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饗宴狂宴? 1
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ヤミは8歳を過ぎてから王宮への出入りを、ほとんどしなくなっている。
兄であるサシャが魔力顕現し、王宮に属するようになってからのことだ。
ウィリュアートン公爵家は大派閥であり、由緒ある家柄。
王族とも懇意で、父は重臣を務めている。
そのため、幼い頃はよく王宮に「遊びに」行っていた。
兄と一緒にダドリュースとも親しくしていたのだ。
ごく普通に、あたり前にいる兄弟と同じに、2人は仲良し。
ヤミは兄の後ろをついて行くばかりしていた。
兄とダドリュースに混じって遊ぶ。
それが、ヤミの日常だった。
が、兄が爵位を捨て、魔術師となってからは、疎遠になっている。
王宮に行っても、兄は姿さえまともに見せてくれない。
会ったところで、そっけなくもよそよそしくされる。
急な変化に、8歳だったヤミは戸惑い、傷ついたのだ。
兄に見放された気がした。
そのくせ、兄はダドリュースとは一緒にいる。
3人組の仲間から弾かれた気にもなっていた。
自分だけが取り残されている。
そう感じずにはおられず、結果、王宮から足が遠のいたのだ。
なのに、ほんの2ヶ月ほど前、父から宰相の役を譲られることになった。
現国王の退位が間近だからだ、と言われている。
その際、なぜ代々ウィリュアートンが宰相を務めているかも教わった。
何世代前になるのか、遡るのも面倒なくらい前から、ウィリュアートンの当主が宰相を勤めている。
もちろんウィリュアートンは大派閥であり、権力者であるのは間違いない。
とはいえ、ウィリュアートンのみに、その役が任じられているのは不自然だった。
貴族は大勢いるし、経験豊富な重臣だっている。
なにも年若い自分が務める必要はないように思っていた。
けれど、理由を聞いて納得はしている。
これは、ウィリュアートンに課せられた責務なのだ。
(でもサ……本当なら、にーさんがやるべきだろ……)
屋敷にいた兄は、幼さの中にも「当主」としての能力を備えていた。
人当たりが良くて、気遣いもできて、頭もいい。
どう考えたって兄のほうが、当主に相応しいのだ。
少なくとも、ヤミの中では。
それでも、サシャは、ウィリュアートンの当主にはなれない。
ウィリュアートンの当主になれないのであれば、宰相の任につくこともできない。
その理由自体は、兄から聞かされている。
自分たちは「父」が違うのだ。
母の不義ではない。
もとより母には婚姻する予定の相手がいた。
父の友人であったらしい。
その友人が亡くなり、母は父と婚姻したのだ。
両親の婚姻における詳細な経緯は知らなかった。
ただ、父は、母が身ごもっていることを承知で婚姻したのだという。
思い返してみても、父が、兄とヤミとを分け隔てしたことはない。
つまり、我が子として育てていた、ということ。
おそらく、魔力顕現していなれば、兄に跡を継がせていたのではなかろうか。
たとえ「資格」を有していなかったとしても。
父は立派だ。
母も悪くない。
わかってはいるが、ヤミは、どこか2人を許せずにいる。
兄が魔術師になると決めた時、2人が、それを止めなかったからだ。
似た感覚で、寛容になりきれない相手がいる。
ヤミは目を細め、その相手を見つめた。
(女に入れ込みやがって、だらしねえ)
ダドリュースの傍には、いつも兄がいる。
のけ者にされていると感じるのが、ヤミは嫌なのだ。
だから、ダドリュースには会いたくなかった。
私室にまで訪れたのは何年ぶりになるだろうか。
「これ、どーぞ」
ぽいっと、テーブルの上に、封書を投げる。
ソファに座り、向かい側にいるダドリュースを見て、また目を細めた。
ダドリュースは隣に侍女を侍らせ、その手を握っている。
いかにも上機嫌といった様子なのが、気に食わない。
しかも、封書に手を伸ばしつつも、反対の手は女の手を握ったままだ。
(こんな調子で次期国王なんて務まるのかよ。みんながアーニー贔屓なのも当然だわな。オレだって、にーさんが肩入れしてなきゃ、アーニーを推してたぞ)
血統に違いはあるが、ダドリュースとアネスフィードは同い歳。
どちらが国王に相応しいかと問われれば、誰だって「アーニー」を指さす。
王族であるアネスフィードとは、面識もあるのだし。
ヤミがダドリュースを推しているのは、ひとえに兄の意思を尊重したに過ぎない。
(なんで、にーさんは、アーニーじゃなくて、ダドリーを選んだんだ?)
