213 / 304
最終章 黒い羽と青のそら
にっちもさっちも 1
しおりを挟む
まるで何事もなかったかのように、ユージーンは食堂に姿を現した。
歩き方は、以前と、あまり変わっていない。
そのせいで、マルクに「もたもたするな!」と、よくどやされている。
ユージーンも、足早に歩こうとはしているようだった。
さりとて、長年の習慣というのは、なかなか抜けないものなのだ。
イスにも、ゆったりと腰かけている。
隣には、テオが席についていた。
いかにも「貧乏くじを引きました」という顔をしている。
「む。大公は、おらんのか?」
「最近、忙しいんだよ」
誰かさんが王子様を辞めてしまったから。
とは、言わない。
ユージーンにも、ユージーンなりの理屈があるのだろうし、生半可な気持ちで辞めたのでもない。
具体的な理由は聞いていなかったが、仕事ぶりを見ていれば、わかる。
宰相になりたい、との気持ちだけは本物だ。
(それに、この山場を乗り切れば……お父さまが宰相を辞められるんだもんね)
レティシアは、国王が内閣総理大臣なら、宰相は官房長官みたいなものだろう、との印象を持っていた。
テレビで記者会見する姿を見ていた頃、大変そうだな、と思ったことがある。
政治に関しては、ほとんど興味はなかったものの、大臣たちのまとめ役的な感じなのだろうと認識していた。
現代日本では、辞任するのは簡単そうに見えたが、この世界では「ポスト宰相」がおらず、辞めるのに苦労する。
ユージーンが「ポスト宰相」となり、父が辞任できるのなら、それに越したことはない。
なにしろ、父はずっと辞めたがっている。
「そうか。大公にも話があったのだが、しかたあるまい。時に、なぜグレイは席につかんのだ? これは、どういう組み合わせか?」
レティシアは、運ばれてきた料理に手をつけつつ、身構えた。
(出たよ、来たよ。早速だよ。隣にテオがいるっていうのに、なぜグレイ? どんだけ気に入ってんだよ。グレイが大変過ぎだわ。倒れるわ)
内心の思いは隠して、ちゃんと説明することにする。
適当なことを言えば、あとで自分が苦しむだけだからだ。
「グレイとサリー、それにマルクとラリーは、仕事の関係で、朝当番って決まってるんだよ。昼間は、お客様も来るし、商人の人たちの出入りもあるからね。グレイとサリーは、その相手をしないといけないでしょ?」
「その合間に、お前の勉強につきあわされている、ということか」
うっと、呻きそうになる。
レティシアだって、忙しい時間帯に、2人に「つきあわせて」申し訳ない、とは思っていた。
それにしても、いつの間に、そんな情報を仕入れていたのかと、呆れる。
「つきあわされているのではない。おつきあいさせていただいているんだ」
「わかっている。立場上、そう言わざるを得ぬのだろ」
「ま、まぁ、私も、つきあわせて悪いなーって、思ってるんだけどさ。グレイは、なんでも知ってるから頼っちゃうんだよね」
うむ、とユージーンが鷹揚にうなずいた。
こういうところも、変わっていない。
そして、ナイフとフォークの扱いは、見事だった。
なにやら負けた気になる。
「そうだな。執事などさせておくには、惜しいくらい、グレイは有能だ」
へえ、と思った。
やはりユージーンはグレイを気に入っている、というか、認めている。
人を褒めるところなど見たことがなかったので、少し驚いてしまった。
「だが、当番でない者が口を差し挟むのは感心せぬな。それでは、ほかの者に示しがつかんぞ、グレイ」
ユージーンの言うことは、いちいち「間違っては」いないところが厄介だ。
言われたグレイも言い返したそうにしながらも、口を閉じている。
「お前が、よけいなこと言うからだろ」
「よけいなこととはなんだ、テオ」
「つきあわされている、とかさ。本当に忙しい時は、グレイだって、そう言うさ。それでレティシア様が怒るかたじゃねぇことくらいわかってんだから」
「そうなのか? レティシア」
「あ、うん」
テオに、ばしっと言われ、ユージーンは納得したらしい。
蒸し返して来ようとはしなかった。
ユージーンの場合、本人が納得しさえすれば、大人しくなる。
そこは「まだしも」の部分だった。
「それはそうと、さっき来た王宮魔術師のことなのだがな」
「あ~……うん……なに?」
彼女、ライラに対して、ユージーンは、ひどく腹を立てている。
一応、今は、おさまっているようだけれども。
