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口下手公爵の幸せなひととき 4
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なにを、それほど驚いているのかわからないが、ともかく、彼は驚いている。
いたはずの、ナルとリンクスの姿はない。
テーブルには、ティーカップが3つ残されていた。
「あなた、2人を納屋に閉じ込めたのね? あの子たち、なにをしたの?」
「え……いや……なに、ということも、ないが……」
ふいっと、視線をそらされる。
なんだか、彼の様子が変だ。
妙に、そわそわしている気がする。
シェルニティが臥せっている間も、彼は、これまでと変わりなく接してくれた。
陽気な口調で軽口を叩き、あれこれと話しかけてくれている。
彼女の言葉が少なかったためか、むしろ、饒舌になっていたほどだ。
会話が途切れないよう、シェルニティを笑顔にしようと、語りかけてくれていたのだと、わかっている。
「なにもないのに、閉じ込めるわけないでしょう? いったい、どうしたの?」
「ああ……いや……本当に、これといって……」
「では、その“これといって”の、“これ”を教えてちょうだい」
「それは……まぁ……なんというか……少し、からかわれて……」
2人が、彼をからかうのはいつものことだった。
が、たいていは、彼にやりこめられている。
手を焼かされてはいても、子供2人をいなすことなど、簡単なのだ。
女性をあしらうより、気楽だろうし。
(まさか……いいえ、そんなことあるわけないわ……彼は、約束を守る人だもの。でも、もしかしたら……ここのところ……)
シェルニティは、知らず、口元に手をあて、考え込んでいる。
疑ってはいないものの、心当たりがないわけでもない。
「シェリー……?」
彼は、そらしていた視線を、シェルニティに戻していた。
にもかかわらず、その瞳にも落ち着きがない。
「あなた、もしかして……」
「いや、違うのだよ、シェリー。そういうことではない。私は、きみの体調を心配しているし、心についても心配している。そういう時に、ああした話をすべきではないと思っているだけだ。わかってもらえるといいのだが、私は弱っている女性につけ込むような真似はしない」
「それは……」
「もちろん、私も男なのでね。時々は、よこしまなことを考えはするさ。それを、否定する気はないよ。だとしても、欲望なんてものはね、きみ、いっときのことで、永遠に続くものではないだろう? 私がのぞ……」
ばちーん!!
シェルニティは、思いきり、彼の頬を引っ叩いた。
彼が、びっくりした顔で、頬を押さえている。
痛そうではあったが、腹が立って、体が、ぷるぷる震えた。
「酷いわ! もう放蕩はしないって約束したじゃない!!」
「放蕩だって……? きみは、なにを……」
「まだしていなくても、したいと思っているのでしょう?! 欲望を満たすために、いっとき放蕩を許せとでも言うの?!」
「そんなことは言っていないが……」
「いいえ、言ったわ! よこしまなことを考えるのよね、あなたは男性だから! ええ、知っているわよ、男性に、そういう面があるのは! でも、前に、あなたは、そうではないと言ったくせに!」
ベッドから起き上がれないほどだった頃ならまだしも、最近ですら、彼は一緒に眠ってくれようとはしない。
部屋に入りもしないのだ。
自分を愛してはいるかもしれないが、それと「欲望」とは別物なのだろう。
(私を誘ったことなんて1度もないのに、ほかの女性は誘うつもりなのね!)