誰しもが言うように、アネスフィードは、とても良く出来た人物だった。
魔術の才はないようだが、即位すれば、結果として魔術は使えなくなる。
なので、魔術師としての腕がなくとも、なんら困らない。
周囲の者にしても、そんなことは期待していないのだ。
(人格も含めてアーニーのほうが国王向きだ。でも、にーさんは、そういうこととは違う理由で、ダドリーを選んだってことだよな)
さりとて、見た感じ、その「理由」が、まったく思いつけない。
それなりにつきあいはあったため、ダドリュースが、いかに「残念」な男かを、ヤミは知っている。
外見はともかく、威厳の欠片もなかった。
一般王族として、王宮の片隅で生きていくのが、お似合いに思える。
「これは夜会の招待状か」
「そーだよ。今度ばかりは出てもらうぜ」
「なぜだ?」
この通り、己の立場もわかっていない。
ダドリュースは王太子であり、次期国王候補なのだ。
正妃選びの儀の準備も、ヤミは着々と進めている。
「あ……ダドリーが今まで夜会を蹴飛ばし続けてきたからだよ」
あんた、と言おうとしてやめたのは、室内にいるであろうサシャを意識してのことだ。
兄には、先日、叱られたばかりだった。
(ちぇっ……いるんなら、姿くらい見せてくれてもいーじゃねーか)
どうせ、そっけなくされるか、無視されるのだろうけれど、それはともかく。
顔だけでも見せてくれれば、と思う。
が、兄は、この残念男の側近で、忠誠心に厚い。
呼ばれない限り、けして出ては来ないのだ。
「正妃選びの儀が近くなってんだ。顔見せくらいはしといてもらわねーとな」
「そうか。わかった」
うなずくダドリュースに、ヤミは驚く。
こんなふうに簡単に承諾するとは思っていなかった。
なので、一応、念を押しておく。
「本当にいいのか?」
「かまわん。いつまでも避けてはおられぬことだ」
どっちを向いて話しているのか。
ダドリュースは、ヤミに返事をしながらも顔は隣の女に向けていた。
手は握りっ放しだし。
わずかとはいえ心配した自分が馬鹿だったと、ヤミは早々に腰を上げる。
兄であるサシャが魔力顕現し、王宮に属するようになってからのことだ。
ウィリュアートン公爵家は大派閥であり、由緒ある家柄。
王族とも懇意で、父は重臣を務めている。
そのため、幼い頃はよく王宮に「遊びに」行っていた。
兄と一緒にダドリュースとも親しくしていたのだ。
ごく普通に、あたり前にいる兄弟と同じに、2人は仲良し。
ヤミは兄の後ろをついて行くばかりしていた。
兄とダドリュースに混じって遊ぶ。
それが、ヤミの日常だった。
が、兄が爵位を捨て、魔術師となってからは、疎遠になっている。
王宮に行っても、兄は姿さえまともに見せてくれない。
会ったところで、そっけなくもよそよそしくされる。
急な変化に、8歳だったヤミは戸惑い、傷ついたのだ。
兄に見放された気がした。
そのくせ、兄はダドリュースとは一緒にいる。
3人組の仲間から弾かれた気にもなっていた。
自分だけが取り残されている。
そう感じずにはおられず、結果、王宮から足が遠のいたのだ。
なのに、ほんの2ヶ月ほど前、父から宰相の役を譲られることになった。
現国王の退位が間近だからだ、と言われている。
その際、なぜ代々ウィリュアートンが宰相を務めているかも教わった。
何世代前になるのか、遡るのも面倒なくらい前から、ウィリュアートンの当主が宰相を勤めている。
もちろんウィリュアートンは大派閥であり、権力者であるのは間違いない。
とはいえ、ウィリュアートンのみに、その役が任じられているのは不自然だった。
貴族は大勢いるし、経験豊富な重臣だっている。
なにも年若い自分が務める必要はないように思っていた。
けれど、理由を聞いて納得はしている。
これは、ウィリュアートンに課せられた責務なのだ。
(でもサ……本当なら、にーさんがやるべきだろ……)
屋敷にいた兄は、幼さの中にも「当主」としての能力を備えていた。
人当たりが良くて、気遣いもできて、頭もいい。
どう考えたって兄のほうが、当主に相応しいのだ。
少なくとも、ヤミの中では。
それでも、サシャは、ウィリュアートンの当主にはなれない。
ウィリュアートンの当主になれないのであれば、宰相の任につくこともできない。
