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第三章
オーバードライブ
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レイはすぐにエンジンを起動した。昨日の時よりも鈍い音がしている。
「じゃあ、行くよ…… 」
レイの合図で船が離陸しようとする。だが、うまく離陸できずに変に傾いた体勢で地面を擦る。地面を抉っている衝撃が船内に響き、俺は倒れないようにするので必死だった。レイは苦しそうな顔をして、計器類を操作している。レイは船の体勢を立て直そうとしているようだった。
程なくして、体勢を立て直した船は空に向かって飛びはじめた。ゆっくりとした速度で高度を上げていく。
「これ以上の速度って…… 」
「応急処置だけではこの速度が限界だった」
レイからの返答にはどこか悔しさが混じっている。だが、それをじっくり考えていられる程の余裕は俺には無かった。直後、何かが船体を掠った音がしたのだ。
「なんだ!」
俺は急いで窓から外を覗くと、ドン・ボラーの船から銃撃を受けたようだった。
「まずい。あの部下たちはまだ俺たちを狙ってる」
「なんだって! 」
状況を理解したレイはポケットから取り出した一枚のメモを俺に投げ渡した。
「これは? 」
「エドがこの船に取り付けてくれた装備の一覧! これであの船からの攻撃を防がないと!」
船内に再び衝撃が響いた。二発目が発射されたらしい。俺は急いでメモを見る。何か、何か攻撃を防げる装備はないだろうか。このままだと、船が破壊される。するとメモの中にこの状況を凌げることのできるある装備を見つけた。
「レイ! レーザーバリアだ! バリアを張って!」
「そうか、バリアがあった!」
俺は急いでレイにバリアを張る方法のメモを返した。レイはすぐに計器を操作してバリアを張った。直後、三発目の銃撃がバリアによって防がれた。バリアのおかげで、前の銃撃の時よりも衝撃はなかった。俺はエドの技術力を改めて凄いと思った。するとレイが話を切り出した。
「今は攻撃を防げたけど、このバリアは長くは持たないよ」
「どのくらい持てるか?」
「あと銃撃を二回は耐えられるくらい」
レイの話を聞いて俺は焦り始めた。このままではあと三回銃撃を受けたら船は今度こそ壊れてしまうからだ。俺はレイに尋ねた。
「あとどのくらいで宇宙空間まで行けるか?」
「そうだね……、あと十分あれば」
俺たちが宇宙まで到達する十分であとどのくらいの攻撃があるだろうか。俺は他に攻撃を凌げる手はないかとレイから再びメモを借りた。その最中に四発目の銃撃があった。あと一回の攻撃でバリアは効力を失う。俺は焦りつつも冷静さを保ってメモを見つめた。
「あった…… 」
一つ、攻撃を凌げる方法が見つかった。それは一回しか使えないが、一回だけで十分な程の手段だった。俺はこれに今の俺たちの運命を賭けることにした。
「レイ、一つ手が見つかった」
「どんなの? 」
「レーザーキャノン」
「なるほど、キャノンか!」
レイの表情が晴れた。
「で、どうすればいい?」
俺はレイにメモを返した。船を操作しながらレイはメモを確認する。レイは一通りメモを見てから、俺に説明を始めた。
「向こうの空きスペースを改造してキャノン砲が取り付けられているみたい。その部屋に入ってすぐのところにレバーがあるから、それを下げて。そしたら後はこのメモに沿って動かして」
「わかった」
「頼んだ」
「うん」
レイからの説明を聞き終えた俺は急いでキャノン砲のある部屋まで走り始めた。エドの改造によって、この船には武器が搭載されていた。いざという時の緊急手段としてレーザーキャノン砲が船の空きスペースに備えられている。今の船の状況では一回しか使えないが、エドのメモによると一撃で船体に穴を開けられる程の威力はあるという。このキャノンを使って、俺は地上からの銃撃を止めようとしていた。