「自分が、女性として魅力的でないことくらいわかっているわ! あなたが、より魅力的な女性に対し、よこしまな考えを持ってもしかたがないかもしれない。でも、約束を破るのは、どうかと思うわ!」
父も、婚姻をしていたクリフォードも、放蕩三昧だった。
ちゃんと正妻がいるのに、サロン通いを続けていたのだ。
だから、愛と放蕩は別物だと思ってはいる。
それでも、彼が、ほかの女性とベッドをともにしようとしていることが、とても嫌で、腹立たしくて、悲しかった。
「私のベッドより、ほかのベッドがいいなら、どこへなりと行けばいいのだわ!」
言って、体を返す。
とたん、くるっと、なぜか体が逆方向に回転した。
気づけば、彼の腕の中。
「きみ、本気で言っているのかい?」
「だって、あなたは、最近、ちっとも私の部屋で眠らないもの……」
「ええと……その……それは……」
シェルニティは、彼の顔を、じっと見つめる。
頬が赤いのは、シェルニティが引っ叩いたせいだけではない気がした。
なにしろ、シェルニティが引っ叩いたのは左頬だが、右頬も赤い。
熱が…と思いかけて、思い出す。
前にも、こんなことがあった。
急に、彼が、意味不明なことを延々と言い出して、さっぱり要領を得なかった。
シェルニティと一緒に眠りたい、という、その、たったひと言が言えずに。
「あなた、案外、口下手なのね」
「肝心なことについては」
彼が、困ったように眉を下げる。
その表情がおかしくて、シェルニティは、くすくすと笑った。
「きみは知らないだろうが、私の心に愛が宿ったのは、ある日突然、滝から降ってきた、ちょいと大きめの石ころを抱きとめてからなのだよ。何事にも初めてはあるものだ、そうじゃないかね、きみ」
「慣れていない、ということかしら?」
「まぁね。なにしろ、人を愛するのは初めてのことだ。愛に不慣れで口下手な男を憐れに思って、誤解を正させてくれやしないかい? もちろん、きみに引っ叩かれてもしようがなかったと思っているよ」
「それについては……本当に、ごめんなさい。とんでもなく勘違いをしてしまったみたい。いいわ。庭を歩きながら、話しましょう」
ガゼボから出た彼が、シェルニティと手を繋ぐ。
一緒に並んで、歩き出した。
「実は、きみが遠出をしている日、イノックエルに絶縁状を叩きつけてきた」
話が変わった気もしたけれど、それでもいいと感じる。
風が心地良く、彼に「放蕩」するつもりがないのも、もうわかっていたからだ。
「だからというわけでもないが、そう遠くないうちに、きみにはローエルハイドを名乗ってほしいと思っている」
「私、ちっとも考えていなかったわ。あなたと婚姻すると、私はローエルハイドを名乗ることになるのね」
「そうとも」
「そのことなのだけれど、私も、あなたに伝えようと思っていたの」
シェルニティは、ポケットから折りたたんだ書類を出す。
それを、彼に渡した。
「私たちの式のことが書いてあるわ。キットが……用意してくれていたのよ」
屋敷での、比較的、こじんまりした式の段取りや、参列者のリスト。
すべてが完璧だった。
「お父さまの名はなかったわ。代わりに、国王陛下と王太子殿下は載っているの」
「さすがだね」
シェルニティは気持ちを立て直してから周囲のことも考えるようになっていた。
その中には、王太子のことも入っている。
きっとひどく悔やんでいるだろうし、気にしてもいるに違いない。
こちらから行動を示さない限り、向こうからは連絡だってしづらいだろうと。
「いいきっかけになると思うわ」
「そうだな。ランディが来ると騒がしくなるが、しかたがないさ。それに、彼は、式についちゃあ、ちょっとばかし役にも立つところもあるからね」
歩きながら、シェルニティは、小さく笑った。
「同じものを食べて、一緒に眠って、寝顔を見たり、見られたり、笑い合ったり、こうやって手を繋いで歩いたり、出かけたりすること」
「命題が解けたのだね」
「ええ。ようやく、わかったの。どんなに小さなことも、あなたと一緒だと嬉しいと思える、それが、幸せ、ということよ」
彼が、にっこりと微笑む。
