとなんとかなるに違いない。
ならなかったら? どうしようか……いや、その時考えよう。
そう思って一歩踏み出そうとしたけど、足に力が入らない。どういう事?
「もしかして、ダイスを振らないと進めないとか!?」
あぁ、もう! やられた! そうだよね。振らない選択もするかもしれないって見破っているよね、そりゃ……。
えぇ~い。だったら振ってやる!
僕は、やけになってダイスを投げつけた。それぞれコロコロ転がるダイスは、宝箱に姿を変える。
「……何これ、ガチャかよ」
目の前には、10個のプラチナに輝く宝箱。ダイスは10個あったらしい。よく考えれば、いっぺんにダイスを振ればあっという間なのか? 悪魔にすれば、1年いいや10年、100年も一瞬かもしれない。
まあでも、100年生きれば万々歳だよね。
一番近くの宝箱を開けてみた。
カパッと開いた宝箱の中身はカラだ。プラチナに光っているのにはずれ!?
――ステータスのスキルを手に入れました。
「ス、ステータス?」
驚いて呟くと、目の前に僕のステータスが現れたのだった――。
――右手を見てみなさい。
右手?
僕は、右手を握っていた。それを開くと普通の六面体ダイスが姿を現す。色は、白っぽいけど白じゃない。光ってる。プラチナ?
――ダイスには、ランク付けしてあげたわ。それを振ってあなたの助けとするといいでしょう。直接関われないのは、神も我も一緒。そうそう、あなたの時は止まっていわ。つまり歳をとらない。嬉しいでしょう?
ずっと見張っている気?
――まさか。100億回振り終わったらちゃんとあなたの魂は回収されるようになっているわ。思う存分ダイスを振って、第二の人生を楽しんで。うふふふ。
気配が消えた。
ふう。僕の勝ちだ。ダイスは振らなければいい。
服装は、制服のブレザーだった。
たぶん、容姿もそのままかも。目立ちそう。というか、僕、この世界のお金持ってないんじゃないか?
ポケットの中を探ってみるもハンカチぐらいしか入っていなかった。
「まあ、いっか。向こうは無残に殺そうとは思ってないようだし。魂ってそんなにほしいのかな?」
ちょっとした高台の草原のような場所で、遠くに建物が見える。あそこに行けば色々情報が入るかもしれない。言葉が理解できるのかとか。理解できれば、きっとなんとかなるに違いない。
ならなかったら? どうしようか……いや、その時考えよう。
そう思って一歩踏み出そうとしたけど、足に力が入らない。どういう事?
「もしかして、ダイスを振らないと進めないとか!?」
あぁ、もう! やられた! そうだよね。振らない選択もするかもしれないって見破っているよね、そりゃ……。
えぇ~い。だったら振ってやる!
僕は、やけになってダイスを投げつけた。それぞれコロコロ転がるダイスは、宝箱に姿を変える。
「……何これ、ガチャかよ」
目の前には、10個のプラチナに輝く宝箱。ダイスは10個あったらしい。よく考えれば、いっぺんにダイスを振ればあっという間なのか? 悪魔にすれば、1年いいや10年、100年も一瞬かもしれない。
まあでも、100年生きれば万々歳だよね。
一番近くの宝箱を開けてみた。
カパッと開いた宝箱の中身はカラだ。プラチナに光っているのにはずれ!?
――ステータスのスキルを手に入れました。
「ス、ステータス?」
驚いて呟くと、目の前に僕のステータスが現れたのだった――。
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