俺はキャノン砲が置かれている船室に入った。直後、船内に衝撃が走った。あと一回の攻撃で船は壊れる。俺は壁に取り付けられているレバーを下ろして、船のハッチを開けた。強烈な風が船内に吹き渡る。風が吹いている中で、キャノン砲がハッチが開くのと連動して外に出て行く。これで砲撃体勢が整った。あとは照準を定め、エネルギーをチャージして発射するだけだった。
『バリアの効力が切れた! 早くして!』
レイが船内アナウンスで俺を急かした。急がなければならない。俺はメモに書いてある手順に沿ってキャノンのエネルギー充填を始めた。数十秒で準備が整う。俺は操作パネルで地上に狙いを定めた。標的はドン・ボラーの宇宙船。モニターで地上の様子を確認した。
狙いを定め終えて、エネルギーの充填を終えたキャノンの発射準備を行う。計器の操作に慣れていなかったが、思っていたよりも簡単に準備を整えられた。俺は発射スイッチに目を向けた。今撃たないと、俺たちは死ぬ。地上で俺たちを守ってくれたみんなのために、俺はこの一発を放つ。
「頼む…… 」
俺は発射スイッチを押した。すぐにキャノン砲が眩い光を放って、エネルギー弾を発射した。モニターから見える地上では、ドンの船が五回目の銃撃を始めようとしている。間に合ってくれ。俺にはもう、この状況から生き延びられることを願うしかできなかった。モニターを見ると俺たちのキャノンが標的に命中した様子が映し出されていた。命中して、小規模の爆発が起こっている。どうやら向こうの船の銃口に当たったようで、もう攻撃が来ることはなかった。
俺はハッチを閉めて、レイのいる操縦室へと戻ることにする。その途中で俺はセイジのいる部屋へと入った。どうやらセイジの意識が戻っていたようだった。
「大丈夫か?」
俺がセイジに尋ねる。セイジはにこやかな顔をして返事をした。
「…… ああ。問題ねえよ」
「そうか、良かった……」
俺は思わず涙が出た。船は大きく揺れながら、高度を上げ続けている。
「なあ、戦いは終わったのか?」
セイジが聞いてきた。
「少なくとも、俺たちの戦いは終わった。だけど、村のみんなや、ドンの部下たちの戦いがどうなったのかはわからない……」
俺は村のみんなやアリス達に申し訳のない気持ちになった。俺たちがこんなことをしなければ、彼女達は平和に暮らし続けられたのかもしれない。俺達は、彼女達の安息を壊してしまった。
「なに、申し訳ない気持ちになってんだ。俺は俺たちがいなくとも、みんなはきっと戦ったと思うよ。だから、決してお前のせいじゃない」
セイジがそう言った。俺は思わず涙が溢れて、彼の寝ているベットの横に顔を埋めた。俺の気持ちはぐちゃぐちゃだった。ここまでぐちゃぐちゃになったのは、きっとあの時以来だった。セイジのブレスレットが目に入った。メリー、俺はどうしちゃったんだろうか? この時の俺は、もう側には居ない、あの日の少女のことが頭に過った。
俺はセイジを連れて操縦室へと向かった。
俺はセイジと共に操縦室へと入る。
「大丈夫? 」
レイがセイジに容体を聞く。
「大丈夫だよ。俺は死なねーよ」
その言葉を聞いて俺とレイは安心した。
船はついに宇宙空間に突入していた。あたりの景色が真っ暗になる。船は鈍い音を立てながら、ゆっくりと宇宙という名の海を進んでいく。レイはアリスから聞いた座標を船のナビシステムに入力していく。この座標まで行けば安全だろうということだったが、この船の今の状況で果たしてたどり着けるのだろうか。入力を終えたレイが俺とセイジに尋ねる。
「座標はセットした。あとはワープを始めるだけだけど、途中でエンジンが停止しても大丈夫な覚悟はあるね? 」
俺は迷わず、
「ああ、いいぜ」
と答えた。一方でセイジも、