青い薔薇が咲きほこるローエルハイドの庭の奥にある花園に来ていた。
「私も、気づいたよ。きみは、いつだって、当然に私の隣にいる。だから、あたり前という顔をして手を繋ぐ。そして、私は、きみの手を放すことはない」
「それは、あなたの特権?」
「ん~、そうだなあ。私と、それから、今後、もう1人くらいは、その特権を手にする子ができるのじゃないか?」
シェルニティも、彼に、にっこりする。
「そのためには、もう少し、愛に慣れて、口下手を直すべきね」
彼が、体をシェルニティのほうへとかしがせた。
目を伏せたシェルニティの唇に、口づけが落ちてくる。
唇をふれさせながら、彼が、そっと言った。
「そう待たせはしないよ。きみを、とても愛しているからね。シェルニティ・ブレインバーグ。そして、未来のシェルニティ・ローエルハイド」
いたはずの、ナルとリンクスの姿はない。
テーブルには、ティーカップが3つ残されていた。
「あなた、2人を納屋に閉じ込めたのね? あの子たち、なにをしたの?」
「え……いや……なに、ということも、ないが……」
ふいっと、視線をそらされる。
なんだか、彼の様子が変だ。
妙に、そわそわしている気がする。
シェルニティが臥せっている間も、彼は、これまでと変わりなく接してくれた。
陽気な口調で軽口を叩き、あれこれと話しかけてくれている。
彼女の言葉が少なかったためか、むしろ、饒舌になっていたほどだ。
会話が途切れないよう、シェルニティを笑顔にしようと、語りかけてくれていたのだと、わかっている。
「なにもないのに、閉じ込めるわけないでしょう? いったい、どうしたの?」
「ああ……いや……本当に、これといって……」
「では、その“これといって”の、“これ”を教えてちょうだい」
「それは……まぁ……なんというか……少し、からかわれて……」
2人が、彼をからかうのはいつものことだった。
が、たいていは、彼にやりこめられている。
手を焼かされてはいても、子供2人をいなすことなど、簡単なのだ。
女性をあしらうより、気楽だろうし。
(まさか……いいえ、そんなことあるわけないわ……彼は、約束を守る人だもの。でも、もしかしたら……ここのところ……)
シェルニティは、知らず、口元に手をあて、考え込んでいる。
疑ってはいないものの、心当たりがないわけでもない。
「シェリー……?」
彼は、そらしていた視線を、シェルニティに戻していた。
にもかかわらず、その瞳にも落ち着きがない。
「あなた、もしかして……」
「いや、違うのだよ、シェリー。そういうことではない。私は、きみの体調を心配しているし、心についても心配している。そういう時に、ああした話をすべきではないと思っているだけだ。わかってもらえるといいのだが、私は弱っている女性につけ込むような真似はしない」
「それは……」
「もちろん、私も男なのでね。時々は、よこしまなことを考えはするさ。それを、否定する気はないよ。だとしても、欲望なんてものはね、きみ、いっときのことで、永遠に続くものではないだろう? 私がのぞ……」
ばちーん!!
シェルニティは、思いきり、彼の頬を引っ叩いた。
彼が、びっくりした顔で、頬を押さえている。
痛そうではあったが、腹が立って、体が、ぷるぷる震えた。
「酷いわ! もう放蕩はしないって約束したじゃない!!」
「放蕩だって……? きみは、なにを……」
「まだしていなくても、したいと思っているのでしょう?! 欲望を満たすために、いっとき放蕩を許せとでも言うの?!」
「そんなことは言っていないが……」
「いいえ、言ったわ! よこしまなことを考えるのよね、あなたは男性だから! ええ、知っているわよ、男性に、そういう面があるのは! でも、前に、あなたは、そうではないと言ったくせに!」
ベッドから起き上がれないほどだった頃ならまだしも、最近ですら、彼は一緒に眠ってくれようとはしない。
部屋に入りもしないのだ。
自分を愛してはいるかもしれないが、それと「欲望」とは別物なのだろう。
(私を誘ったことなんて1度もないのに、ほかの女性は誘うつもりなのね!)
