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第49話
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馬車の中では、私達は無言だった。
ただなぜか、レオンス様は私の手を握ったままだったけど。嫌ではなかった。助かったんだって実感する。
あのままだったらやばかった。
「ごめんなさい。レオンス様に言われていたのに私……」
「本当にな。俺もお前達についていけばよかった。気づくのが遅くなった。今日はこのまま……」
はあ、安堵したらケーキが惜しくなってきた。ケーキなしか。まあ、応接室でケーキは食べたけど。
「研究室へ行こう」
「え? 研究室? ケーキは?」
「ケーキってお前……。食べたんだろう。テーブルに皿があった。太るぞ」
「………」
痛いところをつくわね。
ポンポンと私の頭をレオンス様は撫でる。
「ケーキは、ファビアの元気の素だよな。イチゴケーキにしよう」
「ありがとう」
「で、その後に大切な話がある」
レオンス様が、空を見つめ真剣な顔つきで言った。
何だろう。もしかして、婚約破棄するとか言い出さないよね?
いいや。あんな恥ずかしいセリフをベビット殿下達の前で言ったのだからないよね。
◇
直接離れの研究室に入った私に、冷たい濡れタオルをくれた。
泣いたので目が腫れぼったいので、冷やせと言われて。
危なかったわ。このまま帰ったらリサおばあ様に問い詰められるところだった。
研究室では、レオンス様が紅茶を淹れてくれる。
彼も私と同じで、本当なら自分で色々したいらしい。
研究室には、休憩室があり立派なソファーが置いてある。
そこに、いつもの如く二人並んで座り、美味しいケーキと紅茶を頂く。
「落ち着いたか」
「うん。心配かけてごめんなさい」
「まさか、あんな手をベビット殿下が仕掛けてくるなんてな。彼も追い詰められていたって事か」
よくわからない。私は転生者だから大人びたというか、大人の思考がある。だから思いつくかもしれないけど、彼は純粋な13歳だよね?
それなのに、襲うという考えに及ぶなんて。
まあそれに見せかけてだけど。
「話だけど、フロール嬢が転生者だった」
「はい!?」
ちょっと突然すぎやしませんか? 前置きナシデスカ。
「えーと……いつ気が付いたの?」
「気が付いたのではなく、彼女自身がそう言って俺に接触してきた。彼女は、ベビット殿下の策に何らかの意図を持って乗っかったようだ」
「意図? レオンス様が好きで便乗したのではないの?」
「彼女は、俺の事など好きじゃない。それも演技」
「え……」
演技ですって!? どうして、レオンス様を好きなフリを?
「この世界は乙女ゲームなんだとよ」
「乙女ゲーム……」
女性向けの転生物の定番ね。
「知っているか。乙女ゲーム。そのヒロインだとよ」
「知っているわ。けど、この世界が乙女ゲームの中だったとは知らなかったわ。あ! もしかして、私イレギュラーだった? モブですらなかったから転生者だって気づいたの?」
あり得るわ。本来は、クラスの人数もそれなら十人だし。
だから私の婚約者であるレオンス様を好きなフリをして様子を見ていた。
「そうみたいだな。彼女は俺の事を知っていた。ゲームの中に出てくるらしい。ただ、ゲーム内では俺は、魔法学園には通っていなかったようだ」
そう言えば、私の婚約者がタカビーダ侯爵令息だと聞いて驚いていたっけ。そして、レオンス様を見てもレオンス様だとわからなかった。
「違うわ。認識としては、アマート様じゃないかしら。タカビーダ侯爵家の事を知っているようだったけど、レオンス様を初めて見た時、知らない様子だった」
「やっぱりな。変な言い回ししていたからな」
「変って?」
「タカビーダ侯爵家の秘密を知っているって言いながら、私達の未来を奪ったと言っていた。アマートから爵位を奪ったというう意味だと思う。言っている事があべこべだ」
あべこべ? ゲームではアマート様が爵位を継ぐはずだったのかしら? あのアマート様が?
