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自制の境界線 4
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今のところ、キーラは落ち着いているようだ。
が、ダドリュースは、もうずっと、内心では気にしている。
「あ、そうだった! 私、病気じゃないから!」
「む。今さら、隠すことはなかろう。お前に、なにかあれば……」
「だから、ホントに病気じゃないんだってば!」
「だが、あの者は、お前が熱を上げていると言っていたではないか」
「いや、それは……別の熱で……命に関わるものじゃないから……」
そうは言われても、熱を出しているということは、病なのではなかろうか。
別の熱、というのも気になった。
ダドリュースの思う「熱」とは、違った種類の熱で、未知の病かもしれない。
なにしろ、キーラは、この世界の者ではないのだし。
「キーラ、治療を受けたほうが良くはないか?」
「治らないし、治って困るのは、あなただよ?」
「もしや……病に罹っておるから、私を好いておると言ったと……」
「まぁ、そんなとこ」
がーん。
だとすると、キーラの「好き」は、妄言だったのだろうか。
熱に浮かされ、本心ではないことを口走ったと言うのだろうか。
ダドリュースは、大きな衝撃を受ける。
が、キーラは平気な顔をしていた。
「酷いではないか! 口づけまでしておいて、今さら妄言などとは言わせぬぞ!」
「妄言とは言ってないよ?」
「いや、だが、病に罹っておるからだと……」
キーラが、くすくすと笑う。
ものすごく可愛らしい。
ダドリュースは、大変に残念な男だ。
なので、すぐに気持ちが切り替わる。
命に関わらないのであれば、病のままでもいい。
それで、キーラが自分の傍にいて、好きだと言ってくれるなら、罹りっ放しでもいいくらいだ。
「お医者様でも草津の湯でも、惚れた病は治りゃせぬ、だったかなぁ」
「惚れた病……」
「前に、お父さんがオフ……仕事が、お休みの時に温泉……大きな湯殿のある街に行った時に聞いた歌だよ」
ということは、もしかして。
「私に惚れている病、ということか?」
「まぁ、そうなるね。恋の病ってやつだよ」
「恋の……ならば、治してはいかん! 絶対に治させるものか!」
キーラには「恋の病」に、かかり続けていてもらわなければ困る。
「だから、言ったじゃん。治って困るのは、あなただよって」
「確かにな。治させぬようにせねばならん」
うなずいてから、キーラが、少し眉を下げた。
笑いもおさめている。
「……ユバル……フィンセルの3人、殺しちゃった……?」
ダドリュースは、瞬き数回。
思い出すのに、しばし時間がかかったのだ。
彼は、大雑把な性格で、重要と思わないことは、すぐに忘れる。
が、今しがた「熱」について話していたので、思い出すことができた。
「ああ、あの者たちか。殺してはおらんぞ?」
「でも、消えちゃったからさ」
「フィンセルに転移させただけだ」
「フィンセルに?」
「あのまま、あそこに放っておけば、アネスフィードに捕まり、殺されておった」
彼らは、キーラと面識があったのだ。
仲がいいとは言い難かったし、キーラは「殺される」と言っていた。
だとしても、口調に親しげな雰囲気が漂っているのを感じてもいた。
フィンセルでの暮らしは、キーラにとって良いものではなかったのだろう。
それでも、彼らは、キーラを、それまで「生かして」くれた者なのだ。
だから、殺さなかったし、殺されるのを防いでいる。
後で、キーラに悔やませたくなかったからに過ぎないけれども。
「折よく、昏倒しておったのでな。遷致で送り戻してやった」
「せんち……遷致って、気を失ってる人を、特定の場所に転移させるやつ?」
そういえば、寝物語で「転移」系統について話したことを思い出す。
キーラは、優秀な「生徒」になれそうだった。
もちろん、自分だけの、だけれども。
「でも、それ、あらかじめ場所を決めておかなきゃいけないんじゃなかった?」
「よく覚えておるな」
「フィンセルに送ったってことは……」
「私は、魔術が使えるようになってから、あちこちの国に遊びに行っておってな。ついでに、いつでも遊びに行けるよう、点や転移先を作っておいたのだ」
ダドリュースが「遊び」に行ったのは、フィンセルだけではない。
従って、この世界の、ほとんど、どこにでも行ける。
点門を自由に開けるからだ。
「ダメだわ……ロズウェルドに喧嘩は売るもんじゃないね」
「なぜ喧嘩などせねばならん? 私は遊びに行っただけだぞ?」