「できるだけ早急に、追いはらいたいと思っている」
「でも、帰ってなかった?」
「また来る。だいたい敷地内におらぬだけで、帰ってはおらん」
「お前が、もう来るなって言っても、来るのか?」
テオの問いに、ユージーンが、うなずいた。
ライラが、自分のやり方で警護する、と言っていたのを思い出す。
とすると、ユージーンの言うように、王宮に帰ってはいないのだろう。
「追いはらうって言ってもさ。敷地内じゃないなら、彼女の勝手じゃん? こっちは、口が出せないんじゃないの?」
「そうだ。だから、こちらが外に出ればよい」
視界の隅で、グレイとサリーが、サッと顔色を変えたのに気づく。
それが、なぜなのか、レティシアには、わからなかった。
「どういうこと?」
「あの女を釣り出すために、お前が外に出ればよい、と言っている」
「ちょっ……おい! それって、レティシア様を餌にするってことじゃねぇか!」
「その通りだ」
なんとまあ、ド直球であることか。
グレイとサリー、それに給仕をしていたアリシアやマリエッタも、表情を固くして、ユージーンを背後から睨んでいる。
それが、見えてしまうレティシアとしては、なんとも言えない気分だ。
「お前の客なんだから、お前が始末つけろよな! レティシア様に、ご迷惑をおかけするんじゃねぇよ!」
「テオの言う通りだ。見過ごしにできることではないからな。ここは口を挟ませてもらうぞ!」
「王宮魔術師に近づくなんて危険じゃないの! そういう危険なことはさせられないわ!」
テオもグレイもサリーも、断固反対というふうだった。
アリシアとマリエッタは無言だったが、否定的な顔つきをしている。
「やかましいっ!!」
だんっ!!
ユージーンが、ナイフを握ったまま、右手をテーブルに叩きつけた。
びっくりして、レティシアも動きを止める。
フォークに刺していたレタスが、皿に、ぱた…と落ちた。
「お前たちは、王宮魔術師を知らぬから、そのようなことが言えるのだ。あの女は、レティシアを狙ってくる。屋敷にいようがいまいが、関係ない」
「は……? なんで、私? 彼女は、あなたを王宮に戻したいんでしょ?」
「あの女が言っていただろ。俺が、お前に、ご執心だとな」
「否定すればいいじゃん」
言ったとたん、ユージーンが、なぜか呻く。
ナイフとフォークを握りしめ、少しうなだれてから、ぐぐっと顔を上げた。
「そのようなことは、無駄だ。俺やお前が、どう思っているかではない。奴らが、どう思うかだ。勝手に理屈をつけて、勝手なことをする」
「お前、元王太子なのに、なんにもできねぇのかよ」
テオが、またしてもザクっと切り込む。
ユージーンは、苦い顔をしていた。
おそらく、できないから、ライラは、この屋敷まで来られたのだ。
どこぞの公爵家の名前も出していたし。
「父……国王とて、政では、権力を振るうことはできん。政は、貴族が仕切っているのでな」
「でも、だからって、なんでレティシア様を外に……」
「早急にカタをつけておかねば……ジョーが狙われる可能性が高まる」
ぴくっと、レティシアの耳が反応する。
瞬間的に、悟った。
ジョーは、ザカリーの想い人だ。
ザカリーに即位させたくない者たちにすれば、ジョーを狙うのが手っ取り早い、と考えるかもしれない。
たとえば、攫って人質にしようだとか。
「お前ならば、ジョーに囮をさせるような真似は、好まぬだろうと思ってな」
「そうだね。それは、絶対に嫌だよ」
もうひとつ、ユージーンが、なぜレティシアを囮にと考えたのか、その理由も、わかった。
「外に出る時は、お祖父さまも一緒ってことなんでしょ?」
「そうだ」
「わかった。でも、お祖父さまに相談してから決める。それで、いい?」
祖父は、レティシアを囮に使うことに、いい顔はしないだろう。
が、祖父だけに「カタをつけさせる」のを、レティシアは、良しとはできないのだった。
歩き方は、以前と、あまり変わっていない。
そのせいで、マルクに「もたもたするな!」と、よくどやされている。
ユージーンも、足早に歩こうとはしているようだった。
さりとて、長年の習慣というのは、なかなか抜けないものなのだ。
イスにも、ゆったりと腰かけている。
隣には、テオが席についていた。
いかにも「貧乏くじを引きました」という顔をしている。
「む。大公は、おらんのか?」
「最近、忙しいんだよ」
誰かさんが王子様を辞めてしまったから。
とは、言わない。