レオンス様が、転生者ではなくゲーム通りに進んだらアマート様は、レオンス様の様になっていたと言う事かしら?
「うーん。秘密ってな――」
「侯爵者全員の弱みを知っているとも言っていた」
遮られた……。
「悩みでしょう? トラウマとかそういうの。それぞれの問題を解決して、ハッピーエンドでしょう?」
「彼女にとっては、彼らのそれは弱みらしい。つまり、利用する材料って事だ。ファビアの様子を見ると言っても、俺を好きなフリをする必要はない。というか、誰かを狙っているなら、俺を好きなフリはしないだろうな」
「という事は、誰も狙っていなかった?」
「けど、何か企みはある。俺に接触してきて、手を組もうと言ったぐらいだからな」
「はい? そ、それってどういう類の手を組むだったの?」
「ファビアと婚約破棄して自分に乗り換えろと言う内容だった」
え!
レオンス様は、私をジッと見つめ言った。
「そ、それ――」
「もちろん断った。そしたら手のひら返し。彼女にしてみれば、俺が敵でも味方でもいいみたいだな」
断ったのか。よかったぁ。
相手は同じ転生者だったし、彼女を選ぶ可能性もあった。
でもレオンス様は、私を選んでくれた。そうよ。ベビット殿下達の前ではっきりと言っていたものね。
渡さないって!
なんか頬が熱い。
あれ、そういえばあの時、フロール嬢変な事言っていなかったっけ?
「フロール嬢、なぜかレオンス様に対して上から目線だったけど、転生者だったから?」
「いや理由は違う。彼女は、ガムン公爵の隠し子だ」
「えぇ!?」
嘘でしょう。そんな隠し設定のヒロインなの?
ベビット殿下だけじゃなくて、フロール嬢も仕掛けて来るかもしれないって事よね。
もちろん狙いはレオンス様。
ベビット殿下が私を狙う以上、彼女もまたレオンス様を狙うはず!
なんでここに来て、こんな状況になるのよ!
ただなぜか、レオンス様は私の手を握ったままだったけど。嫌ではなかった。助かったんだって実感する。
あのままだったらやばかった。
「ごめんなさい。レオンス様に言われていたのに私……」
「本当にな。俺もお前達についていけばよかった。気づくのが遅くなった。今日はこのまま……」
はあ、安堵したらケーキが惜しくなってきた。ケーキなしか。まあ、応接室でケーキは食べたけど。
「研究室へ行こう」
「え? 研究室? ケーキは?」
「ケーキってお前……。食べたんだろう。テーブルに皿があった。太るぞ」
「………」
痛いところをつくわね。
ポンポンと私の頭をレオンス様は撫でる。
「ケーキは、ファビアの元気の素だよな。イチゴケーキにしよう」
「ありがとう」
「で、その後に大切な話がある」
レオンス様が、空を見つめ真剣な顔つきで言った。
何だろう。もしかして、婚約破棄するとか言い出さないよね?
いいや。あんな恥ずかしいセリフをベビット殿下達の前で言ったのだからないよね。
◇
直接離れの研究室に入った私に、冷たい濡れタオルをくれた。
泣いたので目が腫れぼったいので、冷やせと言われて。
危なかったわ。このまま帰ったらリサおばあ様に問い詰められるところだった。
研究室では、レオンス様が紅茶を淹れてくれる。
彼も私と同じで、本当なら自分で色々したいらしい。
研究室には、休憩室があり立派なソファーが置いてある。
そこに、いつもの如く二人並んで座り、美味しいケーキと紅茶を頂く。
「落ち着いたか」
「うん。心配かけてごめんなさい」
「まさか、あんな手をベビット殿下が仕掛けてくるなんてな。彼も追い詰められていたって事か」
よくわからない。私は転生者だから大人びたというか、大人の思考がある。だから思いつくかもしれないけど、彼は純粋な13歳だよね?