「わかってるけどさぁ……魔術師は姿も消せるし、やりたい放題じゃん。機密情報漏洩どころか、筒抜けになるよね……無理無理。ロズウェルド最強」
呆れたように、キーラが肩をすくめる。
ダドリュースには、呆れられている意味がわからなかったけれども。
「お前は、ここに、私の傍におるのが良いのだ」
「安全とは言い難い……ていうか、1番アブナイって気もするけど……ここにいるのがいい、っていうのには賛成」
キーラが口元に笑みを浮かべ、手を伸ばしてきた。
ダドリュースの髪にふれてくる。
「恐ろしいか?」
「全然。なんで?」
魔力に気づいたのは、ある日、突然に「こう」なったからだ。
その色が特別だとは知っていたので、すぐに、ダドリュースは元の色に「魔術」で戻している。
知っている者はいないし、誰にも話したことはなかった。
無駄に怖がらせることになるのを避けたのだ。
が、例の魔術をかけた途端、逆に色を戻すことができなくなった。
1日に1回の魔術を使っても、金髪と紫の瞳のままだった。
「この世界で、黒髪、黒眼は、人ならざる者と呼ばれておる」
「あ~、わかるなぁ。あの調子だと、そうなる。間違いない。でも、私にとっては違うんだよね」
「違う?」
キーラが、ひどく優しく、けれど、少し寂しげに、目を細めた。
「懐かしい色」
キーラの元いた世界では、めずらしくなかったのかもしれない、と思う。
おそらく、故郷に想いを馳せているのだろう。
「この色が良ければ、そのままにしておくぞ?」
ぱちっと、キーラが、大きく瞬きをした。
夢から覚めたみたいに。
「変えられるんなら、変えて」
「なぜだ? お前にとっては、こちらのほうが好ましかろう?」
「そうだけど、みんなが怖がるんじゃないの?」
「であろうな」
「だからだよ! いいから、元の色に戻して」
こちらのほうが「キーラ好み」らしいというのに、もったいない。
さりとて、キーラの言うことに我を張るのはやめよう、と決めている。
渋々と、ダドリュースは、うなずいた。
そのダドリュースの手を、きゅっとキーラが握り返してくる。
頬が、ほんのりと赤く色づいていた。
「その色は……私と2人の時だけにして……」
う……と、ダドリュースは呻く。
心の中ではない。
本当に、呻き声が出たのだ。
「な、なに?」
「いや、お前が、あんまり可愛いゆえ……自制が崩壊しそうなのだ」
ものすごく良い雰囲気も、ぶち壊し。
キーラが、今度は、冷たくスっと目を細めた。
「……あなたって、ホントに残念な人だね……」
が、ダドリュースは、もうずっと、内心では気にしている。
「あ、そうだった! 私、病気じゃないから!」
「む。今さら、隠すことはなかろう。お前に、なにかあれば……」
「だから、ホントに病気じゃないんだってば!」
「だが、あの者は、お前が熱を上げていると言っていたではないか」
「いや、それは……別の熱で……命に関わるものじゃないから……」
そうは言われても、熱を出しているということは、病なのではなかろうか。
別の熱、というのも気になった。
ダドリュースの思う「熱」とは、違った種類の熱で、未知の病かもしれない。
なにしろ、キーラは、この世界の者ではないのだし。
「キーラ、治療を受けたほうが良くはないか?」
「治らないし、治って困るのは、あなただよ?」
「もしや……病に罹っておるから、私を好いておると言ったと……」
「まぁ、そんなとこ」
がーん。
だとすると、キーラの「好き」は、妄言だったのだろうか。
熱に浮かされ、本心ではないことを口走ったと言うのだろうか。
ダドリュースは、大きな衝撃を受ける。
が、キーラは平気な顔をしていた。
「酷いではないか! 口づけまでしておいて、今さら妄言などとは言わせぬぞ!」
「妄言とは言ってないよ?」
「いや、だが、病に罹っておるからだと……」
キーラが、くすくすと笑う。
ものすごく可愛らしい。
ダドリュースは、大変に残念な男だ。
なので、すぐに気持ちが切り替わる。
命に関わらないのであれば、病のままでもいい。
それで、キーラが自分の傍にいて、好きだと言ってくれるなら、罹りっ放しでもいいくらいだ。
「お医者様でも草津の湯でも、惚れた病は治りゃせぬ、だったかなぁ」
「惚れた病……」
「前に、お父さんがオフ……仕事が、お休みの時に温泉……大きな湯殿のある街に行った時に聞いた歌だよ」
ということは、もしかして。
「私に惚れている病、ということか?」
「まぁ、そうなるね。恋の病ってやつだよ」
「恋の……ならば、治してはいかん! 絶対に治させるものか!」
キーラには「恋の病」に、かかり続けていてもらわなければ困る。
「だから、言ったじゃん。治って困るのは、あなただよって」
「確かにな。治させぬようにせねばならん」
うなずいてから、キーラが、少し眉を下げた。
