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20:お揃いの服

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今日は先日両親を説得した、姉夫婦の結婚記念日ガーデンパーティー当日だった。昨晩は楽しみのあまりあまり寝付けず、なんだか寝不足気味だが、ここで体調悪そうにするとせっかくの参加許可が取りやめられるかもしれないため、元気に振る舞うのだった。

「ローリーおはよう」
「おはよう、ごじゃいます!」
「体調はどうかしら?」
「らいじょうぶ!」
「そう。しんどくなったら直ぐに誰かに言うのよ?」
「はーい!」
「それから、これは絶対の約束ね。常に家族の誰かと一緒にいること。少しでもしんどくなったらすぐに言うこと。わかった?これだけは約束してね」
「やくそく!」

母さんが視線を合わせて話をしてくれる。指切りをして約束を交わした。寝不足だけれど別に今のところどこもしんどくないため、守れるだろ。

「じゃあ、もう一つだけ」
「なあに?」
「移動は、できるだけ、だれかにだっこして貰うこと。いいかい?ローリー」
「じぷんで、あるけゆ!」
「そうだね。ローリーはすごいから、1人でも歩けるね。だけど、初めて出かけるだろう?知らない人も多い。はぐれるといけない。わかるかい?」
「んー」
「そばに知っている人がいないと、しんどくなった時、助けてあげられない。わかるね?」
「あい」
「うん、いいこだね。家だと、みんなローリーのこと知ってるから、助けてあげられるけれど、知らない人が多いから、今日は、抱っこの移動だ。約束できるかい?」
「あい!!」
「よし!いいこだね。」

父さんとも指切りをして約束をする。連れて行って貰えたんだから、約束くらいはしっかり守るつもりだ。今回は抱っこも恥ずかしいけれど我慢する。

「ロス!今日はおしゃれだな!」
「にいちゃもね!」
「だろ。色、お揃いだな」
「うえしいね~」
「…だな」
「なに、2人で可愛いね。お兄ちゃんも混ぜてくれるかい?お兄ちゃんがみんなのを選んだんだよ。兄弟みんなお揃いだよ!色だけじゃなくて」
「ホリナス兄さんの仕業だったのかよ。兄さんとお揃いとか嬉しくないです。ロスだけならまだしも、恥ずい」
「照れ屋さんだな~因みにヘンリス兄さんもお揃いだよ。」
「だる…」

父さんに抱っこされていると、フドナス兄さんがやってきて、お揃いに気付く。そしたら、みんなお揃いなんだとか。でも、あからさまなお揃いじゃなくて、よく見たら、それぞれに共通点があるなといった感じなのだ。きっと、ホリナス兄さんがフドナス兄さんのことも考えて選んだんだろうなと思う。だるいと怒っているフドナス兄さんは本気で嫌がっているようには見えなかった。






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