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「その写真って…いつから送られてきてる?」
とりあえず友達と言うのならば心配は無いだろう。なので気になった事を聞いてみた。
「さぁ…もう覚えてない。
多分、残業が増えた頃からじゃないかな?
自分の好きな人が自分じゃない誰かと仲良くしてるとこなんて、もう見たくない」
明らかにさっきまでとは違う口調で言われた。自分の好きな人とは俺の事だろう。そして、誰かと仲良くと言われてもそんな事実は無い。
「ごめんね。
まだ好きだけど、もう疲れたんだ」
そして突きつけられた言葉。
こういう時に何で上手いこと言えないのかと自分が嫌になるのだけど、この時ももちろん上手いことが言えなくて、気持ちが先走ってバカな事を口走ってしまう。
「雅、それどういうこと?
俺と別れてその男と付き合うの?」
「だから既婚者だってば。
しばらくは誰とも付き合わないと思うよ」
「それは、俺が好きだからでしょ?」
必死だった。
誰よりも雅が好きだから。だから何とかしたい、気持ちを伝えたいと思うのに出てくる言葉は空回りしてばかりだ。
「違うよ。
それとこれとは全然別の話。正直、もうパートナーは要らないって思うくらいには疲れてるから。
だからさ、写真の子と仲良くしなよ。〈今帰りました〉とか〈明日は会議だから早く起こしてあげて〉とか、よく気がつく良い子じゃない?
あ、ブロックしたからもう送ってきても無駄だって伝えておいて。
通話切ったらこれもブロックするから」
そう言って本当に切られてしまった通話。焦ってもう一度通話を試みるけれど、その後は雅が出てくれることはなかった。途中から〈この電話は電源が…〉とアナウンスが流れるようになったという事は着信拒否されてしまったのだろうか。
詰んでしまった。
連絡手段が無くなってしまったのだ。何とか探し出してちゃんと話をしないといけないのだけれど、それをしたくても許される時間が無い。
今日は有無を言わせず帰ってきたけれど、本来なら帰る事ができる状態では無いのだ。
仕事の愚痴は言いたく無いと、雅に負担をかけたく無いと、その一念でしてきた事が全て裏目に出るなんて思いもしなかった。
そもそもあのメッセージや写真は何だ⁈一体いつの間に雅の連絡先を…。
雅にコンタクトを取ろうにも手段が無いため取り敢えずあの悪趣味なモノを送った馬鹿に連絡を取ることにする。
呼び出し音が続き、留守電に切り替わるかと思っていた矢先に出た相手。
「お前、何してくれてるんだよ」
遠慮なく怒鳴りつける。
「ふざけんなよ、お前、殺すよ?」
怒りが収まらない。
「急に電話してきて何?
今日はこっち来ないの?」
「お前、雅に何してくれてんだよ」
「あ、やっと話し合う気になったんだ?」
俺の怒りに動じることもなく、のんびりとした口調で返され一段と怒りのボルテージが上がる。
「出てったよ」
「なに?」
「出てった。鍵がポストに入れてあった」
「マジ?!」
「マジだ…」
軽快なやり取りが止まる。
「何で?」
「お前のせいだけど、俺のせいでもあるのかな…」
きっと、そうなのだ。
きっかけは此奴が送ったメッセージなんだろうけど悪いのは俺なんだろう。
「どういう事?」
訝しげな声に素直に答える。
「今朝さ、話がしたいって言われて〈帰ってから〉って答えたんだ。そしたら〈鍵はポストに入れておきます〉ってメッセージが来てて、何事かと思ったらお前の送ったメッセージと写真を送り返してきたんだ。って、何だよ、あのキスしてるみたいなの?!」
そう、キスしてるように見えるけれどキスなんてしていない。俺はゲイだけど弟は流石に対象外だ。
「あ、あれ?
だってさ、兄ちゃんが雅さんが自分に関心持ってくれないみたいだって悩んでたから刺激投与、みたいな?」
みたいな?じゃない。そもそも愚痴は言ったけれど雅にコンタクトを取るなんて許してない。
「あとハメ撮りの写真って言ってたけど、お前何送った?」
怒りで声が低くなるのが自分でもわかる。いくら何でも悪ノリし過ぎだ。
「何、それ?
そんな写真は送ってないよ?って言うか、そんな写真持ってないし」
弟の焦った声がそれが真実だと告げている気がする。じゃあ雅は何であんな事を言ったのだろうか?
「ってか、雅さんって我慢強いくせに感情的って言うか、直情的過ぎない?