その理由自体は、兄から聞かされている。
自分たちは「父」が違うのだ。
母の不義ではない。
もとより母には婚姻する予定の相手がいた。
父の友人であったらしい。
その友人が亡くなり、母は父と婚姻したのだ。
両親の婚姻における詳細な経緯は知らなかった。
ただ、父は、母が身ごもっていることを承知で婚姻したのだという。
思い返してみても、父が、兄とヤミとを分け隔てしたことはない。
つまり、我が子として育てていた、ということ。
おそらく、魔力顕現していなれば、兄に跡を継がせていたのではなかろうか。
たとえ「資格」を有していなかったとしても。
父は立派だ。
母も悪くない。
わかってはいるが、ヤミは、どこか2人を許せずにいる。
兄が魔術師になると決めた時、2人が、それを止めなかったからだ。
似た感覚で、寛容になりきれない相手がいる。
ヤミは目を細め、その相手を見つめた。
(女に入れ込みやがって、だらしねえ)
ダドリュースの傍には、いつも兄がいる。
のけ者にされていると感じるのが、ヤミは嫌なのだ。
だから、ダドリュースには会いたくなかった。
私室にまで訪れたのは何年ぶりになるだろうか。
「これ、どーぞ」
ぽいっと、テーブルの上に、封書を投げる。
ソファに座り、向かい側にいるダドリュースを見て、また目を細めた。
ダドリュースは隣に侍女を侍らせ、その手を握っている。
いかにも上機嫌といった様子なのが、気に食わない。
しかも、封書に手を伸ばしつつも、反対の手は女の手を握ったままだ。
(こんな調子で次期国王なんて務まるのかよ。みんながアーニー贔屓なのも当然だわな。オレだって、にーさんが肩入れしてなきゃ、アーニーを推してたぞ)
血統に違いはあるが、ダドリュースとアネスフィードは同い歳。
どちらが国王に相応しいかと問われれば、誰だって「アーニー」を指さす。
王族であるアネスフィードとは、面識もあるのだし。
ヤミがダドリュースを推しているのは、ひとえに兄の意思を尊重したに過ぎない。
(なんで、にーさんは、アーニーじゃなくて、ダドリーを選んだんだ?)
誰しもが言うように、アネスフィードは、とても良く出来た人物だった。
魔術の才はないようだが、即位すれば、結果として魔術は使えなくなる。
なので、魔術師としての腕がなくとも、なんら困らない。
周囲の者にしても、そんなことは期待していないのだ。
(人格も含めてアーニーのほうが国王向きだ。でも、にーさんは、そういうこととは違う理由で、ダドリーを選んだってことだよな)
さりとて、見た感じ、その「理由」が、まったく思いつけない。
それなりにつきあいはあったため、ダドリュースが、いかに「残念」な男かを、ヤミは知っている。
外見はともかく、威厳の欠片もなかった。
一般王族として、王宮の片隅で生きていくのが、お似合いに思える。
「これは夜会の招待状か」
「そーだよ。今度ばかりは出てもらうぜ」
「なぜだ?」
この通り、己の立場もわかっていない。
ダドリュースは王太子であり、次期国王候補なのだ。
正妃選びの儀の準備も、ヤミは着々と進めている。
「あ……ダドリーが今まで夜会を蹴飛ばし続けてきたからだよ」
あんた、と言おうとしてやめたのは、室内にいるであろうサシャを意識してのことだ。
兄には、先日、叱られたばかりだった。
(ちぇっ……いるんなら、姿くらい見せてくれてもいーじゃねーか)
どうせ、そっけなくされるか、無視されるのだろうけれど、それはともかく。
顔だけでも見せてくれれば、と思う。
が、兄は、この残念男の側近で、忠誠心に厚い。
呼ばれない限り、けして出ては来ないのだ。
「正妃選びの儀が近くなってんだ。顔見せくらいはしといてもらわねーとな」
「そうか。わかった」
うなずくダドリュースに、ヤミは驚く。
こんなふうに簡単に承諾するとは思っていなかった。
なので、一応、念を押しておく。
「本当にいいのか?」
「かまわん。いつまでも避けてはおられぬことだ」
どっちを向いて話しているのか。
ダドリュースは、ヤミに返事をしながらも顔は隣の女に向けていた。
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