ユージーンにも、ユージーンなりの理屈があるのだろうし、生半可な気持ちで辞めたのでもない。
具体的な理由は聞いていなかったが、仕事ぶりを見ていれば、わかる。
宰相になりたい、との気持ちだけは本物だ。
(それに、この山場を乗り切れば……お父さまが宰相を辞められるんだもんね)
レティシアは、国王が内閣総理大臣なら、宰相は官房長官みたいなものだろう、との印象を持っていた。
テレビで記者会見する姿を見ていた頃、大変そうだな、と思ったことがある。
政治に関しては、ほとんど興味はなかったものの、大臣たちのまとめ役的な感じなのだろうと認識していた。
現代日本では、辞任するのは簡単そうに見えたが、この世界では「ポスト宰相」がおらず、辞めるのに苦労する。
ユージーンが「ポスト宰相」となり、父が辞任できるのなら、それに越したことはない。
なにしろ、父はずっと辞めたがっている。
「そうか。大公にも話があったのだが、しかたあるまい。時に、なぜグレイは席につかんのだ? これは、どういう組み合わせか?」
レティシアは、運ばれてきた料理に手をつけつつ、身構えた。
(出たよ、来たよ。早速だよ。隣にテオがいるっていうのに、なぜグレイ? どんだけ気に入ってんだよ。グレイが大変過ぎだわ。倒れるわ)
内心の思いは隠して、ちゃんと説明することにする。
適当なことを言えば、あとで自分が苦しむだけだからだ。
「グレイとサリー、それにマルクとラリーは、仕事の関係で、朝当番って決まってるんだよ。昼間は、お客様も来るし、商人の人たちの出入りもあるからね。グレイとサリーは、その相手をしないといけないでしょ?」
「その合間に、お前の勉強につきあわされている、ということか」
うっと、呻きそうになる。
レティシアだって、忙しい時間帯に、2人に「つきあわせて」申し訳ない、とは思っていた。
それにしても、いつの間に、そんな情報を仕入れていたのかと、呆れる。
「つきあわされているのではない。おつきあいさせていただいているんだ」
「わかっている。立場上、そう言わざるを得ぬのだろ」
「ま、まぁ、私も、つきあわせて悪いなーって、思ってるんだけどさ。グレイは、なんでも知ってるから頼っちゃうんだよね」
うむ、とユージーンが鷹揚にうなずいた。
こういうところも、変わっていない。
そして、ナイフとフォークの扱いは、見事だった。
なにやら負けた気になる。
「そうだな。執事などさせておくには、惜しいくらい、グレイは有能だ」
へえ、と思った。
やはりユージーンはグレイを気に入っている、というか、認めている。
人を褒めるところなど見たことがなかったので、少し驚いてしまった。
「だが、当番でない者が口を差し挟むのは感心せぬな。それでは、ほかの者に示しがつかんぞ、グレイ」
ユージーンの言うことは、いちいち「間違っては」いないところが厄介だ。
言われたグレイも言い返したそうにしながらも、口を閉じている。
「お前が、よけいなこと言うからだろ」
「よけいなこととはなんだ、テオ」
「つきあわされている、とかさ。本当に忙しい時は、グレイだって、そう言うさ。それでレティシア様が怒るかたじゃねぇことくらいわかってんだから」
「そうなのか? レティシア」
「あ、うん」
テオに、ばしっと言われ、ユージーンは納得したらしい。
蒸し返して来ようとはしなかった。
ユージーンの場合、本人が納得しさえすれば、大人しくなる。
そこは「まだしも」の部分だった。
「それはそうと、さっき来た王宮魔術師のことなのだがな」
「あ~……うん……なに?」
彼女、ライラに対して、ユージーンは、ひどく腹を立てている。
一応、今は、おさまっているようだけれども。
「できるだけ早急に、追いはらいたいと思っている」
「でも、帰ってなかった?」
「また来る。だいたい敷地内におらぬだけで、帰ってはおらん」
「お前が、もう来るなって言っても、来るのか?」
テオの問いに、ユージーンが、うなずいた。
ライラが、自分のやり方で警護する、と言っていたのを思い出す。
とすると、ユージーンの言うように、王宮に帰ってはいないのだろう。
「追いはらうって言ってもさ。敷地内じゃないなら、彼女の勝手じゃん? こっちは、口が出せないんじゃないの?」
「そうだ。だから、こちらが外に出ればよい」
視界の隅で、グレイとサリーが、サッと顔色を変えたのに気づく。
それが、なぜなのか、レティシアには、わからなかった。