笑いもおさめている。
「……ユバル……フィンセルの3人、殺しちゃった……?」
ダドリュースは、瞬き数回。
思い出すのに、しばし時間がかかったのだ。
彼は、大雑把な性格で、重要と思わないことは、すぐに忘れる。
が、今しがた「熱」について話していたので、思い出すことができた。
「ああ、あの者たちか。殺してはおらんぞ?」
「でも、消えちゃったからさ」
「フィンセルに転移させただけだ」
「フィンセルに?」
「あのまま、あそこに放っておけば、アネスフィードに捕まり、殺されておった」
彼らは、キーラと面識があったのだ。
仲がいいとは言い難かったし、キーラは「殺される」と言っていた。
だとしても、口調に親しげな雰囲気が漂っているのを感じてもいた。
フィンセルでの暮らしは、キーラにとって良いものではなかったのだろう。
それでも、彼らは、キーラを、それまで「生かして」くれた者なのだ。
だから、殺さなかったし、殺されるのを防いでいる。
後で、キーラに悔やませたくなかったからに過ぎないけれども。
「折よく、昏倒しておったのでな。遷致で送り戻してやった」
「せんち……遷致って、気を失ってる人を、特定の場所に転移させるやつ?」
そういえば、寝物語で「転移」系統について話したことを思い出す。
キーラは、優秀な「生徒」になれそうだった。
もちろん、自分だけの、だけれども。
「でも、それ、あらかじめ場所を決めておかなきゃいけないんじゃなかった?」
「よく覚えておるな」
「フィンセルに送ったってことは……」
「私は、魔術が使えるようになってから、あちこちの国に遊びに行っておってな。ついでに、いつでも遊びに行けるよう、点や転移先を作っておいたのだ」
ダドリュースが「遊び」に行ったのは、フィンセルだけではない。
従って、この世界の、ほとんど、どこにでも行ける。
点門を自由に開けるからだ。
「ダメだわ……ロズウェルドに喧嘩は売るもんじゃないね」
「なぜ喧嘩などせねばならん? 私は遊びに行っただけだぞ?」
「わかってるけどさぁ……魔術師は姿も消せるし、やりたい放題じゃん。機密情報漏洩どころか、筒抜けになるよね……無理無理。ロズウェルド最強」
呆れたように、キーラが肩をすくめる。
ダドリュースには、呆れられている意味がわからなかったけれども。
「お前は、ここに、私の傍におるのが良いのだ」
「安全とは言い難い……ていうか、1番アブナイって気もするけど……ここにいるのがいい、っていうのには賛成」
キーラが口元に笑みを浮かべ、手を伸ばしてきた。
ダドリュースの髪にふれてくる。
「恐ろしいか?」
「全然。なんで?」
魔力に気づいたのは、ある日、突然に「こう」なったからだ。
その色が特別だとは知っていたので、すぐに、ダドリュースは元の色に「魔術」で戻している。
知っている者はいないし、誰にも話したことはなかった。
無駄に怖がらせることになるのを避けたのだ。
が、例の魔術をかけた途端、逆に色を戻すことができなくなった。
1日に1回の魔術を使っても、金髪と紫の瞳のままだった。
「この世界で、黒髪、黒眼は、人ならざる者と呼ばれておる」
「あ~、わかるなぁ。あの調子だと、そうなる。間違いない。でも、私にとっては違うんだよね」
「違う?」
キーラが、ひどく優しく、けれど、少し寂しげに、目を細めた。
「懐かしい色」
キーラの元いた世界では、めずらしくなかったのかもしれない、と思う。
おそらく、故郷に想いを馳せているのだろう。
「この色が良ければ、そのままにしておくぞ?」
ぱちっと、キーラが、大きく瞬きをした。
夢から覚めたみたいに。
「変えられるんなら、変えて」
「なぜだ? お前にとっては、こちらのほうが好ましかろう?」
「そうだけど、みんなが怖がるんじゃないの?」
「であろうな」
「だからだよ! いいから、元の色に戻して」
こちらのほうが「キーラ好み」らしいというのに、もったいない。
さりとて、キーラの言うことに我を張るのはやめよう、と決めている。
渋々と、ダドリュースは、うなずいた。
そのダドリュースの手を、きゅっとキーラが握り返してくる。
頬が、ほんのりと赤く色づいていた。
「その色は……私と2人の時だけにして……」
う……と、ダドリュースは呻く。
心の中ではない。
本当に、呻き声が出たのだ。
「な、なに?」
「いや、お前が、あんまり可愛いゆえ……自制が崩壊しそうなのだ」
ものすごく良い雰囲気も、ぶち壊し。
キーラが、今度は、冷たくスっと目を細めた。
「……あなたって、ホントに残念な人だね……」
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