「自分が、女性として魅力的でないことくらいわかっているわ! あなたが、より魅力的な女性に対し、よこしまな考えを持ってもしかたがないかもしれない。でも、約束を破るのは、どうかと思うわ!」
父も、婚姻をしていたクリフォードも、放蕩三昧だった。
ちゃんと正妻がいるのに、サロン通いを続けていたのだ。
だから、愛と放蕩は別物だと思ってはいる。
それでも、彼が、ほかの女性とベッドをともにしようとしていることが、とても嫌で、腹立たしくて、悲しかった。
「私のベッドより、ほかのベッドがいいなら、どこへなりと行けばいいのだわ!」
言って、体を返す。
とたん、くるっと、なぜか体が逆方向に回転した。
気づけば、彼の腕の中。
「きみ、本気で言っているのかい?」
「だって、あなたは、最近、ちっとも私の部屋で眠らないもの……」
「ええと……その……それは……」
シェルニティは、彼の顔を、じっと見つめる。
頬が赤いのは、シェルニティが引っ叩いたせいだけではない気がした。
なにしろ、シェルニティが引っ叩いたのは左頬だが、右頬も赤い。
熱が…と思いかけて、思い出す。
前にも、こんなことがあった。
急に、彼が、意味不明なことを延々と言い出して、さっぱり要領を得なかった。
シェルニティと一緒に眠りたい、という、その、たったひと言が言えずに。
「あなた、案外、口下手なのね」
「肝心なことについては」
彼が、困ったように眉を下げる。
その表情がおかしくて、シェルニティは、くすくすと笑った。
「きみは知らないだろうが、私の心に愛が宿ったのは、ある日突然、滝から降ってきた、ちょいと大きめの石ころを抱きとめてからなのだよ。何事にも初めてはあるものだ、そうじゃないかね、きみ」
「慣れていない、ということかしら?」
「まぁね。なにしろ、人を愛するのは初めてのことだ。愛に不慣れで口下手な男を憐れに思って、誤解を正させてくれやしないかい? もちろん、きみに引っ叩かれてもしようがなかったと思っているよ」
「それについては……本当に、ごめんなさい。とんでもなく勘違いをしてしまったみたい。いいわ。庭を歩きながら、話しましょう」
ガゼボから出た彼が、シェルニティと手を繋ぐ。
一緒に並んで、歩き出した。
「実は、きみが遠出をしている日、イノックエルに絶縁状を叩きつけてきた」
話が変わった気もしたけれど、それでもいいと感じる。
風が心地良く、彼に「放蕩」するつもりがないのも、もうわかっていたからだ。
「だからというわけでもないが、そう遠くないうちに、きみにはローエルハイドを名乗ってほしいと思っている」
「私、ちっとも考えていなかったわ。あなたと婚姻すると、私はローエルハイドを名乗ることになるのね」
「そうとも」
「そのことなのだけれど、私も、あなたに伝えようと思っていたの」
シェルニティは、ポケットから折りたたんだ書類を出す。
それを、彼に渡した。
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屋敷での、比較的、こじんまりした式の段取りや、参列者のリスト。
すべてが完璧だった。
「お父さまの名はなかったわ。代わりに、国王陛下と王太子殿下は載っているの」
「さすがだね」
シェルニティは気持ちを立て直してから周囲のことも考えるようになっていた。
その中には、王太子のことも入っている。
きっとひどく悔やんでいるだろうし、気にしてもいるに違いない。
こちらから行動を示さない限り、向こうからは連絡だってしづらいだろうと。
「いいきっかけになると思うわ」
「そうだな。ランディが来ると騒がしくなるが、しかたがないさ。それに、彼は、式についちゃあ、ちょっとばかし役にも立つところもあるからね」
歩きながら、シェルニティは、小さく笑った。
「同じものを食べて、一緒に眠って、寝顔を見たり、見られたり、笑い合ったり、こうやって手を繋いで歩いたり、出かけたりすること」
「命題が解けたのだね」
「ええ。ようやく、わかったの。どんなに小さなことも、あなたと一緒だと嬉しいと思える、それが、幸せ、ということよ」
彼が、にっこりと微笑む。
青い薔薇が咲きほこるローエルハイドの庭の奥にある花園に来ていた。
「私も、気づいたよ。きみは、いつだって、当然に私の隣にいる。だから、あたり前という顔をして手を繋ぐ。そして、私は、きみの手を放すことはない」
「それは、あなたの特権?」
「ん~、そうだなあ。私と、それから、今後、もう1人くらいは、その特権を手にする子ができるのじゃないか?」
シェルニティも、彼に、にっこりする。
「そのためには、もう少し、愛に慣れて、口下手を直すべきね」
彼が、体をシェルニティのほうへとかしがせた。
目を伏せたシェルニティの唇に、口づけが落ちてくる。
唇をふれさせながら、彼が、そっと言った。
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