「レイの言っていることだから、俺も乗るよ」
と言ってくれた。
「…… わかった」
そう言って、レイはワープの準備を始めた。慎重に計器類を操作していくレイの手はどこか怖がっている様にも、心配していないようにも見えた。
「じゃあ、行くよ」
レイが合図をして、レバーを上げた。船の速度が上がる。だが、やはり前回のワープの時よりも強い衝撃が船内に駆け回った。
「うぐ!」
俺たちは衝撃のあまりに思わず叫んだ。とてつもない負荷が体にかかる。まさしく命がけのワープだった。ワープを始めてから程なくして、船内のあちこちから火花が散り始めた。船自体にも相当な負荷がかかっている。オーバードライブとはこのことだった。次第に計器が壊れ始めて、散る火花の量も増えていく。配線がカバーを突き抜けて剥き出しになり、小さな火が燃え始めた。
「止めないと、バラバラになる!」
「止めてくれ!」
「早く!」
レイは俺たちの言葉を聞いて、慌てて船の計器を操作した。ナビパネルに表示されておる座標は目的地まであと僅かなところだった。レイが船のワープを止めた。ワープエンジンが停止すると、船は一気に減速した。直後、船の明かりが全て消えた。
「何!」
「おそらく、生命維持装置以外の全ての機能が停止した…… 」
「なんだって…… 」
俺たちは混乱する。更に幸か不幸か、俺の目の前に惑星の地表が見えた。
「なあ……、目の前の状況はどういうことだ? 」
「……、まずい! 地上に不時着する!」
船は凄い勢いで、どこの星かわからない地面に向けて降下し始めた。船内がどんどん暑くなっていく。勢いはますます速くなって、ついに地面が目の前のところまで来た。
「頼む!」
レイが急いで操縦桿を持ち上げた。直後、船の方向が少しだけ傾いて地面に斜めの向きに激突した。操縦室にとてつもない衝撃が走り俺は倒れた。レイもセイジも耐えられなかったようで、すぐにその場に倒れた。衝撃はなおも続き、船体はしばらく横にスライドし続けた末に止まった。目を開いて、窓の外を見るとそこは、雪山の中だった。
「じゃあ、行くよ…… 」
レイの合図で船が離陸しようとする。だが、うまく離陸できずに変に傾いた体勢で地面を擦る。地面を抉っている衝撃が船内に響き、俺は倒れないようにするので必死だった。レイは苦しそうな顔をして、計器類を操作している。レイは船の体勢を立て直そうとしているようだった。
程なくして、体勢を立て直した船は空に向かって飛びはじめた。ゆっくりとした速度で高度を上げていく。
「これ以上の速度って…… 」
「応急処置だけではこの速度が限界だった」
レイからの返答にはどこか悔しさが混じっている。だが、それをじっくり考えていられる程の余裕は俺には無かった。直後、何かが船体を掠った音がしたのだ。
「なんだ!」
俺は急いで窓から外を覗くと、ドン・ボラーの船から銃撃を受けたようだった。
「まずい。あの部下たちはまだ俺たちを狙ってる」
「なんだって! 」
状況を理解したレイはポケットから取り出した一枚のメモを俺に投げ渡した。
「これは? 」
「エドがこの船に取り付けてくれた装備の一覧! これであの船からの攻撃を防がないと!」
船内に再び衝撃が響いた。二発目が発射されたらしい。俺は急いでメモを見る。何か、何か攻撃を防げる装備はないだろうか。このままだと、船が破壊される。するとメモの中にこの状況を凌げることのできるある装備を見つけた。
「レイ! レーザーバリアだ! バリアを張って!」
「そうか、バリアがあった!」
俺は急いでレイにバリアを張る方法のメモを返した。レイはすぐに計器を操作してバリアを張った。直後、三発目の銃撃がバリアによって防がれた。バリアのおかげで、前の銃撃の時よりも衝撃はなかった。俺はエドの技術力を改めて凄いと思った。するとレイが話を切り出した。
「今は攻撃を防げたけど、このバリアは長くは持たないよ」
「どのくらい持てるか?」
「あと銃撃を二回は耐えられるくらい」
レイの話を聞いて俺は焦り始めた。このままではあと三回銃撃を受けたら船は今度こそ壊れてしまうからだ。俺はレイに尋ねた。
「あとどのくらいで宇宙空間まで行けるか?」
「そうだね……、あと十分あれば」
俺たちが宇宙まで到達する十分であとどのくらいの攻撃があるだろうか。俺は他に攻撃を凌げる手はないかとレイから再びメモを借りた。その最中に四発目の銃撃があった。あと一回の攻撃でバリアは効力を失う。俺は焦りつつも冷静さを保ってメモを見つめた。
「あった…… 」
一つ、攻撃を凌げる方法が見つかった。それは一回しか使えないが、一回だけで十分な程の手段だった。俺はこれに今の俺たちの運命を賭けることにした。
「レイ、一つ手が見つかった」
「どんなの? 」
「レーザーキャノン」
「なるほど、キャノンか!」
レイの表情が晴れた。
「で、どうすればいい?」
俺はレイにメモを返した。船を操作しながらレイはメモを確認する。レイは一通りメモを見てから、俺に説明を始めた。
「向こうの空きスペースを改造してキャノン砲が取り付けられているみたい。その部屋に入ってすぐのところにレバーがあるから、それを下げて。そしたら後はこのメモに沿って動かして」
「わかった」
「頼んだ」
「うん」
レイからの説明を聞き終えた俺は急いでキャノン砲のある部屋まで走り始めた。エドの改造によって、この船には武器が搭載されていた。いざという時の緊急手段としてレーザーキャノン砲が船の空きスペースに備えられている。今の船の状況では一回しか使えないが、エドのメモによると一撃で船体に穴を開けられる程の威力はあるという。このキャノンを使って、俺は地上からの銃撃を止めようとしていた。
俺はキャノン砲が置かれている船室に入った。直後、船内に衝撃が走った。あと一回の攻撃で船は壊れる。俺は壁に取り付けられているレバーを下ろして、船のハッチを開けた。強烈な風が船内に吹き渡る。風が吹いている中で、キャノン砲がハッチが開くのと連動して外に出て行く。これで砲撃体勢が整った。あとは照準を定め、エネルギーをチャージして発射するだけだった。
『バリアの効力が切れた! 早くして!』
レイが船内アナウンスで俺を急かした。急がなければならない。俺はメモに書いてある手順に沿ってキャノンのエネルギー充填を始めた。数十秒で準備が整う。俺は操作パネルで地上に狙いを定めた。標的はドン・ボラーの宇宙船。モニターで地上の様子を確認した。
狙いを定め終えて、エネルギーの充填を終えたキャノンの発射準備を行う。計器の操作に慣れていなかったが、思っていたよりも簡単に準備を整えられた。俺は発射スイッチに目を向けた。今撃たないと、俺たちは死ぬ。地上で俺たちを守ってくれたみんなのために、俺はこの一発を放つ。
「頼む…… 」
俺は発射スイッチを押した。すぐにキャノン砲が眩い光を放って、エネルギー弾を発射した。モニターから見える地上では、ドンの船が五回目の銃撃を始めようとしている。間に合ってくれ。俺にはもう、この状況から生き延びられることを願うしかできなかった。モニターを見ると俺たちのキャノンが標的に命中した様子が映し出されていた。命中して、小規模の爆発が起こっている。どうやら向こうの船の銃口に当たったようで、もう攻撃が来ることはなかった。
俺はハッチを閉めて、レイのいる操縦室へと戻ることにする。その途中で俺はセイジのいる部屋へと入った。どうやらセイジの意識が戻っていたようだった。
「大丈夫か?」
俺がセイジに尋ねる。セイジはにこやかな顔をして返事をした。
「…… ああ。問題ねえよ」
「そうか、良かった……」
俺は思わず涙が出た。船は大きく揺れながら、高度を上げ続けている。
「なあ、戦いは終わったのか?」
セイジが聞いてきた。