「どういうこと?」
「あの女を釣り出すために、お前が外に出ればよい、と言っている」
「ちょっ……おい! それって、レティシア様を餌にするってことじゃねぇか!」
「その通りだ」
なんとまあ、ド直球であることか。
グレイとサリー、それに給仕をしていたアリシアやマリエッタも、表情を固くして、ユージーンを背後から睨んでいる。
それが、見えてしまうレティシアとしては、なんとも言えない気分だ。
「お前の客なんだから、お前が始末つけろよな! レティシア様に、ご迷惑をおかけするんじゃねぇよ!」
「テオの言う通りだ。見過ごしにできることではないからな。ここは口を挟ませてもらうぞ!」
「王宮魔術師に近づくなんて危険じゃないの! そういう危険なことはさせられないわ!」
テオもグレイもサリーも、断固反対というふうだった。
アリシアとマリエッタは無言だったが、否定的な顔つきをしている。
「やかましいっ!!」
だんっ!!
ユージーンが、ナイフを握ったまま、右手をテーブルに叩きつけた。
びっくりして、レティシアも動きを止める。
フォークに刺していたレタスが、皿に、ぱた…と落ちた。
「お前たちは、王宮魔術師を知らぬから、そのようなことが言えるのだ。あの女は、レティシアを狙ってくる。屋敷にいようがいまいが、関係ない」
「は……? なんで、私? 彼女は、あなたを王宮に戻したいんでしょ?」
「あの女が言っていただろ。俺が、お前に、ご執心だとな」
「否定すればいいじゃん」
言ったとたん、ユージーンが、なぜか呻く。
ナイフとフォークを握りしめ、少しうなだれてから、ぐぐっと顔を上げた。
「そのようなことは、無駄だ。俺やお前が、どう思っているかではない。奴らが、どう思うかだ。勝手に理屈をつけて、勝手なことをする」
「お前、元王太子なのに、なんにもできねぇのかよ」
テオが、またしてもザクっと切り込む。
ユージーンは、苦い顔をしていた。
おそらく、できないから、ライラは、この屋敷まで来られたのだ。
どこぞの公爵家の名前も出していたし。
「父……国王とて、政では、権力を振るうことはできん。政は、貴族が仕切っているのでな」
「でも、だからって、なんでレティシア様を外に……」
「早急にカタをつけておかねば……ジョーが狙われる可能性が高まる」
ぴくっと、レティシアの耳が反応する。
瞬間的に、悟った。
ジョーは、ザカリーの想い人だ。
ザカリーに即位させたくない者たちにすれば、ジョーを狙うのが手っ取り早い、と考えるかもしれない。
たとえば、攫って人質にしようだとか。
「お前ならば、ジョーに囮をさせるような真似は、好まぬだろうと思ってな」
「そうだね。それは、絶対に嫌だよ」
もうひとつ、ユージーンが、なぜレティシアを囮にと考えたのか、その理由も、わかった。
「外に出る時は、お祖父さまも一緒ってことなんでしょ?」
「そうだ」
「わかった。でも、お祖父さまに相談してから決める。それで、いい?」
祖父は、レティシアを囮に使うことに、いい顔はしないだろう。
が、祖父だけに「カタをつけさせる」のを、レティシアは、良しとはできないのだった。
1
お気に入りに追加
308
あなたにおすすめの小説
幼馴染みとの間に子どもをつくった夫に、離縁を言い渡されました。
ふまさ
恋愛
「シンディーのことは、恋愛対象としては見てないよ。それだけは信じてくれ」
夫のランドルは、そう言って笑った。けれどある日、ランドルの幼馴染みであるシンディーが、ランドルの子を妊娠したと知ってしまうセシリア。それを問うと、ランドルは急に激怒した。そして、離縁を言い渡されると同時に、屋敷を追い出されてしまう。
──数年後。
ランドルの一言にぷつんとキレてしまったセシリアは、殺意を宿した双眸で、ランドルにこう言いはなった。
「あなたの息の根は、わたしが止めます」
兄のお嫁さんに嫌がらせをされるので、全てを暴露しようと思います
きんもくせい
恋愛
リルベール侯爵家に嫁いできた子爵令嬢、ナタリーは、最初は純朴そうな少女だった。積極的に雑事をこなし、兄と仲睦まじく話す彼女は、徐々に家族に受け入れられ、気に入られていく。しかし、主人公のソフィアに対しては冷たく、嫌がらせばかりをしてくる。初めは些細なものだったが、それらのいじめは日々悪化していき、痺れを切らしたソフィアは、両家の食事会で……
10/1追記
※本作品が中途半端な状態で完結表記になっているのは、本編自体が完結しているためです。
