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第十八話
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喫茶店につくと外に中に居た女性が居た。それを見た赤城は嫌な顔をしてを踵を返して戻ろうとするが、彼女が指を鳴らすと後ろ向きで喫茶店の方に嫌な顔をしながら引き寄せられる赤城が面白かった。
どんな手品かトリックか分からないが、彼女も西城も赤城も不思議な力を持っている。そして海東は自分の眼の事を考える。金井親子の過去を知り事件も解決したが西城が残っている。赤城は西城と自分と死ぬと言っている。それはかまわない。未練があるとしたら・・・・
「親を殺したやつだったのかなぁ・・」
自分の親は、この街では珍しい殺しの被害にあっている。そして自分は孤児として暮らしてきた。それでも鮮明に思いだされる光景。
「海東、飯だろ?」
「あ・・・あぁ」
赤城は、キセルを持った彼女の胸を押し付けられた状態で腕を組まれている。正直羨ましいが、彼女の正体が怪しすぎて微妙なラインだ。
喫茶店に入るが妙な事に、そんなに空腹ではないことに気づく。後遺症みたいなものだと佐藤は言っていた。とりあえずピザでも頼もうと喫茶店の定員に頼むと、赤城はコーヒー飲みを頼んだ。その隣には未だにくっついている彼女である。
「すまないが・・・、貴女の名前や正体が知りたい」
「おや?それも等価交換にするのかい?・・・なんで室内でサングラスなんだい?」
手を伸ばされサングラスが外されると、彼女は驚愕の顔を見せた。そして赤城の方に視線を向けると赤城は見知らぬふりでコーヒーを飲んでいた。諦めた様に彼女は椅子に座りなおす。
「あーもぉ、ばっかみたい。まぁ良いわ。私は依代まぁ佐藤とは腐れ縁だったしね。はぁ・・・もぉ・・・」
「何かしたか?」
「それに関しては俺の方から謝罪しよう」
次に赤城が手を上げると語りだした。
「俺は死神の眼を持って生まれた。いやもしかしたら死神なのかもしれない」
「なのかもしれない?そもそも死神の眼って?」
「その人物が死ぬのを見て、小さい頃に見て死ぬシーン、犯人、殺し方。見えていた。だから幼いながらも警察に助言もしていたし、それで金井の家族の顔を見てたんだけど、不意打ちくらってポックリとね、けど依代が俺の魂と死体を拾い上げて契約したんだ」
「それは・・・えっとどっちが?」
「正直に言うが・・・、俺は目の力が怖かった。ある日、友人として一緒に居た西城に死相が見えたが、事故だったんだ。だけどいつか分からなかった。しばらく付いて回ったが、何もなかった・・・気のせいかと思ってたけど、目を離した時に廃屋の屋上から落下していた。確かに見た光景だったけど、微かに息があって俺も急いで走って近づく前に、焦りすぎて頭から地面に頭をぶつけて出血。んで、その血が西城の血と混ざって、今の海東と同じ状態。けど海東は、ちょっと違うなと思ってる。両目ってことは・・・」
ちらりと依代に視線を向けると、キセルを咥えたまま生足を組んで興味ないと言った顔をしながら体中の力が抜けた状態で、何かを考えているような・・・そんな気がした。
「依代、何か隠してないか?」
「別にー、私奥に戻るから、あとは適当にやってて・・・!そうだ、海東と言ったわね。貴方でも良いわ」
「え?」
赤城がビックリしたような顔をして海東と依代を交互に見ていると海東の手を取って依代は奥に引っ張っていった。もちろん赤城が止める余裕もなかった。
気づけば左手の薬指の蛇の模様も消えていた。
しばらくして海東の悲鳴が聞こえた。悲鳴と言うよりも焦りの声だ。
「ちょっと待ってください!!なんで脱がすんですか!ちょ!!近い近い!!」
南無と手を合わせて感謝も込めて海東の悲鳴を聞き流していた。
どんな手品かトリックか分からないが、彼女も西城も赤城も不思議な力を持っている。そして海東は自分の眼の事を考える。金井親子の過去を知り事件も解決したが西城が残っている。赤城は西城と自分と死ぬと言っている。それはかまわない。未練があるとしたら・・・・
「親を殺したやつだったのかなぁ・・」
自分の親は、この街では珍しい殺しの被害にあっている。そして自分は孤児として暮らしてきた。それでも鮮明に思いだされる光景。
「海東、飯だろ?」
「あ・・・あぁ」
赤城は、キセルを持った彼女の胸を押し付けられた状態で腕を組まれている。正直羨ましいが、彼女の正体が怪しすぎて微妙なラインだ。
喫茶店に入るが妙な事に、そんなに空腹ではないことに気づく。後遺症みたいなものだと佐藤は言っていた。とりあえずピザでも頼もうと喫茶店の定員に頼むと、赤城はコーヒー飲みを頼んだ。その隣には未だにくっついている彼女である。
「すまないが・・・、貴女の名前や正体が知りたい」
「おや?それも等価交換にするのかい?・・・なんで室内でサングラスなんだい?」
手を伸ばされサングラスが外されると、彼女は驚愕の顔を見せた。そして赤城の方に視線を向けると赤城は見知らぬふりでコーヒーを飲んでいた。諦めた様に彼女は椅子に座りなおす。
「あーもぉ、ばっかみたい。まぁ良いわ。私は依代まぁ佐藤とは腐れ縁だったしね。はぁ・・・もぉ・・・」
「何かしたか?」
「それに関しては俺の方から謝罪しよう」
次に赤城が手を上げると語りだした。
「俺は死神の眼を持って生まれた。いやもしかしたら死神なのかもしれない」
「なのかもしれない?そもそも死神の眼って?」
「その人物が死ぬのを見て、小さい頃に見て死ぬシーン、犯人、殺し方。見えていた。だから幼いながらも警察に助言もしていたし、それで金井の家族の顔を見てたんだけど、不意打ちくらってポックリとね、けど依代が俺の魂と死体を拾い上げて契約したんだ」
「それは・・・えっとどっちが?」
「正直に言うが・・・、俺は目の力が怖かった。ある日、友人として一緒に居た西城に死相が見えたが、事故だったんだ。だけどいつか分からなかった。しばらく付いて回ったが、何もなかった・・・気のせいかと思ってたけど、目を離した時に廃屋の屋上から落下していた。確かに見た光景だったけど、微かに息があって俺も急いで走って近づく前に、焦りすぎて頭から地面に頭をぶつけて出血。んで、その血が西城の血と混ざって、今の海東と同じ状態。けど海東は、ちょっと違うなと思ってる。両目ってことは・・・」
ちらりと依代に視線を向けると、キセルを咥えたまま生足を組んで興味ないと言った顔をしながら体中の力が抜けた状態で、何かを考えているような・・・そんな気がした。
「依代、何か隠してないか?」
「別にー、私奥に戻るから、あとは適当にやってて・・・!そうだ、海東と言ったわね。貴方でも良いわ」
「え?」
赤城がビックリしたような顔をして海東と依代を交互に見ていると海東の手を取って依代は奥に引っ張っていった。もちろん赤城が止める余裕もなかった。
気づけば左手の薬指の蛇の模様も消えていた。
しばらくして海東の悲鳴が聞こえた。悲鳴と言うよりも焦りの声だ。
「ちょっと待ってください!!なんで脱がすんですか!ちょ!!近い近い!!」
南無と手を合わせて感謝も込めて海東の悲鳴を聞き流していた。
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