今朝までに他に何かリアクション無かったの?俺、3、4ヶ月くらい前からメッセージ送ってたんだけど?」
言われて考える。
そう言えばその頃、喧嘩をした覚えがある。あれは何が原因だったのか…。
考えても思い出せないような事が原因の喧嘩。その時に売り言葉に書き言葉で〈地味な弁当〉と言ってしまったため食事でのすれ違いが始まったのだ。
ああ、そうだ。残業が増え出して俺の身体を気遣って口煩く言った雅に対して俺の頑張りを認めてくれてない気がしてキツイ言葉遣いをしてしまったのだ。
もしかして、あの時に弟からのメッセージを見てそのせいで口煩くなっていたのかもしれない。
そう思うと色々と符合してくる。
俺が雅を気遣ってやっていた事が全て裏目に出てしまっていたようだ。
例えば弁当。
本当は嬉しかったくせに、俺の弁当だけ気を遣って品数を増やさなくても良いと言いたかったのに上手く言えなくて喧嘩になってしまったのだ。
残業が多くなった俺を寝ずに待っている雅に寝てていいと伝えたのに〈弁当箱洗わないといけないから〉と言って起きて待っているのも喧嘩の原因だった気がする。
とにかく雅は尽くしすぎるのだ。
何をするにも俺を最優先で考え自分を蔑ろにするところが見ていてもどかしくて、せめて俺の前ではありのままで過ごして欲しかった。
朝、冷蔵庫を開けると今まで入っていた常備菜が無くなったのに気付いてはいたけれど雅は食事をちゃんと摂っているようだし、弁当の事で喧嘩をして暴言を吐いた身としては素直にその理由を聞く事ができなかった。
雅と同棲する前は朝はミネラルウォーターのみで、通勤の途中で買ったものを食べていたため自分の分はまたそうすれば問題無かった。ただ残業続きのせいか、雅の健康的な食事を食べなくなったせいか、朝の目覚めが悪く疲れが抜けないまま朝の会話も無くなっていった。
朝の会話がないのだから当然スキンシップも無くなる。俺は連日の疲れもあって、雅が部屋にいてくれると思うだけで、雅が隣で寝ているだけで満足していたけれど…雅はそうじゃ無かったのかもしれない。
そんな時に馬鹿な弟からのメッセージと写真だ。大体、体位だとかゴムやローションの種類だとか悪ノリするにも程がある。
「こっちの部屋に来てること、何も言われなかったの?」
「何も言わないから知ってるなんて思ってなかった」
俺の答えに弟がため息をつくのが聞こえる。
「そもそもさ、職場の近くに弟が住んでるから途中で休憩しに部屋に行ってるって言えばいいだけのことなのに何で言わないの?」
最もな言葉に項垂れてしまう。
「心配かけたく無かったから」
そうなのだ。
結局はそこに行き着くのだ。
休日に出勤してあまりにも疲れると弟の部屋に行き、気分転換にシャワーを浴びて仮眠させてもらう。そんな事は雅と同棲する前からしょっちゅうしていたから何の罪悪感も無かったし、悪いことだという自覚は今でも無い。強いて言えば心配をかけたくないと俺が勝手に思い、その事実を黙っていた事が駄目だったのかもしれない。
言い訳をすればそれを伝えた時に〈俺のために自分が何かできないか〉と考えてしまうのが雅だから休日はのんびり過ごしてほしいと思う俺は、結果雅に対して何も言わないまま休日出勤を続け、弟の部屋で過ごした。もしかしたら休日は仕事ではなく浮気相手認定の弟と過ごしていると思っていたのかもしれない。
「でもそれってさ、雅さんのこと信用してなかったって事じゃないの?で、雅さんは兄ちゃんを信用してなかったってことじゃん。どっちもどっちなんじゃないの?」
能天気な弟の言葉が冷静になりかけてた俺の怒りを再び思い出させる。
「大体、体位とかゴムやローションの話を送る必要は有ったのか?悪趣味すぎるだろ」
「それはまぁ、ゴメン。そこまで書けば流石に雅さんも兄ちゃんに問い詰めるかと思ったんだ。で、〈実は弟からの悪戯でした〉で終わるんじゃないかって。最近はでも〈今帰りました〉とか〈明日は会議みたいです〉とか事務連絡みたいなのしか送ってないよ?」
弟は無自覚馬鹿らしい。
「そのせいで〈よく気がつく子に合鍵渡したら〉って言われたよ」
弟の援護射撃は悉く俺を後ろから撃っていただけなのだ…。
「ゴメン…、俺から連絡してみようか?」
焦った弟の申し出だったけれど、それももう無駄な事だ。
「お前のメッセージもブロックしたって言ってたよ」
「マジか…」
弟の軽すぎる口調に腹は立ったけれど、その軽い口調に便乗して〈マジだ〉と答えてみる。何でこんなことになってしまったのかと後悔しかないけれど、それでも雅のことを諦める事なんて出来ないから何とかするしかないのだ…。
とりあえず友達と言うのならば心配は無いだろう。なので気になった事を聞いてみた。
「さぁ…もう覚えてない。
多分、残業が増えた頃からじゃないかな?