ありがたいことに、ソフィアのその後を見たいと言うお声をいただいたので、番外編という形で作品完結後も連載を続けさせて頂いております。紛らわしいことになってしまい申し訳ございません。
また、日々の感想や応援などの反応をくださったり、この作品に目を通してくれる皆様方、本当にありがとうございます。これからも作品を宜しくお願い致します。
きんもくせい
11/9追記
何一つ完結しておらず中途半端だとのご指摘を頂きましたので、連載表記に戻させていただきます。
紛らわしいことをしてしまい申し訳ありませんでした。
今後も自分のペースではありますが更新を続けていきますので、どうぞ宜しくお願い致します。
きんもくせい
義理姉がかわいそうと言われましても、私には関係の無い事です
渡辺 佐倉
恋愛
マーガレットは政略で伯爵家に嫁いだ。
愛の無い結婚であったがお互いに尊重し合って結婚生活をおくっていければいいと思っていたが、伯爵である夫はことあるごとに、離婚して実家である伯爵家に帰ってきているマーガレットにとっての義姉達を優先ばかりする。
そんな生活に耐えかねたマーガレットは…
結末は見方によって色々系だと思います。
なろうにも同じものを掲載しています。
寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。
にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。
父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。
恋に浮かれて、剣を捨た。
コールと結婚をして初夜を迎えた。
リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。
ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。
結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。
混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。
もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと……
お読みいただき、ありがとうございます。
エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。
それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。
【完結】婚約者?勘違いも程々にして下さいませ
リリス
恋愛
公爵令嬢ヤスミーンには侯爵家三男のエグモントと言う婚約者がいた。
先日不慮の事故によりヤスミーンの両親が他界し女公爵として相続を前にエグモントと結婚式を三ヶ月後に控え前倒しで共に住む事となる。
エグモントが公爵家へ引越しした当日何故か彼の隣で、彼の腕に絡みつく様に引っ付いている女が一匹?
「僕の幼馴染で従妹なんだ。身体も弱くて余り外にも出られないんだ。今度僕が公爵になるって言えばね、是が非とも住んでいる所を見てみたいって言うから連れてきたんだよ。いいよねヤスミーンは僕の妻で公爵夫人なのだもん。公爵夫人ともなれば心は海の様に広い人でなければいけないよ」
はて、そこでヤスミーンは思案する。
何時から私が公爵夫人でエグモンドが公爵なのだろうかと。
また病気がちと言う従妹はヤスミーンの許可も取らず堂々と公爵邸で好き勝手に暮らし始める。
最初の間ヤスミーンは静かにその様子を見守っていた。
するとある変化が……。
ゆるふわ設定ざまああり?です。
狂劇の道化師〜絶対場違いなのに、何故か知り合いからの評価が高すぎるんですが?〜
クレアンの物書き
ファンタジー
最初は意気揚々に参加したパーティだが、下位クラスな自分は今ではすぐにでも抜け出したい!
でも何故か仲間達からの高評価すぎて抜けられない…なんでっ!?
下位クラスな青年が、上位クラスばかりのパーティーからなんとか抜け出そうとするお話です!
※小説家になろうでも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる