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悠々談話 2
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シェルニティは、まだベッドの中にいた。
隣には、彼もいる。
遅めの朝食も、ベッドでとったのだ。
彼が、魔術で出してくれた。
そのあと、前妻との関係について話してくれている。
胸が痛むような話だ。
彼は「自分が愚かだっただけ」だと言っていたけれども。
16歳で両親を失い、彼は、より孤独だったに違いない。
シェルニティも孤独ではあったが、常に孤立してもいた。
そのため、孤独だとすら気づかずにいられたのだ。
気づいていないのだから、寂しいとか悲しいとかの、感情もない。
けれど、彼は違う。
それまであったものがなくなり、喪失感を埋められなかったのではなかろうか。
彼の血は、あまりにも特別に過ぎるから。
黒髪、黒眼。
その2つを合わせ持つ者は、この世界に、たった1人。
そして「人ならざる者」と呼ばれている。
「私は、母の後を追って自死した父の気持ちが、わからずにいた。だが、愛というものに憧れてはいたのだろうな。自分も、早く手にしたいと焦っていたのかもしれない。どうしても、彼女に対する感情を、愛だと信じていたかったのだよ」
「あなたは選択を間違えたのかもしれないけれど、彼女も同じね。あなたを愛していなかったという意味では。貴族でなければ、ほかの道を選べていたでしょうに」
シェルニティも貴族だが、家というものには関わっていない。
嫁いでいたレックスモアでも、後継問題とは無縁でいられた。
今となっては、恵まれていたような気持ちにさえなる。
貴族の令嬢は、多くが「より良い相手」を必要としていた。
本人がどう思うかはともかく、家に縛られているのは確かなのだ。
高位の貴族と婚姻を結ばせたがる親は多い。
シェルニティの父のように低位の貴族に嫁がせる家のほうが少なかった。
「シェリー?」
彼が、体を横に起こし、肘で頭を支えている。
そうしながら、シェルニティの顔を覗き込んできた。
「また、自分のことを薄情だとでも思っていそうだね」
「実は、そうなの。彼女を気の毒だと思うより先に、あなたが、どれほど傷ついたかってことを考えてしまうのよ」
「自分の行動を悔いてはいたが、傷ついていると思ったことはなかったな」
「そうかしら? あなたは、私があなたを怖がるようになるのではないかと、心配していたでしょう? それは、彼女のことが心に残っていたからじゃない?」
彼が、ふ…と、小さく笑う。
そして、肘をついていないほうの手で、シェルニティの頬を撫でた。
とても穏やかな表情を浮かべている。
「彼女の言葉に縛られていたと気づいたのは、きみに叱られた時だった。前もってキットには言われていたのに、本当には、わかっていなかったのさ」
「キットに?」
「きみと彼女は違う、ってね。そう言われていた」
少し体を前にかしがせ、彼がシェルニティの額に口づけた。
頬にある彼の手に、シェルニティは、自分の手を重ねる。
「キットは完璧ね」
「そのキットですら、きみには敵わないと言っている」
微笑んだあと、彼が表情を変えた。
深刻といったふうではないが、少しばかり眉間に皺を寄せている。
「なにか気にかかることがあるの?」
「これから、どうするかを考えなくちゃならない」
「王太子殿下やカイルのこと?」
「そうだよ、シェリー。まずは、ひとつずつ確認してみようか」
彼の態度に変化があったことに、シェルニティは気づいた。
今までなら、彼女に言わず、彼の中だけで「確認」していたはずだ。
彼は、1人で片を付けるという考えかたを改めようとしている。
ただ、シェルニティにかかる負担も考えているのだろう。
だから、眉間に皺を寄せているのだ。
「大丈夫よ。私も、あとから話そうと思っていたことだもの。話せずにいたことはあったけれど、あなたに隠すつもりはなかったわ」
そもそも、街に出る前に、告げていればよかったのだ。
と、思ったのだけれど、少しだけ考えを改める。
(黙っていたのは良くないことだったとしても、彼との、“ぎくしゃく”の、原因がわかったのは、悪くなかった、わよね?)