自分の好きな人が自分じゃない誰かと仲良くしてるとこなんて、もう見たくない」
明らかにさっきまでとは違う口調で言われた。自分の好きな人とは俺の事だろう。そして、誰かと仲良くと言われてもそんな事実は無い。
「ごめんね。
まだ好きだけど、もう疲れたんだ」
そして突きつけられた言葉。
こういう時に何で上手いこと言えないのかと自分が嫌になるのだけど、この時ももちろん上手いことが言えなくて、気持ちが先走ってバカな事を口走ってしまう。
「雅、それどういうこと?
俺と別れてその男と付き合うの?」
「だから既婚者だってば。
しばらくは誰とも付き合わないと思うよ」
「それは、俺が好きだからでしょ?」
必死だった。
誰よりも雅が好きだから。だから何とかしたい、気持ちを伝えたいと思うのに出てくる言葉は空回りしてばかりだ。
「違うよ。
それとこれとは全然別の話。正直、もうパートナーは要らないって思うくらいには疲れてるから。
だからさ、写真の子と仲良くしなよ。〈今帰りました〉とか〈明日は会議だから早く起こしてあげて〉とか、よく気がつく良い子じゃない?
あ、ブロックしたからもう送ってきても無駄だって伝えておいて。
通話切ったらこれもブロックするから」
そう言って本当に切られてしまった通話。焦ってもう一度通話を試みるけれど、その後は雅が出てくれることはなかった。途中から〈この電話は電源が…〉とアナウンスが流れるようになったという事は着信拒否されてしまったのだろうか。
詰んでしまった。
連絡手段が無くなってしまったのだ。何とか探し出してちゃんと話をしないといけないのだけれど、それをしたくても許される時間が無い。
今日は有無を言わせず帰ってきたけれど、本来なら帰る事ができる状態では無いのだ。
仕事の愚痴は言いたく無いと、雅に負担をかけたく無いと、その一念でしてきた事が全て裏目に出るなんて思いもしなかった。
そもそもあのメッセージや写真は何だ⁈一体いつの間に雅の連絡先を…。
雅にコンタクトを取ろうにも手段が無いため取り敢えずあの悪趣味なモノを送った馬鹿に連絡を取ることにする。
呼び出し音が続き、留守電に切り替わるかと思っていた矢先に出た相手。
「お前、何してくれてるんだよ」
遠慮なく怒鳴りつける。
「ふざけんなよ、お前、殺すよ?」
怒りが収まらない。
「急に電話してきて何?
今日はこっち来ないの?」
「お前、雅に何してくれてんだよ」
「あ、やっと話し合う気になったんだ?」
俺の怒りに動じることもなく、のんびりとした口調で返され一段と怒りのボルテージが上がる。
「出てったよ」
「なに?」
「出てった。鍵がポストに入れてあった」
「マジ?!」
「マジだ…」
軽快なやり取りが止まる。
「何で?」
「お前のせいだけど、俺のせいでもあるのかな…」
きっと、そうなのだ。
きっかけは此奴が送ったメッセージなんだろうけど悪いのは俺なんだろう。
「どういう事?」
訝しげな声に素直に答える。
「今朝さ、話がしたいって言われて〈帰ってから〉って答えたんだ。そしたら〈鍵はポストに入れておきます〉ってメッセージが来てて、何事かと思ったらお前の送ったメッセージと写真を送り返してきたんだ。って、何だよ、あのキスしてるみたいなの?!」
そう、キスしてるように見えるけれどキスなんてしていない。俺はゲイだけど弟は流石に対象外だ。
「あ、あれ?
だってさ、兄ちゃんが雅さんが自分に関心持ってくれないみたいだって悩んでたから刺激投与、みたいな?」
みたいな?じゃない。そもそも愚痴は言ったけれど雅にコンタクトを取るなんて許してない。
「あとハメ撮りの写真って言ってたけど、お前何送った?」
怒りで声が低くなるのが自分でもわかる。いくら何でも悪ノリし過ぎだ。
「何、それ?
そんな写真は送ってないよ?って言うか、そんな写真持ってないし」
弟の焦った声がそれが真実だと告げている気がする。じゃあ雅は何であんな事を言ったのだろうか?
「ってか、雅さんって我慢強いくせに感情的って言うか、直情的過ぎない?