「少なくとも、俺たちの戦いは終わった。だけど、村のみんなや、ドンの部下たちの戦いがどうなったのかはわからない……」
俺は村のみんなやアリス達に申し訳のない気持ちになった。俺たちがこんなことをしなければ、彼女達は平和に暮らし続けられたのかもしれない。俺達は、彼女達の安息を壊してしまった。
「なに、申し訳ない気持ちになってんだ。俺は俺たちがいなくとも、みんなはきっと戦ったと思うよ。だから、決してお前のせいじゃない」
セイジがそう言った。俺は思わず涙が溢れて、彼の寝ているベットの横に顔を埋めた。俺の気持ちはぐちゃぐちゃだった。ここまでぐちゃぐちゃになったのは、きっとあの時以来だった。セイジのブレスレットが目に入った。メリー、俺はどうしちゃったんだろうか? この時の俺は、もう側には居ない、あの日の少女のことが頭に過った。
俺はセイジを連れて操縦室へと向かった。
俺はセイジと共に操縦室へと入る。
「大丈夫? 」
レイがセイジに容体を聞く。
「大丈夫だよ。俺は死なねーよ」
その言葉を聞いて俺とレイは安心した。
船はついに宇宙空間に突入していた。あたりの景色が真っ暗になる。船は鈍い音を立てながら、ゆっくりと宇宙という名の海を進んでいく。レイはアリスから聞いた座標を船のナビシステムに入力していく。この座標まで行けば安全だろうということだったが、この船の今の状況で果たしてたどり着けるのだろうか。入力を終えたレイが俺とセイジに尋ねる。
「座標はセットした。あとはワープを始めるだけだけど、途中でエンジンが停止しても大丈夫な覚悟はあるね? 」
俺は迷わず、
「ああ、いいぜ」
と答えた。一方でセイジも、
「レイの言っていることだから、俺も乗るよ」
と言ってくれた。
「…… わかった」
そう言って、レイはワープの準備を始めた。慎重に計器類を操作していくレイの手はどこか怖がっている様にも、心配していないようにも見えた。
「じゃあ、行くよ」
レイが合図をして、レバーを上げた。船の速度が上がる。だが、やはり前回のワープの時よりも強い衝撃が船内に駆け回った。
「うぐ!」
俺たちは衝撃のあまりに思わず叫んだ。とてつもない負荷が体にかかる。まさしく命がけのワープだった。ワープを始めてから程なくして、船内のあちこちから火花が散り始めた。船自体にも相当な負荷がかかっている。オーバードライブとはこのことだった。次第に計器が壊れ始めて、散る火花の量も増えていく。配線がカバーを突き抜けて剥き出しになり、小さな火が燃え始めた。
「止めないと、バラバラになる!」
「止めてくれ!」
「早く!」
レイは俺たちの言葉を聞いて、慌てて船の計器を操作した。ナビパネルに表示されておる座標は目的地まであと僅かなところだった。レイが船のワープを止めた。ワープエンジンが停止すると、船は一気に減速した。直後、船の明かりが全て消えた。
「何!」
「おそらく、生命維持装置以外の全ての機能が停止した…… 」
「なんだって…… 」
俺たちは混乱する。更に幸か不幸か、俺の目の前に惑星の地表が見えた。
「なあ……、目の前の状況はどういうことだ? 」
「……、まずい! 地上に不時着する!」
船は凄い勢いで、どこの星かわからない地面に向けて降下し始めた。船内がどんどん暑くなっていく。勢いはますます速くなって、ついに地面が目の前のところまで来た。
「頼む!」
レイが急いで操縦桿を持ち上げた。直後、船の方向が少しだけ傾いて地面に斜めの向きに激突した。操縦室にとてつもない衝撃が走り俺は倒れた。レイもセイジも耐えられなかったようで、すぐにその場に倒れた。衝撃はなおも続き、船体はしばらく横にスライドし続けた末に止まった。目を開いて、窓の外を見るとそこは、雪山の中だった。
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