憔悴して帰ってきてなお「大丈夫」を繰り返す彼に、腹が立った。
それが引き金になり、大きな感情の波が、心にわきあがったのだ。
つい大きな声を出したりしてしまったものの、こうして一緒に朝を迎え、感情は落ち着いていて、彼との距離も近いまま。
悪いだけの結果ではなかった、と思える。
「最初に言っておくと、私は、当初からカイルを信用していない」
「街で話した時から、ということ?」
「カイルは、きみが店にいたのを知っていて、出て来るのを待っていたからね」
「あれは、偶然ではなかったの?」
シェルニティは、寝転がった状態で、小さく首をかしげた。
自分が店に入る前、近くにカイルがいたのか、覚えていなかったからだ。
「ああ、それは簡単なことだよ、きみ。あの涙もろい侯爵令嬢は、親切心だけで、きみに話しかけたのではない」
「侯爵令嬢というと、ラドホープの? でも、私は、あの日、初めて彼女に会ったのよ?」
彼が、ひょこんと眉をあげる。
すぐに思い出した。
「そう言えば、カイルは、彼女を知っていたわね」
「テディから聞いた話では、ラドホープ侯爵は、賭け事で大損をしたらしい。人に金まで借りている。その貸主は街の金貸しだが、その金貸しに金を貸しているのがカイルの友人なのさ。もっとも、その友人も、カイルに、なにかしら借りがあるのだろうが」
「彼、顔が利くと言っていたものね」
つまり、ラドホープ侯爵令嬢は、父親の借金のため、カイルの言うなりになっているのだろう。
「ガゼボでお茶をしている時、彼女の父親が浪費家だから苦労しているみたいだと言っていたわ」
「その時に、なにか変わったことはなかったかい?」
問われて、しばし考える。
変わったことと言えば、リンクスとナルが怒って席を立ったことくらいだ。
「カイルは甘い物が好きなのかもしれないわね。カフェを教えてくれた時もケーキが美味しいと言っていたでしょう?」
「それが、変わったこと?」
「リンクスとナルが席を立ったあと、キットが、お茶を淹れ直してくれたの。その時、彼、お砂糖を使ったのよ。1杯目には使わなかったから、少し苦かったのかもしれないって思ったわ」
変わったことというより、不思議に思ったのを思い出している。
なぜ最初は砂糖を使わなかったのかと、ちょっとだけ思ったのだ。
「きみは、とても聡明だ」
「聡明? 少し気にかかっていたことを話しただけよ?」
「カイルは、きみにも砂糖を勧めやしなかったかい?」
「勧めたわ。私が、1杯目にも使っていたからじゃない?」
彼が、顔をしかめる。
その理由が、シェルニティは、わからずにいた。
砂糖が、それほど大事なこととは思えなかったからだ。
「私は、なんでもきちんと心得ている。おっと、たいていのことはね」
シェルニティに言われたことを思い出したのだろう、彼が言葉を付け足す。
いつもの調子に戻っている彼に、くすくすと笑った。
「それでも、きみとアーヴィが連絡を取り合っていたことには、気づかなかったのだよ? 屋敷の敷地全域に魔力感知をかけていたのに、だ」
「でも、殿下は、即言葉で連絡をしていると仰っていたわ」
「きみは、どう結論する?」
彼の顔を見つめつつ、シェルニティは、状況を推測する。
彼に「探偵」と言われるくらい、彼女の洞察力は鋭いのだ。
「魔術ではない手法で、即言葉を使った?」
「きみは、やはり素晴らしいよ、シェリー」
嬉しげに、彼が、目を細めている。
そのまなざしは、とても暖かい。
「魔術を使わない手法、これはもうね、ひとつしかないのさ」
隣には、彼もいる。
遅めの朝食も、ベッドでとったのだ。
彼が、魔術で出してくれた。
そのあと、前妻との関係について話してくれている。
胸が痛むような話だ。
彼は「自分が愚かだっただけ」だと言っていたけれども。
16歳で両親を失い、彼は、より孤独だったに違いない。
シェルニティも孤独ではあったが、常に孤立してもいた。
そのため、孤独だとすら気づかずにいられたのだ。
気づいていないのだから、寂しいとか悲しいとかの、感情もない。
けれど、彼は違う。
それまであったものがなくなり、喪失感を埋められなかったのではなかろうか。
彼の血は、あまりにも特別に過ぎるから。
黒髪、黒眼。
その2つを合わせ持つ者は、この世界に、たった1人。
そして「人ならざる者」と呼ばれている。
「私は、母の後を追って自死した父の気持ちが、わからずにいた。だが、愛というものに憧れてはいたのだろうな。自分も、早く手にしたいと焦っていたのかもしれない。どうしても、彼女に対する感情を、愛だと信じていたかったのだよ」
「あなたは選択を間違えたのかもしれないけれど、彼女も同じね。あなたを愛していなかったという意味では。貴族でなければ、ほかの道を選べていたでしょうに」
シェルニティも貴族だが、家というものには関わっていない。
嫁いでいたレックスモアでも、後継問題とは無縁でいられた。
今となっては、恵まれていたような気持ちにさえなる。
貴族の令嬢は、多くが「より良い相手」を必要としていた。
本人がどう思うかはともかく、家に縛られているのは確かなのだ。
高位の貴族と婚姻を結ばせたがる親は多い。
シェルニティの父のように低位の貴族に嫁がせる家のほうが少なかった。
「シェリー?」
彼が、体を横に起こし、肘で頭を支えている。
そうしながら、シェルニティの顔を覗き込んできた。
「また、自分のことを薄情だとでも思っていそうだね」
「実は、そうなの。彼女を気の毒だと思うより先に、あなたが、どれほど傷ついたかってことを考えてしまうのよ」
「自分の行動を悔いてはいたが、傷ついていると思ったことはなかったな」
「そうかしら? あなたは、私があなたを怖がるようになるのではないかと、心配していたでしょう? それは、彼女のことが心に残っていたからじゃない?」
彼が、ふ…と、小さく笑う。
そして、肘をついていないほうの手で、シェルニティの頬を撫でた。
とても穏やかな表情を浮かべている。
「彼女の言葉に縛られていたと気づいたのは、きみに叱られた時だった。前もってキットには言われていたのに、本当には、わかっていなかったのさ」
「キットに?」
「きみと彼女は違う、ってね。そう言われていた」
少し体を前にかしがせ、彼がシェルニティの額に口づけた。
頬にある彼の手に、シェルニティは、自分の手を重ねる。
「キットは完璧ね」
「そのキットですら、きみには敵わないと言っている」
微笑んだあと、彼が表情を変えた。
深刻といったふうではないが、少しばかり眉間に皺を寄せている。
「なにか気にかかることがあるの?」
「これから、どうするかを考えなくちゃならない」
「王太子殿下やカイルのこと?」
「そうだよ、シェリー。まずは、ひとつずつ確認してみようか」
彼の態度に変化があったことに、シェルニティは気づいた。
今までなら、彼女に言わず、彼の中だけで「確認」していたはずだ。
彼は、1人で片を付けるという考えかたを改めようとしている。
ただ、シェルニティにかかる負担も考えているのだろう。
だから、眉間に皺を寄せているのだ。
「大丈夫よ。私も、あとから話そうと思っていたことだもの。話せずにいたことはあったけれど、あなたに隠すつもりはなかったわ」
そもそも、街に出る前に、告げていればよかったのだ。
と、思ったのだけれど、少しだけ考えを改める。
(黙っていたのは良くないことだったとしても、彼との、“ぎくしゃく”の、原因がわかったのは、悪くなかった、わよね?)
