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修学旅行に行くそうですよ⁉︎

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それから2ヶ月ほどが過ぎた。
その間にあったことといえば、僕が小泉のことを彼方と呼ぶようになったくらいだ。
え?『くらい』じゃないって?
でも、いつのまにか小泉から彼方に呼び方変わってたからな~
個人的には『くらい』だと思う。

まぁ、そんな感じの生活をしていると、大きなイベントがやってきた。

-------------

もはや日常化している『彼方の隣を歩いて登校する』を済ませてクラスに入る。
いつも通り騒がしかったが、今日はいつもよりも騒がしく感じた。
「なんでいつも以上に騒がしいん?」
彼方とてきとうに駄弁ろうと話題を振る。
すると、予想もしなかった返答が帰ってきた。
「来週の水木金は修学旅行だからだよ」
「えっまじすか?全然聞いてないんだけど」
「絶対その話の時寝てたでしょ」
「ナ……ナンノコトカナ~」
「寝てたね」
なんていう漫才のようなことを繰り広げながら疑問を口にする。
「そういえば、どこ行くの?」
「やっぱ寝てた」
「うっ…。で、どこ行くの?」
「山でベースキャンプらしいよ。まぁ、キャンプって言っても宿あるらしいけど」
「へー。だからこんなに騒がしくなってんのか」
彼方は、でさ…と前置きをして、
「私と班組まない?」
「まぁ、うん。いいけど」
この何気無い承諾が修学旅行で波乱の出来事が始まる前兆だったことを僕はまだ知らなかった…

そして時は流れ…

-------------

ー修学旅行当日ー
朝から起きることが苦手な僕は案の定、今日も起きるのが遅く…

目が覚め、時計を確認する。
8時30分。
そうか、8時30分か…って、8時30分⁉︎
「やば、遅れるっ!」
そう叫びながら自室を出て階段を転げ落ちそうな勢いで駆け下りる。
集合時間は9時に学校集合なので今すぐにでも家を出ないと間に合わない。
準備物を持ち、家を飛び出そうとして気がつく。
「か…彼方は?」
彼方は普段朝食を作ってくれるので僕より1時間は早く起きているはずなのだが。
すると階段から彼方が顔をのぞかせた。
つまり、珍しく彼方が僕より遅く起きてきた。
彼方は、時計を見るなり
「やばっ。朝起きれなかった⁉︎てか8時30分じゃん⁉︎惺、行くよ!」
と叫び、荷物をドタドタと持ってきて
「走るよ。惺」
と言って彼方は玄関を開け家を飛び出した。
玄関の鍵を閉め、それを追うように僕も後を走る。

結局全速力で走って言った結果、8時57分に学校に着きましたとさ。
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