今朝までに他に何かリアクション無かったの?俺、3、4ヶ月くらい前からメッセージ送ってたんだけど?」
言われて考える。
そう言えばその頃、喧嘩をした覚えがある。あれは何が原因だったのか…。
考えても思い出せないような事が原因の喧嘩。その時に売り言葉に書き言葉で〈地味な弁当〉と言ってしまったため食事でのすれ違いが始まったのだ。
ああ、そうだ。残業が増え出して俺の身体を気遣って口煩く言った雅に対して俺の頑張りを認めてくれてない気がしてキツイ言葉遣いをしてしまったのだ。
もしかして、あの時に弟からのメッセージを見てそのせいで口煩くなっていたのかもしれない。
そう思うと色々と符合してくる。
俺が雅を気遣ってやっていた事が全て裏目に出てしまっていたようだ。
例えば弁当。
本当は嬉しかったくせに、俺の弁当だけ気を遣って品数を増やさなくても良いと言いたかったのに上手く言えなくて喧嘩になってしまったのだ。
残業が多くなった俺を寝ずに待っている雅に寝てていいと伝えたのに〈弁当箱洗わないといけないから〉と言って起きて待っているのも喧嘩の原因だった気がする。
とにかく雅は尽くしすぎるのだ。
何をするにも俺を最優先で考え自分を蔑ろにするところが見ていてもどかしくて、せめて俺の前ではありのままで過ごして欲しかった。
朝、冷蔵庫を開けると今まで入っていた常備菜が無くなったのに気付いてはいたけれど雅は食事をちゃんと摂っているようだし、弁当の事で喧嘩をして暴言を吐いた身としては素直にその理由を聞く事ができなかった。
雅と同棲する前は朝はミネラルウォーターのみで、通勤の途中で買ったものを食べていたため自分の分はまたそうすれば問題無かった。ただ残業続きのせいか、雅の健康的な食事を食べなくなったせいか、朝の目覚めが悪く疲れが抜けないまま朝の会話も無くなっていった。
朝の会話がないのだから当然スキンシップも無くなる。俺は連日の疲れもあって、雅が部屋にいてくれると思うだけで、雅が隣で寝ているだけで満足していたけれど…雅はそうじゃ無かったのかもしれない。
そんな時に馬鹿な弟からのメッセージと写真だ。大体、体位だとかゴムやローションの種類だとか悪ノリするにも程がある。
「こっちの部屋に来てること、何も言われなかったの?」
「何も言わないから知ってるなんて思ってなかった」
俺の答えに弟がため息をつくのが聞こえる。
「そもそもさ、職場の近くに弟が住んでるから途中で休憩しに部屋に行ってるって言えばいいだけのことなのに何で言わないの?」
最もな言葉に項垂れてしまう。
「心配かけたく無かったから」
そうなのだ。
結局はそこに行き着くのだ。
休日に出勤してあまりにも疲れると弟の部屋に行き、気分転換にシャワーを浴びて仮眠させてもらう。そんな事は雅と同棲する前からしょっちゅうしていたから何の罪悪感も無かったし、悪いことだという自覚は今でも無い。強いて言えば心配をかけたくないと俺が勝手に思い、その事実を黙っていた事が駄目だったのかもしれない。
言い訳をすればそれを伝えた時に〈俺のために自分が何かできないか〉と考えてしまうのが雅だから休日はのんびり過ごしてほしいと思う俺は、結果雅に対して何も言わないまま休日出勤を続け、弟の部屋で過ごした。もしかしたら休日は仕事ではなく浮気相手認定の弟と過ごしていると思っていたのかもしれない。
「でもそれってさ、雅さんのこと信用してなかったって事じゃないの?で、雅さんは兄ちゃんを信用してなかったってことじゃん。どっちもどっちなんじゃないの?」
能天気な弟の言葉が冷静になりかけてた俺の怒りを再び思い出させる。
「大体、体位とかゴムやローションの話を送る必要は有ったのか?悪趣味すぎるだろ」
「それはまぁ、ゴメン。そこまで書けば流石に雅さんも兄ちゃんに問い詰めるかと思ったんだ。で、〈実は弟からの悪戯でした〉で終わるんじゃないかって。最近はでも〈今帰りました〉とか〈明日は会議みたいです〉とか事務連絡みたいなのしか送ってないよ?」
弟は無自覚馬鹿らしい。
「そのせいで〈よく気がつく子に合鍵渡したら〉って言われたよ」
弟の援護射撃は悉く俺を後ろから撃っていただけなのだ…。
「ゴメン…、俺から連絡してみようか?」
焦った弟の申し出だったけれど、それももう無駄な事だ。
「お前のメッセージもブロックしたって言ってたよ」
「マジか…」
弟の軽すぎる口調に腹は立ったけれど、その軽い口調に便乗して〈マジだ〉と答えてみる。何でこんなことになってしまったのかと後悔しかないけれど、それでも雅のことを諦める事なんて出来ないから何とかするしかないのだ…。
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「その溺愛は行き場を彷徨う……気弱なスパダリ御曹司は政略結婚を回避したい」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/962473946/911896785
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