憔悴して帰ってきてなお「大丈夫」を繰り返す彼に、腹が立った。
それが引き金になり、大きな感情の波が、心にわきあがったのだ。
つい大きな声を出したりしてしまったものの、こうして一緒に朝を迎え、感情は落ち着いていて、彼との距離も近いまま。
悪いだけの結果ではなかった、と思える。
「最初に言っておくと、私は、当初からカイルを信用していない」
「街で話した時から、ということ?」
「カイルは、きみが店にいたのを知っていて、出て来るのを待っていたからね」
「あれは、偶然ではなかったの?」
シェルニティは、寝転がった状態で、小さく首をかしげた。
自分が店に入る前、近くにカイルがいたのか、覚えていなかったからだ。
「ああ、それは簡単なことだよ、きみ。あの涙もろい侯爵令嬢は、親切心だけで、きみに話しかけたのではない」
「侯爵令嬢というと、ラドホープの? でも、私は、あの日、初めて彼女に会ったのよ?」
彼が、ひょこんと眉をあげる。
すぐに思い出した。
「そう言えば、カイルは、彼女を知っていたわね」
「テディから聞いた話では、ラドホープ侯爵は、賭け事で大損をしたらしい。人に金まで借りている。その貸主は街の金貸しだが、その金貸しに金を貸しているのがカイルの友人なのさ。もっとも、その友人も、カイルに、なにかしら借りがあるのだろうが」
「彼、顔が利くと言っていたものね」
つまり、ラドホープ侯爵令嬢は、父親の借金のため、カイルの言うなりになっているのだろう。
「ガゼボでお茶をしている時、彼女の父親が浪費家だから苦労しているみたいだと言っていたわ」
「その時に、なにか変わったことはなかったかい?」
問われて、しばし考える。
変わったことと言えば、リンクスとナルが怒って席を立ったことくらいだ。
「カイルは甘い物が好きなのかもしれないわね。カフェを教えてくれた時もケーキが美味しいと言っていたでしょう?」
「それが、変わったこと?」
「リンクスとナルが席を立ったあと、キットが、お茶を淹れ直してくれたの。その時、彼、お砂糖を使ったのよ。1杯目には使わなかったから、少し苦かったのかもしれないって思ったわ」
変わったことというより、不思議に思ったのを思い出している。
なぜ最初は砂糖を使わなかったのかと、ちょっとだけ思ったのだ。
「きみは、とても聡明だ」
「聡明? 少し気にかかっていたことを話しただけよ?」
「カイルは、きみにも砂糖を勧めやしなかったかい?」
「勧めたわ。私が、1杯目にも使っていたからじゃない?」
彼が、顔をしかめる。
その理由が、シェルニティは、わからずにいた。
砂糖が、それほど大事なこととは思えなかったからだ。
「私は、なんでもきちんと心得ている。おっと、たいていのことはね」
シェルニティに言われたことを思い出したのだろう、彼が言葉を付け足す。
いつもの調子に戻っている彼に、くすくすと笑った。
「それでも、きみとアーヴィが連絡を取り合っていたことには、気づかなかったのだよ? 屋敷の敷地全域に魔力感知をかけていたのに、だ」
「でも、殿下は、即言葉で連絡をしていると仰っていたわ」
「きみは、どう結論する?」
彼の顔を見つめつつ、シェルニティは、状況を推測する。
彼に「探偵」と言われるくらい、彼女の洞察力は鋭いのだ。
「魔術ではない手法で、即言葉を使った?」
「きみは、やはり素晴らしいよ、シェリー」
嬉しげに、彼が、目を細めている。
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