それなのに、襲うという考えに及ぶなんて。
まあそれに見せかけてだけど。
「話だけど、フロール嬢が転生者だった」
「はい!?」
ちょっと突然すぎやしませんか? 前置きナシデスカ。
「えーと……いつ気が付いたの?」
「気が付いたのではなく、彼女自身がそう言って俺に接触してきた。彼女は、ベビット殿下の策に何らかの意図を持って乗っかったようだ」
「意図? レオンス様が好きで便乗したのではないの?」
「彼女は、俺の事など好きじゃない。それも演技」
「え……」
演技ですって!? どうして、レオンス様を好きなフリを?
「この世界は乙女ゲームなんだとよ」
「乙女ゲーム……」
女性向けの転生物の定番ね。
「知っているか。乙女ゲーム。そのヒロインだとよ」
「知っているわ。けど、この世界が乙女ゲームの中だったとは知らなかったわ。あ! もしかして、私イレギュラーだった? モブですらなかったから転生者だって気づいたの?」
あり得るわ。本来は、クラスの人数もそれなら十人だし。
だから私の婚約者であるレオンス様を好きなフリをして様子を見ていた。
「そうみたいだな。彼女は俺の事を知っていた。ゲームの中に出てくるらしい。ただ、ゲーム内では俺は、魔法学園には通っていなかったようだ」
そう言えば、私の婚約者がタカビーダ侯爵令息だと聞いて驚いていたっけ。そして、レオンス様を見てもレオンス様だとわからなかった。
「違うわ。認識としては、アマート様じゃないかしら。タカビーダ侯爵家の事を知っているようだったけど、レオンス様を初めて見た時、知らない様子だった」
「やっぱりな。変な言い回ししていたからな」
「変って?」
「タカビーダ侯爵家の秘密を知っているって言いながら、私達の未来を奪ったと言っていた。アマートから爵位を奪ったというう意味だと思う。言っている事があべこべだ」
あべこべ? ゲームではアマート様が爵位を継ぐはずだったのかしら? あのアマート様が?
レオンス様が、転生者ではなくゲーム通りに進んだらアマート様は、レオンス様の様になっていたと言う事かしら?
「うーん。秘密ってな――」
「侯爵者全員の弱みを知っているとも言っていた」
遮られた……。
「悩みでしょう? トラウマとかそういうの。それぞれの問題を解決して、ハッピーエンドでしょう?」
「彼女にとっては、彼らのそれは弱みらしい。つまり、利用する材料って事だ。ファビアの様子を見ると言っても、俺を好きなフリをする必要はない。というか、誰かを狙っているなら、俺を好きなフリはしないだろうな」
「という事は、誰も狙っていなかった?」
「けど、何か企みはある。俺に接触してきて、手を組もうと言ったぐらいだからな」
「はい? そ、それってどういう類の手を組むだったの?」
「ファビアと婚約破棄して自分に乗り換えろと言う内容だった」
え!
レオンス様は、私をジッと見つめ言った。
「そ、それ――」
「もちろん断った。そしたら手のひら返し。彼女にしてみれば、俺が敵でも味方でもいいみたいだな」
断ったのか。よかったぁ。
相手は同じ転生者だったし、彼女を選ぶ可能性もあった。
でもレオンス様は、私を選んでくれた。そうよ。ベビット殿下達の前ではっきりと言っていたものね。
渡さないって!
なんか頬が熱い。
あれ、そういえばあの時、フロール嬢変な事言っていなかったっけ?
「フロール嬢、なぜかレオンス様に対して上から目線だったけど、転生者だったから?」
「いや理由は違う。彼女は、ガムン公爵の隠し子だ」
「えぇ!?」
嘘でしょう。そんな隠し設定のヒロインなの?
ベビット殿下だけじゃなくて、フロール嬢も仕掛けて来るかもしれないって事よね。
もちろん狙いはレオンス様。
ベビット殿下が私を狙う以上、彼女もまたレオンス様を狙うはず!
なんでここに来て、こんな状況になるのよ!
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